JPH0210687B2 - - Google Patents

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JPH0210687B2
JPH0210687B2 JP57213319A JP21331982A JPH0210687B2 JP H0210687 B2 JPH0210687 B2 JP H0210687B2 JP 57213319 A JP57213319 A JP 57213319A JP 21331982 A JP21331982 A JP 21331982A JP H0210687 B2 JPH0210687 B2 JP H0210687B2
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JP
Japan
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coal
pentane
hydrocarbons
temperature
insoluble
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JP57213319A
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Yutaka Tamura
Masahiko Kitajima
Kasaku Ikeda
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Ube Industries Ltd
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  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、界面活性剤の製造法に関するもので
ある。さらに詳しくは、本発明は、石炭を200〜
500℃の範囲の温度で加熱処理して得られる炭化
水素をペンタンまたはヘキサンもしくはこれらの
混合物(以下分別溶媒ということもある)に可溶
な成分と不溶な成分に分別し、得られた分別物の
両方もしくはいずれか一方を、スルホン化し、次
いでアルカリ化剤により中和することを特徴とす
る、特に固体燃料−水スラリの分散剤およびセメ
ント混和剤としてすぐれた効果を示す、界面活性
剤の製造法に関するものである。
石炭を原料として界面活性剤、例えばセメント
混和剤を製造することに関しては、すでにいくつ
かの技術が知られている。例えば、特公昭33−
4080号公報には低品位炭に含まれるフミン様物質
からセメント減水剤を製造するとの発明が開示さ
れている。また、特公昭47−39208号公報にはコ
ールタールを700〜2000℃の高温で処理したのち
スルホン化することによりセメント減水剤を得る
との発明が開示されている。しかし、これらの発
明を利用して界面活性剤を製造する場合には、石
炭種に限定があつたり、あるいは石炭の乾留品で
あるコールタールを700℃以上という高温で処理
しなければならず、そのようなコールタールの高
温処理物から得られる界面活性剤は、セメントの
分散剤としての用途、あるいは石炭と水とのスラ
リの分散剤としての用途などにおいて必ずしも充
分満足できる界面活性作用を示さないなどの問題
がある。
本発明は、石炭を原料としながらも、上記のよ
うな公知の界面活性剤の製造法とは全く異なつた
方法により界面活性剤を効率良く製造する方法を
提供するものである。
本出願人は、先に石炭を200〜500℃の温度に
て、その抽出温度より低い臨界温度を有する溶剤
を使用し、かつ、その臨界圧力より高い圧力下で
抽出して得られた石炭抽出物(炭化水素)をスル
ホン化し、次いでアルカリ化剤を用いて中和する
ことを特徴とする界面活性剤の製造法を提案した
(特開昭58−95544号)が、本発明者らは、上記抽
出した炭化水素をはじめ、200〜500℃の温度で芳
香族炭化水素系溶媒や水素供与性の溶媒を使用し
て石炭を液化する公知の石炭液化操作で得られる
炭化水素などを、特にペンタンまたはヘキサンも
しくはこれらの混合物を使用して可溶分と不溶分
と分別し、分別したものをそれぞれスルホン酸塩
にすると、可溶分のスルホン酸塩は特に固体燃料
−水スラリを製造する際に使用される分散剤とし
て、また不溶分のスルホン酸塩は特にセメント減
水剤の如きセメント混和剤としてすぐれた性能を
有する界面活性剤となり、また界面活性剤として
の性能も分別しないでスルホン酸塩にしたものよ
り高いことを知見し、本発明に到つた。
本発明は、石炭を200〜500℃の範囲の温度、好
ましくは300〜450℃の範囲の温度で溶媒を使用
し、加熱処理して得られる炭化水素を、ペンタン
またはヘキサンもしくはこれらの混合物に可溶な
成分と不溶な成分に分別し、得られた分別物のそ
れぞれを、スルホン化し、次いでアルカリ化剤に
より中和することを特徴とする界面活性剤の製造
法に関するものである。
本発明の方法によれば任意の炭種の石炭から比
較的低温の条件下で収率良く得られる炭化水素を
原料とし、分別溶媒により可溶分および不溶分に
分別したのち、得られた分別物のそれぞれをスル
ホン酸塩とすることにより、分別を行わずにスル
ホン酸塩とする場合よりも性能のすぐれた界面活
性剤を容易に得ることができるため、実用的に非
常に有利である。もちろん、目的により分別物の
一方のみをスルホン酸塩として利用することも可
能である。
本発明においては、石炭を加熱処理して得られ
る炭化水素を、分別溶媒を使用して可溶分と不溶
分とに分別したものをスルホン化の原料として使
用することが特に重要である。
本発明において、石炭を加熱処理して得られる
炭化水素としては、例えば(1)石炭を200〜500℃、
好ましくは300〜450℃の温度にてその抽出温度よ
り低い臨界温度を有する溶媒を使用し、かつその
臨界圧力より高い圧力下で抽出した抽出物(特開
昭58−95544号参照)、(2)石炭を200〜500℃、好ま
しくは300〜450℃の温度にて溶媒を使用し、従来
公知の石炭液化操作で抽出した抽出物などを挙げ
ることができる。前記(1)で使用する溶媒として
は、例えばベンゼン、トルエン、O−キシレン、
m−キシレン、p−キシレン、キシレン混合物、
エチルベンゼン、プロピルベンゼンなどの芳香族
炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサンなど
の炭素数5以上の脂環族炭化水素、そしてヘキサ
ン、ヘプタン、ノナンなどの炭素数6以上の脂肪
族炭化水素ような炭化水素、そしてメチルアミ
ン、エチルアミン、ジメチルアミンなど脂肪族ア
ルキルアミン、ピリジンのような複素環化合物な
どを挙げることができる。特に好ましい溶媒は芳
香族炭化水素である。また前記(2)で使用する溶媒
としては、例えば、テトラリン、ナフタレン、メ
チルナフタレン、フエノール、アントラセン油な
どの芳香族炭化水素系化合物やキノリンのような
複素環化合物を挙げることができる。
本発明において、石炭を加熱処理して炭化水素
を得る操作は、200〜500℃好ましくは300〜450℃
の温度にて行う。加熱処理温度を500℃を越える
温度とした場合には、石炭の熱分解が激しくなつ
て低沸点留分の生成量が増すとともに熱分解生成
物の重合反応も進むため、このような条件下で得
られた炭化水素を後述の方法により分別し、スル
ホン化し、中和してスルホン酸塩としても界面活
性剤、例えば石炭−水スラリ用の分散剤やセメン
ト混和剤などの用途の界面活性剤として有効な作
用を示さない。一方、加熱処理操作を200℃より
低い温度で行つた場合には石炭から得られる炭化
水素の量が非常に少なくなり実用的でない。本発
明において石炭を加熱処理する際、水素ガスの存
在下に行つてもよい。水素ガスの存在により炭化
水素収量が増大するという利点がある。
以上述べたような加熱処理を行なつたのち、残
渣を分離し、溶媒を除去することにより得られる
炭化水素は、縮合芳香環を含む複雑な化合物であ
り、常温では固体状である。
石炭を加熱処理して得られた炭化水素は、次に
ペンタンまたはヘキサンもしくはこれらの混合物
を使用して分別する。ペンタンはiso−ペンタン
でもn−ペンタンでもよく、ヘキサンもiso−ヘ
キサンでもn−ヘキサンでもよい。
分別する際の温度は特に制限されないが、一般
には常温からペンタン、ヘキサンなど分別溶媒の
沸点までの範囲の温度が低適である。分別操作に
よつて分別溶媒に可溶な成分は分別溶媒相に移る
ので、これから分別溶媒を除去して分別溶媒に可
溶な成分を得ることができ、分別溶媒に溶けなか
つた部分から溶媒を除去することにより分別溶媒
に不溶な成分を得ることができる。
次に、本発明のスルホン化方法およびアルカリ
化剤による中和方法について述べるが、これらの
方法は、分別溶媒に可溶な成分および不溶な成分
のいずれに対しても共通して適用できる。
スルホン化に用いられるスルホン化剤として
は、例えば、硫酸、発煙硫酸、クロルスルホン
酸、あるいは無水硫酸などのようなスルホン化剤
が一般的に使用されており、本発明においてもそ
れらのスルホン化剤を用いることが望ましい。こ
れらのスルホン化剤の内では、スルホン化反応の
作業性、スルホン化反応の収率の向上、副生する
無機物の生成量を少なくするなどの観点から、特
に無水硫酸が好ましい。
スルホン化剤の使用量としては、分別した炭化
水素(分別物)に対して重量比で0.1−5.0倍量と
するのが好ましい。使用量が0.1倍量未満では、
付加するスルホン酸基の量が少なくなるため、得
られる界面活性剤が充分な性能を有するものとな
りにくいばかりでなく、スルホン化物の生成量が
少なくなるとの問題がある。一方、使用量が5.0
倍量を越えても付加するスルホン酸基の量の増加
は特に期待できず、スルホン化収量が向上しない
だけでなく、未反応のスルホン化剤を反応生成物
から除去するために中和剤およびエネルギーを別
に必要とする点などもあり有利とはいえない。
スルホン化の反応温度には特に制限はないが、
一般的には、0〜200℃の範囲から選ぶことが好
ましい。反応温度を0℃より低くした場合には、
スルホン化の反応速度が低下し、またスルホン化
剤が凝固し反応操作が難しくなるなどの不利益な
点がある。一方、反応温度を200℃より高くした
場合には、スルホン化反応による発熱が著しくな
り、反応温度の制御が困難になるなどの問題が発
生する。
前述のように、本発明の石炭を加熱処理して得
られる炭化水素およびこの炭化水素を分別溶媒で
分別して得られる分別物のうち分別溶媒に不溶な
成分は常温で固定状である。また、分別溶媒に可
溶な成分は常温で流動性を示す場合もあるが、そ
の場合でも一般に粘度が大きい。従つてこれらの
スルホン化反応に際しては、適当な溶剤に溶解
し、溶液として実施するのが好ましい。この目的
の溶剤としては、原料炭化水素を溶解し、且つス
ルホン化剤と反応しないものである限り特に限定
はないが、実用上は塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素などのような塩素系炭化水素を用
いるのが好ましい。
上記のようなスルホン化反応で得られたスルホ
ン化物は、次いでアルカリ化剤を用いて中和する
ことにより界面活性剤として有用な生成物に変換
される。
界面活性剤の製造においてスルホン化物をアル
カリ化剤により中和してスルホン酸塩とする技術
は既に公知であり、各種のアルカリ化剤を用いた
中和法が知られている。本発明においても、それ
らの中和法を採用することが好ましい。従つて、
本発明の中和反応に用いるアルカリ化剤および反
応条件は、公知のアルカリ化剤および反応条件に
準じて選択すればよい。
本発明により得られる界面活性剤は、前述のよ
うな石炭を加熱処理して得られる炭化水素を分別
溶媒で分別処理した可溶な成分または不溶な成分
のスルホン酸塩(−SO3M、ここでMは、Na、
Kなどのアルカリ金属、Mg、Ca、Baなどのア
ルカリ土類金属、または、−NH4、−
NH2CH2CH2OH、−NH(CH2CH2OH)2、−N
(C2H5OH)3などの有機アミンなどである)を主
成分とするものである。
そして本発明の石炭を加熱処理して得られる炭
化水素の分別溶媒に可溶な成分から得られる界面
活性剤は、特に微粉状石炭あるいは他の不溶性微
粉末例えば石油コークスを水系スラリとする場合
などに用いられる分散剤として有用であり、分別
溶媒に対する不溶分から得られる界面活性剤は、
減水剤などのようなセメント用混和剤として有用
である。
次に本発明の実施例および比較例を示す。
実施例 1 石炭の加熱処理による炭化水素の製造 抽出溶媒を導入するためのノズルおよび抽出物
を溶解した溶媒を排出するためのノズルを備えた
オートクレーブに、粒径1〜2mmの米国A炭(水
分3.8%、灰分13.7%、揮発分35.2%、固定炭素
47.3%)50gを仕込み、内部を窒素ガスで置換し
て空気を除去した。このオートクレーブを400℃
の温度に加熱しながら、溶媒としてトルエンをポ
ンプにより18ml/分の速度で供給し、オートクレ
ーブ内の圧力が200Kg/cm2となるように溶媒排出
弁の開度を調整し、この状態を60分間維持した。
上記温度および圧力条件下ではトルエンは超臨界
状態にあり、気体状態で存在する。石炭の加熱処
理で分解して生成した炭化水素は、上記気体状ト
ルエンに溶解し排出弁を経て系外に取り出される
ので、これを冷却器により冷却して石炭の加熱処
理で生成した炭化水素とトルエンとの混合物を得
た。得られた混合物から常法によりトルエンを除
去することにより、石炭の加熱処理により生成す
る炭化水素9.0gを得た。これは無水無灰の石炭
をベースにして21.8重量%である。上記の方法を
くり返し18gの炭化水素を得た。
炭化水素の分別 上述の方法により得られた炭化水素は固体状で
あるので、これを乳鉢で粉砕し、16gをソツクス
レー抽出器の紙内に仕込んだ。ソツクスレー抽
出用の溶媒としてn−ペンタン160gをフラスコ
に仕込み、n−ペンタンの沸点にて6時間還流抽
出した。次に、抽出された成分を含むn−ペンタ
ン溶液からn−ペンタンを留去してn−ペンタン
可溶分6.2gを、また紙内に残つた残渣を減圧
乾燥してn−ペンタン不溶分9.8gを得た。
スルホン化および中和 〔1〕 n−ペンタン可溶分 上述の方法で得られたn−ペンタン可溶分
5.0gを50gの塩化メチレンに溶解し、容量100
mlの三つ口フラスコ(撹拌装置、蒸発物を冷却
できる装置および滴下ロートが設置されている
もの)に仕込んだ。フラスコの内容物を撹拌し
ながら、滴下ロートから無水硫酸をゆつくり滴
下した。この時点における反応温度を20℃に維
持しながら20分間かけて総量4.0gの無水硫酸
を滴下した。滴下終了後、フラスコの温度を上
昇させ塩化メチレンが還流する温度で1時間反
応させスルホン化を行つた。還流を終了させた
のち、このフラスコに減圧蒸留できる装置を取
り付け、塩化メチレンを留去させた。フラスコ
内に残渣として残つたスルホン化反応生成物に
水を加えて水溶液としたのちフラスコから取り
出して500mlのビーカーに移し、水を加えて全
量を200mlとした。この水溶液を撹拌しながら
水酸化カルシウムの水溶液を加えてPH7.0に中
和した。中和液を遠心分離機にかけ、2000r.p.
m.、10分間の条件で遠心分離し、上澄み液を
取り出し常法により水を蒸発除去してn−ペン
タン可溶分のスルホン酸カルシウム8.8gを得
た。
〔2〕 n−ペンタン不溶分 原料としてn−ペンタン不溶分7.0gを70g
の塩化メチレンに溶解し、60分間かけて総量
14.1gの無水硫酸を滴下した以外は、n−ペン
タン可溶分の場合と同一の手順によりスルホン
化および中和を行い、n−ペンタン不溶分のス
ルホン酸カルシウム12.6gを得た。
性能評価 〔1〕 微粉炭−水スラリ 豪州B炭(水分3.6%、灰分13.3%、揮発分
33.0%、固定炭素50.1%)の粉砕物を比重液
(比重1.35)の中で浮遊選別し、その浮上炭を
ボールミルで粉砕して250μm以下として微粉
炭を調製した。
上記微粉炭(乾燥物換算)69gに水を加えて
その全量が100gとなるようにした。これにn
−ペンタン可溶分のスルホン酸カルシウム0.5
gを加えて高速ホモジナイザー(特殊化工機(株)
製)で5分間混合し、微粉炭−水スラリを調製
した。混合後ただちに粘度測定用容器に移し、
27℃にてB型粘度計(東京計器(株)製)を用いて
スラリの粘度の測定を行つたところ粘度は
2000c.p.であつた。
〔2〕 セメント−水スラリ 前記の方法で得られたn−ペンタン不溶分の
スルホン酸カルシウム3.25gを水に溶解し、さ
らに水を加えて全体を293gとした。
普通ポルトランドセメント650gを容器容量
4.7のホバートミキサに入れ、先に調製した
n−ペンタン不溶分のスルホン酸カルシウムを
溶解した水を加えたのち、手練り、低速、高速
および低速の順にそれぞれ1分間ずつ混練を行
つた。
予め別にガラス平板上にフローコーン(容量
83cm3、上端直径25mm×下端直径50mm×高さ75
mm)を置いたセメントペーストフロー値測定装
置を用意し、このフローコーンに混練直後のセ
メントスラリを入れた。そしてそのフローコー
ンを静かに持ち上げてガラス板上に拡がるセメ
ント−水スラリの拡がり直径を2ケ所で測定
し、それらの値の平均値をフロー値とした。な
お、これらの混練やフロー値の測定は、20℃の
温度で実施した。
このようにして得られたフロー値は208mmで
あつた。
実施例 2 石炭の加熱処理による炭化水素の製造 粒径1〜2mmの国内C炭(水分1.6%、灰分
14.2%、揮発分43.2%、固定炭素41.0%)50gと
テトラリン250gを撹拌機付オートクレーブに仕
込み、オートクレーブ内を窒素ガスで置換して内
部の空気を除去して密閉した。内容物を撹拌しな
がらオートクレーブを加熱し、1時間かけてオー
トクレーブ温度を400℃まで昇温した。このとき、
オートクレーブ内の圧力は25Kg/cm2に達した。さ
らに撹拌を続けながら、この温度を1時間維持し
て石炭の分解を行つた。
次に、オートクレーブを室温近くまで冷却した
のち内容物を取り出し、過により固体状の残渣
とテトラリンに溶解した炭化水素とに分離した。
次いで液を減圧蒸留にかけてテトラリンを留去
して炭化水素23.1gを得た。得られた炭化水素の
無水無灰石炭ベースの収率は54.9重量%である。
炭化水素の分別 上述の方法により得られた炭化水素22gを実施
例1で述べたと同一の方法により分別し、n−ペ
ンタン可溶分6.5gおよびn−ペンタン不溶分
15.5gを得た。
スルホン化および中和 〔1〕 n−ペンタン可溶分 上述の方法で得られたn−ペンタン可溶分
5.0gを用い、実施例1で述べたと同一の方法
によりスルホン化および中和を行い、n−ペン
タン可溶分のスルホン酸カルシウム9.1gを得
た。
次いで上記のn−ペンタン可溶分のスルホン
酸カルシウムを水に溶解させ、炭酸ナトリウム
にてソーデーシヨンを行い、そののち水に不溶
性の無機物および水の除去を行つてn−ペンタ
ン可溶分のスルホン酸ナトリウムを得た。
〔2〕 n−ペンタン不溶分 原料としてn−ペンタン不溶分4.0gを40g
の塩化メチレンに溶解し、35分かけて総量7.7
gの無水硫酸を滴下した以外は、実施例1と同
一の手順によりスルホン化および中和を行い、
n−ペンタン不溶分のスルホン酸カルシウム
7.4gを得た。
性能評価 〔1〕 微粒炭−水スラリ 豪州B炭の微粉炭(乾燥物換算)70.5gを用
いたこと、および上記で得たn−ペンタン可溶
分のスルホン酸ナトリウム0.5gを用いた以外
は実施例1と同一の手順により微粉炭−水スラ
リの調製および粘度測定を行つた結果、粘度は
1050c.p.であつた。
〔2〕 セメント−水スラリ 上で得たn−ペンタン不溶分のスルホン酸カ
ルシウム3.25gを用いた以外は実施例1と同一
の手順によりセメントスラリのフロー値を測定
した結果202mmであつた。
実施例 3 n−ペンタンの代りにイソヘキサン(2メチル
ペンタン)を用いた以外は実施例1と同一の手順
により、イソヘキサン可溶分のスルホン酸カルシ
ウム8.4gおよびイソヘキサン不溶分のスルホン
酸カルシウム13.1gを得た。
性能評価 〔1〕 微粉炭−水スラリ 豪州B炭の微粉炭(乾燥物換算)68gおよび
イソヘキサン可溶分のスルホン酸カルシウム
0.5gを用いた以外は実施例1と同一の手順で
微粉炭−水スラリを調製しスラリの粘度を測定
した結果1800c.p.であつた。
〔2〕 イソヘキサン不溶分のスルホン酸カルシウ
ム 実施例1においてn−ペンタン不溶分のスル
ホン酸カルシウムの代りにイソヘキサン不溶分
のスルホン酸カルシウムを用いた以外は同一の
手順によりセメントスラリを調製してそのフロ
ー値を測定した結果205mmであつた。
比較例 1 実施例1の方法で石炭を加熱処理して炭化水素
9.0gを得た。この炭化水素7.0gを70gの塩化メ
チレンに溶解し、35分かけて9.2gの無水硫酸を
滴下した以外は実施例1と同一の手順でスルホン
化および中和を行い石炭の加熱処理で得られた炭
化水素のスルホン酸カルシウム12.7gを得た。
性能評価 〔1〕 微粒炭−水スラリ 豪州B炭の微粉炭(乾燥物換算)63gを用
い、上記で得られた炭化水素のスルホン酸カル
シウム0.5gを加えた以外は実施例1と同一の
手順により微粉炭−水スラリを調製しスラリの
粘度測定を行つた。その結果粘度は3000c.p.で
あつた。
〔2〕 セメント−水スラリ n−ペンタン不溶分のスルホン酸カルシウム
の代りに上記の方法で得られた炭化水素のスル
ホン酸カルシウムを用いた以外は実施例1と同
一の手順によりセメントスラリーを調製してそ
のフロー値を測定した結果185mmであつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 石炭を200〜500℃の範囲の温度で加熱処理し
    て得られる炭化水素を、ペンタンまたはヘキサン
    もしくはこれらの混合物に可溶な成分と不溶な成
    分に分別し、得られた分別物の両方もしくはいず
    れか一方を、スルホン化し、次いで中和すること
    を特徴とする界面活性剤の製造法。
JP57213319A 1982-12-07 1982-12-07 界面活性剤の製造法 Granted JPS59105829A (ja)

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CN109180054B (zh) * 2018-09-12 2021-06-18 湖北工业大学 一种磺化糖类化合物制备减胶剂的方法

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