JP3279807B2 - アップライトピアノ - Google Patents

アップライトピアノ

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JP3279807B2
JP3279807B2 JP06212494A JP6212494A JP3279807B2 JP 3279807 B2 JP3279807 B2 JP 3279807B2 JP 06212494 A JP06212494 A JP 06212494A JP 6212494 A JP6212494 A JP 6212494A JP 3279807 B2 JP3279807 B2 JP 3279807B2
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克彦 鳥居
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアップライトピアノに関
し、特に低音から高音にわたる全音域の音をグランドピ
アノに近い良好な音質と拡がりを持って放音できるアッ
プライトピアノに関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、グランドトピアノの外観図であ
り、図8はグランドトピアノの要部の構成を示す側断面
図である。図において2は鍵盤、3は響板、4は弦、5
はアクションである。
【0003】グランドピアノは図7に示すように演奏間
は上部蓋を開放するため、弦4や響板3から発生する音
は直接本体ケースの外へ放音される。従って、指向性の
強い高音域の音も不足することなく、優れた音質と拡が
りを持って演奏をすることができる。
【0004】しかしながら、グランドピアノは構造上、
楽器本体が非常に大型で、コストもアップライトピアノ
に比し高額のため、一般家庭向きに普及しにくいという
欠点がある。
【0005】特に、フルコンサートピアノのような優れ
た音質と音の拡がりを求めると、響板3や弦4の長さを
大きくする必要があり、グランドピアノはさらに大形化
するという問題点がるる。
【0006】図9は従来のアップライトピアノの要部の
構成を示す側断面図である。図において2は鍵盤、3は
響板、4は弦、5はアクションである。
【0007】アップライトピアノはグランドピアノと異
なりコンパクトで、しかも低価格で一般家庭用として普
及しやすいが、図9に例示したように閉ざされた構造の
ため、弦4から発生する音や響板3から発生する音は本
体ケースに妨げられ、直接外部に放音されにくい構造と
なっている。
【0008】このため、鍵盤2を強く叩いて演奏した際
に発生する音は外部に放音されにくく、演奏者にとって
音量が不足気味となる。特に、高音域の音は指向性が強
いため直接演奏者に到達しにくく、グランドピアノに比
し高音域が不足し、まるくこもった音質になってしまい
演奏しにくいという欠点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、アップ
ライトピアノは構造上、高音域の音が不足し、まるくこ
もるためグランドピアノのような良好な音質と拡がりを
得ることができず改善が求められていた。
【0010】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、小型・低価格のアップライトピアノの長所を生かし
ながら、しかも、全音域にわたりグランドピアノに近い
良好な音質と拡がりを持ったアップライトピアノを提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、弦の発音
する音を収音する弦用収音マイク6Aと、響板3の発音
する音を収音する響板用収音マイク6Bと、前記弦用収
音マイク6Aで収音された音を増幅する弦用プリアンプ
12Aと、前記響板用収音マイク6Bで収音された音を
増幅する響板用プリアンプ12Bと、前記弦用プリアン
プ12Aで増幅された音を複数のスピーカに振り分ける
擬似ステレオ装置14と、前記擬似ステレオ装置14で
振り分けられた音を増幅する弦用増幅器15L、15R
と、前記響板用プリアンプ12Bで増幅された音を増幅
する響板用増幅器15Bと、前記弦用増幅器15L、1
5Rで増幅された音を放音する複数の弦用スピーカ7
L、8L、7R、8Rと、前記響板用増幅器15Bで増
幅された音を放音する響板用スピーカ7Bとで構成され
る。
【0012】第2の発明は、弦の発音する音を収音する
複数の弦用収音マイク6L、6Rと、響板の発音する音
を収音する響板用収音マイク6Bと、前記弦用収音マイ
ク6L、6Rで収音された音を各収音マイクごとに増幅
する複数の弦用プリアンプ12L、12Rと、前記響板
用収音マイク6Bで収音された音を増幅する響板用プリ
アンプ12Bと、前記弦用プリアンプ12L、12Rで
増幅された音を各弦用プリアンプごとに増幅する複数の
増幅器15L、15Rと、前記響板用プリアンプ12B
で増幅された音を増幅する響板用増幅器15Bと、前記
各弦用増幅器15L、15Rで増幅された音を放音する
複数の弦用スピーカ7L、8L、7R、8Rと、前記響
板用増幅器15Bで増幅された音を放音する響板用スピ
ーカ7Bとで構成される。
【0013】第3の発明は、弦の発音する音を収音する
弦用収音マイク6Aと、響板の発音する音を収音する響
板用収音マイク6Bと、前記弦用収音マイク6Aで収音
した音を増幅する弦用プリアンプ12Aと、前記響板用
収音マイク6Bで収音した音を増幅する響板用プリアン
プ12Bと、前記弦用プリアンプ12Aで増幅された音
と響板用プリアンプ12Bで増幅された音を混合するミ
キサー17と、前記ミキサー17で混合された音の中高
音部を取り出すハイパスフィルタ13と、前記ミキサー
で混合された音の低音部を取り出すローパスフィルタ1
6と、前記ハイパスフィルタ13で取り出された音を複
数のスピーカに振り分ける擬似ステレオ装置14と、前
記擬似ステレオ装置14で振り分けられた音を増幅する
複数の中高音用増幅器15L,15Rと、前記ローパス
フィルタ16で取り出された音を増幅する低音用増幅器
15Bと、前記中高音用増幅器15L,15Rで増幅さ
れた音を放音する複数の中高音用スピーカ7L、7R
と、前記低音用増幅器15Bで増幅された音を放音する
低音用スピーカ7Bとで構成される。
【0014】第4の発明は前記第1乃至第2の発明にお
いて、前記弦用スピーカ7L、8L、7R、8Rはフル
レンジスピーカで構成される。
【0015】第5の発明は前記第1乃至第2の発明にお
いて、、前記響板用スピーカ7Bは中低音用スピーカで
構成される。
【0016】第6の発明は、前記第1乃至第2の発明に
おいて、前記響板用スピーカ7Bは低音用スピーカで構
成される。
【0017】第7の発明は、前記第3の発明において、
前記ハイパスフィルタ13は高音をろ過し、ローパスフ
ィルタ16は中低音をろ過するように構成される。
【0018】第8の発明は、前記第1乃至第3の発明に
おいて、前記各スピーカ7L、8L、7R、8R、7B
はアップライトピアノの前板部1にスリット10L、1
1L、10R、11R、10Bを介して取り付けられ
る。
【0019】
【作用】本発明は、アップライト型ピアノの弦4と響板
3に対して、それぞれ収音マイク6A、6Bを設置し、
弦と響板から発生する音を低音域から高音域にわたり収
音し、スピーカで再生し、直接外部に放音することによ
り、コンサートピアノ等の大型グランドピアノに近い音
質と音の拡がりを実現するものである。
【0020】第1の発明は、アップライトピアノの場所
を取らず、低価格という長所をいかしつつ、グランドピ
アノの持つ優れた音質と拡がりを実現するため、指向性
の強いアップライトピアノの内部の高音域の弦4に対向
して弦用マイク6Aを設置し、弦4から発生される音を
収音する。
【0021】収音した音は、擬似ステレオ装置14によ
りステレオ化し左右の弦用増幅器15L、15Rに振り
分け、増幅された信号をフルレンジスピーカ7L、8
L、7R、8Rで再生し、直接外部に放音するものであ
る。
【0022】一方、響板3の発音する中低音域の音は響
板用マイク6Bで収音し、プリアンプ12B、増幅器
(メインアンプ)15Bで増幅して中低音用スピーカ7
Bで放音することにより良質の中低音を得るものであ
る。
【0023】このため、各スピーカ7、8の取付け位置
にはスリット10、11を設け、該位置にスピーカ7、
8を外向きに取り付け、直接外部に放音できるように構
成する。
【0024】これにより、全音域の音を直接外部に放音
できるので、音がまるくこもることなく、拡がりのある
グランドピアノに近い音感を有する低価格のアップライ
トピアノが提供できる。
【0025】第2の発明は、前記第1の発明の欠点を補
ったものである、即ち、前記第1の発明では弦用収音マ
イク6Aが1個であるので、全ての弦の発音する音を均
等に収音することは困難である。また擬似ステレオ装置
14ではステレオ感が不十分である。
【0026】そこで、本発明では弦用収音マイクを6
L、6Rと複数設けて全音域の音を収音するとともに、
発音回路は各マイクごとに独立して設けて、左右それぞ
れのスピーカ7L、8L、7R、8Rから発音し、ステ
レオ感、定位感のある音を放音するものである。
【0027】これにより、弦4の低音部から収音された
音は、例えば、左側のスピーカ7L、8Lから、高音部
から収音された音は右側のスピーカ7R、8Rから放音
されるため、定位感・立体感のある演奏が可能となる。
【0028】第3の発明は、さらに前記第1および第2
の発明の欠点を補ったものである。即ち、前記第1及び
第2の発明では弦用収音マイク6Aが収音した音は、フ
ルレンジスピーカ7、8から放音される。
【0029】しかしながら、フルレンジスピーカ7、8
はアップライトピアノの上部および/または中央部に取
り付けられるため、位置やスペース等の制約があり小型
で出力が不十分なものとならざるをえず、特に弦4の低
音部の放音する低音が十分放音されにくい。
【0030】第3の発明はかかる欠点を補うため、弦4
および響板3から収音した音は全てミキサー17により
ミキシングし、該ミキサー17によりミキシングされた
音の中高音部は、ハイパスフィルタ(H.P,F.)1
3でろ過し、中高音音用スピーカ7L、7Rにより放音
する。
【0031】一方、ローパスフィルタ(L.P.F.)
16は、前記ミキサー17によりミキシングされた音の
低音部をろ過し、低音用スピーカ7Bにより放音するも
のである。
【0032】これにより、弦4より放音された低音域の
音も低音用スピーカ7Bにより十分増幅されてから放音
されるためグランドピアノに近いダイナミックな演奏が
可能となる。
【0033】第4の発明は、前記第1乃至第2の発明に
おいて、弦より収音した音の低音域部の音も放音するた
め、弦用のスピーカ7L、8L、7R、8Rにはフルレ
ンジスピーカを使用するものである。
【0034】第5の発明は、前記第1乃至第2の発明に
おいて、低音が指向性がなく、電子楽器の下部にはスペ
ースがあり大口径のスピーカを取付け易い等の特性を生
かして、響板用スピーカ7Bに中低音用のスピーカを使
用して良質の低音を得るものである。
【0035】第6の発明は、上記第5の発明において響
板用スピーカ7Bは中低音用スピーカに替えて低音用ス
ピーカを使用して低音域の音を強調するものである。
【0036】第7の発明は、前記第3の発明において、
ハイパスフィルタ13で高音域の音をろ過して高音用ス
ピーカ7L、7Rから放音する。
【0037】一方、ローパスフィルタ16は中低音域の
音をろ過して、中低音用スピーカ7Bから出力すること
により、低音域の音とともに中音域の音も大口径のスピ
ーカにより強調するものである。
【0038】第8の発明は、前記第1乃至第3の発明に
おいて、各スピーカ7、8はピアノ前板部1にスリット
10、11を設けて、該スリットからスピーカ音が直接
外部に放音されるように取り付けられる。
【0039】これにより、従来のアップライトピアノの
音がまるくこもったり、高音域部の音が伝わりにくいと
いう欠点を解消できる。
【0040】
【実施例】以下図面を参照しながら本発明の実施例につ
いて説明する。なお、図1の電子楽器の側断面図は、第
1、第2、第3の実施例に共通である。また、図4の正
面図は第2、第3の実施例に共通である。
【0041】なお、各実施例で共通の部位については同
一の符号を付して説明する。また、図面の各符号につい
ては、Lは左側、Rは右側を、高音(弦)用にはAを、
低音用(響板)にはBを付して表示する。
【0042】先ず、第1の実施例について説明する。
【0043】図1は、本発明に係るアップライト型ピア
ノの要部の構成を示す側断面図である。図において、1
は前板部、2は鍵盤、3は響板、4は弦、5はアクショ
ン、6Aは弦用収音マイク、7、8はフルレンジスピー
カ、9は鍵盤蓋、7Bは低音用スピーカ、6Bは響板用
収音マイクである。
【0044】図2は本実施例のアップライトピアノの主
要部位の配置を示す正面図である。図において、1は前
板部、2は鍵盤、6Aは弦用収音マイク、7Lは上部左
側のフルレンジスピーカー、7Rは上部右側のフルレン
ジスピーカ、8Lは中央左側の演奏者用フルレンジスピ
ーカ、8Rは中央右側の演奏者用のフルレンジスピーカ
である。
【0045】また、9は鍵盤蓋、10L、10Rは左右
上部のフルレンジスピーカ取付け部のスリット、11
L、11Rは左右の中央部フルレンジスピーカ取付け部
のスリット、7Bは響板用の低音スピーカ、6Bは響板
用収音マイク、10Bは低音スピーカ取り付け部のスリ
ットである。
【0046】本実施例においてスピーカ7L、8L、7
R、8Rはフルレンジスピーカとしたのは、弦の発生す
る全音域の音を明瞭に再生するためである。
【0047】さらに、スピーカ7L、8L、7R、8R
の取付け位置にはスリット10L、11L、10R、1
1Rを設け、該部分にスピーカを取り付けて高音域の音
が直接外部に放音されるように構成される。
【0048】また、収音マイク6Aは高音域部の弦4に
近く、弦4に対向するように1本取り付け、高音域の音
を直接収音するように配置している。
【0049】前板部1の上部に配置されたスピーカ7
L、7Rは視聴者向けとし、中央部にに配置されたスピ
ーカ8L、8Rは演奏者向けとするように構成するのが
好ましい。
【0050】このように設置することにより、指向性の
高い高音域の音もムラなく全域にわたり伝えることが可
能となる。
【0051】6Bは響板用マイクであり、響板3に対向
して設置される。7Bは響板用中低音スピーカであり、
響板用収音マイク6Bの収音した音を放音するものであ
る。
【0052】なお、該スピーカは、前板部1の中央下部
にスリット10Bを介して取り付けられ、直接外部に放
音できるように構成される。
【0053】なお、中低音用スピーカ7Bを前板部1の
下部に配置したのは、良質の音を得るためには中低音用
スピーカが大型化すること、前板部1の下部は余積が多
いこと、低音は指向性が少なく取り付け位置の影響を受
けにくいためである。
【0054】図3は第1の実施例のアップライトピアノ
の内部構成を説明するための概略ブロック図である。
【0055】図において、6Aは弦用収音マイク、12
Aは弦用プリアンプ、14は擬似ステレオ装置、15
L、15Rは左右の増幅器、7L、8L、7R、8Rは
弦より収音された音を放音する左右のフルレンジスピー
カである。
【0056】6Bは響板用収音マイクであり、該マイク
で収音された音は響板用プリアンプ12Bに送られ、増
幅器15Bにより増幅され中低音用スピーカ7Bから放
音される。
【0057】響板用の発音回路に擬似ステレオ装置を使
用しないのは、響板3から発生する音は指向性の弱い低
音域成分が多いので、ステレオ化せず、モノラル再生で
も効果が得られるためである。
【0058】かかる構成により、演奏者が鍵盤2を弾く
とアップライトピアノの機構によりハンマー5で弦4が
叩かれ、弦4および響板3が振動して発音される。発音
された音は、弦4及び響板3に対向して設置された収音
マイク6A、6Bにより収音される。
【0059】収音マイク6Aにより収音された弦からの
音はプリアンプ12Aにより増幅され、擬似ステレオ装
置14によりステレオ化され、それぞれの増幅器(メイ
ンアンプ)15L、15Rによって更に増幅され、前板
部1の上部及び中央部のスピーカ7L、7R、8L、8
Rにより放音される。
【0060】このように、弦4から発生する音をスピー
カ7L、8L、7R、8Rで再生して直接外部へ放音す
ることにより、グランドピアノのように、こもりがな
く、広い伸びと拡がりのある音を実現することができ
る。
【0061】なお、本実施例では、弦4から発生する音
は中高音成分を多く含んでいるので、音の拡がりを再現
するため、擬似ステレオ装置14でステレオ化している
が、これを省略してモノラル化してコストを抑えてもよ
い。
【0062】次に、図4、図5を参照しながら、本発明
に係わる第2の実施例について説明する。図4は第2の
実施例のアップライトピアノの要部の配置を示す正面図
である。
【0063】本実施例のアップライトピアノの前記第1
の実施例との外観上の相違点は弦4に対して設置される
収音マイク6L、6Rが左右に各1本配置され、2チャ
ンネル化したことであり、基本構成は第1の実施例と同
じであるので各部の名称・機能の説明は省略する。
【0064】図5は第2の実施例のアップライトピアノ
の内部の構成を説明するための概略ブロック図である。
【0065】図のように本実施例では左右の収音マイク
6L、6R、プリアンプ12L、12R、増幅器15
L、15Rで構成される発音回路を、左右それぞれ独立
して設け、左右の弦4から発する音を、それぞれ左のス
ピーカ7L、8L、及び右のスピーカ7R、8Rから別
系統で発音するように構成される。
【0066】これは、収音マイクが1個では弦全体の音
を均等に収音することが困難なためである。また、前記
第1の実施例の擬似ステレオ装置14がないのは発音回
路が2チャンネル化しているのでステレオ装置が不要に
なったためである。
【0067】このように構成することにより、左右から
発音される音は左右それぞれのスピーカから放音できる
ので、音の拡がりや音像の定位感が増し、一層臨場感を
増すことができる。
【0068】なお、本実施例によるとモノラル方式や擬
似ステレオ方式に比べてコストが高くなるが、弦の低音
部の発生する音も収音できるので、よりグランドピアノ
の音感に近づいたものになる。
【0069】上記第1、第2の実施例では、弦用のスピ
ーカはフルレンジスピーカの他、中高音用あるいは高音
域用のスピーカを用い、響板用スピーカに低音あるいは
中低音スピーカを用いるように構成してもよい。
【0070】次に、図1、図2、図6を参照しながら本
発明に係わる第3の実施例について説明する。なお、本
実施例の外観上の構成は図1、図2に示す第1の実施例
と同じであるので各部の名称機能の説明は省略する。
【0071】本実施例は、弦4から発生する低音域につ
いてもローパスフィルタ16によりろ過し、低音用スピ
ーカ7Bにより再生し、フルコンサートピアノのような
大型のグランドピアノに近い音を得るものである。
【0072】図6は第3の実施例のアップライトピアノ
の内部の構成を説明するための概略ブロック図である。
図に示すように本実施例では収音マイク6Aで収音され
た音はプリアンプ12Aで増幅されミキサー17に送ら
れる。
【0073】また、響板用マイク6Bで収音された音は
響板用プリアンプ12Bで増幅されてミキサー17に送
られる。
【0074】ミキサー17で、弦用プリアンプ12Aで
増幅された音と響板用プリアンプ12Bで増幅された音
をミキシングする。
【0075】ハイパスフィルタ(H.P.F.)13
は、ミキシングされた音の中高音域部を取り出し、これ
を擬似ステレオ装置14に送る。
【0076】擬似ステレオ装置14は、ハイパスフィル
タ13でろ過された音を左右のスピーカに振り分け、増
幅器15L、15Rでそれぞれの音を増幅し、スピーカ
7L、7Rから放音される。
【0077】一方、ミキサー17でミキシングされた音
の低音域部はローパスフィルタ(L.P.F.)16で
ろ過され、増幅器15Bで増幅され、低音域用スピーカ
7Bから放音される。
【0078】これにより、弦の発する低音域の音も十分
増幅され低音用スピカー7Bから放音されるので、充実
した低音域の音を得ることができる。
【0079】なお、本実施例によればスピーカ7L、7
Rは中高音用スピーカ、あるいは高音用スピーカで良い
ので小型・低価格で良質の音を得ることが可能となる。
【0080】このように、本発明によれば、弦から発生
する低音域の音も低音用スピーカ7Bで再生し、直接外
部に放音することにより、低音域の音のダイナミック感
が増し、響板の大きな大型グランドピアノの音質に近づ
けることが可能となる。
【0081】なお、本実施例ではハイパスフィルタ13
で中高音部を取り出す場合について説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、高音部をハイパスフ
ィルタで、中低音部をローパスフィルタで取り出すよう
に構成してもよい。
【0082】これにより、中音域の音も大口径・大出力
のスピーカから放音可能になるので中音域の音も強調で
きる。
【0083】なお、上記1乃至3の実施例では、弦用収
音マイク6Aと響板用収音マイク6Bの数を限定して説
明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【0084】また、上記1乃至3の実施例では、上部と
中央部にスピーカ7L、8L、7R、8Rを取付け、上
部のスピーカ7L、7Rは主として聴取者向けに、中央
部のスピーカ8L、8Rは演奏者向けに放音するように
構成したが、本発明は、これに限定されるものではな
く、取り付けるスピーカの数及び取り付け位置は適宜変
更してもよい。
【0085】さらに、A/D変換器、遅延回路(Del
ay)、D/A変換器を設けてリバーブ(残響)効果を
付加することにより、より広がりのある音を提供するこ
とが可能となる。
【0086】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、弦
及び響板の発音する音を全音域にわたり収音し、スピー
カにより直接外部に放音する。これによりアップライト
ピアノの小型低価格の特性を生かしながら、グランドピ
アノの持つ高音質と音の拡がりを得ることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるアップライトピアノの要部の構
成を示す側断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例のアップライトピアノの
要部の配置を示す正面図である。
【図3】本発明の第1の実施例のアップライトピアノの
内部構成を示す概略ブロック図である。
【図4】本発明の第2の実施例のアップライトピアノの
要部の配置を示す正面図である。
【図5】本発明の第2の実施例のアップライトピアノの
内部構成を示す概略ブロック図である。
【図6】本発明の第3の実施例のアップライトピアノの
内部構成を示す概略ブロック図である。
【図7】グランドピアノの外観図である。
【図8】グランドピアノの要部の構成を示す側断面図で
ある。
【図9】従来のアップライトピアノの要部の構成を示す
側断面図である。
【符号の説明】
1 前板部 2 鍵盤 3 響板 4 弦 5 アクション(ハンマー) 6、6A、6L、6R 収音マイク 7、7L、7R 上部スピーカ 7B 下部スピーカ 8、8L、8R 中央部スピーカ 9 鍵盤蓋 10、10L、10R 10B、11L、11R、 ス
リット 12A、12B、12L、12R プリアンプ 13 ハイパスフィルタ(H.P.F.) 14 擬似ステレオ装置 15A、15B、15L、15R 増幅器 16 ローパスフィルタ(L.P.F.) 17 ミキサー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−29102(JP,A) 特開 平7−92967(JP,A) 特開 平7−175468(JP,A) 特開 昭61−261997(JP,A) 特開 平7−234666(JP,A) 実開 平2−149996(JP,U) 実開 昭56−99696(JP,U) 特公 昭55−1593(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10C 1/02 G10C 3/00 G10H 1/32 G10H 3/00 H04R 1/34 320 H04R 3/12

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アップライトピアノにおいて、 弦の発音する音を収音する弦用収音マイクと、 響板の発音する音を収音する響板用収音マイクと、 前記弦用収音マイクで収音された音を増幅する弦用プリ
    アンプと、 前記響板用収音マイクで収音された音を増幅する響板用
    プリアンプと、 前記弦用プリアンプで増幅された音を複数のスピーカに
    振り分ける擬似ステレオ装置と、 前記擬似ステレオ装置で振り分けられた音を増幅する弦
    用増幅器と、 前記響板用プリアンプで増幅された音を増幅する響板用
    増幅器と、 前記弦用増幅器で増幅された音を放音する複数の弦用ス
    ピーカと、 前記響板用増幅器で増幅された音を放音する響板用スピ
    ーカとを有することを特徴とするアップライトピアノ。
  2. 【請求項2】 アップライトピアノにおいて、 弦の発音する音を収音する複数の弦用収音マイクと、 響板の発音する音を収音する響板用収音マイクと、 前記弦用収音マイクで収音された音を各収音マイクごと
    に増幅する複数の弦用プリアンプと、 前記響板用収音マイクで収音された音を増幅する響板用
    プリアンプと、 前記弦用プリアンプで増幅された音を各弦用プリアンプ
    ごとに増幅する複数の増幅器と、 前記響板用プリアンプで増幅された音を増幅する響板用
    増幅器と、 前記各弦用増幅器で増幅された音を放音する複数の弦用
    スピーカと、 前記響板用増幅器で増幅された音を放音する響板用スピ
    ーカとを有することを特徴とするアップライトピアノ。
  3. 【請求項3】 アップライトピアノにおいて、 弦の発音する音を収音する弦用収音マイクと、 響板の発音する音を収音する響板用収音マイクと、 前記弦用収音マイクで収音した音を増幅する弦用プリア
    ンプと、 前記響板用収音マイクで収音した音を増幅する響板用プ
    リアンプと、 前記弦用プリアンプで増幅された音と、響板用プリアン
    プでー増幅された音を混合するミキサーと、 前記ミキサーで混合された音の中高音部を取り出すハイ
    パスフィルタと、 前記ミキサーで混合された音の低音部を取り出すローパ
    スフィルタと、 前記ハイパスフィルタで取り出された音をスピーカに振
    り分ける擬似ステレオ装置と、 前記擬似ステレオ装置で振り分けられた音を増幅する複
    数の中高音用増幅器と、 前記ローパスフィルタで取り
    出された音を増幅する低音用増幅器と、 前記弦用増幅器で増幅された音を放音する複数の高音用
    スピーカと、 前記低音用増幅器で増幅された音を放音する低音用スピ
    ーカと、 を有することを特徴とするアップライトピアノ。
  4. 【請求項4】 前記弦用スピーカはフルレンジスピーカ
    であることを特徴とする請求項1乃至2記載のアップラ
    イトピアノ。
  5. 【請求項5】 前記響板用スピーカは中低音用スピーカ
    であることを特徴とする請求項1乃至2記載のアップラ
    イトピアノ。
  6. 【請求項6】 前記響板用スピーカは低音用スピーカで
    あることを特徴とする請求項1乃至2記載のアップライ
    トピアノ。
  7. 【請求項7】 前記ハイパスフィルタは高音をろ過し、
    ローパスフィルタは中低音をろ過することを特徴とする
    請求項3記載のアップライトピアノ。
  8. 【請求項8】 前記各スピーカはアップライトピアノの
    前板部にスリットを介して取り付けられていることを特
    徴とする請求項1乃至3記載のアップライトピアノ。
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