JPH02138353A - プロピレン系重合体組成物 - Google Patents

プロピレン系重合体組成物

Info

Publication number
JPH02138353A
JPH02138353A JP29187688A JP29187688A JPH02138353A JP H02138353 A JPH02138353 A JP H02138353A JP 29187688 A JP29187688 A JP 29187688A JP 29187688 A JP29187688 A JP 29187688A JP H02138353 A JPH02138353 A JP H02138353A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
propylene
ethylene
weight
composition
propylene copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29187688A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomio Takada
高田 富夫
Koichi Tajima
田島 功一
Hiroshi Kobayashi
博 小林
Tsutomu Suda
勉 須田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP29187688A priority Critical patent/JPH02138353A/ja
Publication of JPH02138353A publication Critical patent/JPH02138353A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は成形性がすぐれ、しかも得られる成形物の外観
が良好なプロピレン系重合体組成物に関する、さらにく
わしくは、成形性がすぐれ、かつ得られる成形物が良好
であるばかりでなく、剛性、低温耐衝撃性などの機械的
特性もすぐれ、しかも得られる成形物の内部に真空ボイ
ドの発生がないプロピレン系重合体組成物に関する。
(従来の技術) プロピレン系重合体くプロピレン単独重合体。
プロピレン共重合体)は周知のごとく、成形性がすぐれ
ているのみならず、411械的特性、耐熱性。
耐溶剤性、耐油性および耐薬品性のごとき特性が良好で
あるため、広く工業的に製造され、自動車、電機器具、
電子機具などの工業部品および日用品として多方面にわ
たって広く利用されている。
なかでも、エチレン−プロピレンブロック共重合体にエ
チレン−プロピレン系ゴムおよび無機充填剤(たとえば
、タルク、炭酸カルシウム)を配合させることによって
得られる組成物は剛性、低温耐衝撃性、寸法安定性など
の機械的物性が良好なためにバンパーなどの大型射出成
形品用組成物として数多く提案されている(たとえば、
特公昭57−55952号、特開昭57−2076:3
0号)。
さらに、本発明者の一部らは、プロピレン単独重合体、
特殊なエチレン−プロピレン共重合体、無定形エチレン
−プロピレン系共重合体および無機充填剤にさらに2,
2.4− )−リメチル−1,3−ペンタジオール誘導
体を配合させた組成物について以前に提案した(特願昭
63−170530号)。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、これらの組成物を射出成形すると、成形
品の内部に真空ボイドが発生するという問題がある。こ
のボイドの発生の傾向は低温耐衝撃性を向上するために
エチレン−プロピレン系ゴムを増量するにともない、ま
た成形品の外観性(フローマークの発生など)や成形性
(流動性など)を改良するためにムーニー粘度が低いエ
チレン−プロピレン系ゴムを用いるならば、その傾向が
顕著になる。また、低温耐衝撃性の低下を抑制し、かつ
剛性を向上するために充填剤を増量するにつれてその傾
向が著しくなる。さらに、成形品の肉厚が厚くなるにと
もない同様な傾向にある。
成形品にボイドが発生すると、発生した個所が肉薄にな
るために衝撃強度が低下するのみならず、発生個所が表
面でデインプル状にくぼみ、外観をそこなう、さらに、
デインプルが表面に生じた成形品に塗装を施すと、この
デインプルが塗料の光沢によって−R顕著となり、部品
としての外観を著しくそこなうこととなる。
該組成物のボイドの発生の原因については明確でないが
、ミクロ的に非相溶であり、かつ熱収縮率の異なるエチ
レン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピ
レン系ゴムおよび無機充填剤を混合しているために、こ
れらの組成成分の界面か熱収縮によるストレスに打ち勝
つことができず、相剥離を起こすためではないかと想定
される。そのために射出成形を行うさい、高い射出圧力
や長い射出時間を取ることによって真空ボイドが消去で
きるが、これでは必要以上の大型成形機や成形サイクル
が長くなり問題がある。
以上のことから、これらの欠点(問題点)がなく、すな
わちエチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン
−プロピレン系ゴムおよびS機充項剤の組成物が有する
種々の機械的特性(たとえば、剛性、低温耐!1112
性)を保持するか、あるいは向上させ、しかも真空ボイ
ドが成形品に発生せず、かつ成形性が良好であり、すな
わち以前に提案した発明と同様な効果を発揮するプロピ
レン系重合体組成物を得ることが本発明の目的である。
(課題を解決するための手段及び作用)本発明にしたが
えば、これらの課題は、(A) 30℃の温度において
実質的にキシ1/ンに不溶性のプロピレン単独重合体、 (B) 30℃の温度において実質的にキシレンに可溶
性であり、かつプロピレンの共重合割合が35〜75重
量%であるエチレン−プロピレン共重合体、 (C)ムーニー粘度(ML   、(100℃))が1
01+4 〜100であり、かつプロピレンの含有量が20〜50
重量%である無定形エチレン−プロピレン系共重合体、 (D)シランカップリング剤 ならびに (E)無機充填剤 からなる組成物であり、組成物中に占める無機充填剤の
組成割合は2.0〜40重量%であり、プロピレン単独
重合体とエチレン−プロピレン共重合体との合計量中に
占めるエチレン−プロピレン共重合体の組成割合は5.
0〜30重量%であり、かつこれらの重合体の合計量の
メルトフローインデックス(JIS  K7210にし
たがい、条件が14で測定、以下r MFRJと云う)
は2.0〜ioo g/10分であり、しかもこれらの
重合体の合計量中のエチレン含有量は千ツマー単位とし
て2.0〜25重量%であり、プロピレン単独重合体、
エチレン−プロピレン共重合体および無定形エチレン−
プロピレン系共重合体の合計量中に占める無定形エチレ
ン−プロピレン系共重合体の組成割合は15〜40重量
%であり、かつプロピレン単独重合体、エチレン−プロ
ピレン共重合体および無定形エチレン−プロピレン系共
重合体の合計量100重量部に対するシランカップリン
グ剤の組成割合は0.15〜2.0重量部であるプロピ
レン系重合体組成物。
によって解決することができる。以下1本発明を具体的
に説明する。
(A)プロピレン単独重合体 本発明において使われるプロピレン単独重合体はプロピ
レン単独を重合させることによって得られるものである
。該重合体は本質的に30℃の温度においてキシレンに
不溶性のものである。このプロピレン単独重合体のMF
Rは本発明の組成物の成形性ならびに該プロピレン単独
重合体および後記のエチレン−プロピレン共重合体との
合計にのVFRの規定から、一般には3.0〜50g/
10分であり、3.0〜40g/10分が好ましく、特
に5.0〜40g/10分か好適である。
(R)エチレン−プロピレン共重合体 また、本発明において用いられるエチレン−プロピレン
共重合体のプロピレンの共重合割合は35〜75重量%
であり、35〜70重量%か望ましく、とりわけ40〜
70重量%が好適である。プロピレンの共重合割合が7
5重量%を超えたエチレン−プロピレン共重合体を使用
するならば1組成物の耐衝撃性などの改質効果が満足す
べきものではない。
一方、プロピレン共重合割合が35重量%未満のものは
、製造が困難であるばかりでなく、組成物の剛性や耐熱
性などの改良効果が低く望ましくないゃ さらに該エチレン−プロピレン共重合体のVFRは前記
のプロピレン単独重合体の場合と同じ理由により、通常
2.0〜100 g/lo分であり、5.0〜100 
g/10分が好ましく、特に5゜0〜70gZlo分が
好適である。
さらに、該エチレン−プロピレン共重合体は30℃の温
度においてキシレンに可溶性のものである。
これらのプロピレン単独重合体およびエチレン−プロピ
レン共重合体はそれぞれ単独重合または共重合によって
製造し、本発明の組成物を製造するさいに後記の組成割
合で混合してもよく、またあらかじめプロピレン単独重
合体を製造し、この単独重合体および単独重合体の製造
に使った触媒系の存在下でエチレンとプロピレンとを同
じ重合器または別の重合器で共重合させるいわゆるブロ
ック共重合によって製造してもよい。
以上のいずれの場合でも、プロピレン単独重合体および
エチレン−プロピレン共重合体の1i1FRは2.0〜
ioo g/10分であり、 2.0〜70g710分
が望ましく、とりわけ5.0へ50g/10分が好適で
ある。プロピレン単独重合体およびエチレン−プロピレ
ン共重合体の合計量のMFRが2.0g / 10分未
満では、得られる組成物の成形性がよくなく、フローマ
ークなどが発生し、外観性もよくない。
一方、  100g710分を超えると1組成物の機械
的特性かよくないのみならず、成形品にボイドか発生し
易くなる。
また、これらの重合体の合計量中のエチレン含有量は千
ツマー単位として2.0〜25重量%てあり、 3.0
〜25重量%が好ましく、特に5.0〜25重量%が好
適である。これらの重合体の合計量中のエチレン含有量
がモノマー単位として2.0重量%未満では、組成物の
耐衝撃性の点で問題がある。
一方、25重量%を超えると、剛性や耐熱性が不充分で
あり、しかもボイドが発生し易くなる傾向にある。
さらに、プロピレン単独重合体およびエチレン−プロピ
レン共重合体の合計量中に占めるエチレン−プロピレン
共重合体の組成割合は5.0〜30重量%であり、7.
0〜30重量%が望ましく、とりわけ10〜30重量%
が好適であるにれらの重合体の合計量中に占めるエチレ
ン−プロピレン共重合体の組成割合が5.0重量%未満
では、得られる組成物の耐衝撃性かよくない、一方、3
0重量%を超えると、組成物の合成や耐熱性の点で問題
がある。
(C)無定形エチレン−プロピレン系共重合体さらに、
本発明において使用される無定形エチレン−プロピレン
系共重合体はエチレンとプロピレンとを共重合させるこ
とによって得られる共重合ゴムならびにエチレンとプロ
ピレンとを主成分として 1.4−ペンタジェン、1.
5−ヘキサジエンおよび3.3−ジメチル−1,5−ヘ
キサジエンのごとき二個の二重結合を末端に含有する直
鎖もしくは分岐鎖のジオレフィン、 1.4−へキサジ
エンおよび6−メチル−1,5−へブタジェンのごとき
末端に含む直鎖もしくは分岐鎖のジオレフィンまたはビ
シクロ(2,2,1)−へブテン−2(ノルボルネン)
およびその誘導体(たとえば、エチリデンノルボルネン
)のごとき環状ジエン炭化水素のような二重結合を有す
る単量体を少量(一般には、10重量%以下)共重合さ
せることによって得られる多元共重合ゴムに大別される
。該無定形エチレン−プロピレン系共重合体のムーニー
粘度(ML   、(100℃))はlO〜100であ
り、201+4 〜80が望ましく、とりわけ20〜75が好適である。
ムーニー粘度が10未満の無定形エチレン−プロピレン
系共重合体を使うならば、成形性は向上するが、成形品
をゲートカットをするさい、ゲート層の剥離などの問題
を起こすことがある。一方、100を超えたものを用い
ると、真空ボイドの発生はなくなるが、混練り時に他の
組成成分と均一な分散が困難になるのみならず、たとえ
均一な組成物が得られたとしても、成形物の表面にフロ
ーマーク、ウェルドラインなどの目立が激しくなり、外
観の良好な成形物が得られない。さらに、この共重合体
のプロピレンの含有量は一般には20〜50重量%であ
り、25〜45重量%のものが望ましく、とりわけ25
〜40重量%のものが好適である。
この無定形エチレン−プロピレン系共重合体はゴム的特
性を有するものであり、工業的に生産され多方面にわた
って利用されているものであり、その製造方法について
も広く知られているものである。
(D)シラン力・ンブリング剤 また、本発明において用いられるシランカップリング剤
については2 ′カップリング剤 最適利用技術” (
科学技術研究所発行)第114頁に記載されている。シ
ランカップリングはビニール基をもつビニル系シランよ
びアミノ基をもつアミノ系シランに大別される。
ビニール系シランの代表例としては、ビニルトリエトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル−トリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、などがあげられる、また
、アミノ系シランの代表例としては、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ニレイドプ
ロピルトリエトキシシランなどがあげられる。
(E)無機充填剤 さらに1本発明において使われる無機充填剤は一般に合
成樹脂およびゴムの分野において広く使われているもの
である。これらの無機充填剤としては、酸素および水と
反応しない無機化合物であり、混線時および成形時にお
いて分解しないものが好んで用いられる。該無機充填剤
としては、アルミニウム、銅、鉄、鉛およびニッケルの
ごとき金属、これらの金属およびマグネシウム、カルシ
ウム、バリウム、亜鉛、ジルコニウム、モリブデン、ケ
イ素、アンチモン、チタンなどの金属の酸化物、その水
和物(水酸化物)、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩のごとき
化合物、これらの複塩ならびにこれらの混合物に大別さ
れる。該無機充填剤の代表例は特願昭59−8535号
明細書に記載されている。これらの無機充填剤のうち、
粉末状のものはその径が301Lgm以下(好適には、
lOBm以下)のものが好ましい、また繊維状のもので
は、径が1〜500 終1 (好適には1〜300膳鳳
)であり。
長さが0.1〜6層園(好適には0.1〜51111)
のものが望ましい、さらに、平板状のものは径が30終
麿以下(好適には10ILm以下)のものか好ましい。
これらの無機充填剤のうち、特に平板状(フレーク状)
のものおよび粉末状のものが好適である。
好適な無機充填剤としては、タルク、マイカ、シリカ、
ガラス繊維、グラファイトなどがあげられる。
(F)組成割合 本発明において得られる組成物中に占める無機充填剤の
組成割合は2.0〜40重量%であり、2.5〜30重
量%が好ましく、特に3.0〜20重量%が好適である
。この組成物中に占める無機充填剤の組成割合が2.0
重量%未満では、得られる組r&物の曲げ弾性率(剛性
)が充分に改善されない。
一方、40重量%を超えると2組成物の低温における耐
衝撃性がよくないばかりでない。
また、プロピレン単独重合体、エチレン−・プロピレン
共重合体および無定形エチレン−プロピレン系共重合体
の合計量中に占める無定形エチレン−プロピレン系共重
合体の組成割合は15〜40重量%であり、18〜40
重縁%が望ましく、とりわけ20〜40重量%か好適で
ある。プロピレン単独重合体、エチレン−プロピレン共
重合体および無定形エチレン−プロピレン系共重合体の
合計量中に占める無定形エチレン−プロピレン系共重合
体の組成割合が15重量%未満では、得られる組成物の
低温における耐衝撃性がよくない、一方、40重量%を
超えると、得られる組成物の成形物にボイドの発生が激
しくなるのみならず2組成物の耐衝撃性はすぐれている
が、曲げ弾性率(剛性)が低く。
これらのバランスの点においてよくない。
さらに、プロピレン単独重合体、エチレン−プロピレン
共重合体および無定形エチレン−プロピレン系共重合体
の合計量100重量部に対するシランカップリング剤の
組成割合は0.15〜2.0重量部であり、0.15〜
1.6重量部が好ましく、特に0.15〜1.2重量部
が好適である。プロピレン単独重合体、エチレン−プロ
ピレン共重合体および無定形エチレン−プロピレン系共
重合体の合計量100重量部に対するシランカップリン
グ剤の組成割合が0.15重量部未満では、得られる組
成物を射出成形すると、得られる成形物にボイドが発生
する。
一方、 2.0重量部を超えて配合したとしても、ボイ
ド性の改良効果がさらに向上するということはない。
(G)組成物の製造、成形方法など 本発明の組成物を製造するには、前記プロピレン単独重
合体、エチレン−プロピレン共重合体。
無定形エチレン−プロピレン系共重合体、シランカップ
リング剤および無機充填剤を前記の組成割合の範囲内に
なるように通常のオレフィン系重合体の分野において実
施されている混合方法を適用して均一になるように混合
すればよい。このさい、プロピレン単独重合体およびエ
チレン−プロピレン共重合体としてこれらの重合体の合
計量のMFR5これらの重合体の合計湯中のエチレン含
有量オよびこれらの重合体の合計量中に占めるエチレン
−プロピレン共重合体の組成割合のいずれもが前記の範
囲内にあるエチレンとプロピレンとをブロック共重合さ
せることによって得られるツロック共重合体をプロピレ
ン単独重合体およびエチレン−プロピレン共重合体のか
わりに使用してもよい。また、該組成物を製造するさい
、同時に全組成成分を混合してもよく1組成成分の一部
をあらかじめ混合し、いわゆるマスターハツチを製造し
、このマスターバッチと残りの組成成分を混合してもよ
い、このさい、オレフィン系重合体に一般に配合(添加
)されている熱、酸素または紫外線に対する安定剤、金
属劣化防止剤、可塑剤。
難燃化剤、滑剤、充填剤、着色剤、帯電防止剤および電
気的特性改良剤のごとき添加剤を組成物の物性が本質的
に損なわない範囲で組成物の使用目的に応じて配合して
もよい。
混合方法としてはヘンシェルミキサーのごとき混合機を
使ってトライブレンドする方法ならびに押出機、ニーダ
−、バンバリーミキサ−およびロールミルのごとき混合
機を用いて溶融混練する方法があげられる。このさい、
あらかじめトライブレンドし、得られる混合機を溶融混
練することによって一層均一な組成物を得ることができ
る。
このようにして得られる組成物は通常ベレット状に成形
され、それぞれの熱可塑性樹脂の分野において一般に行
なわれている射出成形法、押出成形法などの成形方法に
よって所望の成形物に製造される。
前記の組成物を製造するさいに溶融混練する場合でも、
成形する場合でも、使われる重合体の融点よりも高い温
度であるが、熱分解しない温度である。これらのことか
ら、一般には180〜300℃(好適には、 190〜
250℃)で実施される。
(実施例および比較例) 以下、実施例によって本発明をさらにくわしく説明する
なお、実施例および比較例において1曲げ弾性率はAS
TM  D790にしたがって測定し、アイゾツト衝撃
強度(ノツチ付)はASTM  D256にしたがい、
温度が一40℃において測定した。また、耐熱変形温度
はASTM D648にしたがって測定した。さらに、
真空ボイド性は、フィルムゲート(厚み0.3mm)で
成形したASTM 1号引張り試験片(厚さ3ts)に
発生する真空ボイドの数およびボイドの直径によって判
定した。
なお、実施例および比較例において使用したプロピレン
単独重合体とエチレン−プロピレンランダム共重合体よ
り実質的になるプロピレン系重合体、S定形エチレン−
プロピレン系共重合体、無機充填剤およびシランカップ
リンク剤の製造および物性などを下記に示す。
((A)プロピレン系重合体) プロピレン系重合体として5重合器中でチーグラー・ナ
ツタ触媒を使って溶媒を使用しないでプロピレンのみを
重合させた。ついで、この重合器にエチレンを供給しエ
チレンとプロピレンとのランダム共重合体を製造した。
得られたプロピレン系重合体はプロピレン単独重合体(
30℃の温度においてキシレンに不溶)を72重量%含
有し、かつエチレンの共重合割合が45重量%であるエ
チレン−プロピレンランダム共重合体(30℃の温度に
おいてキシレンに可溶)との組成物であった。このプロ
ピレン系重合体(以下rPP(A) Jと云う)のVF
Rは30g/10分であった。また、このPP(A)と
同様にプロピレンのみ重合を行ない、ついでエチレンと
プロピレンとのランダム共重合を行ない。
プロピレン系重合体(以下rPP(B) Jと云う)を
製造したにのPP(B)はプロピレン単独重合体(30
℃の温度においてキシレンに不溶)を75重量%含有し
、かつエチレンの共重合割合が50重量%であるエチレ
ン−プロピレンランダム共重合体(30℃の温度におい
てキシレンに可溶)との組成物であった。このPP(B
)のMFRは、13g/l口分であワた。
((B)無定形エチレン−プロピレン系共重合体)また
、無定形エチレン−プロピレン系共重合体として、ムー
ニー粘度(ML   、(100°C))1◆4 か35である無定形エチレン−プロピレン共重合体(プ
ロピレンの共重合割合 27重量%、以下r  EPR
Jと云う)を使った。
((C)無機充填剤) さらに、無機充填剤として、平均粒径が2.0JLII
であるタルク、平均粒径が2.0pmである炭醜カルシ
ウム(以下r CaC03Jと云う)および平均粒径が
8.5p園であるワラストナイトを用いた。
((D)シランカップリング剤) また、シランカップリング剤(以下「相溶剤」と云う)
として、α−アミノプロピルトリエトキシシラン(以下
、「シラン(A)」と云う)およびビニルトリエトキシ
シラン(以下、「シラン(B)」と云う)を使用した。
実施例 1〜7、比較例 1〜8 第1表にそれぞれの組成割合および種類が示されている
プロピレン系重合体、無定形エチレン−プロピレン系共
重合体(以下r EPRJと云う)、無機充填剤および
相溶剤をあらかじめヘンシェルミキサーを使って7分間
トライブレンドを行なった。得られた各混合物を二軸押
出機(径 30mm)を用いて樹脂温度が230℃にお
いて混練しながらベレット(組成物)を製造した。得ら
れたベレットのにFRを第2表に示す、各ベレットを射
出成形し、曲げ弾性率、耐衝撃性および耐熱変形強度を
測定するための試片を製造した。また、ボイド性を測定
するためのフィルムゲートの引張り試験片(ASTM 
1号)を製造し、これらの測定を行なった。それらの結
果を第2表に示す。
(以下余白) (発明の効果) 本発明のプロピレン系重合体組成物は、従来のプロピレ
ン系重合体組成物に比べて下記のごとき効果を発揮する
(1)得られる成形品に真空ボイドが発生しない。
(2)剛性、低温耐衝撃性が同等である。
(3)加工性および成形性がすぐれている。
本発明のプロピレン系重合体組成物は以上のごとき効果
を発揮するために多方面にわたって利用することができ
る。代表的な用途として、自動車のバンパー、バンパー
コーナーなどの外装部品、インストルメントパネルなど
の内装部品およびフェンダ−のごとき二輪車部品などが
あげられる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (A)30℃の温度において実質的にキシレンに不溶性
    のプロピレン単独重合体、 (B)30℃の温度において実質的にキシレンに可溶性
    であり、かつプロピレンの共重合割合が35〜75重量
    %であるエチレン−プロピレン共重合体、 (C)ムーニー粘度(ML_1_+_4、(100℃)
    )が10〜100であり、かつプロピレンの含有量が2
    0〜50重量%である無定形エチレン−プロピレン系共
    重合体、 (D)シランカップリング剤 ならびに (E)無機充填剤 からなる組成物であり、組成物中に占める無機充填剤の
    組成割合は2.0〜40重量%であり、プロピレン単独
    重合体とエチレン−プロピレン共重合体との合計量中に
    占めるエチレン−プロピレン共重合体の組成割合は5.
    0〜30重量%であり、かつこれらの重合体の合計量の
    メルトフローインデックスは2.0〜100g/10分
    であり、しかもこれらの重合体の合計量中のエチレン含
    有量はモノマー単位として2.0〜25重量%であり、
    プロピレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体
    および無定形エチレン−プロピレン系共重合体の合計量
    中に占める無定形エチレン−プロピレン系共重合体の組
    成割合は15〜40重量%であり、かつプロピレン単独
    重合体、エチレン−プロピレン共重合体および無定形エ
    チレン−プロピレン系共重合体の合計量100重量部に
    対するシランカップリング剤の組成割合は0.15〜2
    .0重量部であるプロピレン系重合体組成物。
JP29187688A 1988-11-18 1988-11-18 プロピレン系重合体組成物 Pending JPH02138353A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29187688A JPH02138353A (ja) 1988-11-18 1988-11-18 プロピレン系重合体組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29187688A JPH02138353A (ja) 1988-11-18 1988-11-18 プロピレン系重合体組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02138353A true JPH02138353A (ja) 1990-05-28

Family

ID=17774582

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29187688A Pending JPH02138353A (ja) 1988-11-18 1988-11-18 プロピレン系重合体組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02138353A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2072575A1 (en) 2007-12-21 2009-06-24 Borealis Technology OY Polypropylene composition comprising a cross-linkable dispersed phase comprising silanol groups containing nanofillers

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2072575A1 (en) 2007-12-21 2009-06-24 Borealis Technology OY Polypropylene composition comprising a cross-linkable dispersed phase comprising silanol groups containing nanofillers

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0204400B1 (en) Polypropylene-base resin composition
KR101025965B1 (ko) 폴리아릴렌설파이드 수지 조성물 및 도장 성형품
JPS6228174B2 (ja)
WO2000004093A1 (fr) Composition de resine propylene
JP3861057B2 (ja) ポリオレフィン樹脂組成物
JPH1149952A (ja) ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物
JP2005248170A (ja) ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物
JP4004741B2 (ja) 耐トラッキング性が良好な強化ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物
JPS60152543A (ja) ポリプロピレン組成物
JPH09176406A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物
JPH02138353A (ja) プロピレン系重合体組成物
JP6502648B2 (ja) フィラー含有ポリプロピレン系樹脂組成物および成形体
JPS59202241A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH03247436A (ja) ポリアリーレンサルファイド系樹脂中空成形品及びその製造法
JPH02138352A (ja) プロピレン系重合体組成物
JPH0220539A (ja) プロピレン系重合体組成物
JP3092960B2 (ja) 成形物
JPH04170452A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物
JP3043570B2 (ja) ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物
JPS61233048A (ja) ポリプロピレン樹脂組成物
JPH0564660B2 (ja)
JP3213371B2 (ja) めっき可能なポリオレフィン樹脂成形体
JP2882911B2 (ja) 自動車外装用ポリプロピレン系樹脂組成物
JP2834639B2 (ja) ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物
JPH0639556B2 (ja) プロピレン単独重合体組成物