JPH0214589Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、高層マンシヨン等のコンクリート建
造物に好適な床構造に関する。

高層マンシヨン等のコンクリート建造物では、
床材施工面が凹凸の激しいコンクリート地肌であ
る為、角材等を介在させて床材を施工するのが通
常である。しかし、このような床構造では、床面
を水平レベルに設定・維持するのが困難であると
共に、使用年数の経過に伴つてきしみ・がたつき
等が生じてしまう。

本考案は、上記の如き事情に鑑み、床面の水平
レベルの設定・維持が容易であり、きしみ・がた
つき等の生じにくい床構造の提供を目的とし、床
材施工面と床材との間に、楔状のレベラーを床材
施工面との間に挿入可能とする透孔を複数開口形
成したパネル層を介在させ、該パネル層の任意の
位置の透孔を介してレベラーを床材施工面とパネ
ル部材との間に挿入して当該パネル層の水平レベ
ル修正を行ない、床材施工面の凹凸に拘らず床材
を水平に配置施工するよう構成したものである。

以下、本考案を図示実施例に基づいて詳説す
る。

図示床構造は、コンクリート地肌等の床材施工
面１上に、複数の単位パネル２から成るパネル層
を介して、床材３が施工されたものである。

各単位パネル２には、複数の透孔２ａがパネル
全面に亘つて形成されており、各透孔２ａの前後
端下面側は傾斜切欠面２ｂ，２ｂを有している。
この単位パネル２は、木質乃至プラスチツク等適
宜素材を用いることが出来るが、合板、フアイバ
ーボード、インシユレーシヨンボード、パーテイ
クルボード等の表面を、エポキシ、ポリエステ
ル、ポリプロピレン、フラン、ダツプ等の熱硬化
性樹脂で被覆し、これ等を一体的に熱圧締して成
る高硬度表層部を有する木質パネルを用いると、
その優れた物理的性質からしてより効果的であ
る。

各単位パネル２は、その素材に応じた接着剤
４、例えばコンクリートボンド等、を用いて順次
床材施工面１上に貼着されるが、そのままでは床
材施工面１の凹凸状態を反映したパネル層となる
為、接着剤４の硬化前に楔状レベラー５によるレ
ベル修正を行う。即ち、任意の透孔２ａを通して
楔状レベラー５を単位パネル２と床材施工面１間
に挿入し、各透孔２ａ位置における夫々の楔状レ
ベラー５の挿入度合を調整することによつて、各
単位パネル２のレベル修正を行うと共にパネル層
全体を水平レベル状態とするものである。

このようにして水平レベル状態とされたパネル
層上に、木工ボンド等適宜の接着剤６を介して、
化粧合板等所望の床材３を施工することにより、
床面が完成する。

尚、第６，７図示の如く、単位パネル２の下面
に、ウレタンフオーム等の発泡シート乃至ゴムシ
ート等弾性シート部材２ｃを一体的に取付ける
と、床材施工面１の微少な凹凸を吸収し得るの
で、パネル層のレベル不一致が少なくなり、楔状
レベラー５による調整幅が小さくて済む為、より
効果的である。

上記の如く構成した床構造では、レベラー５に
よりレベル修正されたパネル層上に床材３が施工
される為、床面の水平レベル設定・維持が容易で
あると共に、強度的にも優れたものとなるので、
きしみ・がたつき等が生じにくい。又、多数の透
孔２ａが床構造に於ける空隙部となるので、床材
３を通して通気が行われ、湿気等による衛生上の
問題も緩和される。

以上の如く、本考案に係る床構造では、床材施
工面の凹凸状態に拘らず床面のレベル設定が容易
にでき、しかも強度的にも優れたものとなし得る
ので、コンクリート建造物等に特に好適なもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る床構造の一実施例を示す
一部切欠図、第２図は単位パネルを示す斜視図、
第３図は単位パネルのレベル修正状態を示す拡大
図、第４図はその斜視図、第５図は床材の施工状
態を示す拡大図、第６図は単位パネルの別の実施
例を用いた床材施工状態を示す拡大図、第７図は
その一部切欠斜視図である。 １……床材施工面、２……単位パネル、２ａ…
…透孔、２ｃ……弾性シート部材、３……床材、
４，６……接着剤、５……楔状レベラー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床材施工面と床材との間に、楔状のレベラーを
   前記床材施工面との間に挿入可能とする透孔を複
   数開口形成したパネル層を介在させ、該パネル層
   の任意の位置の透孔を介して前記床材施工面と前
   記パネル層との間に挿入した前記レベラーにより
   前記パネル部材の水平レベル修正を行ない、前記
   床材施工面の凹凸に拘らず前記床材を水平に配置
   施工するよう構成したこと、を特徴とする床構
   造。