JP3387938B2 - カムシャフト - Google Patents

カムシャフト

Info

Publication number
JP3387938B2
JP3387938B2 JP34551991A JP34551991A JP3387938B2 JP 3387938 B2 JP3387938 B2 JP 3387938B2 JP 34551991 A JP34551991 A JP 34551991A JP 34551991 A JP34551991 A JP 34551991A JP 3387938 B2 JP3387938 B2 JP 3387938B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
cam
press
groove
fitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP34551991A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07180760A (ja
Inventor
清一 桐ケ谷
久仁夫 花田
マット ルーカス
Original Assignee
サイセンクルップ・プレスタ・アーゲー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by サイセンクルップ・プレスタ・アーゲー filed Critical サイセンクルップ・プレスタ・アーゲー
Priority to JP34551991A priority Critical patent/JP3387938B2/ja
Publication of JPH07180760A publication Critical patent/JPH07180760A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3387938B2 publication Critical patent/JP3387938B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gears, Cams (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、シャフトの外周面のカ
ム固定箇所が凹凸形状に形成され、この凹凸部にカムが
圧入されてなるカムシャフトに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、シャフトの外周に、別体のカムを
嵌合して製造されるカムシャフトとしては、以下のよう
なものが知られている。 【0003】(1)軸線方向に延びるキー溝をシャフト
の外周に複数形成すると共に、カムのシャフト孔の内面
にはキー突条を形成し、これらのキー溝とキー突条を噛
み合わせてシャフトにカムを取り付けた上に、これらの
間隙にロウ材を充填して固定する。 (2)カムのシャフト孔に中空シャフトを通し、カムを
位置決めした後、中空シャフトのカム固定部を膨出させ
てカムを固定する。 (3)上記(2)と同様に全てのカムを位置決めした
後、中空シャフトを全長にわたって拡管し、全てのカム
を同時に固定する。 【0004】ところが、上記(1)のカムシャフトで
は、シャフトのキー溝とカムのキー突条との相対位置に
高い寸法精度が要求されるため、これらのキー溝及びキ
ー突条の形成に手間がかかり、生産性の向上の点で障害
となる上に、多大なコストがかかるという問題があっ
た。また、上記(2)と(3)のカムシャフトでは、カ
ム固定作業に手間がかかり生産コストが高い上に、カム
には恒久的に大きな応力が加わるので、製造コストの安
い焼結体製のカムは耐久性及び信頼性の点で使用するこ
とが難しく、この点からも生産コストが高くつく問題が
あった。 【0005】そこで、本出願人は、上記問題を解消する
ためのものとして、新規のカムシャフトについて提案し
た(特願昭63−294483号ないし特願昭63−2
94486号参照)。このうち、特願昭63−2944
86号に記載のカムシャフトについて簡単に説明する
と、外周面のカム固定箇所に、周方向に延びる溝及びこ
れらの溝の周囲に盛り上がる突条が形成されたシャフト
と、上記シャフトの本体部より大径でかつ上記突条の外
径よりも小径なシャフト孔が形成されると共に、このシ
ャフト孔の内面には、軸線方向に延びる複数のキー突条
が形成された1以上のカムとから構成され、上記カムの
シャフト孔にシャフトのカム固定箇所を圧入し、シャフ
ト孔のキー突条でシャフトの突条にキー溝を形成すると
共に、各突条をシャフト孔の内面に圧着させることによ
り、カムが固定されているものである。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記カ
ムシャフトにあっては、外周面のカム固定箇所に、周方
向に延びる溝及びこれらの溝の周囲に盛り上がる突条が
形成されたシャフトにカムを圧入する際の抵抗が大き
く、圧入がやりにくいという問題がある。また、圧入時
の抵抗を減らすために、上記突条の径方向への突出量を
少なくすると、カム組み付け後の組付強度が十分に確保
されないという問題がある。 【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、カムをシャフトに圧入す
る際に、圧入しやすい上に、所望の組付強度を安定的に
確保することができるカムシャフトを提供することにあ
る。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、シャフトの外周面のカム固定箇所が凹凸
形状に形成され、この凹凸部にカムが圧入されてなるカ
ムシャフトにおいて、上記凹凸部が、上記シャフトの軸
線に対して所定角度傾斜して形成された複数の第1の溝
と、これらの第1の溝に隣接しかつ上記シャフトの軸線
に直交して形成された第2の溝とから構成されたもので
ある。 【0009】 【作用】本発明のカムシャフトにあっては、シャフトの
軸線に対して所定角度傾斜して形成された複数の第1の
溝によって、圧入時の抵抗が低減されて、カムのシャフ
トへの圧入が円滑に行われ、組付強度が安定すると共
に、第1の溝に隣接しかつ上記シャフトの軸線に直交し
て形成された第2の溝によって、圧入の際に生じる切粉
が第2の溝内に封じ込められて外部に排出されない。 【0010】 【実施例】以下、図1ないし図5に基づいて本発明の実
施例を説明する。 【0011】図1ないし図4において符号1は金属(例
えば、鋼、アルミ等)製の中空シャフトであり、この中
空シャフト1の各カム固定箇所1Aには、焼結体製のカ
ム2が互いに所定間隔離間しかつ所要角度を保持して固
定されている。上記各カム固定箇所1Aには、図1に示
すように、カム2の固定に先立って、多数の第1の溝3
Aが中空シャフト1の軸線に対して所定角度傾斜して転
造により形成され、これにより溝3Aどうしの間隙が盛
り上がり、第1の突条4Aとなっている。そして、これ
らの第1の突条4Aの両端に隣接しかつ上記中空シャフ
ト1の軸線に直交して第2の溝3Bが上記中空シャフト
1に転造により形成され、これにより溝3Bどうしの間
隙が盛り上がり、第2の突条4Bとなっている。ここ
で、上記中空シャフト1のシャフト本体部1Bの外径D
1は、18mm以上に設定されるのが望ましい。その理
由は、外径D1が18mmより小さいと、カム2との接
合面積が小さいため、組付強度が安定しないからであ
る。また、上記中空シャフト1の表面粗さは、100μ
m以下に設定されている。その理由は、表面粗さが10
0μmを超えると、滑らかな転造山が形成されず、組付
強度が安定しないからである。さらに、中空シャフト1
のシャフト本体部1Bの外径D1と上記各突条4A,4
Bの外径D2との差は、0.3〜2mmに設定されるの
が好ましい。その理由は、上記外径D1と外径D2との
差が0.3mmより小さいと、嵌合代が少ないため、組
付強度が下がると共に、外径D1と外径D2との差が2
mmを超えると、転造部に座屈を生じ易く、組付強度が
下がるからである。 【0012】上記カム2には、シャフト本体1Bの外径
D1よりも大きく、突条4A,4Bの外径D2より小さ
い内径D3を有する円形のシャフト孔5が軸線に沿って
形成されている。このシャフト孔5の内面には、軸線に
沿って延びるキー突条6が周回りに等間隔に複数(図2
において8つ)形成され、各キー突条6の断面は矩形状
とされている。これらのキー突条6の突出量は、その内
径D4がD1≦D4<D3<D2を満たすようになって
いる。また、上記突条4A,4Bの幅や断面形状は、カ
ム2を中空シャフト1に圧入する際に、突条4A,4B
がキー突条6により良好に切削されるように考慮すべき
である。 【0013】上記のように構成されたカム2を中空シャ
フト1に固定するには、中空シャフト1の一端側のカム
固定箇所1Aから順に、溝3A,3B及び突条4A,4
Bの転造と、カム2の圧入とを交互に繰り返していく。
この場合、図4に示すように、各キー突条6が先端エッ
ジ6Aで各突条4A,4Bを順に切り欠いてキー溝7を
形成すると共に、キー突条6を除くシャフト孔5の先端
エッジ5Aが各突条4A,4Bの頭頂部を僅かに切り欠
いていく(あるいは塑性変形させていく)。従って、圧
入後は、キー突条6が自ら形成したキー溝7に隙間なく
嵌合すると共に、各突条4A,4Bの頭頂部がシャフト
孔5の内面に圧着され、カム2が強固に固定される。ま
た、上記カム2の圧入に際しては、上記中空シャフト1
の各カム固定箇所1Aに、多数の突条4Aが、中空シャ
フト1の軸線に対して所定角度傾斜して転造により形成
されているから、上記各突条4Aが上記軸線に対して所
定角度傾斜している分だけ圧入に対する抵抗が抑制さ
れ、円滑に圧入がなされる上に、上記中空シャフト1の
シャフト本体部1Bの外径D1が、18mm以上に設定
されると共に、中空シャフト1の表面粗さが、100μ
m以下に設定される一方、中空シャフト1のシャフト本
体部1Bの外径D1と上記各突条4A,4Bの外径D2
との差が、0.3〜2mmに設定されているから、十分
な接合面積及び嵌合代が得られ、かつ滑らかな転造山が
形成されると共に、転造部の座屈が生じないため、高い
組付強度を安定的にかつ確実に確保することができる。
しかも、上記第1の突条4Aの両端に隣接しかつ上記中
空シャフト1の軸線に直交して第2の突条4Bが形成さ
れているから、圧入の際に生じる切粉が、第2の突条4
B間の溝3B内に封じ込められて外部に排出されること
がない。なお、圧入が完了したままの状態でもこのカム
シャフトは使用可能であるが、強度及び信頼性をさらに
高めるために、カム2と中空シャフト1との空隙にロウ
剤を充填したり、カム2と中空シャフト1とをスポット
溶接してもよい。 【0014】このようにして得られたカムシャフトにあ
っては、中空シャフト1にカム2を圧入するだけでカム
2を任意の角度位置に固定できるため、組み付け作業が
極めて容易で手間がかからず、生産性が高められ、その
分製造コストの低減が図れる。また、カム2のキー突条
6は自らが切り開いたキー溝7に密着状態で嵌合するか
ら、固定力が極めて大きい上に、がたつきが全くなく、
高い位置精度が容易に実現できる。さらに、圧入後のカ
ム2には、従来の圧入型のカムシャフトほど大応力が加
わらないため、低コストで寸法精度の高い焼結体製のカ
ム2を使用することができ、この点からも低コスト化及
び高精度化が図れる。また、この実施例では、中空シャ
フト1の突条4A,4Bの圧入前の外径D2がシャフト
孔5の内径D3よりも大きく形成されているため、圧入
後は各突条4A,4Bの切り欠かれたあるいは塑性変形
させられた頭頂部がシャフト孔5の内面に圧着する。従
って、この圧着力が各キー突条6と各キー溝7との上記
嵌合力に相乗されるため、一層大きなカム固定強度が得
られる。 【0015】なお、上記実施例では、キー突条6の断面
形状は矩形状で説明したが、これらを3角形状や半円形
状に変更してもよい。また、シャフト孔5の内径D3を
シャフト圧入方向前方側(図4において左側)から後方
側にかけて漸次縮小させ、シャフト孔5を僅かに狭まる
テーパ状とし、シャフト圧入時にシャフト孔5の先端エ
ッジ5Aで僅かに切り欠かれた突条4A,4Bの頭頂部
を上記テーパ面により圧迫し、圧入後のカム2に適度な
応力をかける構成としてもよい。さらに、上記円形のシ
ャフト孔5にキー突条6を形成する構成の代わりに、シ
ャフト孔を多角形状に形成してもよい。さらにまた、上
記実施例においては、中空シャフト1を用いて説明した
が、中実のシャフトでもよいことは言うまでもない。ま
た、シャフトの表面に転造により多数の溝3Aが上記シ
ャフトの軸線に対して所定角度傾斜して形成されたもの
の代わりに、図5に示すように、上記溝3Aと、この溝
3Aに交差する溝3Cとから構成されたものでもよく、
さらに、図1あるいは図5において、転造の代わりに、
シャフト本体1Bより大径に形成された拡径部(カム固
定箇所)1Aに、切削により、傾斜溝を一方向にあるい
は互いに交差する方向にかつ周溝をシャフトの軸線に直
交する方向にそれぞれ形成してもよい。 【0016】 【発明の効果】以上説明したように、本発明は、シャフ
トの外周面のカム固定箇所が凹凸形状に形成され、この
凹凸部にカムが圧入されてなるカムシャフトにおいて、
上記凹凸部が、上記シャフトの軸線に対して所定角度傾
斜して形成された複数の第1の溝と、これらの第1の溝
に隣接しかつ上記シャフトの軸線に直交して形成された
第2の溝とから構成されたものであるから、シャフトの
軸線に対して所定角度傾斜して形成された複数の第1の
溝によって、圧入時の抵抗が低減されることにより、カ
ムのシャフトへの圧入を円滑にかつ確実に行うことがで
き、所望の組付強度を安定的に確保することができると
共に、第1の溝に隣接しかつ上記シャフトの軸線に直交
して形成された第2の溝によって、圧入の際に生じる切
粉が第2の溝内に封じ込められることにより、外部に排
出されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】シャフトの一例を示す正面図である。 【図2】本発明の一実施例を示す断面図である。 【図3】図2のIII−III線に沿った断面図であ
る。 【図4】カムシャフトの製造工程を示す断面図である。 【図5】シャフトの他の一例を示す正面図である。 【符号の説明】 1 中空シャフト 1A カム固定箇所 2 カム 3A・3C 第1の溝 3B 第2の溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花田 久仁夫 新潟県新潟市小金町三番地1 三菱マテ リアル株式会社新潟製作所内 (72)発明者 ルーカス マット リヒティンシュタイン国 9492 エッシ ェン (番地なし) プレス ウント シュタンツベルク アーゲー内 (56)参考文献 特開 平2−150541(JP,A) 特開 昭57−120761(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 53/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 シャフトの外周面のカム固定箇所が凹凸
    形状に形成され、この凹凸部にカムが圧入されてなるカ
    ムシャフトにおいて、上記凹凸部が、上記シャフトの軸
    線に対して所定角度傾斜して形成された複数の第1の溝
    と、これらの第1の溝に隣接しかつ上記シャフトの軸線
    に直交して形成された第2の溝とから構成され、 前記第2の溝は、前記第1の溝によって形成される第1
    の突条の両端に、形成されている ことを特徴とするカム
    シャフト。
JP34551991A 1991-12-26 1991-12-26 カムシャフト Expired - Fee Related JP3387938B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34551991A JP3387938B2 (ja) 1991-12-26 1991-12-26 カムシャフト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34551991A JP3387938B2 (ja) 1991-12-26 1991-12-26 カムシャフト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07180760A JPH07180760A (ja) 1995-07-18
JP3387938B2 true JP3387938B2 (ja) 2003-03-17

Family

ID=18377135

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34551991A Expired - Fee Related JP3387938B2 (ja) 1991-12-26 1991-12-26 カムシャフト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3387938B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07180760A (ja) 1995-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2780980B2 (ja) カム軸の製造方法とカム軸
US5435207A (en) Camshaft and method of making a camshaft
US4781075A (en) Camshaft and method of making the same
US5846001A (en) Thrust bearing washer
EP2163402A1 (en) Bearing device for wheel
JPH05172209A (ja) カムシャフト
JP2002242918A (ja) フローティングナット
JP3387938B2 (ja) カムシャフト
JP2747537B2 (ja) カムシャフト
JPH10274216A (ja) 部材同士の接合方法
JPH05272530A (ja) スラストベアリングユニット
JPH0510340A (ja) 嵌合部材にシヤフトを圧入してなる機械要素及びその製造方法
JP7074316B2 (ja) 接合部材、接合方法および接合体
JPH08105307A (ja) 部品圧入カムシャフト
JP2000120670A (ja) 転がり軸受
JPH07174212A (ja) カムシャフト
JPH07190172A (ja) カムシャフト
JPH05172211A (ja) カムシャフト
JP3116407B2 (ja) カムシャフト
JP3117518B2 (ja) カム軸
JP3314600B2 (ja) 拡管組立式中空カム軸
JPH07208118A (ja) カムシャフト
JPH02150544A (ja) カムシャフト
JPH08210110A (ja) 組立て式カムシャフトの製造方法
JP3117517B2 (ja) カム軸

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20000829

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100110

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100110

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110110

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees