JPH0213096Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は遠心分離機のような回転数と運転時間
により試料の分離を行なうような機器の操作性に
関するものである。

遠心分離機のように回転軸のまわりにロータを
回転させ、試料を分離する機器においては、試料
の寸法・形状・密度と溶媒の密度・粘度及び遠心
加速度により運転時間が決定される。

回転数が高ければ運転時間が短くできる訳であ
るが、大気中で高速回転すると、ロータの摩擦に
よる熱が発生しロータ内試料を一定温度に保持す
る為に強力な冷凍機が必要となる。また風損によ
るロスも大きくなるので電動機も強力なものが必
要となる。その為通常、高速回転する遠心分離機
においてはロータ室を真空状態とするようになつ
ている。

真空が悪い状態でロータが高速へ加速されると
上記の不具合が生じるので、真空が悪い時はロー
タの回転数を一定低速で行なうよう制御されてい
るが、従来のままでは実運転時間にこの低速回転
時間も含まれてしまい、効果的な分離ができない
という不具合が生ずる。

本考案の目的は、上記した従来技術の欠点をな
くし、効率よく効果的な試料の分離を行なうこと
である。

本考案は、真空検出器からの出力を読出すプロ
グラムと、真空度末達の場合はロータの回転数を
一定低速で行なうよう制御している点と、スター
ト後一定時間毎にランする実運転時間演算プログ
ラムとに着目し、真空末達時で一定低速制御を行
なつている時に、特定メモリにフラグを発生させ
実運転時間演算プログラムでは、フラグがある時
は実運転時間を変更しないように工夫したもので
ある。

第１図に遠心分離機の概略構造図を示す。

１はロータを駆動（回転）させる電動機、２は
試料を入れるロータである。３はロータ室、４は
ロータ室を真空状態にする為の真空ポンプであ
る。

電動機底部には回転数を検出する為の回転セン
サ５が取付けられておりまたロータ室内の真空度
を検出する為の真空検出器６が真空配管部に取付
けられている。

第２図に遠心分離機のブロツク図を示す。

第３図に処理フローを示す。

第３図に示す如く、真空度読出しフローにおい
て測定した真空度を、回転制御フロー内で読出し
て真空度不良ならば、一定低速制御を実施し、特
定メモリにフラグを発生させ、正常真空度ならば
正常回転数に加速整定する。更に実運転時間演算
フローにおいて、前記した特定メモリ内のフラグ
をチエツクし、フラグが有る場合は実運転時間を
加算させない。

本考案によれば、真空末達時の一定低速制御運
転時には、実運転時間を加算しないようにしたの
で、必要な回転数で必要な時間の分離ができるの
で、効率的かつ効果的な試料の分離ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案になる遠心分離機の縦断面図、
第２図は同ブロツクダイヤグラム、第３図は同フ
ロー図である。 １は電動機、２はロータ、３はロータ室、４は
真空ポンプ、５は回転センサ、６は真空検出器、
７はドア、８はエバポレータ、１１はCPU、１
２はメモリ、１３は入力インタフエイス、１４は
出力インタフエイスである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 試料を含む混合溶液を分離する為のロータと、
   該ロータを真空状態で回転させる為のロータ室及
   び真空ポンプと、上記ロータを回転駆動する電動
   機とを有し、電動機の回転数設定用の回転数設定
   器と、電動機の回転数を検出する回転数検出器
   と、上記ロータの運転時間を設定する為の設定器
   と、実運転時間を表示する表示器と、上記ロータ
   室内の真空度を検出する真空検出器とからなり、
   該真空検出器により上記ロータ室内が一定の真空
   度に達していると判断された場合のみ上記電動機
   を高速に回転させる制御装置を有する遠心分離器
   において、上記真空検出器により、上記ロータ室
   内が一定の真空度に達していないと判断された場
   合にフラグを発生し、該フラグが検出されない場
   合にのみ運転時間を加算する運転時間設定器を有
   することを特徴とする遠心分離器。