JPH0212983B2 - - Google Patents

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JPH0212983B2
JPH0212983B2 JP57205396A JP20539682A JPH0212983B2 JP H0212983 B2 JPH0212983 B2 JP H0212983B2 JP 57205396 A JP57205396 A JP 57205396A JP 20539682 A JP20539682 A JP 20539682A JP H0212983 B2 JPH0212983 B2 JP H0212983B2
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JP
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acid
resin
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flame retardant
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Yoichi Nakamura
Takahiro Morita
Yoshinari Ogawa
Noryuki Akagi
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は樹脂組成物に関し、更に詳しくは成形
性の優れた難燃性ポリエステル組成物に関する。 熱可塑性ポリエステルの代表的なものとして、
ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略
す)、ポリブチレンテレフタレート(以下、PBT
と略す)が工業用成形材料として知られており、
優れた機械的特性、電気的特性、耐薬品性、耐熱
性等をいかして、電気絶縁部品、自動車部品等に
広く用いられている。 また、電気絶縁用途を中心とした成形品の難燃
化に対する要求は近年、次第に厳しくなつてきて
おり、PET,PBTにおいても例外でなく、多量
の難燃剤を添加することにより、市場の要望に応
えている。かかる難燃剤はベースポリマーに比較
してはるかに高価であるため、少量の難燃剤で優
れた難燃効果を得るべく、難燃助剤として三酸化
アンチモンが広く併用されている。 ところで、難燃助剤として広く使用されている
三酸化アンチモンは微粒子(通常0.5μ以下)であ
るにもかかわらず、熱可塑性ポリエステル樹脂と
の混合段階で凝集して径の著しく大きい凝集粒子
を生成し、表面外観、機械的物性を損うことがあ
る。この点について、特公昭52−32898号公報に
はデカブロムジフエニルエーテル(DBE)及
び/又はデカブロムジフエニル(DBB)を難燃
剤として用いた熱可塑性樹脂組成物に関するもの
であるが「難燃相乗効果剤であるSb2O3を使用し
た場合にはさらにSb2O3の凝集に基因する粒径約
0.3〜数mmの異物(凝集粒子)が生成し、表面外
観の著しく劣つたものしか得られない」と、更に
「DBEおよび/またはDBBの分散粒子径は3μ以
下、好ましくは1μ以下、Sb2O3の分散粒子径は3μ
以下、好ましくは2μ以下が物性面とくに引張破
断伸びの点で好ましい」と記載されている。この
分散粒子径は凝集粒子を含む平均粒子径である。
三酸化アンチモンには上述の点の他に熱可塑性ポ
リエステルに添加すると該熱可塑性ポリエステル
の溶融流動性を大きくしすぎ、例えば成形時金型
の微少なスキマに流れ込み、その結果成形品のバ
リとなり、バリ取りに多大な労力を必要とするだ
けでなく、成形品形状が複雑な場合は事実上バリ
取りができず実用に耐えないことがあるという問
題点がある。しかしながら、特公昭52−32898号
公報にはこの問題点及びその解決法については全
く言及されていない。 本発明者らは、上記の問題点を改良すべく鋭意
研究した結果、特定の粒子径の三酸化アンチモン
を難燃助剤として用いることにより、バリの発生
を抑えられることを見い出し、本発明に到達し
た。 すなわち、本発明は (A) 熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部あたり、 (B) 分子量が1000以上のハロゲン系難燃剤をハロ
ゲン元素量として1〜30重量部及び (C) 単純平均粒径が1〜10μの三酸化アンチモン
をアンチモン元素量として0.1〜15重量部 配合してなることを特徴とする樹脂組成物に関す
る。 本発明において(A)成分として用いる熱可塑性ポ
リエステルとしては、その酸成分がテレフタル酸
であり、更にジオール成分かエチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、テトラメチレング
リコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペン
チルグリコール等の如き脂肪族ジオールの少なく
とも一種よりなるポリエステルを主たる対象とす
る。 これらの中で結晶化速度の速いポリテトラメチ
レンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレ
ート、ポリエチレンテレフタレート等が好まし
い。 また、芳香族ポリエステルとしては、上述のポ
リエステルの一部を共重合成分が置換したもので
もよく、かかる共重合成分としては、イソフタル
酸、フタル酸;メチルテレフタル酸及びメチルイ
ソフタル酸の如きアルキル置換フタル酸類;2,
6―ナフタリンジカルボン酸、2,7―ナフタリ
ンジカルボン酸、1,5―ナフタリンジカルボン
酸等の如きナフタリンジカルボン酸類;4,4′―
ジフエニルジカルボン酸、3,4′―ジフエニルジ
カルボン酸等のごときジフエニルジカルボン酸
類;4,4′―ジフエノキシエタンジカルボン酸の
ごときジフエノキシエタンジカルボン酸などの芳
香族ジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバ
チン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸、シ
クロヘキサンジカルボン酸類などの脂肪族または
脂環族ジカルボン酸;1,4―シクロヘキサンジ
メタノールなどの脂環族ジオール;ハイドロキノ
ン、レゾルシン等のごときジヒドロキシベンゼン
類、2,2―ビス(4―ヒドロキシフエニル)―
プロパン、2,2―ビス(4―ヒドロキシフエニ
ル)―スルホン等のごときビスフエノール類、ビ
スフエノール類とエチレングリコールのごときグ
リコールとから得られるエーテルジオールなどの
芳香族ジオール;ε―オキシカプロン酸、ヒドロ
キシ安息香酸、ヒドロキシエトキシ安息香酸等の
ごときオキシカルボン酸等を例示することができ
る。 さらに上述の芳香族ポリエステルに分岐成分、
例えばトリカルバリル酸、トリメシン酸、トリメ
リツト酸等のごとき三官能もしくは四官能のエス
テル形成能を有する酸またはグリセリン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリツト等のごと
き三官能もしくは四官能のエステル形成能を有す
るアルコールを1.0モル%以下、好ましくは0.5モ
ル%以下、さらに好ましくは0.3モル%以下を共
重合せしめてもよい。 本発明で用いる上述の芳香族ポリエステルは極
限粘度が0.40以上、さらには0.45以上であること
が好ましい。ここで、極限粘度とは35℃オルトク
ロロフエノール中1.2g/100mlの濃度での測定値
である。上述の芳香族ポリエステルは通常の製造
方法、例えば溶融重縮合反応、またはこれと固相
重合反応とを組合せた方法等によつて製造でき
る。例えば、ポリエチレンテレフタレートの製造
例について説明すると、テレフタル酸またはその
エステル形成性誘導体(例えばジメチルエステ
ル、モノメチルエステル等のごとき低級アルキル
エステル)とエチレングリコールまたはそのエス
テル形成性誘導体とを触媒の存在下、加熱反応せ
しめ、次いで得られるテレフタル酸のグリコール
エステルを触媒の存在下、所定の重合度まで重合
反応せしめる方法によつてポリエチレンテレフタ
レートを製造することができる。 本発明において(B)成分として用いるハロゲン系
難燃剤は平均分子量が1000以上のものであり、例
えばハロゲン化ポリカーボネートオリゴマー(例
えば臭素化ビスフエノールAを原料として製造さ
れたポリカーボネートオリゴマー)、ハロゲン化
エポキシ化合物(例えば臭素化ビスフエノールA
を原料として製造されたオリゴマー状エポキシ化
合物)、ハロゲン化ポリスチレン(例えばポリト
リブロモスチレン、ポリペンタブロモスチレン)、
ポリジブロモフエニレンオキサイド等をあげるこ
とができる。 分子量が1000以上のハロゲン系難燃剤は成形品
表面にブリード・アウトしない特徴があり、デカ
ブロモビフエニルエーテル(分子量960)のよう
なブリード・アウトするハロゲン系難燃剤にみら
れる外観不良、接着不良、接点不良等の問題が起
らない。 (B)成分としてのハロゲン系難燃剤の使用量は熱
可塑性ポリエステル樹脂100重量部あたり、ハロ
ゲン元素量として1〜30重量部である。ハロゲン
系難燃剤の量がハロゲン元素量として1重量部よ
り少ないと難燃化効果が認められず、またハロゲ
ン元素量として30重量部より多いと機械的強度の
低下につながり好ましくない。 本発明において(C)成分として用いる三酸化アン
チモンは、単純平均粒径が1〜10μの三酸化アン
チモンである。好ましくは1.2〜8μ、更に好まし
くは3〜7.5μの平均粒径のものである。単純平均
粒径が1μより小さいものはバリの発生が大きく
好ましくない。かかる三酸化アンチモンとしては
一般的に知られた製法、例えば方安鉱、バレンチ
ン鉱として天然に産するものや塩化アンチモンの
加水分解生成物のオキシ塩化アンチモンを炭酸ナ
トリウム溶液と煮沸して製造する方法、あるいは
金属アンチモンを空気酸化することにより製造す
る方法で製造されるもののうち上述の単純平均粒
径を有するものを用いると良い。 (C)成分として用いる三酸化アンチモンの使用量
は、熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部あたり
アンチモン元素量として0.1〜15重量部が適当で
ある。アンチモン元素量として0.1重量部より少
ない場合難燃助剤効果が殆んど認められなく、ま
たアンチモン元素量として15重量部より多い場合
機械的強度等の物性低下が著しくなり事実上実用
に耐え難い。 本発明の樹脂組成物には、更に他の特性向上を
目的として種々の添加剤を配合することができ
る。この様な添加剤としては、充てん剤例えばガ
ラス繊維、アスベスト、炭素繊維、芳香族ポリア
ミド繊維、チタン酸カリウム繊維、硫酸カルシウ
ム繊維、スチール繊維、セラミツクス繊維、ボロ
ンウイスカー等の如き繊維状物:マイカ、シリ
カ、タルク、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガ
ラスフレークス、クレー、ウオラストナイト等の
如き粉状、粒状或いは板状の無機フイラーがあげ
られる。 これらの充てん剤は、通常補強材、表面改質剤
として、或いは電気的、熱的その他の特性改質を
目的として配合されるが、これらの充てん剤のう
ち特にガラス繊維を用いるときには、単なる補強
用充てん剤としての効果発現のみならず、後述す
る核剤の結晶化促進効果の作用と相まつて高度な
耐熱変形安定性を奏する。 かかる目的のために用い得るガラス繊維は、一
般に樹脂の強化用に用いるものならば特に限定は
ない。たとえば、長繊維タイプ(ガラスロービン
グ)や短繊維状のチヨツプドストランド、ミルド
フアイバーなどから選択して用いることができ
る。また、ガラス繊維は集束剤(例えばポリ酢酸
ビニル、ポリエステル集束剤等)、カツプリング
剤(例えばシラン化合物、ボラン化合物等)、そ
の他の表面処理剤で処理されていても良い。更に
また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の樹脂で被
覆されていても良い。通常、長繊維タイプのガラ
ス繊維は樹脂とのブレンド前又はブレンド後に所
望の長さに切断されて用いられるが、この使用態
様も本発明においては有用である。 また、熱可塑性ポリエステル樹脂の結晶化促進
のために結晶核剤として一般に用いられている公
知の化合物を添加することができる。これら核剤
の例として、たとえば、タルク、二酸化チタン、
安息香酸塩、ステアリン酸金属塩、モノ又はポリ
カルボン酸のナトリウム、リチウム塩、α―オレ
フインとα,β―不飽和カルボン酸塩とからなる
イオン性共重合体などを例示することができる。 更には耐熱性向上を目的として、ヒンダードフ
エノール化合物、硫黄化合物等の如き酸化防止剤
或いは熱安定剤、例えば、リン酸トリメチル、リ
ン酸トリフエニル、亜リン酸トリフエニル等の如
きリン化合物を添加することもできる。また、溶
融粘度安定性、耐加水分解性改良等の目的には、
各種のエポキシ化合物を添加しても良い。エポキ
シ化合物としては、例えばビスフエノールAとエ
ピクロルヒドリンを反応させて得られるビスフエ
ノールA型エポキシ化合物、各種グリコールやグ
リセロールとエピクロヒドリンとの反応からなる
脂肪族グリシジルエーテル、ノボラツク樹脂とエ
ピクロルヒドリンより得られるノボラツク型エポ
キシ化合物、脂環族化合物から得られる脂環族化
合物型エポキシ化合物などが好ましく、特に好ま
しいエポキシ化合物としては、ビスフエノールA
型エポキシ化合物及び低分子量ポリエチレングリ
コールのジグリシジルエーテルが挙げられる。そ
の他の添加剤としては紫外線吸収剤、酸化防止
剤、着色剤、滑剤、帯電防止剤、発泡剤等が例示
される。 また、少量の割合で他の熱可塑性樹脂、例えば
スチロール樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、
ポリプロピレン、フツ素樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン等:熱硬化
性樹脂、例えばフエノール樹脂、メラミン樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等:更
には軟質熱可塑性樹脂、例えばエチレン―酢酸ビ
ニル共重合体、ポリエステルエラストマー等を添
加しても良い。 本発明の樹脂組成物を得るのに任意の配合方法
を用いることができる。通常これらの配合成分は
より均一に分散させることが好ましく、その全部
もしくは一部を同時に或いは別々に例えばブレン
ダー、ニーダー、ロール、押出機等の如き混合機
で混合し均質化させる方法や混合成分の一部を同
時に或いは別々に、例えばブレンダー、ニーダ
ー、ロール、押出機等で混合し、更に残りの成分
を、これらの混合機或いは押出機で混合し、均質
化させる方法を用いることができる。 最も一般的な方法は予めドライブレンドされた
組成物を更に加熱した押出機中で溶融混練して均
質化したあと、針金状に押出し、次いで所望の長
さに切断して粒状化する方法である。斯様にして
作られた樹脂組成物は通常充分乾燥された状態に
保たれて成形機ホツパーに投入され、成形に供さ
れる。また、他の方法としては、例えば熱可塑性
ポリエステル樹脂製造時、縮重合前、縮重合後或
いはその途中で他の成分を添加、混合する方法が
あげられる。特に充てん材としてガラス繊維を用
いる場合にはその混練時の破砕を極力防止し、ま
た、組成物製造時の作業性を向上させる目的で、
他の成分と一緒に押出機中で溶融混練させること
なく、ドライブレンドしても良く、例えば押出機
で作られたガラス繊維未含有の熱可塑性ポリエス
テル樹脂粒状物と所定量のガラスチヨツプドスト
ランドもしくはあらかじめ調整されたガラス繊維
高含有の熱可塑性樹脂と共に混合した組成物を成
形機ホツパーに投入し、成形に供することができ
る。 本発明の樹脂組成物は一般の熱可塑性樹脂の成
形機によつて通常の方法で容易に成形することが
可能である。しかし成形時にバリの発生が抑えら
れ、複雑な成形品も容易に得ることができる。 以下、実施例を掲げて本発明を詳述する。実施
例中の各種特性の測定は以下の方法によつた。 (1) 単純平均粒径 液相沈降法を利用した比重天びん法による粒
度分布測定装置(島津粒度分布自動測定装置
RS―1000;(株)島津製作所製)を使用し供試三
酸化アンチモンの粒度分布を測定した。測定サ
ンプルは300c.c.の水に0.05%のリグニンスルホ
ン酸ナトリウムをとかし、三酸化アンチモン
7.35gをいれて均一分散させることによつて調
製した。 この分布曲線より累積50重量パーセントの粒
径を単純平均粒径とした。 (2) バリ指数 同一キヤビテイ内に幅20mm、厚み0.5mmの流
路Aと幅20mm、厚み0.05mmの流路Bを持つた評
価金型に射出圧力800Kg/cm2、射出速度50cm3
secの設定で樹脂を流した場合の流動長の比を
下式で定義し、バリ指数とした。 バリ指数(F.I) =肉厚0.05mm部の流動長(cm) ÷肉厚0.5mm部の流動長(cm)×100 (3) 静的強度 引張試験……ASTM D―638に準拠。 実施例1〜5及び比較例1〜3 130℃にて5時間乾燥した極限粘度0.71のPET
チツプに長さ3mmのガラスチヨツプドストラン
ド、その他充てん剤を表1に示す量割合で添加
し、V型ブレンダーを用いて均一混合した。 得られた混合物を65mmφの押出機でバレル温度
270℃にて溶融混合し、ダイスから吐出されるス
レツドを冷却切断して成形用ペレツトを得た。 次いでこのペレツトを130℃で5時間熱風乾燥
したあと、5オンスの射出成形機にバリ指数測定
金型を取り付け、シリンダー温度270℃、金型温
度70℃、射出圧力800Kg/cm2、全サイクル30秒で
成形した。 このようにして得られた成形品の0.5mm肉厚部
の流動長及び0.05mm肉厚部の流動長を測定しバリ
指数を求めた結果を、同一条件で肉厚1mmのコン
デンサーケースを成形した場合のバリの発生の程
度を測定した結果と併わせて表1に示す。
【表】 表1から、三酸化アンチモンの単純平均粒径が
0.7μより小さくなるにつれてバリ指数が急激に高
くなり、一方1.2μ殊に4μより大きい場合にはバリ
指数は安定しておりまた殆んどバリの発生しない
領域となることがわかる。 実施例6〜8及び比較例4 120℃で5時間乾燥した極限粘度1.05のPBTに
難燃剤等を表2に示す量割合で添加し均一に混合
したあと、混合物を65mmφ押出機でバレル温度
250℃で溶融混合し、ダイスから吐出されるスレ
ツドを冷却切断して成形用ペレツトを得た。次い
でこのペレツトを120℃で5時間熱風乾燥したあ
と、5オンスの射出成形機にバリ指数測定金型を
取り付け、シリンダー温度240℃、金型温度70℃、
射出圧力800Kg/cm2、全サイクル30秒で成形し、
実施例1と同様にバリ指数を求めた。また、同様
の成形条件で引張試験片を成形し、評価した。 これらの結果を表2に示す。 表2から、PBTにおいてもPETの場合と同様
のバリ発生状況が認められ、三酸化アンチモンの
単純平均粒径が0.5μのとき高いバリ指数を示すこ
と、また単純平均粒径の大きい方が引張破断伸度
が大きいという予想外の結果の得られていること
がわかる。
【表】 比較例 5〜7 実施例2の臭素化ポリスチレン(分子量約20
万)に替えて他の難燃剤を使用する以外は同一の
条件でバリ指数の測定とコンデンサーケースの成
形をした。 比較例5の難燃剤は次の構造式 で示されるものであり「デクロラン プラス25」
(分子量約650)の商品名で販売されているもので
ある。 比較例6ではデカブロムビフエニルエーテル
(DBE;分子量960)を、また比較例7では四臭
素化無水フタル酸(TBPA;分子量464) を使用した。 得られた結果を実施例2(再掲)と共に表3に
示した。 表―3の結果から、三酸化アンチモンの平均粒
径が1.2μと適切であても、難燃剤の分子量が1000
以上でないと、成形時にバリが著しく発生する問
題があることが判つた。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部あ
    たり、 (B) 分子量が1000以上のハロゲン系難燃剤をハロ
    ゲン元素量として1〜30重量部及び (C) 単純平均粒径が1〜10μの三酸化アンチモン
    をアンチモン元素量として0.1〜15重量部 配合してなることを特徴とする樹脂組成物。
JP20539682A 1982-11-25 1982-11-25 樹脂組成物 Granted JPS5996158A (ja)

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