JPH02126985A - 廃液処理装置 - Google Patents

廃液処理装置

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JPH02126985A
JPH02126985A JP63279146A JP27914688A JPH02126985A JP H02126985 A JPH02126985 A JP H02126985A JP 63279146 A JP63279146 A JP 63279146A JP 27914688 A JP27914688 A JP 27914688A JP H02126985 A JPH02126985 A JP H02126985A
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waste liquid
catalyst
liquid container
space
vapor
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Masayasu Sekido
関戸 正康
Akira Yoda
章 依田
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HAKUKIN WARMERS CO Ltd
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HAKUKIN WARMERS CO Ltd
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、触媒を用いた廃液処理装置に関するもので
ある。
ここで廃液とは、常温で揮発し難い揮発性液体であって
、不揮発性物質を含むものをいう。例えば、トナー等の
不揮発性物質を含みかつイソパラフィン等の常温で揮発
し難い揮発性液体を溶媒とする、電子写真用の余剰現像
液が挙げられるが、他には、湿式複写機の現像液、マイ
クロフィルム現像液、自動車用洗浄液、クリーニング用
洗浄液、電子写真製版用の現像液、マグネトグラフィー
用現像液等、同様の成分を持つ種々の液体の使用後に生
じる廃液も含まれる。
〔従来の技術〕
従来より、画像を記録する方法としては、一般的なハロ
ゲン化銀を用いる方法の他に、マグネトグラフィーによ
る方法や電子写真による方法が知られている。
マグネトグラフィーによる方法は、まず磁性体記録層を
塗布したドラム上に磁気潜像を形成し、次いで、この磁
気潜像に炭化水素を主成分とする現像液を塗布すること
により、現像液中に分散された粉末の磁性体を含む樹脂
トナーで現像して顕像化させ、画像を記録した後に転写
紙面へ転写して複写物を得るものである。
また、電子写真による方法は、まず電子写真フィルムを
帯電させると共に画像光を照射して露光させ、電子写真
フィルムに静電荷潜像を形成し、次に、この電子写真フ
ィルムに帯電したトナー粒子を含む炭化水素を主成分と
する現像液を塗布して前記静電荷潜像を顕像化し、さら
に電子写真フィルムを乾燥させてから前記画像を定着さ
せるものである。
このように、前記のいずれの方法も現像時にトナー粒子
を含む現像液を用いており、ドラムまたは電子写真フィ
ルムに塗布した際に余剰現像液が生じる。従って、この
余剰現像液を何らかの方法で処理することが必要である
ここで、余剰現像液をリターン管路を介して現像液タン
クに回収し、複数回利用するように構成すれば、直ちに
処理をすることは不要となるが、こうすると装置の構成
が複雑化する難点がある。
また複数回利用したとしても、いずれは疲労した現像液
を廃液として処理することが避けられない。
そこで、このような廃液を処理する方法として、廃液中
に繊維束等から成る芯の下端を浸し、この芯を介して毛
細管現象を利用して廃液中の揮発性液体を芯の上端まで
移動させ、芯の上方に設けた触媒によって燃焼(酸化)
させる方法が提案されている。前記廃液は炭化水素を主
成分とするので、この方法によれば、廃液の大部分を二
酸化炭素と水に変えることができ、また燃焼時に炎が出
ないため、安全性や装置設計の面からも非常に好ましい
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、前記の芯を用いる方法によると、前記のような
トナー等の不揮発性物質を含む廃液では、不揮発性物質
がタール状になって芯の表面に付着して揮発性液体の上
昇を妨げるため、短時間で燃焼が不十分になったり全く
燃焼しなくなったりすることが判明している。従って、
この方法では廃液を連続して燃焼させることは困難であ
る。
また前記のような現像液は、安全性確保のため、一般に
沸点が常温(15” C)よりかなり高い(150〜2
00″C程度)液体を使用しているので、室温程度の温
度では非常に揮発し難い。従って、廃液中の揮発主液体
を揮発させて蒸気の状態で燃焼させようとすると、廃液
を加熱して温度を上げることが必要となる。
しかし、燃焼中ずっと加熱し続けるとすれば、装置のラ
ンニングコストが非常に大きくなるだけでなく、生じた
熱の放散を考慮して装置自体が異常に高い温度にならな
いように対策を講じなければならないため、装置の製造
コストが上昇する不都合がある。
この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、前述した各種現像液等
のように、不揮発性物質を含みかつ常温では揮発し難い
揮発性液体から成る廃液を、連続して処理することがで
きる廃液処理装置を提供することである。
この発明の他の目的は、廃液の処理中に継続して廃液を
加熱する必要がないと共に、電子写真装置等の装置本体
内に容易に収容できる程度にコンパクトな廃液処理装置
を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、廃液の処理中に新たに廃
液が供給された場合でも、廃液の処理に悪影響が生じな
い廃液処理装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するため、この発明では、次のような技
術的手段を講じている。
すなわち、上端を開口した、処理する廃液を収容する廃
液容器(2)と、 前記廃液容器(2)内に設けられた、上下方向に延びか
つ少なくとも上端を開口した複数の室(8)を形成する
案内壁(9)と、 前記廃液容器(2)に一体的に取り付けられて、前記廃
液容器(2)の上方に空間(4)を形成する筒体(3)
と、 前記空間(4)内に設けられた、廃液の蒸気を酸化させ
る触媒(工5)と、 前記触媒(15)の近傍において廃液の蒸気に点火する
ための点火手段と、 前記廃液容器(2)内の廃液を加熱して蒸気を発生させ
、かつ前記点火手段によって発生した蒸気に点火した後
は加熱を停止する加熱手段とから成り、 前記各室(8)は、前記廃液容器(2)内に供給された
廃液が各室(8)に徐々に供給されるように、互いに連
通していることを特徴とするものである。
前記触媒(15)は、板状の不燃性物質を担体として構
成するのが好ましい。また、この板状の触媒(15)は
、筒体(3)の内壁に固定した支持板(13)等の支持
部材によって支持すると共に、触媒(15)と当該支持
部材によって前記空間(8)が上下の二つの空間に分割
されるように構成することができる。
また、触媒(15)を形状記憶合金よりなる支持杆(2
7)によって支持し、前記空間(4)内の温度が上昇す
ると、前記触媒(15)と前記廃液容器(2)内に収容
された廃液の表面との距離が増加し、前記空間(4)内
の温度が下降すると、前記距離が減少するように構成す
ることもできる。
さらに、前記筒体(3)に蓋(5)を被せて、前記空間
(4)の上部を塞ぎ、さらに当該蓋(5)と前記筒体(
3)に、それぞれ、互いに重なり合う位置に空気取り入
れ用の孔(17) (24)を設けて、蓋(5)を筒体
(3)に対して相対的に移動することにより、前記孔(
17) (24)の重なり度合いが変化するように構成
することも可能である。
〔作用〕
以上のように構成すると、廃液容器(2)の内部は、案
内壁(9)により廃液の供給可能として複数の室(8)
に分割されているため、開口部(2a)より廃液容器(
2)に供給された廃液は各室(8)に分割して収容され
る。そして、加熱手段による加熱によって各室(8)内
で発生した廃液の蒸気は、各室(8)より別個に上昇し
、案内壁(9)により案内されてその上方の室(4)に
達し、触媒(15)により酸化される。
また、触媒(15)による酸化によって発生した熱は、
一方では、熱伝導により廃液容器(2)及び筒体(3)
を介して、他方では、放射により案内壁(9)によって
下方に案内されながら、廃液容器(2)内の廃液に効率
良く伝達される。このため、加熱手段による廃液の加熱
を停止しても廃液の加熱が継続され、しかも加熱量も充
分なので、廃液容器(2)の底部に残りやすい高沸点成
分も揮発しやすくなる。
案内壁(9)は、大きな表面積を有しており、トナー等
の不揮発性物質はこの表面に均一に付着するので、不揮
発性物質に起因して室(8)が塞がれて廃液の蒸気の発
生が妨げられる恐れはない。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照しながら、この発明の詳細な説明
する。
第1図〜第3図は、この発明に係る廃液処理装置の第一
実施例を示している。この実施例の廃液処理装置(1)
は、全体がほぼ円柱形に形成されており、処理する廃液
を収容する上端を開口した廃液容器(2)の外側に、上
下端を開口した筒体(3)が取り外し可能として嵌挿さ
れている。この筒体(3)は、廃液容器(2)の側面に
密接してこの側面全体を覆っていると共に、廃液容器(
2)の上方に廃液処理用の空間(4)を形成している。
これは、空間(4)内で発生した熱が放射ないし対流に
よって外部へ放散する量を減少させると共に、この熱が
筒体(3)を介して廃液容器(2)内へ伝導されるのを
容易にするためである。この役割を考慮して、廃液容器
(2)及び筒体(3)は、熱伝導性の良い金属板で造ら
れている。この実施例では、廃液容器(2)の容積はお
よそ150ccに設定されている。
筒体(3)の上部には、蓋(5)が周方向に回動可能に
被せられ、前記空間(4)の上端を塞いでいる。
廃液容器(2)の下方には、廃液容器(2)内に収容し
た廃液を加熱するための加熱装置(6)が設けてあり、
この加熱装置(6)の凹部に廃液容器(2)の下端を嵌
入して設置するようになっている。
廃液容器(2)の内部には、外形が略円柱形で、内部を
ハニカム形状とした案内部材(7)が設けである。この
案内部材(7)は、第2図及び第3図に最も明瞭に示す
とおり、上下方向に延びる断面正六角形の多数の室(8
)を形成するように、屈曲した案内壁(9)を有してい
る。この案内壁(9)により、廃液容器(2)の内部は
、上下両端部を開口した多数の室(8)に分割されてい
ることになる。従って廃液は、廃液容器(2)内におい
て各室(8)に分割して収容され、廃液の蒸気は、前記
各室(8)を通って別個に案内部材(7)の上端まで移
動する。
この実施例では、案内壁(9)を厚さ0.1〜0゜2m
m程度のアルミニウム合金の板から構成してあり、案内
部材(7)は、多数のアルミニウム合金板を屈曲して接
合することにより造られている。
各室(8)の対向する案内壁(9)間の距離は、およそ
4〜5mm程度としである。この距離は、余りに小さい
と廃液中の不揮発性物質が詰まりやすいので、少なくと
も1mm程度以上に設定する。しかし、種々の条件を考
慮すると、この実施例の程度にするのが好ましい。
案内部材(7)は、その外側端及び下端面を、廃液容器
(2)の内側面及び内底面に各々接するように嵌挿され
、廃液容器(2)には接合されていない。
従って、廃液容器(2)の内側面と案内壁(9)の外側
端との間及び廃液容器(2)の内底面と案内壁(9)の
下端との間には、非常に小さな隙間が生じており、各室
(8)はこれらの隙間を通じて互いに連通している。廃
液容器(2)に供給された廃液は、これらの隙間を遣っ
て徐々に移動して、各室(8)内に入ることができる。
また、案内部材(7)の高さは、その上端が廃液容器(
2)の上端よりも低くなるように設定されている。
前記廃液容器(2)の外側面には、下端付近に廃液を供
給するための供給管(10)が接続しである。
供給管(10)は、前記筒体(3)の下端部に設けた切
欠部(11)を介して筒体(3)の外部まで延びている
この構成により、筒体(3)を廃液容器(2)に嵌挿す
ると、切欠部(11)が供給管(10)に係止するため
、特に係止手段を設けなくても、筒体(3)が廃液容器
(2)に対して相対的に回転移動しないという利点が得
られる。
前記筒体(3)の内部には、略中央付近に触媒部(12
)が設けである。触媒部(12)は、この実施例では、
外周端を筒体(3)の内面に固着された、中央部に矩形
の窓(13a)を持つ第一の円形支持板(13)と、こ
の第一の支持板(13)の上方に近接して移動可能に設
けられた、矩形の窓(14a)を持つ第二の円形支持板
(14)と、前記両支持板(13) (14)によって
挟持された板状の廃液処理用の触媒(15)とから構成
されている。この触媒(15)は、四本の締付ネジ(1
6)によって締付・固定されており、その表面は、前記
両支持板(13) (14)の窓(13a) (i4a
)を介して両支持板(13) (14)の間より上下に
露出している。この触媒(15)は、筒体(3)の上方
より第一の支持板(13)上に載せられ、その上に前記
第二の支持板(14)を載せて締付ネジ(16)を締め
付けることにより固定されている。
前記触媒(15)は、従来より懐炉で用いられている触
媒、例えば白金等の白金族の金属触媒を用いて形成する
ことができる。この実施例では、ガラス繊維あるいはセ
ラミック等よりなる不燃性物質を担体として板状に形成
した、白金触媒を使用している。
触媒(15)と案内部材(7)の上端面との間には、第
1図に見るように少し距離が設けられている。
この距離は、処理する廃液の種類あるいは使用する触媒
(15)の種類、大きさ等に応じて決定する。
前記筒体(3)の上部には、周方向に一定間隔をおいて
複数の空気(酸素)取り入れ用の孔(17)が設けであ
る。
前記蓋(5)は、有底の円筒形であり、その底部の下面
には、前記触媒(15)の表面において廃液の蒸気に点
火するための点火装置(1日)が取り付けである。この
点火装置(18)は、この実施例では電気式ヒータから
構成されており、本体部から下方に延びる一対の腕(1
9)の下端に設けたフィラメント(20)が、前記触媒
(15)の表面に接するように配置されている0点火装
置(18)用の電源に通じるリード線(21)は、蓋(
5)に設けた孔(22)を通って外部に引き出されてい
る。また、底部の中心には、排気用の大きな孔(23)
が設けられている。
前記蓋(5)の側面部には、周方向に一定間隔をおいて
空気(酸素)取り入れ用の複数の孔(24)が設けであ
る。これらの孔(24)は、前記筒体(3)の孔(17
)と同数あり、M(5)を被せたときに互いに重なり合
うように配置されている。従って、蓋(5)を筒体(3
)に対して中心軸の周りに少し回転すると、各孔(24
) (17)の重なり度合いが変わるため、空間(4)
に供給する空気(酸素)の量を調節することが可能であ
る。
なお、(25)は前記加熱装置(6)のフィラメント、
(26)はリード線である。
次に、以上の構成とした廃液処理装置(1)の使用状態
を、電子写真装置の余剰現像液を処理する場合を例にと
って説明する。この現像液は、電気絶縁性が高く沸点が
約150〜200°Cの範囲のイソパラフィンCC+o
Hzz〜C+zHzh)を溶媒とし、その中に直径0.
3μm程度のカーボンブラック及び定着ポリマーの微小
粒子からなるトナーを分散ポリマーと共に混合したもの
である。これらの不揮発成分は、全液体に対しておよそ
0゜1重量%含まれているものが代表的なもので、種類
によっては0.02〜0.5重量%含まれている。
まず、処理する現像液を、供給管(10)を通って廃液
容器(2)に供給する。前述のように、案内部材(7)
は、廃液容器(2)の内部全体を複数の室(8)に分割
しているので、廃液容器(2)の開口部(2a)に達し
た現像液は、当該開口部(2a)に面した室(8)には
直ちに供給されるが、案内壁(9)によって妨げらで他
の室(8)には直ちに供給されない。
他の室(8)には、案内壁(9)の外端と廃液容器(2
)の内側面及び内底面の間に生じている隙間を通って非
常に遅い速度で供給される。
現像液の供給量は、案内壁(9)の上端を越えない量に
することが必要である。供給量が多すぎて触媒(15)
の下面が現像液に接すると、触媒(15)による現像液
の酸化(燃焼)ができなくなり、また、そこまで多くな
くても、現像液の表面が案内壁(9)の上端を越えると
、案内壁(7)によって現像液を各室(8)に分割した
意味がなくなるからである。
このように構成したことにより、新たに供給された現像
液が廃液容器(2)内の現像液をかき混ぜて、対流によ
り現像液の温度分布を乱す恐れをなくすことができると
いう利点がある。現像液の温度分布が乱れると、現像液
中の揮発成分の揮発状態も乱れて、蒸気の燃焼状態が一
定に保たれないため、これは非常に大きな利点である。
次に、現像液を揮発しやすくするため、加熱装置(6)
に通電して廃液容器(2)内の現像液を加熱する。この
ときの加熱温度は、廃液の種類によって異なるが、一般
に約50”C程度である。加熱によって温度が上昇する
と、現像液の蒸気が多量に発生するようになり、各室(
8)内にある現像液から発生した蒸気は、案内壁(9)
に沿って上昇して触媒部(12)の下方の空間(4a)
に到達する。こうして、空間(4a)内の蒸気密度が高
(なると共に、一部の蒸気は触媒(15)の表面に接触
する。
この状態で、点火装置(18)に通電してフィラメント
(20)を加熱すると、触媒(15)に引火する。触媒
(15)には、多量の酸素が活性化された状態で吸着さ
れているので、加熱により、現像液の蒸気はこの酸素と
結合して酸化・発熱するのである。
酸化(燃焼)に必要な酸素は、空気取り入れ用の孔(1
7)及び孔(23)より空間(4)内に供給され、また
、燃焼によって生じた気体(主として二酸化炭素と水蒸
気)は、排気用の孔(23)を通って空間(4)外に排
出される。燃焼によって空間(4a)内の蒸気が減少す
ると、空間(4a)内の蒸気圧が減少するので、廃液の
蒸気は自動的に室(8)より供給される。
前記触媒(15)は、廃液の蒸気の酸化反応を容易にす
る作用をするのみであり、それ自体は酸化により何ら変
化しないので、交換することなしに長期間使用すること
ができる。
なお、前記のようにして触媒(15)に引火すると、加
熱装置(6)の電源はOFFにされる。
このようにして、すべての現像液が処理されると、廃液
容器(2)中にはトナー等の不揮発性物質が残る。この
不揮発性物質は、ある程度の量がたまったときに筒体(
3)を廃液容器(2)から抜き取り、さらに廃液容器(
2)から案内部材(7)を取り出して廃棄すればよい。
なお、前記実施例では、案内部材(7)の案内壁(9)
をハニカム形状に形成して各室(8)をすべて独立させ
ているが、各室(8)は必ずしもすべて独立している必
要はな(、例えば図示した案内部材(8)のいくつかの
隣接する室(8)を、案内壁(9)に孔をあける等によ
って互いに連通させてもよい。
また、各室(8)は、上端が開口していれば、下端は必
ずしも開口している必要はないが、各室(8)への廃液
の移動が速やかに行われるように、下端が開口している
のが好ましい。
さらに、案内壁(9)の断面形状は、六角形に限られな
いことは勿論であり、例えば第4図に示すように、多数
の円形パイプを結合・一体化して構成することにより、
断面円形の室(8)として簡単に実施することもできる
。この場合、室(8)の目詰まりを防止するため、円形
パイプの直径は1mm以上にするのが好ましい。
前述した案内部材(7)の役割を考えれば、廃液の蒸気
の発生状態が、新たに廃液容器(2)内に供給された廃
液によって乱されないように、また、廃液の蒸気の酸化
により空間(4)で発生した熱がムダなく廃液容器(2
)内の廃液に伝達されるように、案内壁(9)によって
廃液容器(2)内部が多数の室(8)に分割されていれ
ば充分である。熱伝導を一層良くするため、案内部材(
7)は熱伝導性のよい金属薄板によって構成するのが好
ましい。
第5図は、この発明の第二実施例を示している。
この第二実施例では、触媒(15)を支持する第一の支
持板(13)が、形状記憶合金の線材により形成された
複数のL形の支持杆(27)によって筒体(3)の内壁
に取り付けである。触媒(15)は、前記第一実施例と
同様に、第一の支持板(13)及び第二の支持板(14
)によって挟持され、締付ネジ(16)によって締付・
固定されている。前記支持杆(27)は、空間(4)内
の温度が上昇しである設定温度に達すると、直線状に伸
びて触媒(15)を上方に移動し、逆に温度が低下しで
ある設定温度に達すると、L形に屈曲して触媒(15)
を下方に移動する。
また、触媒(15)が上下に移動するため、この移動に
伴って上下に移動して、常にフィラメント(20)が触
媒(15)に近接するようにするため、点火装置(1日
)は、支柱(28)によって第二の支持板(14)に固
定されている。
この第二実施例では、触媒(15)が、空間(4)の温
度に応じて上下に移動するので、廃液の蒸気の発生量が
多すぎて触媒(15)での発熱量が過大となり、空間(
4)内の温度がある限度を越えて上昇すると、支持杆(
27)が伸びて触媒(15)と廃液の表面との距離を増
加し、廃液に加わる熱量が自動的に減少せしめられる。
また、これによって空間(4)内の温度が低下すると、
支持杆(27)が再び屈曲して触媒マツ) (15)と
廃液の表面との距離が減少し、廃液に加わる熱量が自動
的に増加せしめられる。
このように、第二実施例では、さらに空間(4)内の温
度が自動的に一定範囲に保たれるという効果がある。
〔発明の効果〕
以上に述べたところから明らかなように、この発明は次
のような優れた効果を有するものである。
■触媒(15)による酸化は、筒体(3)によって限定
された空間(4)内で行われ、しかも廃液容器(2)内
に上下方向に延びる案内壁(9)を設けているので、廃
液の蒸気の酸化によって生じた熱が効率良く廃液容器(
2)内の廃液に伝達され、蒸気の発生が容易に行われる
。また、廃液中の不揮発成分は、廃液中に浸された大き
な表面積を有する案内壁(9)に均一に付着する。従っ
て、前述した各種現像液等のように不揮発性成分を含む
常温では揮発し難い廃液であっても、目詰まりを起こさ
ずに連続して処理することができる。
■前述のように、触媒(15)で発生した熱が極めて効
率良く廃液に伝達されるため、処理の開始時に点火装置
(18)で点火すれば、それ以後は酸化により発生する
熱によって廃液を自動的に加熱することができる。この
ため、廃液の処理中に継続して廃液の加熱をする必要が
ないと共に、従来燃焼しても残りやすかった廃液中の高
沸点成分をも燃焼することが可能である。
■この発明の廃液処理装置は、主として廃液容器(2)
、筒体(3)及び加熱装置(6)によって構成され、非
常に簡単な構成なので、コンパクトに製造して電子写真
装置等の装置本体内に容易に収容することができる。
■廃液容器(2)内に上下方向に延びる案内壁(9)を
設けて、廃液を複数の室(8)に分割して収容し、しか
も各室(8)は、廃液が徐々に供給されるように互いに
連通されているため、廃液の処理中に新たに廃液が供給
されても、新たな廃液が直ちに各室(8)に供給される
ことがない。このため、廃液の処理中に新たに廃液が供
給されても、廃液容器(2)内の廃液の温度がほとんど
変動せず、廃液の処理に悪影響は生じない。
■触媒部(12)を空間(4)内の温度に応じて上下に
移動するように構成すると、何ら制御装置を設けること
なく、空間(4)内の温度を一定範囲に保つことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に係る廃液処理装置の一実施例を示
す半断面正面図、第2図は、同実施例の構成を加熱装置
を除いて示す分解斜視図、第3図は、同実施例に用いた
案内部材の一部拡大斜視図、第4図は、案内部材の他の
実施例を一部を省略して示す平面説明図である。 第5図は、この発明に係る廃液処理装置の他の実施例を
示す半断面正面図である。 (1)・・・廃液処理装置  (2)・・・廃液容器(
2a)・・・開口部     (3)・・・筒体(4)
 (4a)・・・空間    (5)・・・蓋(6)・
・・加熱装置 (8)・・・室 (10)・・・供給管 (13)・・・第一の支持板 (13a) (14a)・・・窓 (工6)・・・締付ネジ (17) (24)・・・空気取り入れ用孔(18)・
・・点火装置    (23)・・・排気用孔(27)
・・・支持杆     (28)・・・支柱(7)・・
・案内部材 (9)・・・案内壁 (12)・・・触媒部 (14)・・・第二の支持板 (15)・・・触媒

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、不揮発性物質を含みかつ常温で揮発し難い揮発性の
    廃液を処理する装置であって、 上端を開口した、処理する廃液を収容する 廃液容器と、 前記廃液容器内に設けられた、上下方向に 延びかつ少なくとも上端を開口した複数の室を形成する
    案内壁と、 前記廃液容器に一体的に取り付けられて、 前記廃液容器の上方に空間を形成する筒体と、前記空間
    内に設けられた、廃液の蒸気を酸 化させる触媒と、 前記触媒の近傍において廃液の蒸気に点火 するための点火手段と、 前記廃液容器内の廃液を加熱して蒸気を発 生させ、かつ前記点火手段によって発生した蒸気に点火
    した後は加熱を停止する加熱手段とから成り、 前記各室は、前記廃液容器内に供給された 廃液が各室に徐々に供給されるように、互いに連通して
    いることを特徴とする廃液処理装置。 2、前記触媒が、板状の不燃性物質を担体として構成さ
    れている請求項1に記載の廃液処理装置。 3、前記触媒が、前記筒体の内壁に固定した支持部材に
    よって支持され、前記触媒及び支持部材によって前記空
    間が上下の二つの空間に分割されている請求項2に記載
    の廃液処理装置。 4、前記触媒を形状記憶合金よりなる支持杆によって支
    持し、前記空間内の温度が上昇すると、前記触媒と前記
    廃液容器内に収容された廃液の表面との距離が増加し、
    前記空間内の温度が下降すると、前記距離が減少するよ
    うに構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載
    の廃液処理装置。 5、前記筒体に被せられて前記空間の上部を塞ぐ蓋を有
    しており、当該蓋と前記筒体は、互いに重なり合う位置
    に空気取り入れ用の孔をそれぞれ有しており、蓋を筒体
    に対して相対的に移動すると前記孔の重なり度合いが変
    化するように構成されている請求項1ないし4のいずれ
    かに記載の廃液処理装置。
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