JPH02150541A

JPH02150541A - カムシャフト

Info

Publication number: JPH02150541A
Application number: JP29448388A
Authority: JP
Inventors: Matt Lucas; ルーカス　マット; Seiichi Kirigatani; 桐ケ谷　清一; Teruyoshi Tanase; 照義棚瀬
Original assignee: Mitsubishi Metal Corp; PRESS AND STANZWERK AG
Current assignee: Mitsubishi Metal Corp; PRESS AND STANZWERK AG
Priority date: 1988-11-21
Filing date: 1988-11-21
Publication date: 1990-06-08
Anticipated expiration: 2013-05-06
Also published as: JP2747537B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】「産業上の利用分野」本発明はカムシャフトに関する。

「従来の技術」シャフトの外周に、別体のカムを嵌合して製造されるカ
ムシャフトとしては、従来より以下のようなものが公知
である。

■　軸線方向に延びるキー溝をシャフトの外周に複数形
成するとともに、カムのシャフト孔の内面にはキー突条
を形成し、これらキー溝とキー突条を噛み合わせてシャ
フトにカムを取り付けたうえ、これらの間隙にロウ剤を
充填して固定する。

■　カムのシャフト孔に中空シャフトを通し、カムを位
置決めした後、中空シャフトのカム固定部を膨出させて
カムを固定する。

■　前記■と同様に全てのカムを位置決めした後、中空
シャフトを全長に互って拡管し、全てのカムを同時に固
定する。

［発明が解決しようとする課題」ところが前記■のカムシャフトでは、シャフトのキー溝
とカムのキー突条との相対位置に高い寸法精度が要求さ
れるため、これらキー溝およびキー突条の形成に手間が
かかり、生産性向上の点で障害となるうえ、多大なコス
トがかかるという欠点があった。

また前記■と■のカムシャフトでは、カム固定作業に手
間がかかり生産コストが高いうえ、カムには恒久的に大
きな応力が加わるので、製造コストの安い焼結体製カム
は耐久性および信頼性の点で使用することが難しく、こ
の点からも生産コストが高くつく問題があった。

「課題を解決するための手段」本発明は上記課題を解決するためになされたもので、ま
ず本発明の第１項に係わるカムシャフトは、外周面のカ
ム固定箇所に、周方向に延びる溝およびこれら溝の周囲
に盛り上がる突条が形成され、これら突条の突出量がカ
ムの圧入方向前方側で相対的に小さくされたシャフトと
、前記シャフトの本体よりも大径のシャフト孔を有し、
このシャフト孔の内面に軸線方向に延びる複数のキー突
条が形成された１以上のカムとから構成され、前記カム
のシャフト孔にシャフトのカム固定箇所を圧入し、シャ
フト孔のキー突条でシャフトの突条部にキー溝を形成す
ることにより、カムが固定されていることを特徴とする
。

また、本発明の第２項に係わるカムシャフトは、前記シ
ャフトに形成された突条同士の間隔が、カムの圧入方向
前方側で相対的に大きくされていることを第１）ｊｉと
の相異点とする。

また、本発明の第３項のカムシャフトは、シャフトに形
成された個々の突条の断面形状が、カムの圧入方向前方
側の底角が後方側の底角よりも小さい三角形状または台
形状にされていることを第１項との相異点とする。

さらに、本発明の第４項のカムシャフトは、個々の突条
の断面形状が半円状とされていることを第１項との相異
点とする。

「作　用」このカムシャフトでは、シャフトにカムを圧入するだけ
でカムを任意の角度位置に固定できるため、カムとシャ
フトの位置精度を高めることが容易で、しかもカムのキ
ー突条は自らが形成したキー溝に密着状態で嵌合するか
ら固定力が極めて大きい。また、圧入後のカムには大き
な応力が加わらないので、コストの安い焼結体製のカム
も高い信頼性を以て使用できる。

さらに、シャフトの突条の突出量がカムの圧入方向前方
側で相対的に小さくされた場合には、圧入開始時にまず
突出量が小さい突条でカムの軸心とシャフトの軸心を合
致させる効果が得られ、カムとシャフトの同心性を高め
て位置精度の向上が図れる。また、突出量が小さい方の
突条からキー溝が形成されていくため、圧入に要する力
が最初小さく、徐々に大きくなっていくため、圧入作業
が円滑に行なえる。

また、シャフトに形成される突条同士の間隔がカムの圧
入方向前方側で相対的に大きくされた場合には、単位圧
入長あたりの突条の密度が圧入初期で小さいため、圧入
力が最初小さく、前記同様に圧入作業が円滑に行なえる
。

さらに、個々の突条の断面形状が、カムの圧入方向前方
側の底角が後方側の底角よりも小さい三角形状または台
形状とされた場合には、圧入作業時に、これら突条の圧
入方向前方側の傾斜面に沿ってキー突条に滑り力が生じ
、カムとシャフトとの軸心合わせの効果が得られるため
、これらの同心性向上が図れる。同時に後方側の底角が
大きいので突条はカム圧入時に後方側に若干例れる傾向
を有し、これによりキー突条とキー溝との接触面積が大
きくとれ、固定強度向上が図れる。

さらにまた、個々の突条の断面形状が半円状とされた場
合にも、突条の圧入方向前方側の曲面にキー突条の先端
が当たって軸心合わせの効果が得られるから、同心性向
上が図れるうえ、断面半円状なので突条の突出量が小さ
い割にキー突条との接触面積を大きくとることができ、
カムの周方向の固定強度を大きくできる。

「実施例」第１図および第２図は、本発明の第１項に係わるカムシ
ャフトの一実施例を示す縦断面図および横断面図である
。

図中符号１は中空金属製のシャフトであり、このシャフ
トｌの各カム固定箇所ＩＡには所定角度で焼結体製カム
２（一つのみ図示）が互いに離間して固定されている。

前記シャ７）１のカム固定箇所ＩＡには、カム固定に先
立って、第３図に示すように多数の溝３が螺旋状または
同心円状に周方向に転造され、これにより溝３同士の間
隙が盛り上がり、突条４となっている。特にこの例では
、溝３をシャ７１−１の軸方向両側で浅く、中央で深く
形成することにより、突条４の突出量を両側で小さく、
中央で大きく形成している。これら突条４の突出量は、
中央での最大外径Ｄ２がシャフト本体部ＩＢの外径ＤＩ
の１０１−１１０％程度とされることが望ましい。この
範囲より小さいと十分なカム固定強度が得られず、また
これより大きいと円滑な圧入が困難になり位置精度が低
下する。

一方、カム２には第２図に示すように、シャフト本体部
ＩＢの直径ＤＩよりも大きい内径Ｄ３を有するシャフト
孔２Ａが形成されるとともに、このシャフト孔２Ａの内
面には、軸線方向に延びるキー突条５が周方向等間隔に
（この場合は８つ）形成されている。キー突条５の断面
はエツジを有する矩形状とされ、その突出量は、キー突
条５の頂点面での内径Ｄ４がシャフト外径ＤＩより大、
かつ突条４の最大外径Ｄ２より小とされ、以上各寸法の
関係をまとめると次式の通りになる。

Ｄ１≦Ｄ４（Ｄ２≦Ｄ３また、突条４の輻および断面形状は、カム２をシャフト
ｌに圧入する際に、突条４がキー突条５により良好に切
削されてキー溝６が形成され、突条４が圧入方向後方側
へ倒れて潰れないように考慮すべきである。

前記カム２をシャフト１に固定する場合には、シャフト
１の一端側のカム固定部ＩＡから順に、溝３および突条
４の転造と、カム２の圧入とを交互に繰り返していく。

すると、第４図に示すようにカム２の各キー突条５は、
まず突出量の小さい前方側の突条４に当たり、その上端
を僅かに削り取りながら軸線位置が矯正され、次いで順
に突出量の大きい突条４へとキー溝６を切り欠きつつ進
行し、カム２が固定される。なお、圧入が完了したまま
の状態でもこのカムシャフトは使用可能であるが、強度
および信頼性をさらに高めるために、カム２とシャフト
１との空隙にロウ剤を充填したリ、カム２とシャフトｌ
をスポット溶接してもよい。

上記構成からなるカムシャフトでは、シャフト１にカム
２を圧入するだけで、カム２を任意の角度位置に固定で
きるため、組み立て作業が極めて容易で手間がかからず
、生産性を高め、その分製造コスト低下が図れる。また
、カム２のキー突条５は自らが切り欠いたキー溝６に密
着状態で嵌合するから、固定力が極めて大きいうえ、が
たつきが全くなく、高い位置精度が容易に実現できる。

さらに、圧入後のカム２には大きな応力が加わらないた
め、低コストで寸法精度の高い焼結体製のカムを使用す
ることができ、この点からも低コスト化および高精度化
が図れる。

さらに、この第１実施例では、シャフトｌに形成された
突条４の突出量がカム２の圧入方向両端側で中央部より
も相対的に小さくされているので、前述のように圧入開
始時に突出量が小さい突条４でカム２の軸心とシャフト
１の軸心を合致させる効果が得られ、これらの同心性を
高めて位置精度の向上が図れる。また、突出量が小さい
方の突条４からキー溝６が形成されるから、圧入に要す
る力は最初小さく、徐々に大きくなり、やがて圧入終了
時には再び小さくなるので、圧入作業が円滑かつ安全に
行なえる。また、この例ではシャフト１の突条４の突出
量が両端側で小さくなっているため、組み立て工程の都
合によりカム１を前後どちら側から圧入してもよい利点
がある。

次に、第５図は本発明の第１項に係わる第２実施例のカ
ムシャフト（カム固定前）を示し、この例では、シャフ
ト１に形成した突条４の突出量が、カム２の圧入方向中
央部から前方側に向けて漸次小さくなっていることを特
徴とする。この例でも、前記第１実施例と同様の効果が
得られる。

次に、第６図は本発明の第２項に係わるカムシャフトの
実施例を示し、この例では、シャフト１の突条４同士の
間隔（ピッチ）Ｐがカム圧入方向前方側から後方側にか
けて漸次小さくなるように形成されている。なお、各突
条４の幅や突出量は一定とされ、溝３の幅のみが変化し
ている。

この例によれば、単位圧大長あたりの突条４の密度が前
方側で小さいため、圧入開始直後に要する圧入力が相対
的に小さく、圧入作業が円滑かつ安全に行なえる。

次に、第７図は本発明の第３項に係わる実施例を示し、
この例では、シャフト１の突条４の断面形状（本体部Ｉ
Ｂの外周面を基準面とする）が、カム圧入方向前方側の
底角αが後方側の底角βよりも小さい三角形状または台
形状とされていることを特徴とする。具体的Ｉコは、前
記底角αが４５〜６０°程度、底角βが７０〜８５°で
あると、後述する効果が顕著になる。他の条件は先の各
実施例と同様でよい。

この例では、カム２の圧入時において、突条４の前方側
傾斜面４Ａにカムのキー突条５が当たると、これらの間
で若干の滑りが生じ、カム５七シヤフト１との軸心合わ
せの効果が得られるため、これらの同心性向上が図れる
。同時に後方側底角βが大きいので、突条４はキー突条
５に切削されつつ後方側に若干例れる傾向を有し、これ
によりキー突条５とキー溝（６）との接触面積が大きく
とれ、カム２の固定強度向上が図れる。

次に第８図は、本発明の第４項に係わる実施例を示し、
この例ではシャ７）１の突条４の断面形状を、本体部Ｉ
Ｂ外周面からの突出部分において半円状にしたことを特
徴とする。

この例でも、第３項の前記実施例と同様に、突条４の前
方側曲面４Ａに沿ってキー突条５に滑りが生じるため、
軸心合わせの効果が得られ、同心性向上が図れる。同時
に、断面半円状であるから突条４の突出量が比較的小さ
い割にキー突条５との接触面積を大きくとることができ
、カム２の固定強度を高められる利点を有する。

なお、本発明は上記各実施例のみに限らず、各実施例の
構成要素を組み合わせて複合をとすれば、より一層効果
を高めることもできる。

「発明の効果」以上説明したように、本発明に係わるカムシャフトによ
れば、シャフトにカムを圧入するだけでカムを任意の角
度位置に固定できるため、組み立て作業が極めて容易で
手間がかからず、生産性を高め、その分製造コスト低下
が図れる。また、カムのキー突条は自らが切り欠いたキ
ー溝に密着状態で嵌合するから、固定力が極めて大きい
うえ、がたつきが全くなく、高い位置精度が容易に実現
できる。さらに、圧入後のカムには大きな応力が加わら
ないため、低コストで寸法精度の高い焼結体製のカムを
使用することができ、この点からも低コスト化および高
精度化が図れる。

さらに、本発明の第１項に係わるカムシャフトでは、シ
ャフトに形成された突条の突出量がカムの圧入方向前方
側で相対的に小さくされているので、圧入開始時に突出
量が小さい突条でカムの軸心とシャフトの軸心を合致さ
せる効果が得られ、カムとシャフトの同心性を高めて位
置精度の向上が図れる。また、突出量が小さい方の突条
からキー溝が形成されるから、圧入に要する力が最初小
さく、徐々に大きくなるので、圧入作業が円滑かつ安全
に行なえる。

また、本発明の第２項に係わるカムシャフトによれば、
単位圧入長あたりの突条の密度が前方側で小さいため、
初期圧入力が相対的に小さく、第１項同様に圧入作業が
円滑かつ安全に行なえる。

また、本発明の第３項に係わるカムシャフトでは、カム
の圧入時にシャフトの突条の前方側傾斜面にカムのキー
突条が当たると、これらの間に若干の滑りが生じ、カム
とシャフトとの軸心合わせの効果が得られるため、これ
らの同心性向上が図れる。同時に後方側の底角が大きい
ので、突条はキー突条に切削されつつ後方側に若干例れ
る傾向を有し、これによりキー突条とキー溝との接触面
積が大きくとれ、カムの固定強度向上が図れる。

さらに、本発明の第４項に係わるカムシャフトでは、シ
ャフトの突条の断面形状を半円状としているから、圧入
時に突条の圧入方向前方側の曲面に沿ってキー突条の先
端が滑り、軸心合わせされ同心性向上が図れる。同時に
、断面半円状であるから突条の突出量が比較的小さい割
にキー突条との接触面積を大きくとることができ、カム
の固定強度を高められる利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明に係わるカムシャフトの第
１実施例を示す縦断面図および横断面図、第３図および
第４図は同実施例の組み立て状態を示す縦断面図、第５
図ないし第８図はそれぞれ本発明の第２ないし第５実施
例を示す縦断面図である。１・・・シャフト、ＩＡ・・・カム固定箇所、ＩＢ・・
・シャフト本体部、２・・・焼結体製カム、２Ａ・・・
シャフト孔、３・・・シャフトの溝、４・・・シャフト
の突条、５・・・キー突条、６・・・キー溝、Ｄｌ・・
・シャフト本体部の外径、Ｄ２・・・突条の最大外径、
Ｄ３・・・シャフト孔の内径、Ｄ４・・・対向するキー
突条間の内径、α・・・突条の前方側底角、β・・・突
条の後方側底角、Ｐ・・・突条の間隔。出願人　プレス　ラント　シュクンッペルクアーゲー三菱金属株式会社

Claims

【特許請求の範囲】

（１）外周面のカム固定箇所に、周方向に延びる溝およ
びこれら溝の周囲に盛り上がる突条が形成され、これら
突条の突出量がカムの圧入方向前方側で相対的に小さく
されたシャフトと、前記シャフトの本体よりも大径のシャフト孔を有し、こ
のシャフト孔の内面に軸線方向に延びる複数のキー突条
が形成された１以上のカムとから構成され、前記カムのシャフト孔にシャフトのカム固定箇所を圧入
し、シャフト孔のキー突条でシャフトの突条部にキー溝
を形成することにより、カムが固定されていることを特
徴とするカムシャフト。
（２）外周面のカム固定箇所に、周方向に延びる溝およ
びこれら溝の周囲に盛り上がる突条が多数形成され、こ
れら突条同士の間隔がカムの圧入方向前方側で相対的に
大きくされたシャフトと、前記シャフトの本体より大径
のシャフト孔を有し、このシャフト孔の内面に軸線方向
に延びる複数のキー突条が形成された１以上のカムとか
ら構成され、前記カムのシャフト孔にシャフトのカム固定箇所を圧入
し、シャフト孔のキー突条でシャフトの突条部にキー溝
を形成することにより、カムが固定されていることを特
徴とするカムシャフト。
（３）外周面のカム固定箇所に、周方向に延びる溝およ
びこれら溝の周囲に盛り上がる突条が多数形成され、こ
れら個々の突条の断面形状が、カムの圧入方向前方側の
底角が後方側の底角よりも小さい三角形状または台形状
にされたシャフトと、前記シャフトの本体より大径のシ
ャフト孔を有し、このシャフト孔の内面に軸線方向に延
びる複数のキー突条が形成された１以上のカムとから構
成され、前記カムのシャフト孔にシャフトのカム固定箇所を圧入
し、シャフト孔のキー突条でシャフトの突条部にキー溝
を形成することにより、カムが固定されていることを特
徴とするカムシャフト。
（４）外周面のカム固定箇所に、周方向に延びる溝およ
びこれら溝の周囲に盛り上がる突条が多数形成され、こ
れら個々の突条の断面形状が半円状とされたシャフトと
、前記シャフトの本体より大径のシャフト孔を有し、この
シャフト孔の内面に軸線方向に延びる複数のキー突条が
形成された１以上のカムとから構成され、前記カムのシャフト孔にシャフトのカム固定箇所を圧入
し、シャフト孔のキー突条でシャフトの突条部にキー溝
を形成することにより、カムが固定されていることを特
徴とするカムシャフト。