JPH02151304A - 鋼板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は鋼板の製造方法に関するものである。

（従来の技術） 一般に自動車用ボディ外板や家庭電気製品外装板などの
成形加工の用途に供される冷延薄鋼板は、熱延鋼板をタ
ンデム冷間圧延機により所要の板厚まで冷間圧延した後
、脱脂洗浄を行い、更に焼鈍した後、調質圧延を施して
製造するのが通常である。

このような工程における調質圧延の目的の一つとして、
表面をダル仕上げした圧延ロールを用いて軽度の圧延を
行うことにより鋼板表面に適当な表面粗さを与え、これ
によってプレス成形加工時における耐焼付性を向上させ
ることがある。

調質圧延に使用される圧延ロールの表面をダル仕上げす
るための方法としては、従来はショツトブラストによる
方法と放電加工による方法と特開昭６２−２２４４０５
号公報のようなレーザ加工による方法とが実用化されて
いる。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、これらの方法によりダル仕上げされた圧
延ロールはその表面に不規則な粗度プロフィールが形成
されており、従ってこの圧延ロールを用いて鋼板に調質
圧延を施した場合、鋼板表面も不規則な山と谷で構成さ
れた粗面を呈し、水平な面は非常に少なくなる。このよ
うに不規則な山と谷を有する鋼板に塗装を行えば、山と
谷との間の斜面に沿って塗膜が形成されるため水平な塗
膜面の占める割合が極めて少なくなり、塗膜面の鮮映性
を悪化させる。

従来のショツトブラスト法や放電加工法でダル加工した
圧延ロールを用いた調質圧延ではこのような問題を避は
得ず、又レーザ加工によるダル加工を行フた場合は前述
の問題は相当改善されるものの、レーザ照射によりレー
ザ中心から離れた部位が円周上に盛り上がり、これによ
り均一微細な平滑面を得ることが困難である。従って、
充分に優れた塗膜面の鮮映性を得ることが困難であった
。

本発明は塗装後の鮮映性の優れた鋼板の製造方法を提供
する。

（課題を解決するための手段） 本発明の要旨は、微細模様をスクリーン印刷により圧延
ロールの表面に印刷し、その後エツチング又はメッキを
行い微細模様をロール表面に形成し、そのロール表面を
硬化処理した後該圧延ロールにより鋼板表面に微細模様
を転写することを特徴とする鋼板の製造方法である。

（作　用） 即ち、本発明は、予め調質圧延用ワークロールの表面に
均一で且つ微細な凹凸模様をスクリーン印刷により印刷
し、その後エツチング又はメッキによりその模様をロー
ル表面に形成させ、その後硬化処理（真空蒸着、イオン
ブレーティング、スパッタリング等）したロールを調質
圧延すべき鋼板の片面もしくは両面に用いて調質圧延す
ることによりロール表面の模様を鋼板表面に転写し、鮮
映性の優れた鋼板を製造するのである。

次にロール表面に微細模様を形成させる方法について、
第１〜５図を用いて詳細に説明する。

先ず、ロール表面に形成させる微細模様を原図１に描き
、この原図１をカメラにてネガ２に撮影する。その後、
ネガ２を焼付するスクリーン網３の全面に感光性樹脂（
光線を当てると化学変化を起こす樹脂）を塗って感光性
樹脂膜４を形成し、その上にネガ２をのせ、露光装置５
にて焼付を行う。焼付完了後、現像液にて現像し、水洗
いを行う。ネガタイプ感光性樹脂膜では光の当たらない
部分の膜が洗い流され、ポジタイプ感光性樹脂膜では光
の当たった部分の膜が洗い流される。その後乾燥させて
微細模様の入ったスクリーン網３が完成し、そのスクリ
ーン網３の上に耐酸性のインク６を乗せて微細模様をロ
ール表面７に印刷する。次にロール表面７をエツチング
してインクののっていない部分を凹状９に除去する（第
５図（ａ）→（ｂｌ））か、又はメッキによりインクの
のっていない部分に凸状にメッキ層８を形成させ（第５
図（ａ）　−”　（ｃｌ））　、アルカリ系の水溶液で
ロール表面の耐酸性インクの除去を行えば、ロール表面
に均一な微細凹凸模様が形成される（第５図（ｂ２）、
（Ｃ２）　）。そして、ロール表面に硬化処理（真空蒸
着、イオンブレーティング、スパッタリング等）１０を
行う（第５図（ｂ３）、（ｃ３）　）　。

このようにして出来上がったロールを用いて鋼板を圧延
することにより、均一で且つ規則性のある凹凸微細模様
が鋼板表面に形成され、塗装後も光沢度の高い高鮮映性
鋼板が製造可能となる。また、高鮮映性の程度は相当高
いものから低”いものまでロール表面の微細凹凸模様の
割合を任意に変えることにより製造できる。

尚、本発明は冷延鋼板、亜鉛メッキ鋼板、錫メッキ鋼板
等を対象としているもので、表面処理した鋼板に凹凸微
細模様を形成しても同等の効果を有する。

（実施例１） 調質圧延機の圧延ロールにスクリーン印刷により微細模
様め粗度を形成し、厚みＱ、７１１１ｍＸ巾８５０ｍｍ
Ｘコイルの冷延鋼帯を圧下率０．８％で圧延した。得ら
れた冷延鋼板に膜厚２０μｍの電着塗装及び膜厚３０μ
ｍの中塗、膜厚３０μｍの上塗塗装を行った。比較例と
してショツトブラスト法、放電ダル加工、レーザダル加
工を施した圧延ロールで同サイズの冷延鋼帯を０．８％
の圧下率で圧延し、同様の塗装を行った。塗装後の鋼板
を用いて各々鮮映性の試験を行い、結果を第１表に示す
。

尚、鮮映性の評価法としては種々のものが開発されてい
るが、最も一般的には米国のハンター・アソシエイツ・
ラボラトリ−０１ｕｎｔｅｒ　ＡｓｓｏｃｉａｔｅｓＬ
ａｂｏｒａｔｏｒｙ）社製のドリブン（ＤＯＲＩＣＯＮ
）メータによる測定値すなわちＤ　ＯＩ　（Ｄｌｓｔｌ
ｎｃｔｎｅｓｓ　ＯｆＩｍａｇｅ）値が使用されている
。このＤＯＩ値は第６図に示すように試料Ｓに対し入射
角３０度で光を入射し、その正反射光強度Ｒｓと正反射
光に対し０．３度での散乱光強度Ｒ０，３の値を用いて
次式で表される。ＤＯＩ値＝　１００　Ｘ　（ＲＳ−Ｒ
ｏ、　３）／Ｒ５コのようなりＯＩ値が高いほど塗装面
の鮮映性が優れていると言うことができ、一般に自動車
車体の外板の塗装については、充分な高級感を呈するた
めにはＤＯＩ値が９４％以上であることが望ましいとさ
れている。

第１表 （実施例２） 調質圧延機の圧延ロールにスクリーン印刷により微細模
様の粗度を形成し、厚み０．４ｍｍＸ巾８５０ｍｍｘコ
イルの亜鉛目付量５５　ｇ／ｍ２の亜鉛メッキ鋼帯を圧
下率０．８％で圧延した。得られた亜鉛メッキ鋼板に膜
厚３０μｍの塗装を行った。比較例としてショツトブラ
スト法、放電ダル加工、レーザダル加工を施した圧延ロ
ールで同サイズの亜鉛メッキ鋼帯を０．８％の圧下率で
圧延し、同様の塗装を行った。塗装後の鋼板を用いて各
々鮮映性の試験を行い、結果を第２表に示す。

第２表 （実施例３） 調質圧延機の圧延ロールにスクリーン印刷により微細模
様の粗度を形成し、厚み０．２ａ＋ｍＸ巾８５０ｍｍＸ
コイルの錫目付量２．８ｇ／ｍ’の錫メッキ鋼帯を圧下
率０．４％で圧延した。得られた錫メッキ鋼板に膜厚１
０μｍの塗装を行った。比較例としてショツトブラスト
法、放電ダル加工、レーザダル加工を施した圧延ロール
で同サイズの錫メッキ鋼板を０．４％の圧下率で圧延し
、同様の塗装を行った。塗装後の鋼板を用いて各々鮮映
性の試験を行い、結果を第３表に示す。

第３表 （発明の効果） 本発明によればショツトブラスト法のようなうねりがロ
ール表面に発生せず、又各工程はいずれも熱を発生させ
る要因を含んでいないためにロール表面は製造時のロー
ル表面硬さと一致しており、放電加工やレーザによるダ
ル加工のようなロール表面においての硬さのバラツキは
見られず、微細模様がロールから転写されて均一な微細
模様の入った鋼板、即ち鮮映性の極めて優れた鋼板が製
造される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に用いる微細模様の原図を示す図、第２
図は原図を撮影したネガを示す図、第３図はスクリーン
網に原図を焼付ける状況を示す図、第４図は原図を焼付
けた後のスクリーン網の断面図、第５図は微細模様をロ
ールに転写する説明図、第６図は鮮映性を表すＤＯＩ値
の測定方法を示す説明図である。 １・・・原図、２・・・ネガ、３・・・スクリーン網、
４・・・感光性樹脂膜、５・・・露光装置、６・・・イ
ンク、７・・・ロール表面、 ８・・・メ ツキ層、 ・・・凹状、 ０　・・・ 硬化処理。 代 理 人

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 微細模様をスクリーン印刷により圧延ロールの表面に印
   刷し、その後エッチング又はメッキを行い微細模様をロ
   ール表面に形成し、そのロール表面を硬化処理した後該
   圧延ロールにより鋼板表面に微細模様を転写することを
   特徴とする鋼板の製造方法。