JPH0138640Y2 - - Google Patents
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- JPH0138640Y2 JPH0138640Y2 JP14603580U JP14603580U JPH0138640Y2 JP H0138640 Y2 JPH0138640 Y2 JP H0138640Y2 JP 14603580 U JP14603580 U JP 14603580U JP 14603580 U JP14603580 U JP 14603580U JP H0138640 Y2 JPH0138640 Y2 JP H0138640Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- speaker
- distortion
- sound
- acoustic coupler
- coupler device
- Prior art date
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- 238000005192 partition Methods 0.000 description 10
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 4
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 4
- 238000000034 method Methods 0.000 description 3
- 239000012528 membrane Substances 0.000 description 2
- 239000012636 effector Substances 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 230000001747 exhibiting effect Effects 0.000 description 1
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- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 238000012827 research and development Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Telephone Set Structure (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
〔考案の属する分野〕
本考案は、音響カプラ装置に係り、とくに電気
信号に変換された楽器音に対し、スピーカ特有の
音響的歪みを付加するための音響カプラ装置に関
する。
信号に変換された楽器音に対し、スピーカ特有の
音響的歪みを付加するための音響カプラ装置に関
する。
音響装置を介して楽器音を聴取する場合、その
再生音は、一般にはできるだけ原音に忠実である
ことが好ましいとされている。このため、ステレ
オ装置をはじめ、クラシツク演奏会等に使用され
る音響装置にあつては、その電気系および音響系
における各々の特有の歪みを除去するための研究
開発において、多大の時間と労力をかけられ、一
応の成果が得られているのが現状である。
再生音は、一般にはできるだけ原音に忠実である
ことが好ましいとされている。このため、ステレ
オ装置をはじめ、クラシツク演奏会等に使用され
る音響装置にあつては、その電気系および音響系
における各々の特有の歪みを除去するための研究
開発において、多大の時間と労力をかけられ、一
応の成果が得られているのが現状である。
一方、昨今におけるエレキギター等の電気式弦
楽器による演奏会においては、前述した原音の忠
実な再生のほか、とくに原音に対して複雑な効果
音を付加する試みが成されており、これによつて
聴取者の希望する音を創造し、或いは演奏者の芸
術的内面を音楽を通じて豊かに表現しようという
新しい音楽的分野がある。
楽器による演奏会においては、前述した原音の忠
実な再生のほか、とくに原音に対して複雑な効果
音を付加する試みが成されており、これによつて
聴取者の希望する音を創造し、或いは演奏者の芸
術的内面を音楽を通じて豊かに表現しようという
新しい音楽的分野がある。
具体的には、例えば、電気系において、種々の
電気的歪みを原音に付加したり、また、マイクロ
フオンやスピーカ々における特有の歪み音を特に
除去することなくそのまま有効に活用しようとい
う試みがそれである。
電気的歪みを原音に付加したり、また、マイクロ
フオンやスピーカ々における特有の歪み音を特に
除去することなくそのまま有効に活用しようとい
う試みがそれである。
スピーカの歪みは、一つはスピーカが複数の機
械的部材により形成されていることから、正常な
膜の振動とは別に各構成部材特有の振動(主に高
周波成分)に起因して生じるものと、他の一つ
は、スピーカの膜の音声振動時における最大振幅
の限界近傍において比較的多く発生するもの、等
が一般によく知られている。
械的部材により形成されていることから、正常な
膜の振動とは別に各構成部材特有の振動(主に高
周波成分)に起因して生じるものと、他の一つ
は、スピーカの膜の音声振動時における最大振幅
の限界近傍において比較的多く発生するもの、等
が一般によく知られている。
特に、スピーカあるいはその前段にあるギター
アンプ等に所定の定格入力以上の大きな入力を印
加した場合に得られる歪みを有効に活用し、これ
ら歪みが原音に付加された歪み音をもつて演奏者
の芸術的表現とする場合がある。このような場合
は、スピーカあるいはギターアンプ等は、単にエ
レキギターの再生装置ではなく、演奏者が演奏し
ている楽器の一部として観念すべき性質のもので
ある。
アンプ等に所定の定格入力以上の大きな入力を印
加した場合に得られる歪みを有効に活用し、これ
ら歪みが原音に付加された歪み音をもつて演奏者
の芸術的表現とする場合がある。このような場合
は、スピーカあるいはギターアンプ等は、単にエ
レキギターの再生装置ではなく、演奏者が演奏し
ている楽器の一部として観念すべき性質のもので
ある。
このため、従来は、ステージ上に設けられた歪
みを発生するギターアンプ内蔵のスピーカから発
せられる歪み音を、マイクロホンで再び電気信号
に変換し、これをPA用の入力として用いていた。
みを発生するギターアンプ内蔵のスピーカから発
せられる歪み音を、マイクロホンで再び電気信号
に変換し、これをPA用の入力として用いていた。
しかしながら、以上のような方法においては、
PA用の再生出力を大きくすると、いわゆるハウ
リング現象が起きるので、会場の広さに応じた十
分なPAを行うことができないという欠点がある。
また、スピーカ等は、各々特有の歪みを有してい
るため、複数の歪み音を必要とする場合には、複
数のスピーカ等を備えなければならないという不
都合があつた。かかる不都合は、レコーデイング
に際しても同様に生じている。
PA用の再生出力を大きくすると、いわゆるハウ
リング現象が起きるので、会場の広さに応じた十
分なPAを行うことができないという欠点がある。
また、スピーカ等は、各々特有の歪みを有してい
るため、複数の歪み音を必要とする場合には、複
数のスピーカ等を備えなければならないという不
都合があつた。かかる不都合は、レコーデイング
に際しても同様に生じている。
他方、楽器の原音に対する種々の効果を付加す
る試みは、とくに電気系を中心に、近年、その開
発が飛躍的に進められ、歪み発生器あるいはエフ
エクター等の効果装置が実用化されているが、通
常のマイクロフオンやスピーカの機械振動系にお
ける特有の歪みは、音の強弱および高低音によつ
て各々非線形に形成されるため、これを電気的に
創造することは非常に困難とされている。
る試みは、とくに電気系を中心に、近年、その開
発が飛躍的に進められ、歪み発生器あるいはエフ
エクター等の効果装置が実用化されているが、通
常のマイクロフオンやスピーカの機械振動系にお
ける特有の歪みは、音の強弱および高低音によつ
て各々非線形に形成されるため、これを電気的に
創造することは非常に困難とされている。
本考案の目的は、上記従来技術を勘案し、スピ
ーカ等の電気音響変換器の特有の歪み音を他の音
もしくは周囲からの反射音に影響を受けることな
く楽器の原音に対して容易に付加することのでき
る音響カプラ装置を提供することにある。
ーカ等の電気音響変換器の特有の歪み音を他の音
もしくは周囲からの反射音に影響を受けることな
く楽器の原音に対して容易に付加することのでき
る音響カプラ装置を提供することにある。
そこで、本考案では、少なくとも一個のスピー
カを内部に装備したケース本体を設け、このケー
ス本体内に、スピーカに対して所定距離へだてて
一又は二以上のマイクロホンを装備し、ケース本
体内の内壁面周囲に吸音部材を装着するととも
に、ケース本体の内部を外部に対して密封状態に
設定する、という構成を採り、これによつて前述
した目的を達成しようとするものである。
カを内部に装備したケース本体を設け、このケー
ス本体内に、スピーカに対して所定距離へだてて
一又は二以上のマイクロホンを装備し、ケース本
体内の内壁面周囲に吸音部材を装着するととも
に、ケース本体の内部を外部に対して密封状態に
設定する、という構成を採り、これによつて前述
した目的を達成しようとするものである。
以下、本考案の第1実施例を第1図ないし第3
図に基づいて説明する。
図に基づいて説明する。
第1図は、本考案に係る音響カプラ装置を、演
奏会場内に再生音を伝達するいわゆるPA用の再
生装置に組み込んで使用する場合の一例を示すも
のである。この第1図において、再生装置を必要
とする楽器としてのエレキギターのうち、弦の振
動を電気信号に変換するピツクアツプ11は、プ
リアンプ12およびレベル調整部13を介して、
本考案に係る音響カプラ装置1に接続されてい
る。この音響カプラ装置1は、外部から操作され
るスイツチ15を介してミキサ16に接続される
とともに、このミキサ16はスイツチ14を介し
てレベル調整部13の出力端に接続されている。
さらにミキサ16は、メインアンプ17を介して
PA用のスピーカ18に接続されている。
奏会場内に再生音を伝達するいわゆるPA用の再
生装置に組み込んで使用する場合の一例を示すも
のである。この第1図において、再生装置を必要
とする楽器としてのエレキギターのうち、弦の振
動を電気信号に変換するピツクアツプ11は、プ
リアンプ12およびレベル調整部13を介して、
本考案に係る音響カプラ装置1に接続されてい
る。この音響カプラ装置1は、外部から操作され
るスイツチ15を介してミキサ16に接続される
とともに、このミキサ16はスイツチ14を介し
てレベル調整部13の出力端に接続されている。
さらにミキサ16は、メインアンプ17を介して
PA用のスピーカ18に接続されている。
今、エレキギターの演奏者が音響カプラ装置1
によつて所定の歪みを付加することにより再生を
望む場合には、スイツチ15を「オン(ON)」
とし、スイツチ14を「オフ(OFF)」とすれ
ば、エレキギターのピツクアツプ11によつて弦
振動が電気信号に変換され、これに、音響カプラ
装置1によつて新たに歪みが付加され、これが
PA用のアンプ17およびスピーカ18によつて
再生されて演奏会場内に流れることとなる。逆
に、何ら歪みを必要としない場合には、スイツチ
14を「オン」、スイツチ15を「オフ」とする
ことによつて容易に行うことができる。また、ス
イツチ14及び15をいずれも「オン」とする
と、本来のエレキギターの音と、この音に音響カ
プラ装置1の歪みが付加された音とがミキサ16
によつてミキシングされ、これによつて新たな効
果が付加された音の再生が可能となる。
によつて所定の歪みを付加することにより再生を
望む場合には、スイツチ15を「オン(ON)」
とし、スイツチ14を「オフ(OFF)」とすれ
ば、エレキギターのピツクアツプ11によつて弦
振動が電気信号に変換され、これに、音響カプラ
装置1によつて新たに歪みが付加され、これが
PA用のアンプ17およびスピーカ18によつて
再生されて演奏会場内に流れることとなる。逆
に、何ら歪みを必要としない場合には、スイツチ
14を「オン」、スイツチ15を「オフ」とする
ことによつて容易に行うことができる。また、ス
イツチ14及び15をいずれも「オン」とする
と、本来のエレキギターの音と、この音に音響カ
プラ装置1の歪みが付加された音とがミキサ16
によつてミキシングされ、これによつて新たな効
果が付加された音の再生が可能となる。
第2図は、音響カプラ装置1の一構成例を示し
た断面図であり、その−線に沿つた断面図が
第3図である。
た断面図であり、その−線に沿つた断面図が
第3図である。
この第2図及び第3図に基づいて音響カプラ装
置1の構成を説明すると、密閉状態に形成された
ケース本体4は、スピーカ2が内蔵されたケース
4Aと、マイクロホン3が内蔵されたケース4B
と、隔壁6を有するとともにケース4A及び4B
を結合する円筒状のケース4Cとによつて構成さ
れている。ケース4A,4Bは、円筒状に形成さ
れるとともに、隔壁に対向する面は開口してお
り、この開口端部の外周にはケース4Cの両開口
端部の内周とによつてネジ機構が形成されるよう
ネジが設けられている。これらケース4A,4B
の開口端部の反対側は、閉口状となつており、コ
ネクタ7A及びマイクロホン3が円筒底面の略中
央部にそれぞれ設けられている。
置1の構成を説明すると、密閉状態に形成された
ケース本体4は、スピーカ2が内蔵されたケース
4Aと、マイクロホン3が内蔵されたケース4B
と、隔壁6を有するとともにケース4A及び4B
を結合する円筒状のケース4Cとによつて構成さ
れている。ケース4A,4Bは、円筒状に形成さ
れるとともに、隔壁に対向する面は開口してお
り、この開口端部の外周にはケース4Cの両開口
端部の内周とによつてネジ機構が形成されるよう
ネジが設けられている。これらケース4A,4B
の開口端部の反対側は、閉口状となつており、コ
ネクタ7A及びマイクロホン3が円筒底面の略中
央部にそれぞれ設けられている。
ケース4Bの閉口底部(第2図における右端
部)の外面には、複数のネジ機構8Aによつてケ
ース4Bと略同一径の円板状部材8が装着され、
この円板状部材8に、コネクタ7Bが取付けられ
ている。
部)の外面には、複数のネジ機構8Aによつてケ
ース4Bと略同一径の円板状部材8が装着され、
この円板状部材8に、コネクタ7Bが取付けられ
ている。
ケース4Cは、略中央部に形成されたスピーカ
用の開口6Aと、その外周に形成された複数の透
孔6Bとを有する隔壁6を中心として第2図の左
右に延設された開口端を有し、円筒状に形成され
ている。これらの左右開口端部内側には、ケース
4A,4Bの開口端部外周のネジとともにネジ機
構が構成され、これによつて、その着脱が自在と
なつている。すなわち、ケース4A,4Bは、ケ
ース4Cを介してネジ機構により結合されるよう
に構成されている。隔壁6には、複数のネジ6C
によつてスピーカ2が装着されており、ケース4
A,4B,4Cが結合された第2図の状態では、
スピーカ2は、ケース4A側に収納されるように
なつている。
用の開口6Aと、その外周に形成された複数の透
孔6Bとを有する隔壁6を中心として第2図の左
右に延設された開口端を有し、円筒状に形成され
ている。これらの左右開口端部内側には、ケース
4A,4Bの開口端部外周のネジとともにネジ機
構が構成され、これによつて、その着脱が自在と
なつている。すなわち、ケース4A,4Bは、ケ
ース4Cを介してネジ機構により結合されるよう
に構成されている。隔壁6には、複数のネジ6C
によつてスピーカ2が装着されており、ケース4
A,4B,4Cが結合された第2図の状態では、
スピーカ2は、ケース4A側に収納されるように
なつている。
コネクタ7A,7Bは、それぞれスピーカ2及
びマイクロホン3に接続されており、電気信号の
入出力を行うことができるようになつている。
びマイクロホン3に接続されており、電気信号の
入出力を行うことができるようになつている。
また、ケース4A,4Bの内壁には吸音部材5
がそれぞれ敷設されるとともに、密閉ケース4内
に満たされた音響媒体としての空気によつて、ス
ピーカ2と、マイクロホン3とが音響的に結合さ
れている。
がそれぞれ敷設されるとともに、密閉ケース4内
に満たされた音響媒体としての空気によつて、ス
ピーカ2と、マイクロホン3とが音響的に結合さ
れている。
以上のうち、特にスピーカ2は、後述する歪み
領域(最大振動時に生じる最大振幅に近い振動状
態)で駆動されるようになつている。詳述すれ
ば、一般に入力電気信号として定格以下の低い電
力によつてスピーカ等を駆動すると、多少の歪み
が付加されるものの、その程度は少なく、きわめ
て直線性のよい原音再生が可能であるが、入力電
力を定格(すなわち電圧一定とした場合、スピー
カの有する許容電流値)以上とする(以下「歪み
領域」という)と、スピーカのいわゆるコーン紙
の動きが制限されるため、かなり大きな歪みが原
音に付加されることとなる。この歪み領域をこえ
てさらに入力電力を増大させると、やがてスピー
カ自体が破壊されることとなる。
領域(最大振動時に生じる最大振幅に近い振動状
態)で駆動されるようになつている。詳述すれ
ば、一般に入力電気信号として定格以下の低い電
力によつてスピーカ等を駆動すると、多少の歪み
が付加されるものの、その程度は少なく、きわめ
て直線性のよい原音再生が可能であるが、入力電
力を定格(すなわち電圧一定とした場合、スピー
カの有する許容電流値)以上とする(以下「歪み
領域」という)と、スピーカのいわゆるコーン紙
の動きが制限されるため、かなり大きな歪みが原
音に付加されることとなる。この歪み領域をこえ
てさらに入力電力を増大させると、やがてスピー
カ自体が破壊されることとなる。
本考案に係る音響カプラ装置1によつて原音に
付加される歪みは、上述した歪み領域で発生する
大きな歪みであつて、一般に定格の範囲内でスピ
ーカ等を使用するときに発生する微弱な歪みと
は、その性質を全く異にするものである。
付加される歪みは、上述した歪み領域で発生する
大きな歪みであつて、一般に定格の範囲内でスピ
ーカ等を使用するときに発生する微弱な歪みと
は、その性質を全く異にするものである。
次に、全体的動作を説明すると、まず、スピー
カ2が歪み領域で動作することとなるような電気
信号をコネクタ7Aを介して外部よりスピーカ2
に印加すると、スピーカ2は単に電気信号を音す
なわち空気振動に変換するのみならず、スピーカ
2自身の歪み、特にコーン紙の機械的振動にとも
なう歪みを付加して空気振動を発生させる。この
空気振動は、前記開口6Aあるいは透孔6Bを介
してマイクロホン3に伝達されるが、このとき
に、音響媒体としての空気、隔壁6あるいは吸音
部材5等の影響を受けて空気振動は様々な変化を
受けることとなる。このような複雑な様相を呈し
た空気振動がマイクロホン3に伝達され、再び電
気信号に変換されてコネクタ7Bを介し外部に出
力されることとなる。従つて、スピーカ2あるい
はマイクロホン3の特性のみならず、それらの相
対的な位置関係、あるいは隔壁6の形状、吸音部
材5の材質又は敷設方式あるいは音響媒体の種類
等を変化させることにより、従来のアンプ、シン
セサイザーあるいは歪み発生器等ではまつたく得
られなかつた独特の効果を原音に付加することが
可能となる。
カ2が歪み領域で動作することとなるような電気
信号をコネクタ7Aを介して外部よりスピーカ2
に印加すると、スピーカ2は単に電気信号を音す
なわち空気振動に変換するのみならず、スピーカ
2自身の歪み、特にコーン紙の機械的振動にとも
なう歪みを付加して空気振動を発生させる。この
空気振動は、前記開口6Aあるいは透孔6Bを介
してマイクロホン3に伝達されるが、このとき
に、音響媒体としての空気、隔壁6あるいは吸音
部材5等の影響を受けて空気振動は様々な変化を
受けることとなる。このような複雑な様相を呈し
た空気振動がマイクロホン3に伝達され、再び電
気信号に変換されてコネクタ7Bを介し外部に出
力されることとなる。従つて、スピーカ2あるい
はマイクロホン3の特性のみならず、それらの相
対的な位置関係、あるいは隔壁6の形状、吸音部
材5の材質又は敷設方式あるいは音響媒体の種類
等を変化させることにより、従来のアンプ、シン
セサイザーあるいは歪み発生器等ではまつたく得
られなかつた独特の効果を原音に付加することが
可能となる。
さらに、音響カプラ装置1は、密閉ケース4に
よつて、外部から音響的にしや断されているの
で、上述したハウリング現象等を防ぐことができ
るというすぐれた利点もある。
よつて、外部から音響的にしや断されているの
で、上述したハウリング現象等を防ぐことができ
るというすぐれた利点もある。
第4図は、本考案の第2実施例を示したもの
で、音響カプラ装置41は、箱形の形状になつて
おり、同様隔壁46によつて左右両空間に仕切ら
れている。密閉されたケース本体44内には、総
計10個のマイクロホン43Aないし43Jが密閉
ケース内壁に設けられており、一方、スピーカ4
2A,42Bは、隔壁46に装着されている。こ
の隔壁46には、2個の開口46A,46Bとと
もに、複数の透孔46Bが形成されている。スピ
ーカ42A,42Bは、複数の端子を有するコネ
クタ47Aを介して外部に接続され、マイクロホ
ン43Aないし43Jは、複数の端子を有するコ
ネクタ47Bを介して同様に外部に接続されるよ
うになつている。
で、音響カプラ装置41は、箱形の形状になつて
おり、同様隔壁46によつて左右両空間に仕切ら
れている。密閉されたケース本体44内には、総
計10個のマイクロホン43Aないし43Jが密閉
ケース内壁に設けられており、一方、スピーカ4
2A,42Bは、隔壁46に装着されている。こ
の隔壁46には、2個の開口46A,46Bとと
もに、複数の透孔46Bが形成されている。スピ
ーカ42A,42Bは、複数の端子を有するコネ
クタ47Aを介して外部に接続され、マイクロホ
ン43Aないし43Jは、複数の端子を有するコ
ネクタ47Bを介して同様に外部に接続されるよ
うになつている。
これらのスピーカ42A,42B及びマイクロ
ホン43Aないし43Jは、それぞれ取付け位置
が異なるために、これらを外部のスイツチ操作に
よつて適当に選択し、あるいは組み合わせてミキ
シングすることにより、従来得られなかつたよう
な種々様々の効果音を得ることができる。また、
スピーカ42A,42B、及びマイクロホン43
Aないし43Jとして、性能特性の異なるものを
使用すればいつそう効果的となる。
ホン43Aないし43Jは、それぞれ取付け位置
が異なるために、これらを外部のスイツチ操作に
よつて適当に選択し、あるいは組み合わせてミキ
シングすることにより、従来得られなかつたよう
な種々様々の効果音を得ることができる。また、
スピーカ42A,42B、及びマイクロホン43
Aないし43Jとして、性能特性の異なるものを
使用すればいつそう効果的となる。
さらに、第5図に示すように、音響カプラ装置
3内に、アンプ3Aおよび3Dを必要に応じて付
加してもよい。この第5図において、エレキギタ
ーのピツクアツプ11からの電気信号は、プリア
ンプ12Pを介して音響カプラ装置3に印加され
る。プリアンプ12Pの出力は、スピーカ3Bを
歪み領域で使用するためには小さいので、メイン
アンプ3Aによつて増幅する。他方マイクロホン
3Cの出力も微少なので、プリアンプ3Dによつ
て増幅し、プリアンプ12Pと同程度の出力とな
るようにする。このようにすれば、音響カプラ装
置3の出力は、所定の歪みが付加されたにもかか
わらず入力信号と同程度の大きさとなつているの
で、スイツチ14によつて切換えて使用する場合
にも、以後の電気回路はまつたく同じものを使用
することができるという利点がある。音響カプラ
装置3からの出力は、ステージ上のギターアンプ
19、スピーカ20及びPA用のアンプ17、ス
ピーカ18によつて再生されることとなる。
3内に、アンプ3Aおよび3Dを必要に応じて付
加してもよい。この第5図において、エレキギタ
ーのピツクアツプ11からの電気信号は、プリア
ンプ12Pを介して音響カプラ装置3に印加され
る。プリアンプ12Pの出力は、スピーカ3Bを
歪み領域で使用するためには小さいので、メイン
アンプ3Aによつて増幅する。他方マイクロホン
3Cの出力も微少なので、プリアンプ3Dによつ
て増幅し、プリアンプ12Pと同程度の出力とな
るようにする。このようにすれば、音響カプラ装
置3の出力は、所定の歪みが付加されたにもかか
わらず入力信号と同程度の大きさとなつているの
で、スイツチ14によつて切換えて使用する場合
にも、以後の電気回路はまつたく同じものを使用
することができるという利点がある。音響カプラ
装置3からの出力は、ステージ上のギターアンプ
19、スピーカ20及びPA用のアンプ17、ス
ピーカ18によつて再生されることとなる。
また、第6図に示すように、スピーカ2の歪み
特性等の異なつた複数の音響カプラ装置1A,1
B,1C,1Dを設け、いずれかを選択するか、
あるいは2個以上を適宜組み合わせてミキサ16
Aによりミキシングすることにより、種々の特有
な効果を原音に付加するようにしてもよい。
特性等の異なつた複数の音響カプラ装置1A,1
B,1C,1Dを設け、いずれかを選択するか、
あるいは2個以上を適宜組み合わせてミキサ16
Aによりミキシングすることにより、種々の特有
な効果を原音に付加するようにしてもよい。
また、音響媒体も、空気に限定されるものでは
なく、他の気体を用いてもよいし、気圧等の状態
を変化させてもよい。さらに、ケース本体の形
状、その他内部の構造等も必要に応じて任意の形
状、構造としてもよい。電気音響変換器等の位
置、方向性等を密閉ケース外部より変化させるこ
とができるように構成してもよい。
なく、他の気体を用いてもよいし、気圧等の状態
を変化させてもよい。さらに、ケース本体の形
状、その他内部の構造等も必要に応じて任意の形
状、構造としてもよい。電気音響変換器等の位
置、方向性等を密閉ケース外部より変化させるこ
とができるように構成してもよい。
以上のように本考案によれば、ケース本体内に
スピーカとマイクロホンとを所定の間隔をおいて
配置するとともに、スピーカを歪み領域で駆動す
ることとしたので、PA等によるハウリングを起
こすことなく良好に原音に歪みを付加することが
でき、他の音響電気変換器または音響媒体等の特
有の作用により従来電気的に得ることができなか
つたスピーカの歪み音という斬新な効果を原音に
付加することができ、これによつて演奏者の芸術
的表現手法がきわめて豊富になるという優れた効
果を有する。
スピーカとマイクロホンとを所定の間隔をおいて
配置するとともに、スピーカを歪み領域で駆動す
ることとしたので、PA等によるハウリングを起
こすことなく良好に原音に歪みを付加することが
でき、他の音響電気変換器または音響媒体等の特
有の作用により従来電気的に得ることができなか
つたスピーカの歪み音という斬新な効果を原音に
付加することができ、これによつて演奏者の芸術
的表現手法がきわめて豊富になるという優れた効
果を有する。
尚、前述した各実施例において、スピーカのコ
ーン紙部分に適当に切削部を設けたり、或いはコ
ーン紙に適当な小片物材等を付加し、これによつ
て定格出力以内のスピーカの駆動に際しても、適
当な機械的歪音が出力されるように構成してもよ
い。
ーン紙部分に適当に切削部を設けたり、或いはコ
ーン紙に適当な小片物材等を付加し、これによつ
て定格出力以内のスピーカの駆動に際しても、適
当な機械的歪音が出力されるように構成してもよ
い。
第1図は本考案に係る音響カプラ装置を用いた
再生装置の一例を示すブロツク図、第2図は第1
図の音響カプラ装置の第一の構成例を示す断面
図、第3図は第2図の音響カプラ装置の−線
に沿つた断面図、第4図は本考案に係る音響カプ
ラ装置の第2の構成例を示す略断面図、第5図は
本考案に係る音響カプラ装置の第3の構成例と、
これを用いた再生装置の一例を示すブロツク図、
第6図は本考案に係る音響カプラ装置を複数個用
いた場合の応用例を示すブロツク図である。 1……音響カプラ装置、2……スピーカ、3…
…マイクロホン、4……密閉ケース。
再生装置の一例を示すブロツク図、第2図は第1
図の音響カプラ装置の第一の構成例を示す断面
図、第3図は第2図の音響カプラ装置の−線
に沿つた断面図、第4図は本考案に係る音響カプ
ラ装置の第2の構成例を示す略断面図、第5図は
本考案に係る音響カプラ装置の第3の構成例と、
これを用いた再生装置の一例を示すブロツク図、
第6図は本考案に係る音響カプラ装置を複数個用
いた場合の応用例を示すブロツク図である。 1……音響カプラ装置、2……スピーカ、3…
…マイクロホン、4……密閉ケース。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 入力信号に付勢され作動し所定の歪音が付加さ
れた音声を出力する少なくとも一個のスピーカ
と、このスピーカを内部に装備したケース本体を
設け、このケース本体内に、前記スピーカとは所
定距離へだてて一又は二以上のマイクロホンを装
備し、 前記ケース本体内の内壁面周囲に吸音部材を装
着するとともに、前記ケース本体の内部を外部に
対して密封状態に設定したことを特徴とする音響
カプラ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14603580U JPH0138640Y2 (ja) | 1980-10-14 | 1980-10-14 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14603580U JPH0138640Y2 (ja) | 1980-10-14 | 1980-10-14 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5770298U JPS5770298U (ja) | 1982-04-27 |
JPH0138640Y2 true JPH0138640Y2 (ja) | 1989-11-17 |
Family
ID=29505625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14603580U Expired JPH0138640Y2 (ja) | 1980-10-14 | 1980-10-14 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0138640Y2 (ja) |
-
1980
- 1980-10-14 JP JP14603580U patent/JPH0138640Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5770298U (ja) | 1982-04-27 |
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