JP3598612B2 - 障害物感知機能を有するシャッター制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャッターを開閉制御するシャッター制御装置に係り、特に、開閉時に障害物を感知したとき安全制御を行える障害物感知機能を有するシャッター制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は、従来のシャッター制御装置を示す回路図である。
シャッター制御盤1はシャッターケース内等に設けられ、このシャッターケースから操作可能な位置まで下方に延出された操作部2の開放/閉鎖/停止の各スイッチが操作に対応して駆動モータ3を駆動制御する。
【0003】
例えば操作部2の開放スイッチを押下すると、開放用リレーOMが作動し、各リレー接点OMが閉じ駆動モータ3を、該開放方向に対応する方向に回転させる。このとき、開放用リレーOMにより自己保持用リレー接点1a(OM)が閉じるため、開放スイッチを離してもこの自己保持用リレー接点1aを介して各開放用リレーOMが継続的に通電され、駆動モータ3を同方向に連続駆動する。
【0004】
シャッターが上限位置に達すると上限用のリミットスイッチ4が開放され、開放用リレーOMへの通電が切断されて駆動モータ3が停止し、シャッターは上限位置で停止する。
尚、後述する障害物感知装置5を設けないとき、操作部2とシャッター制御盤1との間には図示されている計4本の接続線2aが配線されている。
【0005】
このシャッターには、シャッター開閉時に障害物を感知すると、シャッター開閉を停止等させる障害物感知装置を設けることができる。
障害物感知装置5は、シャッタケース内のシャッター制御部1側部に設けられる。
また、シャッターの下端部の座板に設けられた障害物感知器7と、まぐさ等上方位置に設けられた受光部8とを有しており、障害物感知器7は、障害物接触時の座板スイッチの作動を検出して発光部7aから感知信号を受光部8に向け光伝送する。受光部8はこの光を制御回路10で受信処理して障害物を感知する。
そして、障害物感知装置5は、この障害物感知時にシャッターの閉鎖動作を停止させるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記障害物感知装置5は、シャッター制御盤1と別構成であるためコスト高であり、またシャッターケース内での設置スペースをさらに必要とした。
また、障害物感知装置5を設けるときには、シャッター制御盤1との間で所定の配線を行う必要があり、この作業に手間がかかった。
【0007】
具体的には、操作部2とシャッター制御盤1との間の接続線2aと並列状に、このシャッター制御盤1と障害物感知装置5との間にはさらに4本の接続線5aを配線しなければならない。このとき、操作部2とシャッター制御盤1との間の接続線2aの1本を図示の如く×点で切断(配線替え)する必要がある。
【0008】
接続線5aは、障害物感知装置5内の自己保持解除用リレー接点RY1と、反転上昇用リレー接点RY2にそれぞれ接続されており、これらリレー接点RY1,RY2は制御回路10で開閉制御される。
制御回路10は、接続線5aによりシャッター状態を判別することができるため、シャッターが下降している最中に、受光部8が障害物感知したとき、自己保持解除用リレー接点RY1を開放させて自己保持用リレー接点1b(CM)への通電を遮断して閉鎖用リレーCMへの自己保持動作を解除させシャッターを停止させる安全停止動作を行う。この後、制御回路10は反転上昇用リレーRY2を短時間だけ閉じて開放用リレーOMだけを通電させシャッターを反転してやや上昇させるようになっている。
【0009】
このように、障害物感知装置5は、操作部2のスイッチ操作に相当する開閉状態を疑似的に生成してシャッター制御盤1に供給する構成であるため、前記接続線5aの複雑な配線作業が必要となっている。
【0010】
また、障害物感知装置5が設けられると、シャッターは下限位置に達したときにこの障害物感知装置5、及び下限リミットスイッチ4の2重の安全停止機能が働くことになる。シャッターが下限位置に達したときには、障害物感知装置5は、上記同様に受光部8からは床面が障害物として感知されることにより、リレーRY1,RY2が作動して床面接触後に若干反転上昇することになる。
【0011】
また、下限リミットスイッチ4の下限設定値は、通常使用する下限位置よりも下方に設定しておくことにより、何らかの都合で障害物感知装置5による下限停止動作が行えなかったときにも、この下限リミットスイッチ4によりシャッター停止が行えるようになっている。
そして、障害物感知装置5による下限停止動作が行えない状況としては、障害物感知器7の動作異常や電池切れ等の原因が考えられる。
このため、制御回路10に対しては、リミットスイッチの端子部分から2本の接続線5bを配線入力しておき、この下限リミットスイッチ4が作動(開放)したときには、障害物感知装置5の故障等を促す信号をブザー等で外部に報知するようになっている。
【0012】
このように、シャッター制御盤1と障害物感知装置5が別構成であると、障害物感知装置5では、シャッター状態の判別を行うために新たに接続線5a,5bを設け、接続替えを行うという配線作業に手間がかかった。
また、障害物感知装置5の制御回路10自体もシャッター制御装置1に対する疑似的な操作信号を生成する等、シャッター制御盤1が行う基本的な開閉制御と重複するほぼ同等の制御内容を構成しなければならなかった。
【0013】
また、シャッター制御盤1で使用している回路部品及び配線は、駆動モータ3の供給電圧(例えばAC200V)と同等の電圧仕様であるため、障害物感知装置5を設けたときにも、この障害物感知装置5の回路部品及び配線(受光器8及びこの受光器8と制御回路10との間の配線を除く)にこの電圧仕様のものを用いなければならない。
このように、上記従来のシャッター制御装置で障害物感知の構成を得ようとするとき、障害物感知装置5を基本的な障害物感知だけで構成するということができないため、障害物感知装置5を低コスト化することができず、よってシャッタ制御装置全体がコスト高となっていた。
【0014】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、障害物感知機能を有した構成であってもスペースを取らず簡単な構成で低コスト化でき、配線の手間がかからない障害物感知機能を有するシャッター制御装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の障害物感知機能を有するシャッター制御装置は、操作部(2)の開閉、停止操作によってシャッターが開閉制御され、障害物感知器(7)が障害物を検知したときシャッターを安全制御する障害物感知機能を有するシャッター制御装置において、
シャッターが上下限位置に達したとき対応する上下限検知の検知信号を出力するリミット検出手段(4)と、
前記操作部(2)の操作信号及び障害物感知器(7)の受光器(8)から出力される所定ビット長の送信コードを読み込み出力する信号読込回路(21)と、 該信号読込回路の出力を解読して各操作信号に対応した操作出力と、送信コードに対応した障害物検知出力をそれぞれ出力する解読回路(22)と、
該解読回路と前記リミット検出手段の出力が接続され、操作出力の入力時には前記上下限検知されるまでの間、開放/閉鎖/停止の各制御信号を出力し、障害物検知出力の入力時には直ちに停止の制御信号を出力することにより、操作部及び受光器の出力に個別に対応する制御信号として出力する出力判断回路(23)と、
駆動モータ(3)への電源ライン(30)の途中位置に設けられ、前記制御信号に基づき内部リレーを開閉させて駆動モータへの電源供給を正転/逆転/停止制御する出力回路(24)と、
を具備したことを特徴としている。
【0016】
上記構成によれば、操作部2,受光器8の出力がいずれも制御装置20によって取込まれ解読回路22で解読し、出力判断回路23にて個別に対応する制御信号として出力され、この制御装置20で操作部2の操作に対応したシャッター開閉が行われる。また、障害物感知器7の検知時にも停止等の安全動作が行われる。
【0017】
また、請求項2記載のように、前記信号読込回路(21)、解読回路(22)、出力判断回路(23)、出力回路(24)が直流低電圧で作動するCPU,メモリ等からなる制御装置(20)によって一体構成され、
前記操作部(2)、前記受光器(8)、前記リミット検出手段(4)と該制御装置(20)との間の配線に低電圧耐用の接続線(31a,31b,31c)が用いられた構成とすることもできる。
【0018】
上記構成によれば、上記制御回路20が直流低電圧で作動し、接続される操作部2,リミット検出手段4も低電圧態様の部品を用いて構成できる。
また、電源ライン30を除く全ての接続線31a〜31c、及び制御装置20内の接続線も直流低電圧耐用の接続線を用いることができ、高電圧用の特殊な配線作業が不要となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の障害物感知機能を有するシャッター制御装置を示すブロック図である。同図において従来例と同一箇所には同一符号を附して説明を省略する。
【0020】
シャッター開閉用の駆動モータ3は、CPUとメモリ等によって構成された制御装置20によって駆動制御される。この制御装置20内の各構成部は、CPUの機能をブロック図化したものである。この制御装置20には、前記操作部2の操作による開放/閉鎖/停止の各操作信号が入力される。
また、前記障害物感知器7の発光部7aからの感知信号は受光器8を介して制御装置20に入力される。
【0021】
制御装置20の前段に設けられた信号読込回路21は、入力される操作部2の操作信号、及び受光器8から出力される所定ビット長の送信コード(受光器8が検出した送信コード)を読込み出力する。
解読回路22は、信号読込回路21の出力を解読して各操作信号に対応した操作出力と、送信コードに対応した障害物検知出力をそれぞれ出力する。
【0022】
出力判断回路23は、入力される操作出力に対応した制御信号を出力回路24に出力する。制御信号は、前記操作信号に対応した開放/閉鎖/停止がある。
この出力判断回路23には、シャッターの上下限位置を検出するリミット検出手段4からの信号が入力されている。
リミット検出手段4は、ガイドレールに設けられてシャッタースラットの位置を直接検知するスイッチ、あるいは駆動モータ3の回転を計数してシャッターの上下限位置に達したときに相当して検知するエンコーダ、カウンタ等で構成される。
【0023】
この出力判断回路23は、開放の制御信号を出力した後、リミット検出手段4から上限位置の検知信号が入力されると停止の制御信号を出力する。また、閉鎖の制御信号を出力した後、リミット検出手段4から下限位置の検知信号が入力されると停止の制御信号を出力する。
【0024】
そして、この出力判断回路23は、障害物検知出力が入力されたときには、直ちに停止の制御信号を優先して出力する。
【0025】
出力回路24は、電源ライン30(商用電圧電源)の途中位置に設けられ、駆動モータ3に対してはこの出力回路24を介して電源が供給される。そして、この出力回路24は制御信号によって電源ライン30上に設けられたリレーを切替えて駆動モータ3を逆転させたり、リレーの開放によって駆動モータ3を停止させる。
この出力回路24には、開放、停止の制御信号入力時には、対応するリレーを閉じた状態に保ち、停止の制御信号が入力されるまでこれを保持するいわゆる自己保持回路が設けられている。
【0026】
例えば、電源ライン30が3相交流である場合には、入力される制御信号が開放のとき、駆動モータ3を一方向に回転させるリレーが選択的に閉じられ、電源ライン30の相順によって駆動モータ3は正転方向に回転される。
一方、制御信号が閉鎖のとき、逆相順となるリレーが閉じられ駆動モータ3は逆転方向に回転される。
そして停止の制御信号が入力されると全リレーが開放され駆動モータ3を直ちに停止させるようになっている。このとき、自己保持動作が解除されることになる。
【0027】
出力判断回路23からは上記のような単発の制御信号を出力し出力回路24側で自己保持する構成とする他に、この出力判断回路23からは開放/閉鎖の制御信号が継続的に出力され、出力回路24はこの制御信号出力が途切れたとき駆動モータ3を停止させる構成とすることもできる。
【0028】
また、出力判断回路23は、障害物検知出力が入力された時に、停止の制御信号を出力した後、開放の制御信号を出力し、駆動モータ3を逆転させシャッターを所定量反転上昇させる構成としてもよく、この構成によれば障害物に対する負荷を軽減させることができる。
【0029】
上述したように、操作部2,受光器8の出力は、いずれも制御装置20によって取込むことができるようになり、これらを解読回路22で解読し、出力判断回路23にて個別に対応する制御信号として出力することができるようになる。
これにより、単一の制御装置20で操作部2の操作に対応したシャッター開閉と,障害物感知器7の検知に基づく障害物検知時の安全動作を行えるようになり、構成を共通することによる簡素化を図ることができるようになる。
【0030】
また、上記制御回路20は直流低電圧で作動するものであるから、この制御回路20に接続される操作部2,リミット検出手段4は、いずれもこの制御回路20の作動電圧と同じ低電圧態様の部品を用いて構成することができるようになり、全体構成を低コスト化できるようになる。また、受光部8と制御回路20とが同電圧で駆動させることができるようになり、供給電源電圧を単一電圧化できる。
【0031】
そして、出力回路24に接続された電源ライン30を除く全ての接続線31a〜31c、及び制御装置20内の接続線は、直流低電圧耐用の接続線を用いることができ、高電圧用の特殊な配線作業を行わずとも配線できるようになり、配線コストを削減でき配線作業も容易化できる。同時に操作部2に高電圧が印加されないから操作の安全性も向上できるようになる。
【0032】
さらに、図1に示したように、単一の制御装置20で操作部2の操作信号と、障害物感知器7の障害物検知信号をいずれも取り込める構成であるから、各接続線の配線本数を最小本数にできるようになる。例えば、操作部2から制御装置20に接続される接続線31aは4本で済み、リミット検出手段4から制御装置20に接続される接続線31cも最小の3本で済む。即ち、従来の図2のうち、接続線5a,5bの配線が不要となり、接続線5aのつなぎ変えも不要にすることができるようになる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、単一の制御装置で操作部の操作信号と、障害物感知器の障害物検知信号をいずれも取り込める構成であるから、各接続線の配線本数を最小本数にすることができるようになり、接続線のつなぎ変えも不要にできる。
また、請求項2記載のように、制御回路を直流低電圧で作動する構成とすれば操作部とリミット検出手段も同じ低電圧態様の部品を用いて構成することができるようになり、全体構成を低コスト化できるようになる。
また、出力回路に接続された電源ラインを除く全ての接続線も直流低電圧耐用の接続線を用いることができ、高電圧用の特殊な配線作業を行わずとも配線できるようになり、配線コストを削減でき配線作業も容易化できる。また、操作部に高電圧が印加されないから操作の安全性も向上できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシャッター制御回路の実施の形態を示すブロック図。
【図2】従来技術によるシャッター制御盤に障害物感知装置を設けた状態を示す図。
【符号の説明】
2…操作部、3…駆動モータ、4…リミット検出手段、7…障害物感知器、8…受光器、20…制御装置、21…信号読込回路、22…解読回路、23…出力判断回路、24…出力回路、30…電源ライン。
Claims (2)
- 操作部(2)の開閉、停止操作によってシャッターが開閉制御され、障害物感知器(7)が障害物を検知したときシャッターを安全制御する障害物感知機能を有するシャッター制御装置において、
シャッターが上下限位置に達したとき対応する上下限検知の検知信号を出力するリミット検出手段(4)と、
前記操作部(2)の操作信号及び障害物感知器(7)の受光器(8)から出力される所定ビット長の送信コードを読み込み出力する信号読込回路(21)と、 該信号読込回路の出力を解読して各操作信号に対応した操作出力と、送信コードに対応した障害物検知出力をそれぞれ出力する解読回路(22)と、
該解読回路と前記リミット検出手段の出力が接続され、操作出力の入力時には前記上下限検知されるまでの間、開放/閉鎖/停止の各制御信号を出力し、障害物検知出力の入力時には直ちに停止の制御信号を出力することにより、操作部及び受光器の出力に個別に対応する制御信号として出力する出力判断回路(23)と、
駆動モータ(3)への電源ライン(30)の途中位置に設けられ、前記制御信号に基づき内部リレーを開閉させて駆動モータへの電源供給を正転/逆転/停止制御する出力回路(24)と、
を具備したことを特徴とする障害物感知機能を有するシャッター制御装置。 - 前記信号読込回路(21)、解読回路(22)、出力判断回路(23)、出力回路(24)が直流低電圧で作動するCPU,メモリ等からなる制御装置(20)によって一体構成され、
前記操作部(2)、前記受光器(8)、前記リミット検出手段(4)と該制御装置(20)との間の配線に低電圧耐用の接続線(31a,31b,31c)が用いられた請求項1記載の障害物感知機能を有するシャッター制御装置。
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JP28148895A JP3598612B2 (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | 障害物感知機能を有するシャッター制御装置 |
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JP28148895A JP3598612B2 (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | 障害物感知機能を有するシャッター制御装置 |
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JPH09125843A JPH09125843A (ja) | 1997-05-13 |
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