JPH02150290A - グリチルリチンの生産方法 - Google Patents

グリチルリチンの生産方法

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JPH02150290A
JPH02150290A JP30079688A JP30079688A JPH02150290A JP H02150290 A JPH02150290 A JP H02150290A JP 30079688 A JP30079688 A JP 30079688A JP 30079688 A JP30079688 A JP 30079688A JP H02150290 A JPH02150290 A JP H02150290A
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JP
Japan
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hairy roots
roots
glycyrrhizin
glycyrrhiza
genus
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Pending
Application number
JP30079688A
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English (en)
Inventor
Ushio Mikawa
潮 三川
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] グリチルリチンは漢方でいう甘草の主成分であり、汁り
は医薬品や甘味料として我が国で広く用いられる。本発
明はクリチルリチンの生産方法に関するものである。
[従来の技術] 現在、実用的に用いられているグリチルリチンの生産方
法は、栽培したGlycyrrhiza属植物を収穫し
、その根またはストロンからグリチルリチンを抽出する
方法である。この方法は材料の供給や品質の安定性に問
題かある。
方、Glycyrrhiza属植物の細胞の培養の研究
は少数であるが報告されている。それら研究の中で藤田
ら(特開昭53−91188)は、培地中の植物成長調
節物質の濃度を調節することで、培養細胞から根を分化
形成させ、その組織にグリチルリチンを生産させること
かり能であることを報告している。
また近年、Agrobacterium属の細菌が植物
に感染すると、植物の組織をカン様の組織であるクラウ
ンゴールや毛状根に形質転換することが知られている。
なお本明細書において、「廿苧」とは局方に指定された
漢方の生薬を示す。’Glycyrrhiza属植物」
とは甘草の原料として用いられるGlycyrrhi−
za属の植物、例えば、G、uralensis Fi
sher、G。
glabra L、、G41andulifera、G
、1nflata等を示す。「細菌」とは各々の実験に
用いられたAgrobacterium属の細菌を示す
。「毛状根」とは、組織が形質転換した結果生じた一種
のガン化した根株の器官で、毛根状で多数の根が分枝し
ながら伸長して増殖している器官を示す。
[発明が解決しようとする問題点] 野生のものや栽培したGlycy−rrhiza属植物
の根の組織である甘草に含まれる有効成分の含量が一定
しないことは良く知られた事実である。また我が国では
tt苧の大部分を輸入に頼っている。これらのことは我
が国で広く用いられている甘草を安定して供給する上で
はなはだ都合が悪い。これらのことから植物体から抽出
する方法以外の方法の開発を必要としている。
また、培養した未分化なG Iycyrrh i za
属植物の細略を用いて有効成分を合成する方法も考えら
れるが、実用的な含量で生産した報告はなく、困難だと
考えられる。
・方、未分化な植物細胞を用いず、培地中の植物成長調
節物質の濃度を調節して、植物の培養細胞から根を分化
させ、その組織から有効成分を得る方法は、根の分化を
注意深くコントロールしなければならず、1業的に利用
するには必ずしも適していない。
[問題を解決するための手段] 本発明者らは、G 1ycyrrh i za属植物の
組織を、^grobacteriu属の細菌を用いて形
質転換し、毛状根を形成させ、その毛状根を培養容器中
で増殖させることによって、特別な組織分化のための制
御を行なうことなく、安定してかつ容易に根を増殖させ
る方法を見いだした。さらにこの根の中には汁苧の有効
成分であるグリチルリチンが著量含まれており、この方
法を用いわばW草もしくはその有効成分であるグリチル
リチンを安定して生産することが可能である。
以下具体的にこの発明について説明する。
Glycyrrhiza属植物、例えば、G、ural
ensisFisher、G41abra L、、G、
glandulifera、G、1nflata等の種
子を滅菌し、無菌的に培養し、無菌幼植物を得る。この
幼植物を形質転換させる。形質転換は、例えばエレクト
ロポレーション法、ポリエチレングリコール法、DNA
をまぶしたタングステンの微小粒を細胞に撃ち込むマイ
クロプロジェクタイル法、受粉過程の卵細胞に遺伝子を
注入する方法、及び^grobacterium属細菌
を感染させて行なう方法等が用いられるが、特に^gr
obacterium属細菌を感染させて行なう方法が
好ましい。即ちこの幼植物の茎の側面ないしは茎の切片
の上端面にAgrobacterium属の細菌、例え
ばA、rhizogenesまたはA、tumefac
iensの懸濁液を塗布する。
この状態でも感染は成立するが、培地に比較的低濃度の
クラフオラン(50〜400mg/l)を添加すると細
菌の増殖が抑制されて、植物体と細菌体との共存期間を
長くすることができる。
この状態で2〜4週間すると茎の側面から毛状根が発生
する。この毛状根を切り取り、クラフォラン(100〜
4oomg/I)を含む培地で培養し毛状根の増殖と除
菌を行なう。同様の操作をもう一度おこない除菌を確実
にする。除菌が確認された毛状根は抗生物質を含まない
培地でさらに増殖させる。
増殖した毛状根を乾燥させ、グリチルリチンを抽出し高
速液体クロマトグラフィー()(PLC)を用いて定量
する。
これらの組織を培養する培地としてはMS培地(Mur
ashige & Skoog 1962)、 N &
N培地(Nitch &N1tch 1967)及びB
5培地(Gamborget al、1968)等が都
合良く利用できる。また細菌の増殖を抑制する抗生物質
としては他に同様の濃度のカーペニシリンおよびクロラ
ムフェニコール等が有効に利用できる。
[作 用] この発明によって、Glycyrrhiza属植物を形
質転換することによって、毛状根を培養容器内で安定し
て増殖させることが可能となった。
[実施例1] 北海道大学付属植物園より入手したGlyeyrrhi
−za uralensisの種子を中性洗剤で10分
間洗浄した。この種子を70%エタノールで15分滅菌
し、滅菌蒸溜水ですすいだ。そしてさらにこの種子を0
.1%のTween20を含む次亜塩素酸ナトリウム溶
液(有効塩素量0.05%)に浸し、減圧状態で15分
間おいた。その後滅菌蒸溜水で3回すすいだ。このよう
に滅菌した種子を0.8%の寒天で固化した培地上に播
種し、無菌的に発芽させ、無菌の幼植物を得た。
土壌細菌Agrobacterium rhizoge
nes (AT(:C15834)をYEB培地(酵母
抽出物5g、肉汁5g、シヨ糖5g、バタトベブトン5
 g 、 Mg5o、・7H20492mg、ゲルライ
ト 2.5gあるいは寒天1.5gを培地ll中に含む
。pH7,2)中で25℃で3日間培養した。
この細菌懸濁成約50μIを有鉤針の先に付け、上記の
G、uralensisの無菌の幼植物に傷を付けなが
ら塗布し細菌を感染させた。この植物をクラフォラン(
300+ng/l)を含む培地(ショ糖3%を添加した
MS培地)に感染部分が接しないように置き培養した。
また成育したG、uralensisの無菌幼植物から
約1cmの長さの茎の切片を切り出しクラフィラン(2
00B/l)を添加した寒天培地(3%ショ糖を加えた
MS培地)に突き立てた。その−L部の切断面に約50
μlの細菌の懸濁液を塗布した。
この状態で2週間培養すると毛状根が形成した。さらに
6日間培養し、これら毛状根を切り取り新鮮な培地に移
植した。この培地にはクラフィラン(300mg/l)
を添加し除菌を図った。この状態で毛状根は2週間後に
は約5cmにまで成育した。
成育した毛状根をさらにタラフォラン(300mg/I
)を含む培地に移植し成育させた。さらに2週間培養し
クラフォランを含まないMS培地に移し培養した。毛状
根の増殖速度は2週間で約2倍に増えた。
この独立に形成し、成育した4株の毛状根の部を取り出
しグリチルリチンを抽出し、含量を測定した。
グリチルリチンの定量はHPLCを用いて行なった。カ
ラムは0DS120 T (TOSO社製、逆相カラム
、型番)を用いた。展開溶媒としては+−+20(1%
の酢酸を含む)とC)+3CN (1%の酢酸を含む)
の混合液を1 ml/min、の流速で流した。
CH3CNの混合比は20から90%に60分間かけて
変化させた。グリチルリチンの検出は波長254rv+
の紫外線の吸収で行ない、24.73分に流出する分画
をグリチルリチンとした。
この方法で定量した結果は表1の如くであった。
表1 毛状根中のグリチルリチンの含量[実施例2] 上湯薬物研究所より人手したG、uralensisの
種子を用いて実施例1と同様に無菌的に発芽させ、無菌
の幼植物を得た。Agrobacteriumrhiz
ogenses(^TCC15834)も実施例1と同
様に成育させた。この細菌の懸濁成約50μlを有鉤針
の先に付け、上記のG、uralensisの無菌の幼
植物に傷を付けながら塗布し細菌を感染させた。この植
物をクラフィラン(300mg/l)を含む培地(ショ
糖3%を添加したMS培地)に感染部分が接しないよう
に置き培養した。この状態で2週間放置すると毛状根が
形成した。形成した毛状根を切り取り新鮮な培地に移植
した。この培地にはクラフォラン(300mH/I)を
添加し除菌を図った。この状態で毛状根は2週間後には
約5cmにまで成育した。成育した毛状根をさらにタラ
フォラン(300+ag/I)を含む培地に移し完全な
除菌と成育を図った。成育した毛状根を表2に示すよう
な各種の液体培地に移植し60日間培養し、増殖した毛
状根中のグリチルリチン含量を測定した。
表2 毛状根中のグリチルリチンの含量[実施例3] 東京大学薬用植物園から入手したGl ycyrrh 
izaglobraの種子を実施例1と同様に滅菌し無
菌植物を得た。この茎に実施例1と同様に調整したA、
rhizogenes(AT(:(: 15834)の
懸濁液を塗布し形質転換させた。3週間後に毛状根の形
成がみられた。これらの毛状根をクラフォラン(300
mg/l)を含むN&N培地で除菌しつつ増殖を行なっ
たところ良好な増殖がみられた。
5系統の独立な毛状根が得られ、これら毛状根中には平
均0.33%のグリチルリチンが含まれていた。
[実施例4] 実施例1で用いた植物を実施例1と同様に無菌化し無菌
幼植物を得た。
土壌細菌として日本の土壌から単離されたA、rhiz
ogenes M旧株及びA、rhizogenes 
MR22株を用い、実施例1と同様に培養した。
これら細菌の懸濁液の各々を、上述の無菌植物の茎の側
面に傷を付けながら塗布した。
これらの感染した植物はクラフィラン(200mg/l
)を含むB5培地で成育させたところ、3週間後に毛状
根の発生が見られた。これらの毛状根を切り取り、各種
濃度のクラフォランを含むB5培地で除菌と毛状根の増
殖を図った。その結果タラフォランの濃度が400H/
l以下の場合には細菌の増殖が見られ、500+ng/
lの場合には細菌の増殖が見られず、除菌することがで
きた。
これらの細菌を用いた場合には毛状根の増殖は実施例1
に比べると悪く3週間で約2倍となった。各々5系統の
毛状根を得たのでその中のグリチルリチンの含量を測定
した。それら5系統の平均地を表3に示す。
表3 毛状根中のグリチルリチンの含量[発明の効果] 本発明により、従来屋外で成育した植物体のみから供給
さねていた甘草ないしはその有効成分であるグリチルリ
チンの生産を、屋内の培養容器内で効率良く行なえるよ
うになり、これら漢方生薬の安定的な供給が可能となっ
た。
特許出願人  三井東圧化学株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、グリチリーザ(Glycyrrhiza)属植物の
    組織を形質転換させて形成させた根から抽出することを
    特徴とするグリチルリチンの生産方法。 2、形質転換は植物の組織を細菌に感染させて行なうこ
    とを特徴とする請求項第1項に記載の方法。 3、細菌が土壌感染性細菌である請求項第2項に記載の
    方法。 4、土壌感染性細菌がアグロバクター(Agrobac
    ter)属細菌である請求項第3項に記載の方法。 5、形成させた根は増殖させたものである請求項第1項
    に記載の方法。 6、増殖は一旦殺菌剤を含む培地で行なった後殺菌剤を
    含まない培地で行なう請求項第5項の方法。
JP30079688A 1988-11-30 1988-11-30 グリチルリチンの生産方法 Pending JPH02150290A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016525086A (ja) * 2013-07-04 2016-08-22 ヴィルモラン・エ・シエ 種子の消毒のための処理
WO2023090385A1 (ja) * 2021-11-19 2023-05-25 住友化学株式会社 植物細胞、植物組織、植物体、及びグリチルリチンの製造方法

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JP2016525086A (ja) * 2013-07-04 2016-08-22 ヴィルモラン・エ・シエ 種子の消毒のための処理
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