JPH0214989Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、自動車に携行される各種ツール、例
えばスパナ、ドライバー等を保持するためのツー
ルボツクスに関するものである。

（従来の技術） この種のツールボツクスとして、自動車のボデ
イの一部に形成された格納凹部を覆蓋する取り外
し可能なリツドに各種ツールを保持するようにし
たものが知られている（例えば、実開昭57−
121347号公報参照）。ところが、上記公知例のよ
うな構造とすると、ツール使用時にリツドごと持
ち運び、これを作業個所近くの路面に置かねばな
らないところから、リツド表面に傷が付くおそれ
があり、ボデイとリツド表面とに外観上の差異が
生じる懸念がある。

（考案の目的） 本考案の目的は、各種ツールを保持するツール
保持体を格納凹部覆蓋用のリツドに対して取り外
し自在とすることによつて、ツール使用時におい
てツール保持体のみを持ち運び得るようにするこ
とにある。

（考案の構成） 本考案は、自動車のボデイの一部、例えばクオ
ータトリムボードに形成された格納凹部に、これ
を閉塞するリツドを開閉自在に取付け、且つ該リ
ツド内面に、各種ツール、例えばスパナ、ドライ
バー等を保持するツール保持体を取り外し自在に
取付けるとともに、該ツール保持体に、ツール保
持体持ち運び用の握り部を有する操作レバーを取
付け、該操作レバーによりツール保持体を前記リ
ツドに対してロツクするロツク部材のロツク解除
操作を行うようにしたことを特徴としている。

（実施例） 以下、添付の図面を参照して本考案の実施例に
かかる自動車のツールボツクスを説明する。

自動車のボデイの一部であるクオータトリムボ
ード１には、格納凹部２が形成されている。該格
納凹部２の周壁３の一部、例えば底部には、その
開口を閉塞する合成樹脂製のリツド４が開閉自在
に取付けられている。符号５はリツド４のヒンジ
部である。又、格納凹部２の側壁６には、リツド
取付部と反対位置、即ち頂部にストライカ７が設
けられている。

前記リツド４において、格納凹部２側のストラ
イカ７と対向する位置には、ストライカ受８が設
けられており、該ストライカ受８へのストライカ
７の係入によつて、リツド４が閉止されるように
なつている。

又、前記リツド４におけるストライカ受８の反
対側には、後述するツール保持体１２の一端を保
持する係止片９が一体に突設されている。

更に、前記リツド４内面において、ストライカ
受８より若干下方には、ロツク溝１１をそれぞれ
有する一対の突片１０，１０が一体に突設されて
いる。

前記リツド内面には、スパナ２０、プラグレン
チ２１、ドライバー２２等のツール１３を保持す
る板状のツール保持体１２が取り外し自在に取付
けられている。

該ツール保持体１２の一端には、前記リツド４
側の係止片９と係合する爪片１４が突設される一
方、他端には、前記リツド４側の突片１０，１０
の外側に位置すべき一対の軸受１５，１５が突設
されている。

該軸受１５，１５には、前記突片１０，１０の
ロツク溝１１，１１に係合すべきピン１７，１７
を有するロツク部材１６，１６がそれぞれ軸１
８，１８によつて回動自在に枢支されている。

つまり、ツール保持体１２は、爪片１４を係止
片９に係合させた後、ロツク部材１６，１６のピ
ン１７，１７をロツク溝１１，１１に係合せしめ
ることによつて、リツド４に取付けられることと
なつているのである。

前記各ロツク部材１６，１６には、その枢支部
から直角に延び、両者が連続してコ字状を呈する
操作レバー１９が設けられている。

該操作レバー１９は、ロツク部材１６，１６を
回動操作する作用とツール保持体１２を持ち運ぶ
ための把手としての作用とを兼用するように構成
されている。そのため、操作レバー１９には、握
り部２０が形成されている。

かかる構成において、本実施例のツールボツク
スは、次のようにして使用される。

ツール使用時には、第２図鎖線図示の如く、リ
ツド４を開いた後、操作レバー１９を手指Ｆで矢
印Ａ方向に回動させて、ロツク部材１６によるロ
ツクを解除し、そのまま、操作レバー１９を手指
Ｆに引つ掛けて、ツール保持体１２を作業個所に
持ち運ぶのである（第３図参照）。

ツール使用後には、ツール保持体１２の爪片１
４をリツド４の係止片９に係合させた後、操作レ
バー１９を、ロツク解除時とは逆方向（即ち、矢
印Ａと反対の方向）に回動させて、ロツク部材１
６にてロツクし、その後、リツド４を閉止すれば
よい。

上記の如く、ツール使用時には、ツール保持体
１２のみを持ち運べばよいので、従来例の如く、
リツド４表面に傷が付くおそれがなくなるのであ
る。

また、ツール保持体１２をリツド４に対してロ
ツクするロツク部材１６をロツク解除するための
操作レバー１９に握り部２０を設けて、ロツク解
除時において、ツール保持体１２を持ち運ぶため
の把手として兼用し得るようにしたことにより、
特別な把手部材が不要となつて、コストダウンを
図り得るとともに、ロツク解除操作と持ち運び動
作とが連続的に行えることとなり、使い勝手も良
好になる。

（考案の効果） 続いて、本考案の自動車のツールボツクスの効
果を述べる。

本考案によれば、自動車のボデイの一部に形成
した格納凹部を開閉自在に閉塞するリツド内面
に、各種ツールを保持したツール保持体を取り外
し自在に取付けて、ツール使用時には、ツール保
持体のみを持ち運ぶ如くなしたので、従来例の如
くリツド表面を傷付けるおそれがなくなり、リツ
ド表面とボデイとを同一外観に保持することがで
きるという実用的な効果がある。

又、ツール保持体をリツドに対してロツクする
ロツク部材をロツク解除するための操作レバーに
握り部を設けて、ロツク解除時において、ツール
保持体持ち運び用の把手として兼用し得るように
したので、特別な把手部材が不要となり、コスト
ダウンを図り得るとともに、ロツク解除操作と持
ち運び動作とが連続的に行えることとなり、使い
勝手も良好になるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかる自動車のツー
ルボツクスの斜視図、第２図は第１図のツールボ
ツクスのリツド閉止時の縦断面図、第３図はツー
ル保持体の持ち運び状態を示す側面図、第４図は
第２図のＸ−Ｘ断面図である。 １……クオータトリムボード（ボデイの一部）、
２……格納凹部、４……リツド、１２……ツール
保持体、１３……ツール、１６……ロツク部材、
１９……操作レバー、２０……握り部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車のボデイの一部に形成された格納凹部に
   は、これを閉塞するリツドが開閉自在に取付けら
   れ、且つ該リツド内面には、各種ツールを保持す
   るツール保持体が取り外し自在に取付けられてお
   り、該ツール保持体に取付けた操作レバーは、ツ
   ール保持体持ち運び用の握り部を有していて、前
   記ツール保持体を前記リツドに対してロツクする
   ロツク部材は、前記操作レバーによりロツク解除
   操作されることを特徴とする自動車のツールボツ
   クス。