JPH02150198A - 遮音装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、例えばステレオ演奏時に発生する大音量の
再生音が外部に漏出したり、若しくはハイレベルの外部
雑音等がリスニングルームに侵入するのを防止すること
を目的とした遮音装置に関する。

［従来の技術］ リスニングルームの遮音性を完全なものとするために、
従来は、極めて重量の大きいコンクリート壁を構築した
り、中間に空気層を介在させた２重壁とした構造が採用
されている。

［解決しようとする課題］ 上記の各遮音方法はいずれも建築費がかさむという欠点
を有するだけでなく、低周波成分に対しては、遮音性が
完全でないという問題点を有していた。

そこで本発明は、リスニングルームを取囲む壁面を、該
壁面に入社する音波に対して等測的に不透明或いはそれ
に近い状態とすることによって、上記従来手段の有する
課題を解決することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記した目的を達成するための本発明に係る遮音装置を
、実施例を示す第１図〜第２図を用いて説明すると、本
発明の第１実施例は、音響エネルギーの検出手段６と、
該検出手段６の出力信号の位相と振幅、若しくは位相と
振幅と周波数成分ととを制御する制御手段２と、音場空
間を音響的に遮断する壁体４の壁面４ａに取付けられる
と共に必要なレベルに増幅された前記制御手段２の出力
信号によって駆動されて、壁体４に入射する音波による
駆動力をキャンセルする様に作用する加振器３とからな
ることを特徴とする遮音装置であり、第２の実施例とし
て、ステレオ再生系から分離された信号電圧の位相と振
幅とを制御する制御手段２と、再生音場空間５を取囲む
壁体４の壁面４ａに取付けられると共に必要なレベルに
増幅された前記制御手段２の出力信号によって駆動され
て、壁体４に入射する音波による駆動力をキャンセルす
る様に作用する加振器３とからなることを特徴とする遮
音装置である。

更に上記各実施例の変形例として、各実施例の構成に加
えて、前記加振器３を駆動する信号電流の周波数帯域を
所望する帯域に制限するためのフィルタ１が、検出手段
６若しくは制御手段２と加振器３との間の任意のステー
ジに挿入されている遮音装置であり、又、上記各実施例
に於ける前記壁体４の表面に吸音性が付与されているこ
とを特徴とする遮音装置である。

［作　用］ そして、上記第１実施例の構造に於いては、外部雑音に
より生じた検出手段６の出力信号は制御手段２によって
処理され、増幅機１０を介して加振器３によって壁体４
を励振する。

制御手段２は、検出手段６と壁面４ａとの間の伝達関数
を計算し、雑音が検出手段６の位置を通過して、壁体４
に到達した時に、入射波と同一の振動が、壁体４に生じ
るように、加振器３の駆動電流の振幅と位相を制御する
。

従って、入射波によって壁体４に働く駆動力と、加振器
３による駆動力とがキャンセルするごとくに作用し、結
果的に壁体４は外部雑音に対して極めて機械インピーダ
ンスが高くなって、優れた遮音特性を示す。

又、第２の実施例においては、音源８から放射される再
生音に対して、上述の第１実施例における外部雑音の場
合と同様の駆動力を加振器３によって壁体４に作用せし
め、壁体４の遮音度を極めて高くすることで、リスニン
グルーム５内部の再生音の漏出を防止するものである。

上述の、各遮音装置において、加振器３の駆動回路にフ
ィルタ１を接続し、駆動電流を壁体４の遮音率が低下す
る低周波帯域のみに限定することにより、壁体４の分割
振動に起因する違和感を除去することができる。

更に、壁面４！に吸音性を付与することによって、壁体
４が駆動されて生じる分割振動によって、再生音場空間
内部に雑音が放射されるのを防止すると共に、壁体４の
分割振動モードに対応した高域周波数成分の漏出乃至透
過が抑制される。

［実施例］ 第１図により、本発明の第１実施例を詳述すると、５は
リスニングルーム内部の再生音場空間であって、その壁
体４は、通常例えば合板等を使用して比較的振動しやす
い構造となっている。

外部空間の壁体４の近傍に、マイクロホンからなる検出
手段６が設置され、該検出手段６の出力信号は制御手段
２に印加される。当該制御手段２にはデジタルシグナル
プロセッサ（ＤＳＰと呼称される）が使用され、このＤ
ＳＰによって前記出力信号は振幅と位相、並びに必要に
応じて周波数成分が制御されて増幅器１０に印加され、
増幅器ｌＯによって加振器３が駆動される。

第２図は第１実施例の変形例で、フィルタ１によって加
振器３の駆動電流を壁体４の遮音力が低下する低周波帯
域のみに制限した構成である。

第３図は室内部の音響を外部に漏出させないことを目的
として発明された第２実施例であって、再生音場空間５
、すなわちリスニングルーム内に音源８として再生用ス
ピーカが設置され、増幅器９が接続されてステレオ再生
系を構成し、当該増幅器９に入力端子１１からプログラ
ム等入力信号が印加される。

入力信号は分配されて制御手段２に入力され、該制御手
段２の出力信号は増幅器１０によって電力増幅されて、
壁面４ａに取付けられている加振器３を駆動する。

制御手段２として前記ＤＳＰが使用されるが、第２実施
例の場合、当該ＤＳＰは音源８と壁面４ａとの間の距離
を基皐として予め設定された伝達関数によって加振器３
の駆動電流の振幅と位相を決定する。

第２実施例においても第１実施例と同じく、フィルタ１
を接続し、加振器３の駆動電流を壁体４の遮音力が低下
する低周波帯域のみに制限してもよい（図示省略）。

第４図は第３実施例で、第２実施例に於ける壁体４の近
傍に、マイクロホン等検出手段６を設置し、検出手段６
の出力を制御手段２に印加して壁体近傍の音圧分布に応
じて加振器を駆動し、第１実施例と同じ原理で遮音せし
める構造である。

この実施例は、ステレオ再生の最中に再生音場空間５内
部の音場条件が変動して、音源８と壁面４ａとの間の伝
達関数が変化しても、壁面音波の振幅や位相の変化に応
じて加振器３の駆動電流が制御されるので、遮音特性は
より完全となる特徴を有する。

次に、上記各実施例において、図示する都合上加振器３
は音源８に対向する壁面のみに取り付けられているが、
実際には遮音が必要と認められる壁面すべてに取り付け
られる。

又、上記各実施例において、制御手段２として、ＤＳＰ
以外に、−Ｂの出力可変型の移相器を用いたり、或いは
周波数帯域並びに振幅・位相特性が制御可能なデジタル
フィルタを使用してもよい。

この場合には、上記各変形例におけるフィルタ１−を省
略することができる。

さらに、第３図に点線で略記されているごとくに、壁面
４ａに吸音材１２を貼着したり、壁体自身、例えば多孔
板を使用する等によって吸音性を付与せしめることによ
って、加振器によって駆動された壁体の分割振動に起因
する中、高域周波数の不要輻射の発生を防止すると共に
、壁体４の分割振動モードに対応した高域周波数成分の
漏出が抑制される。

上記第１、第２、第３各実施例及び夫々の変形例におい
て、ＤＳＰ、移相器、デジタルフィルタ、フィルタ等の
各構成ブロックは、夫々の機能を有する独立した従来構
造の機器を接続し組み合わせて使用してもよい。或いは
、同等の機能を有する構成ブロック回路を、−纏めにし
て、専用の装置を構成しても良い。

以上、本発明に係る遮音装置について代表的と思われる
実施例を基に詳述したが、本発明による遮音装置の実施
態様は上記実施例の構造に限定されるものではなく、前
記したクレーム記載の構成要件を具備し、本発明にいう
作用を呈し、以下に述べる効果を有する限りにおいて、
適宜改変して実施しうるちのである。

［効　果］ 本発明に係る遮音装置は以下に述べる効果を有する。

リスニングルームの壁面を入射音波に応じて駆動し、壁
面を実質的に音波に対して不透明な状態とすることで、
簡単な壁材による構築物であっても音波の透過を阻害し
、完全な遮音性能を得ることができる。

特に、従来は極めて困難であった、低域周波数の音波の
遮蔽に対して有効であるという著しい効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明第１実施例の構成図、第２図は第１実施
例の変形例の構成図、第３図は第２実施例の構成図、第
４図は第３実施例の構成図である。 １はフィルタ、２は制御手段、３は加振器、４は壁体、
４ａは壁面、５は音場空間、６は検出手段である。 特許出願人　オンキヨー株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、音響エネルギーの検出手段（６）と、該検出手段（
   ６）の出力信号の位相と振幅、若しくは位相と振幅と周
   波数成分とを制御する制御手段（２）と、音場空間を音
   響的に遮断する壁体（４）の壁面（４ａ）に取付けられ
   ると共に必要なレベルに増幅された前記制御手段（２）
   の出力信号によって駆動されて、壁体（４）に入射する
   音波による駆動力をキャンセルする様に作用する加振器
   （３）とからなることを特徴とする遮音装置。 ２、ステレオ再生系から分離された信号電圧の位相と振
   幅、若しくは位相と振幅と周波数成分ととを制御する制
   御手段（２）と、リスニングルーム（５）を取囲む壁体
   （４）の壁面（４ａ）に取付けられると共に、必要なレ
   ベルに増幅された前記制御手段（２）の出力信号によっ
   て駆動されて、壁体（４）に入射する音波による駆動力
   をキャンセルする様に作用する加振器（３）とからなる
   ことを特徴とするリスニングルーム（５）の遮音装置。 ３、前記加振器（３）を駆動する駆動電流の周波数帯域
   を所望する帯域に制限するためのフィルタ（１）が、検
   出手段（６）若しくは制御手段（２）と加振器（３）と
   の間の任意のステージに挿入されていることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項並びに第２項記載の遮音装置。 ４、前記壁体（４）の表面に吸音性が付与されているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項並びに第２項記載
   の遮音装置。