JPH02116586A - 文字を有する絵柄フィルムの歪補正方法 - Google Patents

文字を有する絵柄フィルムの歪補正方法

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JPH02116586A
JPH02116586A JP26922488A JP26922488A JPH02116586A JP H02116586 A JPH02116586 A JP H02116586A JP 26922488 A JP26922488 A JP 26922488A JP 26922488 A JP26922488 A JP 26922488A JP H02116586 A JPH02116586 A JP H02116586A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は文字を有する絵柄フィルム歪補正方法、特に、
三次元曲面を有する成形物に文字を付与す乙場合の歪補
正方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、射出成形と同時に印刷フィルムを型の中に入れて
インクだけを成形物に転写させる射出同時給付法が普及
している。
第1図はこのような射出同時絵付法を行う装置の基本的
構成を示す図である。供給ロール1には転写フィルム2
が巻かれている。この転写フィルム2は、シリンダ3に
接続されたヒータ4を通り、雄型5と雌型6との間を通
って巻取りロール7で巻取られる。転写フィルム2には
、成形品に転写すべき絵柄や文字等が予め印刷されてい
る。この絵柄や文字等を型に位置合わせし、雄型5を雌
型6に押付けるか、あるいは雌型6から吸引を行うと、
転写フィルム2はヒータ4によって加熱されて伸びやす
くなっているため、雌型6の型に沿って変形する。こう
して、雄型5から樹脂を注入すれば、射出成形時に成形
物に転写フィルムの絵柄、文字等が転写される。
第2図は、上述の方法によって成形物8に転写フィルム
2による転写を行った状態を示した図である。三次元の
成形物の上面に文字が転写された印刷成形品9ができる
が、この印刷面は実際には第3図のように歪んだものと
なる。これは、転写フィルム2が伸びるためである。特
に文字を有する絵柄の場合は、歪んだ文字は非常に読み
にくいものとなり問題である。
このような歪みを補正するために、従来は、とりあえず
第3図に示すような歪んだ絵柄、文字等をもった印刷成
形品9を試作し、この試作品の印刷の歪量を手作業で測
定し、もともとの絵柄、文字等が描かれた版下を修正す
るという作業を行っている。修正した版下に基づいて更
に試作品を作成し、歪量を測定して修正を行うという作
業を繰返して最終的に使用する版下を得ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の手作業による歪補正では、手間と
時間がかかるためコストが高くなるとともに、良好な版
下の作成が非常に困難である。たとえば1miの方眼パ
ターンを用いて300X300m1の大きさの成形品に
ついての歪み補正を手作業で行った場合、方眼の交点座
標の数が9万点にも及び、人手によってこれを入力する
ことは非常に困難である。方眼の眼を荒くして交点数を
減らすこともできるが、精度が低下するため、高品質な
補正を行うことができない。
そこで本発明は、短時間に高品質な補正を行うことので
きる文字を有する絵柄フィルム歪補正方法を提供するこ
とを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、複数の基準点をもった基準パターンが形成さ
れた二次元の絵柄フィルムを成形品に合わせて三次元立
体状に成形したときに、基やパターンが歪むことにより
得られる歪パターンを、二次元の第1座標系に入力する
段階と、 成形品に付与すべき文字の輪郭を表わす輪郭図形が描か
れた絵柄を、被補正絵柄として第1座標系に入力し、同
一座標系上で歪パターンに重ねる段階と、 基準パターンを、第2座標系上で定義する段階と、 基準パターンにおける基準点と歪パターンにおける基準
点との対応関係に基づいて、第1座標系上の絵柄の写像
を第2座標系上に求める段階と、第2座標系上に求まっ
た写像を補正絵柄として出力する段階と、 補正絵柄上の歪んだ輪郭図形に基づいて、文字の割付け
を行う段階と、 により、文字を有する絵柄フィルムの歪補正を行うよう
にしたものである。
〔作 用〕
本発明によれば、まず基準パターンの印刷された絵柄フ
ィルムが成形品に合わせて成形される。
この結果、絵柄フィルム上のパターンは歪むことになる
。そこで第1座標系において、この歪んだパターンに歪
みのない正規の輪郭図形が重ね合わされる。一方、正規
の基準パターンが第2座標系上に作成される。そして両
座標系に作成された両パターンのそれぞれ対応する基準
点の位置関係に基づいて、第1座標系上の輪郭図形の写
像が第2座標系上に求められる。こうして得られた輪郭
図形の写像は、歪んだ図形となっている。この歪んだ輪
郭図形に基づいて文字の割付けが行われ、絵柄フィルム
が作成される。したがって、絵柄フィルム上で文字は歪
んだ位置に割付けられることになるが、この絵柄フィル
ムを成形品に合わせて成形すれば、絵柄フィルムが歪む
かわりに付与された文字は歪みのない正規の位置に割付
けられる。
〔実施例〕
以下、本発明を図示する実施例に基づいて説明する。こ
こでは、まず、文字だけではなく、一般的な絵柄を成形
品に転写する場合の実施例について説明し、後の95に
おいて本発明の特徴となる文字の割付けについての実施
例を説明することにする。
!31 装置の基本構成 第4図(a>は本発明に係る転写フィルム歪補正装置の
構成を示すブロック図、同図(b)はそのうちの歪補正
処理部の詳細図である。歪パターン画像読取装置11は
、歪パターンを画像として入力するための装置てあり、
CCDカメラやITVなどて構成される。被補正絵柄入
力装置12は、成形品に転写すべき絵柄を入力する装置
であり、フラットスキャナなどの装置を用いることがで
きる。
絵柄は版下または原版情報を用いて入力される。
なお、被補正絵柄入力装置12として、CADシステム
を利用することもできる。この場合、絵柄はCADシス
テムで作成されたデジタルデータがそのまま入力される
。演算処理装置13は、これらの装置から入力したデー
タに基づいて、絵柄の補正を行う装置であり、画像処理
部14と歪補正処理部15とを有する。画像処理部14
は、歪パターン画像読取装置11から入力したパターン
に基づいて、各基準点の位置座標を抽出する機能を有す
るがその動作については後に詳述する。歪補正処理部1
5は、画像処理部14から与えられるデータに基づいて
、被補正絵柄入力装置12から入力した絵柄を補正する
機能を有する。歪補正処理部15には、外部に磁気ディ
スクや磁気テープなどの記憶装置16が接続されており
、−度入力したデータや演算したデータなどを蓄積する
ことができる。記憶装置16は演算処理装置13の内部
に組み込んでもよい。歪補正処理部1.5で補正された
補正済絵柄は、補正済絵柄出力装置17によって出力さ
れる。この補正済絵柄出力装置17としては、プロッタ
、ドツトインパクトプリンタ、インクジェットプリンタ
、熱転写プリンタ、フィルムレコーダなどの装置を用い
ることができる。
また、フロッピディスクや磁気テープなどの記憶媒体に
データを一旦出力しておき、これをオフラインで他の出
力装置に伝送することもてきる。この場合、補正済絵柄
出力装置17は、各記憶媒体のドライブ装置となる。な
お、歪補正処理部15は、第4図(b)に示すように、
第1座標系18と、第2座標系19と、写像演算装置2
0と、を有するが、その動作については後で詳述する。
目2 装置の基本動作 ここでは、まず第4図(a)に示す装置全体の動作を説
明する。第2図に示したように、転写フィルム2を成形
物8に合わせて成形すると、絵柄には第3図に示すよう
な歪みが生じる。したがって、たとえば第5図(a)に
示すように、転写フィルム2に正方格子パターンを印刷
しておき、成形物8に合わせて実際に成形すると、転写
フィルム2が伸びるため、同図(b)に示すようにこの
パターンは歪むことになる。実際に成形物を作成せずに
、雌型に吸引して転写フィルム2のみを成形しても同様
である。この転写フィルムの成形の様子は第5図(C)
および(d)の上面図により明瞭に示されている。ここ
では、正方格子パターンを用いた例を示すが、このパタ
ーンは要するに複数の基準点をもった基僧パターンであ
れば、どのようなものを用いてもかまわない。一般には
方眼柄、斜交座標の柄、極座標の柄などのパターンか好
ましい。
正方格子パターンの場合には、格子の各交点、すなわち
各正方形の四頂点が基準点となる。なお、転写フィルム
の一部に型との位置合わせ用マークをつけておき、成形
時にこの位置合わせ用マークを型に合わせるようにする
と、後の工程での位置合わせが容易になる。
オペレータは歪パターン画像読取装置11によって、第
5図(d)に示すような歪パターンを入力する。後述す
るように、この歪パターン画像読取装置11は、具体的
にはビデオカメラなどの装置であり、読取られた画像デ
ータは、画像処理部14において、二値化処理、細線化
処理などの画像処理が施されて、各交点(格子点)の位
置が検出される。一方、オペレータは被補正絵柄入力装
置12によって、印刷すべき絵柄の版下または原版から
、その絵柄を画像データとして入力する。
歪補正処理部15は、画像処理部14で処理されたデー
タ、被補正絵柄入力装置12で入力されたデータ、およ
び予め記憶していた歪みのない正方格子パターンに基づ
いて、補正済絵柄を生成する。この補正済絵柄は補正済
絵柄出力装置によって外部に出力される。
続いて、画像処理部]4および歪補正処理部15の動作
について章を改めて詳述する。
53 画像処理部の動作 3.1  全体の手順 画像処理部14の動作を第6図の流れ図に示す。
まず、ステップS1において二値化処理が行われる。歪
パターン画像読取装置11から与えられる画像は階調を
もった画像である。たとえば、1つの画素はO〜255
の間のいずれかの濃度値をもったものである。これを二
値化すると、すべての画素は“0”または“1”のいず
れかの値をとることになる。二値化の方法としては、一
般に固定しきい値による二値化と、浮動しきい値による
二値化が知られている。前者は各画素を、固定濃度値(
たとえば全画素の濃度値の平均値)を境に“1”か“0
”かに分ける方法である。後者は境となる濃度値を画像
内の各部で変化させる方法であり、画像読取時に照明に
よる明度分布が生じているような場合に有効である。正
方格子の歪パターンを二値化した例を第7図(a)に示
す。
続いてステップS2において、細線化処理が行われる。
これは、二値化したパターンを線幅が1画素になるよう
に細線化する処理である。このような細線化処理は、た
とえば「画像処理ザブルーチン・パッケージ 5PID
ERUSER”SMANUALJ  (昭和57年、協
同システム開発株式会社刊)の491頁からに詳述され
ている公知の方法なので、ここでは説明を省略する。第
7図(a)のパターンを細線化した例を同図(b)に示
す。
最後にステップS3において、交点追跡処理が行われる
。これは、第7図(b)のように細線化処理されたパタ
ーンから、同図(C)のように交点Vを決定する処理で
ある。第7図(b)に示す細線化処理されたパターンの
拡大図を第8図に示す。ここで円で示されているのが1
つの画素である。このように互いに連結した多数の画素
の中で、どの画素が交点(すなわち格子パターンの格子
点)であるかを決定するのが交点追跡処理である。次に
、この交点追跡処理の詳細を第9図および第10図の流
れ図を参照して説明する。
3.2  交点追跡処理 まず、ステップS4において、各画素について連結数の
計算を行う。ここで、ある画素についての連結数とは、
その周囲に別な画素がいくつ存在するかを示す数である
。第11図に示すように、ハツチングを施して示す着目
する画素についての連結数Cは、同図(a)〜(c)の
場合、それぞれ0〜4である。なお、細線化処理か施さ
れているだめ、周囲の画素は必ず互いに孤立しており、
連結数C−4が最大値となる。この連結数によって、着
目すべき点の属性を次のとおり決定することができる。
C−0孤立点(例、第8図のa点) C=1  端点 (例:第8図のb点)C=2  連続
点(例:第8図の0点)C−3分岐点(例:第8図の6
1〜14点)C−4交点 (例:第8図のe点) 次に、ステップS5において、初期追跡開始点の指定を
行う。これは、オペレータが第8図のような表示を見て
、明らかに交点と認識できる点(たとえば点e)を初期
追跡開始点として指定すればよい。オペレータが最初に
この点を指定すれば、ステップS6以降の手順により他
の交点は自動的に決定される。ステップS6では、追跡
開始点および追跡方向が決定される。追跡開始点はいま
の場合、ステップS5で指定した初期追跡開始点となる
。また、追跡方向は、たとえば右方向へと予め定めてお
けばよい。以下の手順では、追跡開始点から右方向へ順
次交点が追跡されてゆくことになる。このような交点追
跡の概念図を第12図に示す。たとえば、追跡開始点が
点S1であったとすると、図の実線矢印の方向に追跡が
行われ、交点S2.S3.S4が決定されてゆく。右方
向への追跡が不可能になったら、今度は点S1から図の
破線矢印で示す逆方向への追跡を行うことになる。この
ように横方向へ追跡を行う場合には、右または左方向に
のみ追跡が行われ、上下の縦方向への追跡は行われない
。したがって、たとえば点S5が交点であることが認識
されても、現時点では交点S5への追跡は行われない。
実際には次のような手順で交点追跡が行われる。
まず、ステップS7で交点検出処理が行われる。
いま、第13図(a)において、図の矢印方向に追跡が
行われており、交点aに至るまでの各交点が追跡済であ
るものとする。ここで、「ある交点が追跡済」というこ
とは、ある画素が格子パターンの格子点であることが確
認され、その座標値も確認されており、かつ(格子内で
の位相的位置も確認された状態をいう。位相的位置の確
認は、たとえば第13図(b)において、実線で示すよ
うな交点の連結状態が正しく、破線で示すような連結状
態は誤りであるというような確認である。ステップS7
の交点検出処理は、交点aに連結した3つの交点す、c
、dを検出する処理である。矢印後方の交点は既に追跡
済であるため、交点aに隣接する未追跡交点としては3
つの交点す、c、dが残っており、この3つの交点がス
テップs7で求められるのである。
次に、ステップS8で追跡成功か否かを判断する。3つ
の交点のうち、位相幾何学的に中央に位置する交点(こ
の場合、交点C)が次に追跡すべき交点となるが、これ
が追跡交点として適当であるか否かが判断されるのであ
る。すなわち、交点aの次に交点Cを追跡することが適
当かが判断される。これはたとえば、点aC間の距離が
所定の範囲内にあるか否かを判断すればよい。
交点Cが適当なものであれば、追跡成功としてステップ
S9において、この交点Cを追跡済の交点として記録す
る。具体的には、追跡済の交点座標を記録するマトリッ
クスを用意し、交点aの座標値の右隣に交点Cの座標値
を記録することになる。このようにマトリックスを用い
れば、交点の位置と位を目関係が同時に記録できる。続
いて、ステップSIOで未追跡交点の記録を行う。ここ
で、未追跡交点とは、第13図(a)の交点す、dであ
る。交点追跡は右方向に行われているため、現段階では
交点す、dは追跡されないが、せっがく交点として認識
されたのであるがら、これらの点は交点であるが、まだ
追跡はしていないという事実を5己録しておくのである
こうして、再びステップS7へ戻り、次の3交点e、f
、gが検出される。以下、この手順を繰り返し、右方へ
右方へと交点追跡がなされる。こうして、第13図(C
)に示すように、ハツチングを施した交点が追跡交点と
して記録され、二重丸で示した交点が未追跡交点として
記録される。×印で示した交点はまだ検出されていない
なお、ステップS8で追跡が成功しなかった場合はステ
ップSllにおいて、いままでに追跡方向の逆転が行わ
れたか判断され、逆転がまたであればステップS12に
おいて、追跡方向を逆転しステップS7からの追跡が続
行される。すなわち、第12図の破線矢印に示す方向へ
追跡が行われるのである。追跡が成功せず、かっ、追跡
方向も逆転済である場合には、ステップ313において
、未追跡交点が残っているか否かが判断される。残って
いれば、ステップs6へ戻り、未追跡交点のうちのいず
れか1点を新たな追跡開始点として、追跡が続行される
。すなわち、第13図(C)において、二重丸で示した
交点のいずれが1点が追跡開始点とされ、まず右方向へ
の追跡が行われる。
この追跡によって、今まで未追跡交点(二重丸)であっ
た交点が、追跡情交点(ハツチング)へと変わってゆく
ことになり、同時に今まで検出されていなかった交点(
×印)が検出され新たな未追跡交点として記録される。
結局、以後の処理において、交点は未検出交点(×)か
ら未追跡交点に1丸)を経て、最終的に追跡済交点(ハ
ツチング)へと順次変わってゆくことになる。こうして
、未追跡交点がなくなれば、すべての交点が追跡済とな
り、第7図(C)に示すような交点Vの位置座標が求ま
る。
3.3  交点検出処理 次に、第9図ステップS7の交点検出処理の詳細を第1
0図の流れ図を参照して説明する。前述のように、この
処理は第13図(a)の交点aから、交点す、c、dを
検出する処理である。まず、ステップS14において、
検出方向を決定する。第13図(a)の例において、交
点すを検出するのであれば、上方向が検出方向となる。
そしてステップS15においてその検出方向に1画素分
画素を追跡する。すなわち、画素gが着目される。そし
て、着目した画素の属性が、分岐点(ステップ516)
か、交点か(ステップ517)、端点か(ステップ51
8)、あるいは連続点か(ステップ519)、を判断す
る。(画素を順次追跡しているため、孤立点であること
はない) この属性の判断は、前述したように、ステッ
プS4で求めた各画素の連結数を参照して行うことがで
きる。
追跡した画素が連続点である限り、ステップS15へ戻
って1画素分の追跡を続けてゆく。第13図(a)の例
では、交点aから点b(この時点ては点すが交点である
ことは認識されていない)に向かって上方へ1画素ずつ
追跡が行われることになる。そして、 (1)属性が「交点」である画素が見付かったら(ステ
ップ517)、ステップ521で交点検出と判断する。
この場合は、その画素の座標位置がそのまま交点の座標
位置となる。たとえば、第8図のe点は属性が「交点」
であり、この座標位置がそのまま交点の座標位置となる
(2)属性が「分岐点」である画素が見付かったら(ス
テップ516)、ステップS20において、対となる分
岐点を捜し、両者の平均座標を交点の座標位置とする。
たとえば第8図の61点が属性「分岐点」の点として見
付かったら、これと対となる分岐点d2を捜すことにな
る。これは、たとえば分岐点d1から所定半径以内に存
在する別な分岐点としてd2を捜せばよい。このような
一対の分岐点は元来1つの交点であったと考えられるの
で、線分dld2の中点(両分岐点の平均座標)をもっ
て交点の座標位置とするのである。分岐点の対d3.d
4についても同様である。
(3)属性が「端点」である画素が見付かったら(ステ
ップ518)、ステップS22において、「交点検出で
きず」の判断をする。
このようにして、隣接する交点の検出が行われる。前述
のように、交点追跡を行う場合、1つの交点について隣
接する3つの交点の検出が行われる。そこで、ステップ
S2Bで全検出方向について終了するまで、ステップS
14からの手順が繰り返され、3つの交点検出がなされ
る。なお、このような交点検出は、あくまでも交点が検
出されていない場合に必要な処理であって、隣接する交
点が追跡済交点あるいは未追跡交点として既に検出され
ている場合には不要な処理である。
3.4  交点を求める別な手法 I さて、上述したように、第7図(a)に示すような二値
化された歪パターンの画像を同図(b)のように細線化
し、さらに交点追跡によって同図(C)のように交点位
置か決定されることになるが、この交点位置を求めるよ
り簡便な別な手法をここで述べておく。この手法では、
細線化や交点追跡といった手順が全く必要ない。第7図
(a)に示す二値化画像から直接交点位置(正確には、
交点位置そのものではなく、交点に準する点の位置であ
る)を求めることができるのである。
第7図(a)に示すように、二値化された歪パターンの
画像は、白または黒の画素の集合となっている。上述し
た細線化処理は黒い部分の幅を1画素分になるまで狭め
る処理であり、交点追跡処理は更に交点となる黒い画素
の位置を決定する処理であるといえる。いずれも、黒い
画素に着目した処理といえる。ここで説明する別な手法
は、逆に白い画素に着目した処理である。第7図(a)
に示すパターンの拡大図を同図(d)に示す。ここで、
白い部分は多数の白い画素で構成され、黒い部分は多数
の黒い画素で構成されている。いま、それぞれ独立した
白い部分ごとにその幾何的な重心Wを求めると、第7図
(d)に示すように、各白い部分の中央部に重心Wが求
まる。この重心Wの位置座標は、単純な算術演算で求め
ることができる。
この手法の特徴は、この重心Wを交点Vの代わりに用い
ようという発想にある。第7図(d)に示されているよ
うに、交点Vが格子配列をとるのと同様に、重心Wも格
子配列をとることになる。交点からなる格子と重心から
なる格子との関係を第7図(0)に示す。この図の実線
で示すような交点からなる格子があったとすると、重心
からなる格子は図の破線で示すような格子となる。それ
ぞれの格子点の位置はずれているが、いずれも格子とし
てはほぼ同じ位相情報をもつ。したがって、もとの格子
に歪みがあれば、その格子の重心を連結して作った格子
も同じ歪みをもつのである。結局、第7図(d)におけ
る交点Vを求める代わりに、重心Wを求め、これを交点
として取り扱っても支障は生じない。この手法は、演算
が単純なだけでなく、画像読取時に混入するノイズの影
響を受けにくいというメリットがある。
3.5  交点を求める別な手法 ■ 上述の方法はいずれも細線化処理を行なった後に交点を
求める方法であるが、ここでは細線化処理をせずに交点
を求めるための方法を説明する。
第14図(a)は、入力したパターンを細線化する前の
段階のパターンの一部を示す。すなわち、第7図(a)
に示すパターンの部分拡大図に相当する。
ここで白丸で表わすのは、各画素である。人間はこのパ
ターンを幅Wの水平方向の線の一部であると認識するこ
とができるが、コンピュータにこれを認識させるために
は、所定のアルゴリズムによる解析を行わねばならない
そこでまず、直径Rの円を定義する。ここで、R>Wと
なるように設定する。この円で囲まれた領域をスポット
閉領域と呼ぶことにする。このスポット閉領域を、第1
4図(a)に示すようにパターンの一部に重ね、スポッ
ト閉領域の境界線上あるいはその返戻にある画素を境界
画素として抽出するのである。第14図(b)は、同図
(a)の拡大図である。ここでハツチングで示された画
素が抽出された境界画素である。この例の場合、境界画
素は、G1と62との2つのグループに分かれた分布と
なっている。このように境界画素の分布が2つのグルー
プに分かれた場合には、現在のスポット閉領域は、パタ
ーンの連続点上にあると判断するのである。すなわち、
前述の実施例における第11図(C)と等価である。結
局、この方法の要点は、境界画素の分布におけるグルー
プの数を前述の実施例の連結数Cと等価に扱えばよいの
である。第14図(b)の場合、グループ数は2である
から、連結数C−2の場合と等価に扱えばよい。
第14図(C)のスポット閉領域SP3について同様の
判断を行うと、境界画素は1つのグループだけであるの
で、連結数C−1の場合と等価になり、第11−図(b
)に相当する扱いをすればよい。
すなわち、端点と判断される。
第14図(d)のスポット閉領域について同様の判断を
行うと、境界画素は4つのグループGl。
G2.G3.G4に分かれるので、連結数G−4の場合
と等価になり、第11図(e)に相当する扱いをすれば
よい。すなわち、交点と判断される。
第14図(e)のスポット閉領域について同様の判断を
行うと、境界画素は3つのグループGl。
G2.G3に分かれるので、連結数C−3の場合と等価
になり、第11図(d)に相当する扱いをすればよい。
すなわち、分岐点と判断される。
以上のようにして、細線化処理を行わずに交点の認識が
可能になる。なお交点の位置は、第14図(d)におい
て、グループG1の画素の重心位置とグループG2の画
素の重心位置とを結ぶ直線と、グループG3の画素の重
心位置とグループG4の画素の重心位置とを結ぶ直線と
の交点PXを求め、これを交点座標とすればよい。
また、交点から次の交点までの追跡は、第14図(C)
に示すように、1つのスポット閉領域SP1についての
判断が終了したら、スポット閉領域をSF3にまで移動
させて同様の判断処理を繰り返すようにすればよい。ス
ポット閉領域の移動方向は、第14図(b)に示すよう
に、グループG1の画素の重心位置g1とグループG2
の画素の重心位置g2とを結ぶ直線gの方向になるよう
にする。移動ピッチptは、Pt<Rとなるようにオペ
レータが適当な値を指定してやればよい。ただし、Pt
<<Rになると、処理に時間がかかり過ぎ好ましくない
。なお、第14図(e)に分岐点の例を示したが、細線
化処理を行っていないため、理論的には分岐点が現れる
ことはない。
94 歪み補正処理部の動作 4.1 全体の手順 前述のように歪補正処理部15は、第5図(c)に示す
ような基準パターンデータを予め記憶している。なお、
この基準パターンデータは記憶装置16から読み出すよ
うにしてもよい。また歪補正処理部15には、画像処理
部14から第5図(d)に示すような歪パターンデータ
が与えられ、被補正絵柄入力装置12から被補正絵柄の
データが与えられる。この歪補正処理部15内部には、
第4図(b)に示すように2つの座標系が用意されてい
る。
以下、第4図(b)の基本構成図および第15図の流れ
図を参照して、その動作を説明することにする。まず、
歪パターンデータは第1座標系18に与えられ(ステッ
プ524)、基準パターンデータは第2座標系1つに与
えられる(ステップ525)。そして、被補正絵柄デー
タは第1座標系18に与えられる(ステップ526)。
この例では、rAJなる文字を絵柄として扱う場合を示
すことにする。したがって、第1座標系18上では、歪
パターンに歪んでいない正規の文字(被補正絵M)rA
Jが重なることになる。写像演算装置20は、第1座標
系18上の基準パターンの基■点と、第2座標系1つ上
の歪パターンの基準点と、の対応関係に基づいて、文字
rAJの写像を第2座標系1つ上に求める演算を行う(
ステップ527)。この写像は、第4図(b)に示すよ
うに歪んだ文字「A」 (補正済絵柄)となる。補正済
絵柄出力装置17に対しては、この歪んだ文字rAJの
画像データが出力される。これを受けて、補正済絵柄出
力装置17(たとえばプロッタ)は歪んだ文字「A」を
補正版下として描画する(ステップ828)。この補正
版下に基づいて、転写フィルム2に歪んだ文字rAJを
印刷し、第2図に示すように前回と同じ条件で成形、転
写を行えば、転写フィルム2が前回と同じ条件で伸びる
ため、結局、印刷成形品9の上面には、歪みのない文字
rAJが転写されることになる。
4.2 写像演算の実施例 次に、写像演算装置20の行う写像演算の実施例を説明
する。写像演算装置20は、第4図(b)に示すように
、第1座標系18上で絵柄を構成する各点の写像を第2
座標系19上に求める仕事を行う。すなわち、第1座標
系18上の任意の一点Pについて、第2座標系1つ上の
写像点Qを求めることができればよい。
従来から、第2座標系19上の正規なパターンを第1座
標系18上の歪んだパターンに変換する関数fを求める
手法が知られている。ところが、点Pの写像点Qを求め
るには、関数fの逆関数gを求める必要があり、数学的
に非常に困難な作業となる。そこで、このような関数を
用いない方法を考える。いま、−点Pが基準点(#8子
点)の位置にある点であれば、これに対する写]象点Q
は容易に求まる。すなわち、第4図(b)において、点
P1の写像点は点Q1となる。正方格子の位置[]的に
対応する格子点が写像点となるのである。問題は、−点
P2のように格子の内部にある点について、写像点Q2
を求める方法である。ここで、−点P2の所属する格子
ABCDに対応する第2座標系上の格子EFGHは、位
相的に対応する格子としてすぐにみつけることかできる
。この例の場合、−点P2の所属する格子は右下の格子
であるから、対応する第2座標系上の格子も右下の格子
となる。続いて、格子ABCD内の一点P2に対応する
点Q2を、格子EFGH内に求めればよい。この点Qは
、結局、位相的に点Pに対応する位置にある点として求
めることになる。このように、位相的に対応する点を求
める手法も、従来からいくつかの方法が知られている。
ところが、従来の方法はいずれも絵柄に段差が生じると
いう問題ある。すなわち、第16図(a)に示すように
、隣接する2つの単位格子にまたがった絵柄について、
これを構成する各点の写像を求めた場合、同図(b)に
示すような写像が得られればよいが、従来の方法では、
同図(C)のように段差が生じてしまうのである。本願
発明者は、絵柄に段差の生じない写像を得ることができ
る具体的手法をいくつか考案したので、以下に4つの例
を説明する。
以下の4つの方法は、いずれにも共通した規則が適用さ
れる。すなわち、隣接した単位格子にまたがった点(た
とえば第16図(a)の点P)についての写像を求める
際に、このまたがった点をはさむ2つの格子点(第16
図(a)の点B、  C)の座標値のみによって写像(
第16図(b)の点Q)が決定される。このような条件
を満足するような方法で写像を求めれば、絵柄に段差が
生じるという問題を解決することができる。
< m : n分割法〉 まず、第1の手法を第17図を参照して説明する。いま
、第17図(a)に示すように、格子点ABCD内の一
点Pに対応する写像点Qを、同図(h)に示す正方格子
EFGH内に求める場合を考える。はじめに、格子点A
BCDを結んで四角形ABCDを作る。そして、直線A
BとDCとの交点Xと点Pとを直線で結び、この直線の
四角形ABCD内の部分を点Pが分割する比m二nを求
める。更に、直線ADとBCとの交点Yと点Pとを直線
で結び、この直線の四角形ABCD内の部分を点Pが分
割する比q:rを求める。一方、正方格子EFGHでは
、辺EFおよびHGをそれぞれmanに分割する二点I
Jを結ぶ直線と、辺FGおよびEHをそれぞれq:rに
分割する二点KLを結ぶ直線と、を引き、この交点を点
Qとするのである。各点はそれぞれ(x、  y)の二
次元座標値で与えられているため、上述の手法は非常に
容易な演算によって行うことが可能である。なお、第1
8図に示すように、四角形ABCDの対辺、たとえば辺
BCとADが平行な場合は交点Yが求められなくなるが
、この場合は、点Pを通り辺BCまたはACに平行な直
線を考えればよい。
く等分割法〉 第2の手法を第20図を参照して説明する。まず、第2
0図(a)に示すように、点Pを通り辺ABおよび辺C
Dを等しい比m:nで分割する点IおよびJ (Al 
: IB=DJ : JC−m:n)を通る直線j71
と、点Pを通り辺BCおよび辺ADを等しい比q:rで
分割する点におよびL(AK:KD−BL : LC−
q : r)を通る直線Ω2とを引く。このときの比、
m:nおよびq:rを用いて、第20図(b)のように
写像点Qを求める。すなわち、辺EFおよびHGをそれ
ぞれm:nに分割する二点I’  J’を結ぶ直線と、
辺FGおよびEHをそれぞれq:rに分割する二点に’
 L’を結ぶ直線と、の交点を点Qとすればよい。
m:nを演算で求める方法の一例を以下に示す。
いま、4点ABCDの座標値を、それぞれ(x a。
ya)、  (Xb、yb)+  (xc、yc)。
(x d、  y d)とし、点Pの座標値を(X r
) +yp)とする。ここで、点1.  Jの座標値を
、(xi、yi)、  (xj、Yj)とすると、xi
−m・ (xb−xa)+xa    (1)x  j
  −m  ・  (yb−ya)  +ya    
     (2)yi−m争(xc−xd) 十xd 
   (3)yj−m・ (yc−yd)+yd   
 (4)一般に、2点XI (xi、yl)、X2 (
x2゜y2)を通る直線は、 (y−yl)(x2−xi) = (x−xl)(y2−yl)     (5)で表
される。したがって、直線g1の方程式は、(y  Y
i)(xj−xi) =(x−xi)(yj  yi)    (6)となる
。この式に式(1)〜(4)を代入し、かっX。
yに点Pの座標(Xi)、  yp)を代入すれば、a
m2+bm+c−0(7) なる形のmについての式が得られる。ここで、a〜Cは
既知の座標値から求まる係数である。この式(7)を解
けば、0≦m≦1なるmが求まる。
n冑1−m                  (8
)であるから、m二〇の比を演算で求めることができる
。q:rも同様に求まる。
〈歪量空間法〉 続いて第3の手法を説明する。まず、前述の第1の手法
または第2の手法を用いて、rn:nおよびq:rの比
を求める。ここでは、第1の手法でこれらの比を求めた
場合について説明する。第19図において、各点ABC
DのXおよびy座標値について、正方形EFGH(第4
図(b))の対応する各頂点のXおよびy座標値との差
を求める。
たとえば、点Aの座標値が(x、  y)であり、点E
の座標値が(x*、y*)である場合には、差はΔ1x
−x−x*、 Δ1y−y−y*となる。これを、AB
CDの各点について第19図に示すように求める。そし
て、差の総合計ΔXおよびΔyを次式によって求める。
ΔX鞠Δ1x−n/ (m+n)  #r/ (q−’
−,r)+Δ2x−m/(m+n)  ・r/ (q+
r)+Δ3x−m/ (m+n)  ・q/ (q+r
)+Δ4x@n/  (m+n)  ・q/(q+r)
Δy−Δty−n/ (m+n)  ・r/(q+r)
+Δ2y11m/(m+n)@ r/(q+r)+Δ3
y番m/ (m+n)  aq/ (q+ r)+Δ4
y−n/ (m+n)  拳q/(q+r)点Pを差Δ
x1Δyだけ移動させた座標に、点Qが求まる。
く三角形ベクトル比分割法〉 最後に、第4の手法を第21図を参照して説明する。こ
の方法では、第21図(a)に示すように、点Pが所属
する四角形を2つの三角形に分割し、点Pの所属する方
の三角形を抽出して写像を求めるものである。すなわち
、今までの3つの手法における四角形ABCDおよび正
方形EFGHの代わりに、それぞれ三角形ABC(第2
1図(b))および直角二等辺三角形DEF (第21
図(C))を用い、図の一点鎖線で示す対となる三角形
の部分を無視して取り扱えばよい。
まず、点Aから点PにベクトルAPを引き、ベクトルキ
およびベクトルに7をそれぞれ+11−位ベクトルとし
て、ベクトルAPを で表わして係数aおよびbを求める。ここで0≦a≦1
.0≦b≦1である。そして、2つの単位ベクトルDE
およびDFによって、 n−aIイ+b五了 で表わされるベクトルDQを求め、その先端位置として
点Qを求める。
4.3 写像演算についての補足 最後に具体的な写像演算を行う場合に好ましい実施例を
補足的に述べる。
まず、被補正絵柄データが第1座標系にベクトルデータ
で与えられた場合には、このベクトルデータを細分化し
てから写像を求めるのが好ましい。
たとえば、第22図(a)に示すように、被補正絵柄が
5点におけるベクトルで与えられた場合、この5点の写
像を求めて写像点を新たなベクトルで結んだ場合、点間
の細かい情報が失われてしまう。
そこでまず、第22図(b)に示すように、ベクトルデ
ータを細分化し1つのベクトルの長さを微小化してやっ
た後、同図(C)に示すように、第2座標系に写像を求
めて補正済絵柄とすれば、点間の細かい情報まで再現さ
れる。
被補正絵柄データか第1座標系にラスターデータで与え
られた場合には、第2座標系に得られる補正済絵柄に画
素抜けが生じることがある。この様子を第23図に示す
。ここで、同図(a)および(b)は第1座標系に与え
らえる被補正絵柄および歪パターンを示し、同図(C)
および(d)は第2座標系にり、えられる補正済絵柄お
よびハネパターンを示す。同図(a)に示す被補正絵柄
の写像が、同図(c)に示す補正済絵柄に相当するが、
同図(c)の白丸で示す部分に画素抜けが生じているこ
とがわかる。これは、同図(a)の画素1つ1つについ
て、第2座標系に写像を求めたためである。
このような画素抜けに対処する1つの方法は、周囲の画
素に基づいて補間を行う方法である。たとえば、図の黒
丸で示す画素を“1″、それ以外の画素を“0”と表し
、値“0“の画素のうち周囲8つの画素の値の合計が所
定値以上(たとえば5以上)である場合には、その画素
を“1”に修正するというような作業を行えば、第23
図(C)の白丸で示す画素はすべて黒丸に修正される。
画素抜けに対処する別な方法は、第1座標系への逆写像
を求め、逆写像の位置にある画素に基づいて補間を行う
方法である。たとえば、第23図(C)の白丸の画素に
ついて、第1座標系への逆写像を求めると、同図(a)
のいずれかの黒丸の画素の位置に写像が求まるはずであ
る。したがって、逆写像の位置に黒丸があれば、もとに
なった第2座標系上の画素も黒丸に修正するような補間
を行えばよい。
なお、このような逆写像を求めるという方法は、画素抜
けの補間に利用できるだけでなく、第2座標系上に補正
済絵柄のラスターデータそのものを求めるのに利用する
こともできる。この場合は、第1座標系上の各画素につ
いて、第2座標系」−に写像を求める作業は不要になる
。たとえば、第23図(C)に示す例では、10×10
の画素を第2座標系上で定義する。各画素が“O”か“
1”かはまだ未定である。そして、すべての画素1つ1
つについて、第1座標系上に逆写像を求め、この逆写像
位置の画素の値に基づいて、第2座標系上で定義した各
画素の値を“0“にするか“1”にするか決定するので
ある。
95 文字の割付は方法 以上、絵柄フィルムの歪補正方法の一般的な実施例を説
明したが、ここでは、特に文字を有する絵柄フィルムの
歪補正方法について述べる。
5.1  第1の実施例 前述のように、正規の絵柄が印刷された転写フィルムを
用いて、成形品に絵柄の転写を行うと、成形品上の絵柄
は歪んだものとなる。したがって、正規の絵柄が文字列
を含んでいた場合、成形品上の文字列は、文字自体に歪
みが生ずるとともに、文字の配列にも歪みが生じること
になる。ここで述べる第1の実施例は、文字の配列に生
じる歪みを補正しようとするものである。以下にその手
順を説明する。
まず、第4図(a)に示す装置を用い、歪パターン画像
読取装置11から第5図(d)に示すような歪パターン
を入力し、これを画像処理部14で処理して歪補正処理
部15に与える点は、前述の実施例と同様である。一方
、被補正絵柄入力装置12からは、被補正絵柄、すなわ
ち歪みのない正規の絵柄が入力される。このとき、この
正規の絵柄の中の文字の部分は、文字自体ではなく、文
字の輪郭図形に相尚する外接四角形で表わしておく。
たとえば、第24図(a)に示すような文字を有する絵
柄の場合、同図(b)に示すような外接四角形を定義し
、絵柄としては同図(C)に示すように、文字の代わり
にこの外接四角形だけを表わすようにする。したがって
、被補正絵柄入力装置12からは、文字自体ではなく、
その外接四角形が描かれた絵柄が入力されることになる
続いて、歪補正処理部15においてこの絵柄に対する補
正がなされ、補正済絵柄は出力装置17を介して出力さ
れる。このようにして出力された補正済絵柄上の外接四
角形およびその配列は、たとえば第25図(a)に示す
ように歪んだものとなる。このような歪んだ外接四角形
の配列に基づいて、オペレータは同図(b)に示すよう
に最適な位置に文字の割付けを行う。すなわち、歪んだ
外接四角形の配列は、オペレータに文字割付けの目安を
与えることになる。このようにして文字を割り付けた絵
柄に基づいて、転写フィルムが作成される。この転写フ
ィルムを成形品に合わせて成形を行えば、成形品上に転
写された絵柄の文字の配列は歪みの少ないものとなる。
5.2 第2の実施例 前述の第1の実施例は、文字の配列に生じる歪みを補正
しようとするものであるが、ここで述べる第2の実施例
は、文字の配列に生じる歪みを補正するとともに、文字
自体の歪みも補正しようとするものである。この第2の
実施例では、第25図(a)に示すような補正済絵柄を
出力する手順までは、前述の第1の実施例と全く同様で
ある。ただ、第1の実施例では、歪んだ外接四角形に同
一の規格の文字(たとえば、正体)を割付けていたが、
この第2の実施例では、外接四角形の歪み具合に合った
変形文字を割付ける点が異なる。一般に、電算写植機な
どには、種々の変形文字が用意されている。たとえば、
第26図(a)に示す正体に対し、(b)の事件、(C
)の長体、(d)の斜体などの変形文字が予め用意され
ている。また、任意の倍率で縮小あるいは拡大した変形
文字を利用することも可能である。そこで、オペレータ
は補正済絵柄上の歪んだ外接四角形のそれぞれを見なが
ら、これに最も適した変形文字を選択し、この選択した
変形文字を各外接四角形の最適な位置に割り付ける。た
とえば、第27図(a)のような歪みのない外接四角形
が得られた場合には、正体を割り付ければよいが、同図
(b)のような場合には30%の事件を、同図(C)の
ような場合には30%の長体を、同図(d)のような場
合には30°の横斜体を、同図(e)のような場合には
306の縦斜体を、それぞれ割付ければよい。また、同
図(「)のような場合には正体を全体に30%縮小した
文字を割付ければよい。更に、同図(g)のような場合
には30%の事件を30°の横斜体とすればよい。この
ようにして、転写フィルム上では種々の変形文字が割付
けられることになるが、この転写フィルムを成形品に合
わせて成形を行えば、成形品上に転写された絵柄の文字
自体は歪みの少ない正体に近いものとなり、その配列も
歪みの少ないものとなる。
5.3  上述の実施例の効果 上述の実施例はいずれも文字そのものではなく、文字の
輪郭図形を絵柄として入力し、これを補正するという方
法を採っている。勿論、文字そのものを絵柄として入力
し、文字そのものを補正する方法も考えられるが、その
ような方法には次のような問題点がある。
(1)入力時の問題 文字そのものを絵柄として入力する場合、次のような問
題が生じる。
(1)  スキャナ等の入力装置で文字入力を行う場合
を考えると、一般のフラットベット型スキャナでは分解
能が低く、細かな文字を正確に入力することができなく
なる。また、大型のドラムスキャナを用いると、正確な
入力は可能になるが、全システムが高価なものとなって
しまう。
(If)  外からの文字入力を行わずに、システム内
部で文字を生成する方法もあるが、その場合は明朝体、
ゴシック体など書体ごとに電算写植機と同等の文字フォ
ントをシステム内部に持たねばならず、システムが大が
かりになり、コスト高になる。
(2)処理時の問題 入力された文字は細かな画像となり、歪補正処理に時間
がかかることになる。
(・3)出力時の問題 補正後のパターンをプロッターで出力する際に、プロッ
ターのペンがある程度の太さをもつため、細かな文字を
正確に描画できない。
本発明では文字の輪郭だけを入力し、これに対して歪補
正処理を行い、補正された輪郭を出力するようにしたた
め、上述の問題がすべて解決される。
96 産業上への利用可能性 以上、本発明を射出同時給付法に適用した例について説
明したが、本発明は転写フィルムやラミネート用フィル
ムの歪補正一般に広く利用することができる。たとえば
、成形手段を用いる缶や、樹脂を用いた成形品(たとえ
ば、インモールド成形品やシュリンク・フィルム)を製
造する工程において、成形前に絵柄を印刷する際に、素
材の伸縮によって絵柄の歪みが生じるが、このような場
合にも、本発明によって得られた補正済絵柄を印刷して
おけば成形後の歪みのない絵柄を得ることができる。
上述の実施例では転写フィルムの歪補正を例にとって説
明した。このような転写フィルムは最終的には成形品か
ら剥離されるものであるが、最終的に成形品に接着され
たまま製品の一部となるようなラミネート用フィルムに
ついても全く同様に適用できる。
〔発明の効果〕
以上のとおり本発明によれば、基準パターンの印刷され
た転写フィルムを成形品に合わせて成形して歪パターン
を得て、この歪パターンに歪みのない正規の文字の輪郭
図形をもった絵柄を第1座標系上で重ね合わせ、基準パ
ターンが作成された第2座標系上に第1座標系上の絵柄
の写像を求め、この写像上の輪郭図形に基づいて文字を
割付けたものを版下として用いるようにしたため、文字
を有する版下の補正を容易に、かつ、正確に行うことが
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は射出同時給付法を行う一般的な装置の基本構成
図、第2図は射出同時給付法の説明図、第3図は射出同
時給付法を行った結果歪んだ転写フィルムを示す図であ
る。第4図(a)は本発明に係る転写フィルム歪補正装
置の基本構成を示すブロック図、第4図(b)は同図(
a)に示す装置のうちの歪補正処理部の詳細説明図、第
5図は転写フィルムが成形によって変形することを示す
図、第6図は第4図に示す装置における画像処理部の処
理手順を示す流れ図である。第7図(a)〜(C)は第
6図の流れ図に沿った処理結果を示す図であり、同図(
a)は二値化処理後のパターン、同図(b)は細線化処
理後のパターン、同図(C)は交点追跡処理後のパター
ンをそれぞれ示す。第7図(d)は同図(a)の拡大図
、同図(e)は重心を交点に代用することができること
を示す概念図である。第8図は第7図(b)に示す細線
化処理後のパターンの拡大図、第9図は第6図の中の交
点追跡処理の詳細な手順を示す流れ図、第10図は第9
図の中の交点検出処理の詳細な手順を示す流れ図である
。第11図は第9図に示す連結数計算の原理を示す図、
第12図は第9図に示す交点追跡処理の概念図、第13
図は第9図に示す交点追跡処理の説明図である。第14
図は細線化処理をせずに交点を求める方法の説明図であ
る。第15図は第4図に示す装置における歪補正処理部
の処理手順を示す流れ図、第16図は写像演算によって
絵柄に生じる段差を説明する図、第17図および第18
図は本発明によるm:n分割法の説明図、第19図は本
発明による歪量空間法の説明図、第20図は本発明によ
る等分割法の説明図、第211図は本発明による三角形
ベクトル比分割法の説明図、第22図はベクトルデータ
で表される絵柄についてベクトルの細分化を行った後に
写像を求める方法の説明図、第23図はラスターデータ
で表される絵柄について、写像の画素後は補間を行う方
法の説明図、第24図は本発明に用いる文字の輪郭図形
の説明図、第25図は本発明の第1の実施例に係る歪補
正方法における文字割付けの説明図、第26図は本発明
の第2の実施例に係る歪補正方法に用いる変形文字の例
を示す図、第27図は本発明の第2の実施例に係る歪補
正方法における文字割付けの説明図である。 1・・・供給ロール、2・・・転写フィルム、3・・・
シリンダ、4・・・ヒータ、5・・・雄型、6・・・雌
型、7・・・巻取りロール、8・・・成形物、9・・・
印刷成形品、11・・・歪パターン画像読取装置、12
・・・被補正絵柄入力装置、13・・・演算処理装置、
14・・・画像処理部、15・・・歪補正処理部、16
・・・記憶装置、17・・・補正済絵柄出力装置、18
・・・第1座標系、19・・・第2座標系、20・・・
写像演算装置。 第2図 第1図 第4図 (b) (C) ¥6図 第9図 第13図(C) C=O C=1 (0,) (b) (d) (e) CC) 第14図 C=2 (C) 第17図 函 刷 困 卸 や 口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)複数の基準点をもった基準パターンが形成された
    二次元の絵柄フィルムを成形品に合わせて三次元立体状
    に成形したときに、前記基準パターンが歪むことにより
    得られる歪パターンを、二次元の第1座標系に入力する
    段階と、 前記成形品に付与すべき文字の輪郭を表わす輪郭図形が
    描かれた絵柄を、被補正絵柄として前記第1座標系に入
    力し、同一座標系上で前記歪パターンに重ねる段階と、 前記基準パターンを、第2座標系上で定義する段階と、 前記基準パターンにおける基準点と前記歪パターンにお
    ける基準点との対応関係に基づいて、前記第1座標系上
    の絵柄の写像を前記第2座標系上に求める段階と、 前記第2座標系上に求まった写像を補正絵柄として出力
    する段階と、 前記補正絵柄上の歪んだ輪郭図形に基づいて、文字の割
    付けを行う段階と、 を備えることを特徴とする文字を有する絵柄フィルムの
    歪補正方法。
  2. (2)請求項1に記載の方法において、 輪郭図形として外接四角形を用い、 文字の割付段階において、この外接四角形の歪み具合に
    合った変形文字を割付けることを特徴とする文字を有す
    る絵柄フィルムの歪補正方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003260772A (ja) * 2002-03-11 2003-09-16 Kyowa:Kk 三次元形状物の印刷用補正版下イメージの作成方法、並びに作成プログラム及び作成プログラムを記憶した記憶媒体
JP2017061073A (ja) * 2015-09-24 2017-03-30 東洋紡株式会社 高分子フィルム基板の画像パターン形成方法

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