JPH02142840A - 樹脂組成物および包装材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特殊機能性ポリオレフィン系樹脂組成物及び
これよりつくった包装材に関する。

〔従来の技術〕

近年、食生活の向上とともに、青果物に対する嗜好は多
ａにわたり、青果物生産地域も日本国内の遠隔地、場合
によれば海外までにわたり青果物の流通機構における鮮
度保持は不可欠であり、この認識は青果物の生産者、流
通業者に浸透し、消費者のニーズに応えるため重要な課
題となっている。

この課題を解決するため、青果物を入ねる包装容器内に
、青果物の鮮度を低下させる原因となる炭酸ガス、エチ
レン、アルデヒド類、アルコール類、エステル類等を吸
着・吸収する消石用することが、特開昭４８−９８０５
７号、特開昭５０−３８３８号、特開昭５０−１６０１
８６号、特開昭５１−１０１１４７号、特開昭５’　２
−３８０５３号、特開昭５２−１０２１３６号、特開昭
５３−７９０５２号、特開昭５３８６０５８号、特開昭
５４−７３１５０号、特開昭５４−１３８１４６号、等
に開示されているが、鮮度保持剤を不織布でつくった袋
に充填して使用しており、充填作業及び包装容器内への
装填作業に手間がかかり、捷た包装容器内と外気との間
の水蒸気、炭酸ガス、エチレンガス等の交流はなく、包
装容器内の鮮度保持剤が水分、炭酸ガス、エチレンガス
等で飽和吸着・吸収した場合には鮮度保持効果が低下す
る欠点がある。

また、包装容器内部で湿度が異常に上昇し、特に長期保
存の場合や、水分蒸散の大きい果菜体の場合、果菜体表
面や包装容器壁面に広く結露水が生じ、品質を劣化させ
る上に、−次寄生菌の繁殖に都合の良い条件が創出され
腐敗の主原因となる欠点がある。

上記の欠点を克服するため、エチレン吸着性能を有する
多孔質鉱物をポリエチレン系樹脂などに混練して製膜し
たフィルムで青果物を包装することにより、青果物より
発生するエチレンガス等を吸着し、捷た酸素、炭酸ガス
、窒素、水蒸気などの気体の透過性をよくし、青果物の
鮮度保持効果を向上させる方法が特開昭６２１８４０３
５号、特開昭６２−２７１８５号等に開示されている。

しかし、これらの方法は包装体内の青果物から発生する
悪臭・異臭を除去する点については不十分であシ問題で
あった。

また、従来、青果物以外の物品から発生する臭の消臭は
重要な問題である。例えば、食品類には臭気の強いもの
が多く、特に魚貝類などの生鮮食品や漬物類は臭の強い
ものが多く、ポリエチレン等のプラスチックフィルムで
包装シても外部へ臭がもれて不快であるばかりでなく、
他の物品に着臭して困るという間頴がある。

さらに、近年、飛躍的に使われだした紙オムツの使用済
みのものや、使用済みの紙綿（生理用品）、医療関係で
でる汚物等の悪臭は、これを抑えた９消臭することは非
常に困難である。

この対策としての従来技術としては、多重包装するが、
悪臭吸着剤のパックを使用するか又はスプレー式消臭剤
を散布する方法がある。′また、特開昭６２−１６３５
６号には紫外線遮へい剤と消臭剤を含有する合成樹脂フ
ィルムを用いる方法が開示されているが、いずれの場合
も効能はあるものの十分とはいえず、また長期間の効能
に欠は経費が高いこと、その作業かわずられしい事など
、いろいろ問題がある。

また、従来より使用されている鮮度保持剤又は悪臭・異
臭防止剤は、天然の鉱物や合成無機化合物が多く、食品
に直接に接触すると有毒であるなど衛生上問題があった
。

〔発明が解決しよう表する課題〕

本発明は、上記した従来技術の欠点である、食品の鮮度
保持における鮮度保持効果の向上及び悪臭・異臭の発生
防止に寄与できる樹脂組成物を提供すること　’、＊＠
ｔ）＞４３また、この組成物を食品包装材として使用し
た場合に、食品衛生上、安全なものを提供することを課
題とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂１００重
量部に対し、卵殼微粉末１〜５０重量部を含量せてなる
ことを特徴とし、また、その包装材は上記樹脂組成物よ
りなることを特徴とするものである。

本発明で使用するポリオレフィン系樹脂とは、エチレン
、フロピレン、フテン、４−メチルペンテン−１、ヘキ
セン、オクテン等の単独重合体又は共重合体、エチレン
と酢酸ビニル又はエチルアクリレートとの共重合体等を
意味する。

具体的には、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチンンーエチルアクリレート共重
合体、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、気相法リ
ニヤ低密度ポリエチレン、気相法超低密度ポリエチレン
等を意味する０ 本発明で使用する卵殼微粉末とは、鶏、家鴨、鵞鳥、雉
１．詑鳥等の卵殻を微細な粉末にしたものである。この
中で鶏の卵殻は大量に入手でき、色も白いので特に望ま
しい。卵殼微粉末の製造方法の一例を示すと、割卵して
卵液を採取した卵殻を熱水中で攪拌して卵殻膜を除去し
、次にこの卵殻を粗粉砕した後良く洗浄し、更に約３０
０〜４００℃程度で約４〜５分間加熱して乾燥する。こ
の乾燥は卵殻の水分含量が約５％以下とするのが望まし
い。水分含量が約５Ｌｌ）を越えると、次工程の篩通し
が難しくなるからである。

次いで、この卵殻をハンマーミル等の粉砕機で粉砕後、
所望粒度の篩通しを行って、卵殻微粉を得る。

卵殼微粉末の粒径は１〜５０μ程度がよい。

その粒径が１μ以下であると本願発明の組成物を包装材
として加工した場合、鮮度保持効果や悪臭・異臭防上効
果が十分でなく、５０μ以上であると樹脂組成物中に均
一に分散しなくなシ望ましくない。

このようにして製した卵殼微粉末の成分分析値の一例を
以下に示す○ 分析値例 水　　　　　　　分　　　　　　　・・・　　・・・・
・・・・　　０．５層粗　　伍　　白　・　　　　　　
・・　　　　　−・　３２チ灰　　　　　　　分　・　
　・　・・　・　・　・・　　・・　９５．３　％カル
シウム・・　　・・・・　・・３７．７％力　　　リ　
　　ウ　　ム　・　　　　　・　　　　　　　　　・　
　　・　４１．４７７Ｚタチナトリウム　　・・　・−
・・９６．４ｍ？％す′・・・・・・・・・・・１０６
．０層１％鉄　　　　・・・・・・　　　　　・　・　
　　　１．６ｍｆ係マグネシウム　・・・　・・・・　
・・・・・３７６．０　ｔｎｆ　％一般手生菌数・　・
・・・・・・・　３００／７以下大腸菌群・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・陰性サルモネラ菌・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・陰　
性ブドウ球菌・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・　陰　性上記分析値に示されている様に、菌類が陰
性であり、この卵殻を樹脂組成物の品質改良剤として使
用しても無害であり、安全なものである。

尚、卵殼微粉末は、ポリオレフィン系樹脂と混和しやす
くするため、又、包装材に加工する場合加工性をよくす
るため、表面を高級脂肪酸金属塩、シラン系カップリン
グ剤、チタネット系カノツリング剤、アルミニウム系カ
ップリング剤等で予め処理する事が望ましい。

本発明の樹脂組成物を得るには、ポリオレフィン樹脂に
卵殼微粉末を添加し、常法により加熱して練り合せた後
、ペレット状等に仕上げればよい。

ポリオレフィン樹脂への卵殼微粉末の添加量は、ポリオ
レフィン樹脂１００重量部に対して卵殼微粉末１〜５０
重量部、好ましくは３〜１０重量部が望捷しい。その添
加量が少な過ぎると、この樹脂組成物を用いた包装材は
鮮度保持効果や消臭効果を示さなくなる傾向にあり、一
方、多過ぎると、この樹脂組成物を用いたフィルムはフ
ィルム強度が弱くなり、又ヒートシール強度も弱くなっ
て包装袋としての機能がなくなシ望ましくない。

本発明の組成物には補助資材を使用することに により、フィルム製膜が容易になり、呑いは製膜したフ
ィルムの性能を向上させる。このような補助資料として
は、充填剤４、架橋剤、酸化防止剤、着色剤、滑材、加
工改良剤、防曇剤、発泡剤、滞電防止剤、紫外線防止剤
、混和可能な各種熱可塑性樹脂その他がある。

上記の様な本発明の樹脂組成物からプラスチックフィル
ム包装材を製造する方法は一般にポリオレフィン系熱可
塑性樹脂、特にポリエチレンに適用させる任意の方法で
よい。例えば包装袋の場合にはインフレーション法、Ｔ
−ダイ法によりチューブ、フィルムを製造し、これを包
装袋の形態になるように切断及びヒートシールすること
によって製造する。

製造されるフィルムの厚さは特に制限はないが００２１
１１Ｉ＋１〜０２ｗ程度が望ましい。

００２岨程度以下だとフィルム強度がなく青果物を入れ
るハンドリング中に破袋をおこしたり、輸送中に破袋を
おこすことがあり望１しくないし、鮮度保持効果や消臭
効果が小さくなり性能を撥揮せず実用的でない。

０．２調程度以上だと包装材の性能は問題ないが経済的
ではない。

通常本発明の包材を構成するフィルムは単層であるが、
フィルム強度を増強するために他のポリオレフィン系樹
脂のフィルム層とラミネベ トして２層としてもよい。譬は段ポール、紙、アルミ箔
、ナイロン、ポリエステルフィルムなどに貼り合せて使
用してもよい。

尚、本発明の包装材の例としてフィルムについて述べた
が、その形態はフィルムのみならず他の形態、例えば、
シート、箱、パイプ、チーープ、ボトル、フレツキプル
、バック等であってもよい。

本発明の包装材は、種々の生果物や食品に活用できる。

例えばリンゴ、ナシ、ミカン、バナナ等の果実類、トマ
ト、イチゴ、ピーマン等の果菜類、タケノコ、マツタケ
、ホウレンソウ、ニラ、レタス、キャベツ等の野菜類、
及びカネーション等の花弁類、生切り餅、和洋菓子、カ
ステラ、サラミ、パン、納豆、ハンバーグ、ハム、ソー
セージ、ベーコン、か捷ぼこ、チくわ、たらこ、みそ、
生菓子、寿司、チーズ、バター、マヨネーズ、等がある
。

〔作　用〕

卵殻は、９５％以上が炭酸カルシウムであるが、天然又
は合成の炭酸カルシウムとは、結晶構造が異るものであ
り、例えば［狭卵の科学と利用」（名古屋大学・佐藤泰
著）の第４３ペジ図３−１卵殻部の断面に示さ汎ている
様に、炭酸カルシウムの結晶と結晶の間に、多数の細孔
が存在している。

そして、この卵殻の細孔の働きにより、本発明の樹脂組
成物を包装料に加工したとき、包装材に生果物や食品か
ら発生する有害なガスを吸収したり、置換したりする現
象を生じ、その結果、包装材に鮮度保持効果や異臭発生
防止効果が生れるものと推察される。

以下実施例を挙げて本発明の特長及効果を更に詳しく説
明するが、本発明の技術的範囲はこれらの実施例に限定
されるものではない。

〔実施例〕

実施例１（フィルムの製造例） 卵殼微粉末（キューピー株式会社製、商品名「カルホー
プ」：平均粒径］Ｏｚり　　と低密度ポリエチレン樹脂
のベレットを１５０℃で１０分間練り合せ、卵殼微粉末
含量３０％のマスターバッチを得た。

次にこのマスターバッチに、さらに低密度ポリエチレン
樹脂のベレットを加えて卵殼微粉末の含量が４．８係と
なるように調整した後、適量の抗酸化剤を加えてベレッ
ト状の樹脂組成物を得、この樹脂組成物を押出し機にて
厚さ４８／ｌのフィルムにイ＋」二けた。

実施例２（保存例） 実施例１で得らハたフィルムを２００×３５０　＋ｍｍ
Ｋｍｍ上、この袋中・てイチゴ３００２を充填した後、
袋の開口部をヒートシールし、常温（２０℃）で５日間
保存した。

〔試験例〕

試験例１ 次の三種のフィルムを用意し、このフィルムを２００Ｘ
３５０．ワｍＫ製袋した。

テスト区　：実施例１で得られたフィルム（卵殼微粉末
含量４．８％、厚 さ４８μ） 対照区１：低密朋ポリエチレンからなるフィルム（厚さ
５０μ　） 対照区２　実施例１において卵殼微粉末の代シにクリス
トバル石の微 粉末を用いそのほかの条件は 実施例１に準じて作った、フ ィルム（クリストバル石微粉 末含量４．８％、厚さ５０μ） 上記袋に、さやえんどう３００？ずつ充填し、開口部を
ヒートシールした後、常温（２０℃）で暗所に４日間保
存し、而る後、開封してさやえんどうの鮮度とカビの発
生状況を観察したところ表−１の結果が得られた。

尚、いちごとしいたけについても、同様の試験を行ない
、表−１の結果が得られた。

表−１ 尚、表中の記号　◎は鮮度の低下がなかったことを、○
は若干鮮度の低下があったことを、Δは相当の鮮度の低
下があったことを示し、−はカビの発生がなかったこと
を、十、十＋、＋十干になるにしたがってカビの発生が
大きくなることを示す。

試験例２ 試験例１のテスト区、対照区１、対照区２０袋にそれぞ
れほうれん草を２００１ずつ充填した後、開口部をヒー
トシールし、常温（２０°Ｃ）で暗所に保存して、はう
れん草の色としおれの経時変化を観察したところ、表−
２の結果が得られた。

表−２ 尚、表中の記号は、色の項目において、◎は変色がなか
ったことを、Ｏは僅かに黄色したことを、△は黄変した
ことを、×は黒ずんだことを示す。またしおれの項目に
おいて、◎はしおれがなかったことを、○は僅かにしお
れがあったことを、△は商品価値を損う程度のしおれが
あったことを、×は重度のしおれがあったことを示す。

試験例３ レタスについて、試験例２と同じテストをしたところ、
表−３の結果が得られた。

表−３ 尚、表中の記号は、色の項目において、◎は変色がなか
ったことを、○は僅か（（変色があったことを、△は変
色があったことを示し、しおれの項目において、◎はし
おれがなかったことを、Ｏは僅かにしおねがあったこと
を、△は軽度のしおれがあったことを、×は重度のしお
ねがあったことを示す。

試験例４ ポリオレフィン系樹脂の種類、卵殼微粉末の平均゛拉径
及びｍ袋材フィルムの厚さ等の変化によって、包装材と
してのフィルム特性、鮮度保持効果、及び悪臭、異臭の
防止効果がどの様に影響されるか、その関係をみるため
に次の試験を行った。表−４の原料を用い、表−４の厚
さに実施例１の方法に準じて実施例１〜１２′及び比較
例１〜７′のフィルムを作った０ そして、谷フィルム（でつい−Ｃ叫度保持効果（試験例
１の方法に準じて保持効果を調査した。）と悪臭、異臭
の発生状況（試験例１の方法においてブロッコリーを使
用して発生状況の調査をした０）を観察したところ、表
５の結果が得られたＯ 〔発明の効果〕 以上述べたように、本発明の樹脂組成物は、フィルム、
シート、箱、パイプ、チューブ熔の包装材に加工するこ
とができる。そして、この包装材は食品の鮮度保持効果
があるばかりでなく、食品から悪臭や異臭の発生するの
を防止することができる。また、卵殼微粉末を品質改良
剤として含１せたので、無害であり、食品の保存用に適
している。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）ポリオレフィン系樹脂１００重量部に対し、卵殼
   微粉末１〜５０重量部を含ませてなることを特徴とする
   樹脂組成物。
2. （２）請求項（１）記載の組成物よりなる包装材。
3. （３）フィルム状とした請求項（２）記載の包装材。
4. （４）袋状とした請求項（２）又は（３）記載の包装材
   。