JPH02125836A - 鋳鉄薄板およびその製法 - Google Patents

鋳鉄薄板およびその製法

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JPH02125836A
JPH02125836A JP27455788A JP27455788A JPH02125836A JP H02125836 A JPH02125836 A JP H02125836A JP 27455788 A JP27455788 A JP 27455788A JP 27455788 A JP27455788 A JP 27455788A JP H02125836 A JPH02125836 A JP H02125836A
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Takatsugu Kusakawa
草川 隆次
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、鋳鉄急冷薄板に関する。
[従来の技術] 従来の鋳鉄は、鋳造性、耐候性、防振性、熱伝導性など
に優れているが、無可塑性であって、鋳鉄については鋳
物という概念が広く浸透している。
そして、厚さ1〜2mmの薄板の直接鋳造の報告はある
が、1mm以下の薄板についての研究は非常に少なく、
鋳鉄薄板の実用化は進んでいない。
このなめ、鋳鉄急冷薄板やこれを直接鋳造する技術の開
発が望まれている。
一方、金属ロール及び水などの冷却媒体を利用して溶融
金属を高速度で冷却凝固させ、板、薄帯、線、粒などに
直接成形する液体急冷法の一つに双ロール凝固法がある
。この方法は、回転中の一対のロール間隙に溶融金属を
注湯することにより、薄板状の微細結晶質金属材料を得
るものであって、板厚精度が良くや表面性状の優れた製
品が得られるので薄板の直接製造に適している。
しかし、双ロール凝固法は単ロール法に比べて製造条件
の調整が困難であり、また溶融金属の供給方法が製品に
大きな影響を及ぼす等の技術的課題がある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、靭性のある鋳鉄急冷薄板およびその製法を提
供することを目的としている。また、双ロール凝固法を
使った鋳鉄急冷薄板の製造を碓立することを目的として
いる。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明の鋳鉄急冷薄板の製
法においては、ロール間隔を薄板の厚さが0.2〜0.
5mmとなるようにし、冷却速度を10〜10”°C/
sとして、冷却後の鋳鉄組織の二次デンドライトアーム
スペーシングが1〜6μmになるようにしている。この
とき、双ロール凝固法を使って前記冷却速度を得ること
ができる。さらに、傾斜偏平形ノズルを使用して均一な
鋳鉄急冷薄板を得ている。また、本発明の鋳鉄急冷薄板
においては、薄板の厚さが0.2〜0.5mmで、マト
リックスが極めて細かく、薄板に対する180度曲げ加
工が可能となっている。具体的には、前記マトリックス
中で二次デンドライトアームスペーシングを1〜6μm
として靭性を確保している。
[作用] 上記のように構成された製法で鋳鉄薄板を作製すると、
極めて細かいマトリックスが得られ、こうして作製され
た鋳鉄薄板で曲げ加工したとき、180度曲げを行って
も鋳鉄薄板に割れが入らない靭性が得られる。
[実施例] 図面を参照して本発明を説明する。
本実施例で用いた双ロール装置の概略を第1図に示す。
ロール10は直径200mm、内径170mm、幅40
mmのCu−Cr合金製で、ばねによるロール圧下機構
を備えている。ロール1゜の回転数は400rpmまで
無段階に変化させることができる。ロール10の内部に
は冷却水噴射ノズル(図示せず)が挿入されていて、ロ
ール内面にそれぞれ毎分1800mlの冷却水12を噴
出することによりロール10を冷却している。この二つ
のロール10は、中心を結んだ線が水平面に対して0度
から90度まで変化させることができるが、本実施例で
は30度に傾斜させて行った。
また、ロール間隙部への注湯には溶融金属の供給量と流
動の制御を目的として耐熱ボード製の特殊ノズル14を
用いた。この特殊ノズル14は60度の角度でタンデイ
シュ16に一体に形成されていて、横幅25mmの偏平
形注湯開口を有している。このノズル14により、幅の
広い均一な厚みのフィルム状溶融金属流を得られた。さ
らに、ロール間隙部の出口付近には、製造した薄板を誘
導すると共に薄板の破断とロールへの巻き込みを防止す
るために、ガイド18が設置されている。
次に、前述の双ロール装置を使用した本発明の鋳鉄急冷
薄板の製法を説明する。
母材として鋳物用銑鉄に適量のスチールスクラップ、金
属シリコンを加え共晶組成の成分調整したちのを用い、
クリプトル炉で大気溶解した。−回の溶解量は約2kg
である。
脱硫処理を行なった後、Ca−8i系球状化剤またはM
g系球状化剤を添加して球状化処理を行なった。その後
Fe−50%Siを加え接種処理を行ない、ロール間隙
に特殊ノズル14を通して注湯した。得られた薄板の化
学組成を第1表に示す。
本実施例では、注湯温度をほぼ一定としロール回転速度
と初期ロール間隙を種々変化させ鋳鉄薄板の厚さを制御
した。すなわち、注湯温度は約1250℃に制御し、ロ
ール周速度を60〜320m/min、初期ロール間隙
を0.1〜0.5mmの間で変化させることにより厚さ
の異なる薄板を作製した。第2表に、薄板が製造された
時の条件とその板厚を示す。
ロール周速度や初期ロール間隙は、(1)式のように、
ノズル14からの溶融金属の噴出速度(ロール間への供
給速度)と薄板の製造速度(ロール間からの排出速度)
とのバランスにより決定した。
Q=2πRrd 1 p       (1)ここで、
Qはノズルからの溶融金属の供給速度(g/m1n)、
Rはロール半径(cm)、rはロールの回転数、dは初
期ロール間隔(cm)、■は薄板の幅(cm) 、そし
てρは溶融金属の密度(g/cm3)である。ロールの
回転速度の増加とロールと溶融金属との接触弧長の減少
に伴い、溶融金属がロールに接している時間が短くなり
ロールから発達する凝固殻の成長時間が減少すると考え
られることから、適当な注湯温度を選べば(1)式によ
って板厚の制御ができる。
作製した薄板は表面性状を観察した後に、一部を切り出
してそのミクロ組織を観察した。腐蝕にはピクラール溶
液(4%ピクリン酸、エチルアルコール溶液)を用いた
薄板の表面性状は溶融金属の流れの影響を強く湯に成っ
てしまったものは、凝固殻の圧延された跡が板の中心部
に残りやすかった。
ミクロ組織に関し、鋳造薄板の凝固組織は必ずしも一定
ではないが、本実施例では、溶融金属が急冷凝固されて
いるためにセメンタイトとオーステナイト(常温ではフ
ェライトとパーライトに変化する)の共晶である白銑組
織となっており、表層から柱状デンドライトが中心部ま
で成長している。また、本実施例では、板の中心部には
等軸デンドライト領域は見られず、最小ロールの間隔の
位置でほぼ凝固が完了しているものと思われた。
さらに、厚さの異なる薄板の凝固組織の検査から、板厚
の減少すなわち寸法減少効果による冷却速度の増加によ
り、デンドライト組織が微細になっていることがわかっ
た。これに関し、薄板断面における2次デンドライトア
ームスペーシングの分布の例を第2〜3図に示す。第2
図に示すように、板厚の大きいものく500μm)では
板の中心部に向かうほどアーム間隔の増加が見られるが
、第3図に示すように板厚の小さいもの(200μm)
では表層と中心部にそれほど差が見られなかった。
従って、板厚の小さいものでは細かいマトリックスが均
一に得られていることがわかる。
本実施例による鋳鉄薄板の厚さと融体の平均冷却速度の
関係を推算した結果を第4図に示す。これより冷却速度
は鋳片厚さが薄くなるほど大きくなることがわかる。平
均冷却速度は次式の2次デンドライトアームスペーシン
グと冷却速度の関係を急冷域まで拡大して概算したもの
である。
d2 ・2次アーム間隔(μm) ■ :冷却速度(°C/m1n) これより本実施例における急冷凝固中の冷却速度は、お
よそ103〜105°C/sの範囲であると推算される
。そして、本実施例で得られた鋳鉄の組織から、この範
囲の冷却速度であれば細かいのマトリックスが得られる
ことが分かる。特に、104°C/sの冷却速度が好ま
しい。
次に鋳造薄板に焼鈍を行った。すなわち、鋳造された薄
板を25cm長に切断し、木炭を充填した熱処理ケース
内に挿入し、第一次黒鉛化(900°C保持:1時間)
、第二次黒鉛化・フェライト化(700°Cへ急速下降
と保持:2時間)を行なっな。さらに、冷間圧延を施し
、一部のものについては応力除去焼鈍(700°C;1
5分)を行なった。
これらの処理を施した薄板について、断面のミクロ組織
観察及び機械的性質の測定を行なった。
その結果について以下に説明する。
−殻内に板厚の薄いもの、すなわち鋳造後の凝固組織の
微細なものほど黒鉛粒径が小さい傾向が見られた。した
がって急冷凝固とその後の熱処理によりフェライト地に
微細な球状黒鉛を分散させることができたといえる。
機械的性質について、引張強度、0.2%耐力は薄板よ
りJIS13号B試験片を作成し、インストロン型引張
試験機を用いて求めた。硬さはマイクロビッカース硬さ
試験機を用いて測定した。
これらの機械的性質を第3表に示す。冷間圧延のみを行
なった薄板は引張強さが80.9kg/mm2、ビッカ
ース硬さが300を示すものもあるが、伸びは小さく2
%程度であった。さらに応力除去焼鈍を施した薄板では
、引張強さが30゜4kg/mm2、ビッカース硬さが
200で、伸びは8.5%に及ぶものがあった。
特に強調すべきは、黒鉛化・フェライト化焼鈍後の鋳鉄
薄板は、組織を微細化させたなめに容易に180度曲げ
が可能なほど靭性を有していたことである。ここに、1
80度曲げとは板材を180度方向に曲げることを言う
。これは従来の鋳鉄には見られなかった性質である。
最後に熱処理中のミクロ組織の変化について説明する。
急冷凝固により得られた白銑組織はA1変態点より上の
900°C程度の領域に加熱すると、黒鉛の核がオース
ナイトとセメンタイトの境界付近に析出し、次第に大き
くなる。これと同時に、セメンタイトがオーステナイト
に固溶して消失し、オーステナイトから黒鉛が析出して
くる(第一次黒鉛化)。第一次黒鉛化終了時点ではオー
ステナイト基地に黒鉛が散在する形になっている。この
後、A1変態点より温度の低い700℃程度に板を保持
しておくと、オーステナイトはフェライトに転じていき
、オーステナイト中に固溶しきれなくなった炭素が黒鉛
として析出してくる。この結果、黒鉛粒はさらに成長す
る(第二次黒鉛化およびフェライト化)。
[発明の効果コ 双ロール凝固法により厚さ0.16〜0.50mmの共
晶組成鋳鉄急冷薄板を連続的に再現性よく製造すること
ができた。急冷凝固された薄板は板厚の薄いものほど微
細になっており、黒鉛化・フェライト化焼鈍により微細
黒鉛とフェライトの組織となった。熱処理後の板は容易
に180度曲げができるとともに冷間圧延が可能であっ
た。冷延材は機械的性質も良好であった。
(この頁以下余白) 第1表 第2表 第3表
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例で用いた双ロール装置の概略
説明断面図である。 第2図は、本発明にかかる鋳鉄薄板(厚さ500μm)
の断面における2次デンドライトアームスペーシングの
分布の例を示すグラフである。 第3図は、本発明にかかる鋳鉄薄板(厚さ200μm)
の断面における2次デンドライトアームスペーシングの
分布の例を示すグラフである。 第4図は、本実施例における鋳鉄薄板の厚さと融体の平
均冷却速度の関係を示すグラフである。 図中、参照数字は次のものを表す。 10 ・ ・ ・ ロール 12・・・冷却水 14・・・ノズル 16・ ・・タンデイシュ 18・・・ガイド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)厚さが0.2〜0.5mmで、180度曲げが可
    能な鋳鉄急冷薄板。
  2. (2)二次デンドライトアームスペーシングが1〜6μ
    mである請求項1記載の鋳鉄急冷薄板。
  3. (3)冷却速度が10^3〜10^5℃/sであるよう
    にしてロールにより急冷薄板を得る鋳鉄急冷薄板の製法
  4. (4)双ロール凝固法で前記冷却速度を得る請求項3記
    載の鋳鉄急冷薄板の製法。
  5. (5)傾斜偏平形ノズルを使用して溶融金属をフィルム
    状にロール間へ注湯する請求項4記載の鋳鉄急冷薄板の
    製法。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60187661A (ja) * 1984-03-05 1985-09-25 Nippon Steel Corp 強度・延性に優れた非磁性鉄−炭素合金

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60187661A (ja) * 1984-03-05 1985-09-25 Nippon Steel Corp 強度・延性に優れた非磁性鉄−炭素合金

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