JPH0215178Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本案はコインランドリーで使用されるコイン式
機器に関する。

(ロ) 従来の技術 例えばコイン式衣類乾燥機においてはコインの
投入枚数に応じて運転時間が決められるようにな
つており、例えば百円硬貨１枚で10分間運転、２
枚で20分間運転、というように規定されている。
そして、このようなコイン式衣類乾燥機をコイン
ランドリーに用いる場合、前記コインの投入枚数
を正しく把握することは非常に重要なことにな
る。例えば、コイン式衣類乾燥機のオーナー（所
有者）が複数人の場合に利益配分がしやすくな
り、また盗難や不正使用の有無をチエツクでき、
さらに各種経営ノウハウの基礎資料となる等の効
果があり、従つてコインの累計枚数をモニターす
るために従来は安価な電磁カウンター等の付属装
置を付加していた（例えば特公昭55−9753号公報
参照）。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 しかし、従来例にあつて、コイン投入をコイン
センサーで検知すると、センサーの検知速度と電
磁カウンターの応答速度に差があり、即ち電磁カ
ウンターの応答速度が遅いので、センサーがコイ
ンの連続投入を検知したときに電磁カウンターが
追随せず、コイン投入枚数を正確に累計できなか
つた。

本案は、コイン投入による検出パルスの数を１
次的に集計しておき、駆動信号出力手段によつて
電磁カウンターが応答できる信号を集計数だけ出
力することにより、コインが連続投入された場合
であつても電磁カウンターを確実に応答させてコ
イン投入枚数を累計できるようにすると共に、そ
の累計値をキヤビネツト開放により、直ぐに確認
できるようにしたものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本案による解決手段は、第１図で示すように、
コイン投入毎に検出パルスを発生するコインセン
サーと、検出パルスを１次的に集計するパルスカ
ウンター手段と、この検出パルスの数に応じて機
器の運転時間を呼び込む手段と、パルスカウンタ
ー手段のカウンター内容が１以上であるのを比較
する比較手段と、比較手段の出力に基づいてオ
ン・オフ間隔が所定長さの駆動信号を出力する駆
動信号出力手段と、駆動信号に基づいてパルスカ
ウンター手段のカウンター内容をデクリメントす
る減算手段と、駆動信号により駆動され、その信
号の数を累計する電磁カウンターからなる枚数検
知カウンターとを具備し、枚数検知カウンターを
キヤビネツト開放時に確認可能位置に配設してな
る構成である。

(ホ) 作用 コインの連続投入によりコインセンサーの検出
パルスが連続しても、この検出パルスの数はパル
スカウンター手段で１次的に集計されており、こ
の検出パルス数に応じて機器の運転時間を呼び込
み、一方、枚数検知カウンターの遅い応答速度に
合せて出力信号を１個ずつ検出パルスと同数だけ
出力し、枚数検知カウンターを正確に作動させ、
コイン投入枚数を累計させ且つ残すのである。そ
して、所有者は必要なときにキヤビネツトを開放
して、枚数検知カウンターのカウンター内容（累
計値）を知る。

(ヘ) 実施例 コイン式衣類乾燥機を例に説明すると、第２図
に於いて、１は機器全体の制御を行なうマイクロ
コンピユータ（以下マイコンという）である。

２は発光ダイオード３と受光素子４からなり、
これらの間を硬貨等のコインが通過する毎に検出
パルスを発生するコインセンサーで、コイン投入
口からコイン貯留箱に至る通路の途上に設置さ
れ、受光素子４の出力端は前記マイコン１の入力
端子PBoに接続されている。５は乾燥風形成用フ
アン及び乾燥ドラムを駆動するモータ、６はシー
ズヒータあるいはガスバーナ等の加熱源、７，８
はこれらモータ５、加熱源６をマイコン１からの
指令信号で作動せしめるためにこれらとマイコン
１の出力端子O₁，O₂とを接続する第１、第２イ
ンターフエイス回路である。

９はカウンター用リレー、１０はこのリレー９
を駆動する制御トランジスタであり、このトラン
ジスタ１０はマイコン１の出力端子O₀に接続さ
れており、出力端子O₀から駆動信号が出力する
度に前記カウンター用リレー９を駆動する。

１１は該衣類乾燥機のキヤビネツト内にあつて
オーナー（所有者）のみが確認できる個所に取り
付けられた枚数検知カウンターで、このカウンタ
ー１１は応答速度が5C／Ｓ〜10C／Ｓと遅い電磁
カウンターから成つており、前記リレー９の常開
接点１２を介して電源１３に接続してある。

ここで、前記マイコン１は、入力端子PBoから
入力した検出パルスの数を１次的に集計するパル
スカウンター手段１４と、パルスカウンター手段
１４のカウンター内容が１以上であるのを比較す
る比較手段１５と、比較手段１５の出力に基づい
て１秒オン、１秒オフの駆動信号を出力端子O₀
から１個ずつ出力する駆動信号出力手段１６と、
駆動信号に基づいてパルスカウンター手段１４の
カウンター内容をデクリメントする減算手段１７
と、集計された検出パルスの数に応じた運転時間
を呼び込む呼び込み手段１８と、呼び込んだ運転
時間中、各負荷の運転を制御する運転制御手段１
９を構成する。

而して、第３図は前記マイコン１内のROMに
記憶された制御プログラムのフローチヤートであ
り、同図に基づいて動作を説明する。

先ず電源スイツチの投入にともない全ての出力
がリセツトされ、マイコン１は初期状態を呈して
マイコン１内のパルスカウンター手段１４にも
“０”が代入される。

その後電源スイツチがオフされるまで、以下に
示す制御監視を繰り返す。即ち、マイコン１が構
成するパルスカウンター手段１４は、コインが投
入されたか否か即ち、コイン投入の検出パルスが
発生すれば、該パルスの数を１次的に集計する。
このパルスカウンター手段のカウンター内容は、
比較手段１５によつて１以上であるか常に調べら
れている。そして、比較手段１５が出力すると、
その度に駆動信号出力手段１６が１秒オン、１秒
オフの駆動信号を出力端子O₀から出力する。減
算手段１７は、駆動信号が出力されるたびに、パ
ルスカウンター手段１４のカウンター内容をデク
リメントしていく。このようにして、駆動信号
は、カウンター内容が零になるまで、即ち検出パ
ルスと同数出力され、カウンター用リレー９を１
秒毎に繰り返しオン・オフして枚数検知カウンタ
ー１１を駆動させるので、この枚数検知カウンタ
ー１１はコイン投入枚数を累計する。一方、マイ
コン１はこの検出パルスの数に応じて予め設定さ
れている運転時間（例えば百円硬貨１枚で10分間
運転、２枚で20分間運転、…）を呼び込み手段１
８によつて呼び込み、運転制御手段１９によつて
前記モータ５及び加熱源６を作動して乾燥運転を
開始すると共に、運転の残り時間を測定し、該残
り時間が“０”になるまでの運転時間だけ（前記
呼び込んだ運転時間だけ）前記乾燥運転を継続す
る。この乾燥運転終了時までにパルスカウンター
手段１４はカウンター内容を減算手段１７によつ
てデイクリメントされて“０”にもどつている。
一方、コインが投入されていないときは運転残り
時間は“０”であるからコインが投入されるまで
待機状態を継続する。

そして、使用者が該衣類乾燥機の使用の都度、
コイン投入枚数に応じた数だけコインセンサー２
から発生した検出パルスは、前記枚数検知カウン
ター１１で累計されて残つており、オーナーは該
衣類乾燥機のキヤビネツトを開くことによつてこ
の枚数検知カウンター１１のカウンター内容、即
ちコインの累計枚数を知ることができるのであ
る。

(ト) 考案の効果 本案によれば、コインが連続投入されても、応
答速度の遅い安価な枚数検知カウンターでコイン
投入枚数を確実に累計して残すことができる。従
つて、安価なカウンターを使用して低廉で管理し
やすいコイン式機器を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の構成を示すブロツク図、第２図
は本案の実施例であるコイン式衣類乾燥機の制御
回路図、第３図は動作説明のためのフローチヤー
トである。 ２……コインセンサー、１１……枚数検知カウ
ンター、１４……パルスカウンター手段、１５…
…比較手段、１６……駆動信号出力手段、１７…
…減算手段、１８……呼び込み手段、１９……運
転制御手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コイン投入口毎に検出パルスを発生するコイン
   センサーと、検出パルスを１次的に集計するパル
   スカウンター手段と、この検出パルスの数に応じ
   て機器の運転時間を呼び込む手段と、パルスカウ
   ンター手段のカウンター内容が１以上であるのを
   比較する比較手段と、比較手段の出力に基づいて
   オン・オフ間隔が所定長さの駆動信号を出力する
   駆動信号出力手段と、駆動信号に基づいてパルス
   カウンター手段のカウンター内容をデクリメント
   する減算手段と、駆動信号により駆動され、その
   信号の数を累計する電磁カウンターからなる枚数
   検知カウンターとを具備し、枚数検知カウンター
   をキヤビネツト開放時に確認可能位置に配設して
   なるコイン式機器。