JPH0211270Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、シートの下側にマフラを配置した
オートバイのマフラ冷却装置に関する。

〔考案の技術的背景およびその問題点〕

オートバイでは、車体の前部からエンジンの側
面及び下面にかけて、カウリングで覆つて、空気
抵抗を少くすると共に、運転者へ風が当るのを少
くして疲労を防ぐようにしたものがある。この場
合、カウリングのエンジンの前側に導風口を設け
て、走行による風を入れてエンジンを冷却するよ
うにしている。しかし、カウリングがあるため、
エンジン冷却後の熱風がエンジンの後側に停滞し
易い。又、マフラを車体後部のシートの下側に左
右のフレームカバーで覆われた中を通して後側に
伸して配置するものでは、マフラでも発熱するの
で、左右のフレームカバーの内側に熱気が篭つて
具合が悪い。

〔考案の目的〕

この考案は、かかる点に鑑み、シート下側に通
したマフラに向けて導風管によつて冷却空気を吹
出し、フレームカバーの内側に熱気が篭らないよ
うにしたオートバイのマフラ冷却装置を得ること
を目的とする。

〔考案の構成〕

以下本考案を図面に示す実施例について説明す
る。カウリング１は、車体２の前部を覆うと共
に、下側は、エンジン３の両側面から下面まで覆
う形状になつている。そして、カウリング１は、
エンジン３の前側になる部分に、導風口４を開口
し、水冷エンジン３の場合には、導風口４の後側
にラジエター５を配置している。マフラ６は、車
体３の中央部のシート７の下側の、車体３の両側
面を覆つたフレームカバー８の内側を後方に伸し
て配置してある。ところで本考案は、カウリング
１の左右側面の内側に沿つて、導風管９を前後方
向に向けて配置する。そして、導風管９の前端
を、カウリング１の導風口に向けて開口する。
尚、図ではラジエター５の後側に開口させてあ
る。又、導風管９の後端は、左右のフレームカバ
ー８に連結して、フレームカバー８の内側に開口
させてある。

しかして、オートバイを風を切つて走行させる
と、走行による風がカウリング１の導風口４に勢
いよく入り、空冷のエンジン３の場合は直接冷却
し、水冷のエンジン３の場合は、ラジエター５の
冷却水を冷却してエンジン３を冷却する。導風口
４に入つた走行風の一部は、左右の導風管９の先
端に受入れられ、導風管９内を流れて、左右のフ
レームカバー８の内側に吹出す。左右のフレーム
カバー８の内側には、マフラ６の前部が配置され
ているので、マフラ６を冷却しながら、フレーム
カバー８の内側を換気して、熱気が篭ることが防
止される。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案は、車体の前部
からエンジンの側面及び下面にかけてカウリング
で覆うようにし、マフラを車体後部のシートの下
側の左右のフレームカバーで覆われた中を通して
後側に伸したものに於て、カウリング内側面に前
後方向に沿つて設けた導風管の先端をカウリング
前面のエンジン前側に開口させた導風口に臨ま
せ、導風管の後端をフレームカバーに連結して内
側に向けて開口させたので、走行によつてカウリ
ングの導風口に入る風の一部が導風管に入り、導
風管内を流れて、左右のフレームカバーの内側に
吹出す。そこでフレームカバーの内側にあるマフ
ラを冷却すると共に、フレームカバー内側の換気
を促進し、熱気が篭ることを防止する。これによ
つて、マフラ付近の部品の熱害を防ぐことができ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は側面
図、第２図は横断平面図である。 １……カウリング、２……車体、３……エンジ
ン、４……導風口、６……マフラ、７……シー
ト、８……フレームカバー、９……導風管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体の前部からエンジンの側面及び下面にかけ
   てカウリングで覆うようにし、マフラを車体後部
   のシートの下側の左右のフレームカバーで覆われ
   た中を通して後側に伸したものに於て、カウリン
   グ内側面に前後方向に沿つて設けた導風管の先端
   をカウリング前面のエンジン前側に開口させた導
   風口に臨ませ、導風管の後端をフレームカバーに
   連結して内側に向けて開口させたことを特徴とす
   るオートバイのマフラ冷却装置。