JP3116407B2 - カムシャフト - Google Patents

カムシャフト

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JP3116407B2
JP3116407B2 JP03095072A JP9507291A JP3116407B2 JP 3116407 B2 JP3116407 B2 JP 3116407B2 JP 03095072 A JP03095072 A JP 03095072A JP 9507291 A JP9507291 A JP 9507291A JP 3116407 B2 JP3116407 B2 JP 3116407B2
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shaft
raised portion
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cam piece
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武 平岡
保吉 江上
保雄 鈴木
俊輔 竹口
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Nippon Piston Ring Co Ltd
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  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Standing Axle, Rod, Or Tube Structures Coupled By Welding, Adhesion, Or Deposition (AREA)
  • Gears, Cams (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は別体として製作したカム
ピースとシャフトを嵌合して一体に組立てたカムシャフ
トの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】カムピースとシャフトを別々に製作し切
削嵌合により一体に組立てたカムシャフトは、特開昭6
3−297707号に開示されている。そのカムシャフ
トは、転造などの圧縮加工によりシャフトの周面に隆起
部を形成し、カムピースの内周壁に設けた突出部によっ
てシャフトの隆起部を切削してそこに溝を形成するよう
にカムピースをシャフトに嵌合シ、カムピースとシャフ
トとを一体化したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の転造などの圧縮
加工によりシャフトの周面に隆起部を形成し、そこにカ
ムピースを圧力ばめしてなるカムシャフトにおいては、
シャフトが中空の薄肉パイプの場合、圧縮加工によって
シャフト自体が漬れるおそれがある。特に、転造によっ
て隆起部を形成する場合は、素材の外径などの精度によ
って加工の成否が左右されるため、素材の厳重な精度管
理が要求される。
【0004】本発明はこれらの問題を解決するためにな
されたものであり、その目的とするところは、シャフト
の周面に隆起部を形成し、その隆起部とカムピースを圧
力ばめしてカムピースとシャフトを一体に組立てたカム
シャフトにおいて、シャフトとして中空薄肉のパイプも
使用し得るものを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明が採用した手段は、シャフトの周面にシャフ
トとは別の材料で隆起部を形成したことにある。この隆
起部はシャフトの周面の所定領域に環状又はらせん状に
肉盛溶接を施すことにより、又は、線材を巻きつけて溶
接することにより、もしくは複数の開いた環状スリット
あるいはらせん状スリットを設けたスリーブをはめて溶
接又はろう付等をすることにより固着形成することがで
きる。
【0006】
【作用】シャフト周面の隆起部はシャフトとは別の材料
を溶接して形成するが、このとき、シャフトに押し漬す
ような力は作用しないから、シャフトが中空薄肉のパイ
プであっても、支障なく隆起部を形成することができ
る。カムピースをシャフトにはめ、軸方向に隆起部へ押
込むと、その隆起部よりも内径の小さいカムピース軸孔
の小径部が隆起部を切削又は塑性変形ないし弾性変形さ
せながら嵌合する。その結果、カムピースとシャフトは
強固に嵌合して一体のカムシャフトを組立てる。
【0007】
【実施例】本発明のカムシャフトを図面に示す実施例に
基づいて説明する。図1のシャフト10は鋼製パイプ材で
あり、そのシャフト10のカム嵌合領域の周面に環状の隆
起部12を肉盛溶接する。シャフト10の外径はD0である
が、肉盛溶接した隆起部12の外径はD1となる。図1の
環状隆起部12は等ピッチ間隔であるが、軸方向に間隔を
順次せまくしてもよい。又、各環状隆起部12の外径を同
一とせず軸方向に少しづつ変化させてもよい。
【0008】図2に示すように、シャフト10に線材、棒
材をらせん状に巻きつけて溶接14を施すことにより隆起
部12を形成することもできる。巻きつける線材又は棒材
の断面は円形でも、角形でもよい。巻くらせんのピッチ
は等ピッチに限る必要はなく、軸方向に順次せまくなる
ものでもよい。なお溶接の他ろう付等により固着形成し
てもよい。
【0009】図3のカムピース20は焼結合金材であり、
丸味のある4角形の軸孔25を有する。軸孔25の4隅はD
1より大きい内径D2の円弧面からなる大径部21であり、
その間の弦面は小径部22である。各弦面に接する内接円
の直径はD1より小さい。なお軸孔25の4隅はD1より小
さい内径か又はD1と同径でもよい。図4のカムピース2
0も焼結合金材であり、円形の軸孔25の内周壁に複数個
の突起からなる小径部22を備える。軸孔25の突起以外の
部分が大径部21であり、その直径はシャフト隆起部の外
径よりも大きい。各突起に接する円の直径はシャフト隆
起部の外径よりも小さい。なお、軸孔25はD1より小さ
いか又は同じでもよい。
【0010】図5のカムピース20は内層部材23と外層部
材24からなる複合体であり、内層部材23は普通の鋼材で
あるが、外層部材22は焼結合金材である。内層部材23に
あけた軸孔25は丸味のある6角形であり、隅の円弧面が
大径部21、弦面が小径部22となる。大径部21の直径はシ
ャフト隆起部の外径よりも大きく、小径部21の弦面に内
接する円の直径はシャフト隆起部の外径よりも小さい。
なお軸孔25の隅はD1より小さい内径かD1と同径でもよ
い。
【0011】図6に示すように、カムピース20をシャフ
ト10にはめて矢印方向に押込み、カムピース20の軸孔25
を隆起部12に嵌合する。このとき、小径部22が隆起部12
を切削又は塑性変形ないし弾性変形させるから、カムピ
ース20はシャフト10に強固に嵌着して一体となり、カム
シャフトを組立てる。必要であれば、カムピースとシャ
フト10の接合周縁に全周にわたる溶接、又は部分的な溶
接、もしくはスポット溶接を施して接合強度をさらに向
上させる。
【0012】図示していないが、金属製のスリーブ又は
割りスリーブに数条の開いた環状のスリット又はらせん
条のスリットを設け、そのスリーブをシャフトのカム嵌
合領域にはめて溶接することにより隆起部を形成しても
よい。肉盛溶接、線材又は棒材の巻きつけ溶接、スリッ
ト設けたスリーブの溶接のいずれの場合も、シャフトに
強圧が加わることはないから、シャフトが薄肉パイプ材
であっても隆起部形成時に破損するおそれは全くない。
したがって、従来のものでは得られなかった軽量のカム
シャフトを製作することが可能である。
【0013】
【発明の効果】上記のとおり、本発明のカムシャフト
は、従来のシャフトに強圧を加えて隆起部を形成してそ
こにカムを圧力ばまするものとは異なり、シャフト周面
に別の材料を溶接して隆起部を形成し、そこにカムを圧
力ばめしてなるから、シャフトが中空薄肉のパイプ材で
あっても、隆起部形成時に破損するおそれはない。した
がって、従来のものよりも軽量なカムシャフトが得られ
るという格別の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の一実施例のシャフトの要部断面図、
【図2】は他の実施例のシャフトの要部断面図、
【図3】本発明の一実施例のカムピースの側面図、
【図4】他の実施例のカムピースの側面図、
【図5】さらに別の実施例のカムピースの側面図、
【図6】本発明の一実施例のカムシャフトの要部断面
図、
【符号の説明】
10:シャフト 12:隆起部 20:カムピース 21:大径部 22:小径部 25:軸孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹口 俊輔 栃木県下都賀郡野木町野木1111番地 日 本ピストンリング株式会社栃木工場内 (56)参考文献 特開 平2−150541(JP,A) 実開 昭58−104304(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01L 1/04 F16H 53/02 F16D 1/06 F16B 11/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シャフトのカム嵌合部領域の周面に隆起部
    を形成し、カムピースの軸孔に前記隆起部の外径よりも
    内径の大きな大径部と小さな小径部を設け、又は前記隆
    起部の外径よりも内径の小さな小径部を設け、前記シャ
    フト隆起部を圧入し、前記小径部が前記隆起部に切削嵌
    合又は塑性嵌合ないし弾性嵌合することにより前記カム
    ピースと前記シャフトが一体に嵌着してなるカムシャフ
    トにおいて、前記シャフトとは異なる材料を前記周面に
    溶接して前記隆起部を固着形成したことを特徴とするカ
    ムシャフト。
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