JPH0215164B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は農用トラクターや耕耘機等に付設する
ロータリー耕耘装置を二軸形にしたものである。

(ロ) 従来技術 従来から二軸ロータリー耕耘装置に関する技術
は公知とされていたのである。

例えば、特公昭43−16768号公報や、特開昭57
−181602号公報に記載の技術の如くである。。

(ハ) 発明が解決しようとする問題点 しかし、従来の技術においては、荒起し爪と砕
土爪と上部カバーが構成する逆３角形のデツドス
ペースに泥土が侵入付着し、この部分の重量が重
くなるという不具合があつたものである。

また大きな土塊が、該デツドスペースに侵入し
て、砕土されずに放擲されるという不具合いもあ
つたものである。

本発明はこの点の不具合いを解消したものであ
る。

(ニ) 目的を達成する為の構成 本発明の目的は以上の如くであり、次に該目的
を達成する為の構成を説明すると。

前部に反時計回転しダウンカツト耕耘を行う荒
起し爪１を配置し、後部に時計回転しアツプカツ
ト砕土を行う砕土爪７を配置した二軸ロータリー
耕耘装置において、荒起し爪１の回転外周と、砕
土爪７の回転外周と、上部カバー１１の下面が構
成する側面視逆３角形のデツドスペースに、布ま
たは合成樹脂により構成した泥土付着防止板４１
を、上部カバー１１より前記逆３角形の下２辺に
沿つて付設配置したものである。

(ホ) 実施例 本発明の目的・構成は以上の如くであり、次に
添付の図面に示した実施例の構成を説明すると。

第１図は本発明の二軸ロータリー耕耘装置の側
面図、第２図は駆動系統を示す側面図、第３図は
同じく平面図、第４図は上方からの駆動装置の他
の構成を示す図面、第５図・第６図はユニバーサ
ルジヨイントによる駆動部を示す側面図と平面
図、第７図は内外スプライン軸による駆動部を示
す図面、第８図は耕耘爪軸よりの駆動例を示す図
面である。

トラクター後部の三点リンク式作業機装着装置
より１本のトツプリンクがトツプリンクマスト２
０の先端の枢支孔３２に枢支されている。

ロワーリンクは左右のロワーリンク枢支ピン３
３，３３に枢支される。トラクターのPTO軸よ
りロータリーギヤボツクス２１の入力軸２２へ動
力が入力され、ロータリーギヤボツクス２１内の
ベベルギヤにより方向を変えられて、メインビー
ム２６Ｌ内の動力伝達軸５５へ動力が伝えられ
る。動力伝達軸５５の先端は、左側のチエーンケ
ース３の上端に挿入され、チエーンにて耕耘爪軸
２へ動力が伝えられる。

荒起し爪１はナタ爪であり従来と同様に荒起こ
しを行う。従来は一軸のナタ爪のみであり、砕土
は荒起し後の水田をもう一度耕耘爪の回転を速く
して、通過し砕土していたのである。

本発明ではこの二度手間を省いて一度で砕土す
ることができ、更に低速の荒起し爪１で跳ね上げ
て宙に浮いた土塊を高速回転の砕土爪７で砕土す
るので砕土効果も上がり、逆回転することにより
レーキの存在と合わせて、土塊を大きい順に層状
に並べることができるのである。

砕土爪７は砕土爪軸８は砕土カバー５Ｌ，５Ｒ
間に渡架固設されており、砕土カバー５Ｌ，５Ｒ
は耕耘カバー４に枢支ピン６にて枢支されてい
る。

２５は規制ピン４ａの規制長孔である。１２は
上部カバー１１と耕耘カバー４の天板の枢支部で
あり、砕土カバー５の回動により天板上を摺動す
べく構成されている。

上部カバー１１の後部に枢支部１１ａを設け、
リアカバー１０とゴム垂れ１３を枢支している。
リアカバー１０はハンガーロツド１７にてデプス
フレーム２３に支架されており下向きにバネで付
勢されている。

アーム１８とリンク１９によりリアカバー１０
の回転が、デプスコントロール装置へ伝えられ
る。

また、砕土装置の上部カバー１１とリアカバー
１０の内面で、砕土爪７の回転外周にフオーク状
に棒杆を並べたレーキ９を設けており、これによ
り雑草や藁くずを引つ掛け選別し、第１図に示す
如く層状に並べる効果を得ているのである。

４０はレーキ間に突出した引掛け杆であり、こ
れに雑草や藁を引つ掛けて長いものは砕土爪７で
切断するのである。この引掛け杆４０には大土塊
を引つ掛けて砕土爪７との間で砕土効果を上げる
こともできるのである。

以上のような構成において、本発明の要部は、
荒起し爪１の回転外周と、砕土爪７の回転外周
と、上部カバー１１の下面との間にできる側面視
逆３角形状のデツドスペースにおいて、該逆３角
形の下２辺にそつて、上部カバー１１から泥土付
着防止板４１を付設配置したものである。

即ち、４１はデツドスペースに設けられた布ま
たは合成樹脂製の泥土付着防止板であり土塊が有
効に砕土爪７に触れるように役割を果たしてい
る。また該泥土付着防止板４１が無い場合におい
て、該逆３角形のデツドスペース内に泥土が付着
して固まり、二軸ロータリー耕耘装置の全体が重
くなるという不具合いを解消しているのである。

左右のメインビームに固設したブラケツト５
６，５６に二本のデプスフレーム２３を枢支し、
デプスフレーム２３の後端には縦杆２４を介して
尾輪３０が設けられている。

このデプスフレーム２３に砕土装置の吊杆１４
が枢結され、ピン１５の挿入位置を変えることに
より砕土装置の高さを荒起し爪軸２に対して変更
可能としている。

又、尾輪調節ハンドル１６を回してデプスフレ
ーム２３を上下に回動することによつても吊杆１
４を介して砕土装置を上下することができ、この
場合には尾輪３０を縦杆部分をデプスフレームと
の相対角度を変えれば耕深を変えず、砕土装置の
高さだけを調節することができるのである。

土層の構造について説明すると、荒起し爪１に
て荒起こしをした際に砕土爪７に触れなかつた大
土塊Ｅが最も下となり、その上に砕土装置を通過
し、レーキ９に引つ掛かり最初に落下する雑草や
藁が積層する。

その上にレーキ９を伝つて落下する中土塊Ｂが
積層され、更にゴム垂れ１３を経て落下する小土
塊Ｃ、その上にリアカバー１０を経て落下する粒
状の土が落下し、順に層をなすのである。

第２図より第８図の図面により、動力伝達系統
を説明すると。

第２図・第３図の場合にはチエーンケース３の
上部の軸である動力伝達軸５５をチエーンケース
３の外へ延出し、スプロケツト２９を設けて、中
間軸５０のスプロケツト３１，３５を介してチエ
ーンケース３と同一位置に重ねて砕土爪軸８用の
チエーンケース２８を設けている。

２７はスプロケツト２９と３１を含むチエーン
ケースである。

このように上部の動力伝達軸５５よりチエーン
ケース２７，２８を介して取り出せば、チエーン
ケース２８がチエーンケース３と同じ位置となり
側方への突出を免れることが可能である。

チエーンケース２７は上部で側方へ突出してい
るが、畦の位置よりも高いので畦際耕耘において
畦に触れて邪魔になることはないのである。

第４図においては、第３図のチエーンケース２
７が側方へ突出するという不具合も解消すべく、
ロータリーギヤボツクス２１より後方へ別の
PTO軸を突出し、この端部にユニバーサルジヨ
イント軸３８を介装して、砕土装置の上部カバー
の中央に設けたベベルギヤボツクス４２へ動力を
伝えている。ベベルギヤボツクス４２より左方へ
ビームを突出し、左端にチエーンケース３９を固
設し砕土爪軸８へ動力を伝えている。

チエーンケース３と３９は同じ位置であり突出
することはなく、ユニバーサルジヨイント軸３８
やカバー３７、ベベルギヤボツクス４２も中央で
あるので、畦際耕耘の邪魔となることはないので
ある。

第５図・第６図においてもチエーンケース３の
上部の動力伝達軸５５よりベベルギヤボツクス４
５内のベベルギヤ４５ａ，４５ｂによつて動力を
取り出し、下方で突出ブラケツト生じないように
ユニバーサルジヨイント軸４３を徐々に内側へ傾
斜させて、内側に配置したベベルギヤボツクス４
６内のベベルギヤ４６ａ，４６ｂに伝えている。

第７図においては、内外スプライン軸４９，４
８は、チエーンケース３の外側に突出しているの
で、畦際耕耘時の注意が必要である。

第８図の場合にもチエーンケース５０が耕耘爪
軸２から動力を取り出しているので側方へ突出し
ており、畦際耕耘時に注意が必要である。

しかし、これらの場合は左側へ砕土爪軸への動
力伝達軸を集中することにより、突出部を一方の
みとし、オペレーターの注意がしやすいようにし
て、できるだけ左側が畦に行かないような耕耘畦
作り作業を行うようにすることにより前工程で作
つた畦を突き崩すことのないようにし、作業能率
を上げることができるのである。

(ヘ) 発明の効果 本発明は以上の如く構成したので、次のような
効果を奏するものである。

第１に、荒起し爪１の回転外周と、上部カバー
１１と、砕土爪７の回転外周により構成した逆３
角形のデツドスペースに、泥土付着防止板４１を
配置したので、荒起し爪１や砕土爪７の回転に伴
い、泥土付着防止板４１が振動するので、該泥土
付着防止板４１に付着しようとする泥土を落下さ
せることが出来るのである。

第２に、徐々に泥土付着防止板４１の面に泥土
が付着したとしても、荒起し爪１と砕土爪７の回
転により成長した付着土を掻き落とすことが出来
るのである。

第３に、前記デツドスペースに泥土付着防止板
４１を付設したことにより、荒起し爪１と砕土爪
７の回転外周の間隙を同じとすることができ、大
きな土塊も必ず砕土することが出来るのである。

第４に、荒起し爪１と荒起し爪軸２の間に石等
の剛性の障害物が侵入した場合には、布や合成樹
脂により構成した泥土付着防止板４１が撓むこと
によりこれを吸収することが出来るので、荒起し
爪１や砕土爪７を傷めることがないのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の二軸ロータリー耕耘装置の側
面図、第２図は駆動系統を示す側面図、第３図は
同じく平面図、第４図は上方からの駆動装置の他
の実施例を示す図面、第５図・第６図はユニバー
サルジヨイントによる駆動部を示す側面図と平面
図、第７図は内外スプライン軸による駆動部を示
す図面、第８図は耕耘爪軸よりの駆動例を示す図
面である。 １……荒起し爪、２……荒起し爪軸、４……耕
耘カバー、５……砕土カバー、７……砕土爪、８
……砕土爪軸、９……レーキ、１０……リアカバ
ー、１１……上部カバー、４１……泥土付着防止
板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 前部に反時計回転しダウンカツト耕耘を行う
   荒起し爪１を配置し、後部に時計回転しアツプカ
   ツト砕土を行う砕土爪７を配置した二軸ロータリ
   ー耕耘装置において、荒起し爪１の回転外周と、
   砕土爪７の回転外周と、上部カバー１１の下面が
   構成する側面視逆３角形のデツドスペースに、布
   または合成樹脂により構成した泥土付着防止板４
   １を、上部カバー１１より前記逆３角形の下２辺
   に沿つて付設配置したことを特徴とする二軸ロー
   タリー耕耘装置。