JPH0215266Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ハウジングに、チツプブレーク端子
と、このチツプブレーク端子に弾性接触するチツ
プばねとを装着し、ハウジングに挿入されるプラ
グによつてチツプばねが押圧され、このチツプば
ねとチツプブレーク端子との接触が解除されるよ
うにしたジヤツクに関するものである。

［従来の技術］ 従来、この種のジヤツクは、第４図に示すよう
なチツプばね１を第５図に示すようにハウジング
２に装着し、ついでプラグ３を挿入することによ
つてチツプばね１の接触部４を弾性に抗して外側
へ押圧変形してからチツプブレーク端子５を装着
し、ついで、プラグ３を抜くことによつてチツプ
ばね１の接触部４がチツプブレーク端子５に弾性
接触するように組立、成形されていた。

［考案が解決しようとする問題点］ このように、従来のジヤツクは、チツプブレー
ク端子５の装着時に、プラグ３を挿入してチツプ
ばね１の接触部４を弾性に抗して外側へ押圧変形
しなければならないので、組立成型が極めて面倒
になるという問題点があつた。

本考案は上述の問題点に鑑みなされたもので、
チツプばねを形状記憶合金で形成することによ
り、従来のように、チツプブレーク端子装着時に
プラグを挿入する必要のない、組立成型の簡単な
ジヤツクを提供せんとするものである。

［問題点を解決するための手段］ 本考案によるジヤツクは、チツプばねを、常温
時においては、その接触部が前記チツプブレーク
端子に弾性接触する形状を呈し、かつ、高温時に
おいては、前記接触部が前記チツプブレーク端子
に接触しない形状を呈する形状記憶合金で形成し
てなることを特徴とするものである。

［作用］ ハウジングにチツプばねとチツプブレーク端子
とを装着する組立成型時においては、チツプばね
は高温に加熱され、その接触部がチツプブレーク
端子に接触しない形状を呈している。このためチ
ツプブレーク端子装着時に従来のようにプラグを
挿入してチツプばねを押圧変形させる必要がな
い。チツプばねが常温まで低下すると、チツプば
ねはチツプブレーク端子に弾性接触する。

［実施例］ 第１図から第３図までは本考案の一実施例を示
すもので、これらの図において、１１はプラスチ
ツク材料で一体成型されたハウジングである。前
記ハウジング１１には、チツプブレーク端子１
２、このチツプブレーク端子１２と弾性接触する
チツプばね１３、リングばね１４およびスリーブ
ばね１５が装着されている。前記チツプばね１３
は、TiNi合金のような形状記憶合金で形成され、
常温時においては、その接触部１６が第３図の実
線で示すように、内側に折曲変形して、前記チツ
プブレーク端子１２に弾性接触する形状を呈し、
かつ高温時（例えば300℃）においては、その接
触部１６が第３図に鎖線で示すように、外側に折
曲変形して、前記チツプブレーク端子１２に接触
しない形状を呈するように形成されている。１７
は前記ハウジング１１のプラグ挿入口１８に挿入
されるプラグである。

つぎに、前記実施例の本考案の特有な組立成型
について説明する。まず、第１図に示すように、
ハウジング１１にチツプブレーク端子１２を装着
する。ついで、第３図に示すようなチツプばね１
３を所定温度（300℃）まで加熱することによつ
てその接触部１６を外側へ折曲変形せしめ、この
状態で、第１図に示すように、ハウジング１１に
装着する。このとき、チツプばね１３の接触部１
６はチツプブレーク端子１２に接触しないので、
装着が簡単に行える。そして、チツプばね１３の
温度が常温まで低下すると、その接触部１６が第
３図に実線で示す位置まで折曲変形しようとし、
チツプブレーク端子１２に弾性接触する。

［考案の効果］ 本考案によるジヤツクは、上記のように、チツ
プばねを形状記憶合金で形成し、常温時において
はその接触部がチツプブレーク端子に弾性接触す
る形状を呈し、高温時においてはその接触部がチ
ツプブレーク端子と接触しない形状を呈するよう
に形成したので、ジヤツクの組立成型時にチツプ
ばねを高温に加熱することによつて、チツプばね
とチツプブレーク端子とを接触しない状態でハウ
ジングに装着することができる。このため、従来
のようにチツプブレーク端子を装着するためにプ
ラグを挿入しなければならないということがな
く、組立成型が極めて簡単になる。

また、組立成型時にプラグを挿入する必要がな
いことは、とくに、UM（ウルトラミニ）ジヤツ
クのような超小型のジヤツクに適するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図および第３図は本考案によるジ
ヤツクの一実施例を示すもので、第１図は断面
図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は
チツプばねの正面図、第４図は従来例を示すチツ
プばねの正面図、第５図は従来例を示す断面図で
ある。 １１……ハウジング、１２……チツプブレーク
端子、１３……チツプばね、１６……チツプばね
１３の接触部、１７……プラグ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジングに、チツプブレーク端子と、このチ
   ツプブレーク端子に弾性接触するチツプばねとを
   装着し、前記ハウジングに挿入されるプラグによ
   つて、前記チツプばねが押圧され、前記チツプブ
   レーク端子との接触が解除されるようにしたジヤ
   ツクにおいて、前記チツプばねを、常温時におい
   ては、その接触部が前記チツプブレーク端子に弾
   性接触する形状を呈し、かつ、高温時において
   は、前記接触部が前記チツプブレーク端子に接触
   しない形状を呈する形状記憶合金で形成してなる
   ことを特徴とするジヤツク。