JPH0210134B2 - - Google Patents

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JPH0210134B2
JPH0210134B2 JP61244306A JP24430686A JPH0210134B2 JP H0210134 B2 JPH0210134 B2 JP H0210134B2 JP 61244306 A JP61244306 A JP 61244306A JP 24430686 A JP24430686 A JP 24430686A JP H0210134 B2 JPH0210134 B2 JP H0210134B2
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JP
Japan
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alkali metal
toluene
trifluoroacetic acid
alcohol
trifluoroacetate
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Amie Rui
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ROONU PUURAN SUPESHIARITE SHIMIIKU
Original Assignee
ROONU PUURAN SUPESHIARITE SHIMIIKU
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Publication date
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Publication of JPH0210134B2 publication Critical patent/JPH0210134B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/41Preparation of salts of carboxylic acids
    • C07C51/412Preparation of salts of carboxylic acids by conversion of the acids, their salts, esters or anhydrides with the same carboxylic acid part

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] この発明は、トリフルオル酢酸アルカリ金属塩
の結晶の製造方法に関する。より詳細には、この
発明は、無水のトリフルオル酢酸アルカリ金属塩
の結晶の製造方法に関する。
「無水のトリフルオル酢酸塩」とは、水の含有
率が0.1%未満の塩と解される。
[従来の技術] 「ジヤーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・
ソサエテイ(Journal of the American
Chemical Society)」第76巻、第4285〜4287頁
(1954年)から、炭酸ナトリウムを用いてトリフ
ルオル酢酸水溶液を中和し、次いで過し、蒸発
乾固させ、減圧下、約100℃において乾燥させる
ことによつてトリフルオル酢酸ナトリウムを製造
することが知られている。しかしながら、トリフ
ルオル酢酸ナトリウムがその水溶液から結晶化す
るのはデシケータ中でほとんど完全に蒸発乾固さ
せた場合だけであるということも以前から知られ
ている{「ベルギー国アカデミー会報(Bulletin
del′ Academie Royalede Belgique)」第8巻、
第343〜370頁(1922年)}。この文献の著者はさら
に、このような乾固をさせるのはほとんど不可能
であると述べている。
実際、実施した実験から、そしてトリフルオル
酢酸アルカリ金属塩のひどい吸湿性から考えて、
トリフルオル酢酸アルカリ金属塩の結晶をその水
溶液から単純な蒸発によつて得ることは工業的に
不可能である。何故ならば、トリフルオル酢酸ア
ルカリ金属塩の水溶液を蒸発させた場合には非常
に粘性のある液体が得られ、この中では、たとえ
結晶化を開始させるために種結晶を添加したとし
ても結晶化がほとんど不可能になるからである。
本出願人は、トルエンのような加熱撹拌した有
機溶媒中にトリフルオル酢酸アルカリ金属塩の水
溶液を流入し、そして共沸蒸留によつて水を除去
して成る方法も試みた。小規模の場合この方法は
使用できたが、工業的規模で実施するのは不可能
である。実際、導入した水相は迅速に凝集して第
二の別個の液相を形成する。
たとえば最大量の水を除去するために有機相を
その沸点範囲の温度にしても、水の含有率を充分
に減少させ且つ水相の分離を回避することは下可
能である。
この水相は脱水した際に固化して塊を形成し、
これは工業的装置から抽出するのが困難である。
実際、この塊を抽出するためには集められた塊を
溶融させる必要があるが、しかしながら、トリフ
ルオル酢酸アルカリ金属塩の融点(例えばナトリ
ウム塩の場合は205℃)とその分解温度(例えば
ナトリウム塩の場合は208℃)とが近すぎるため、
この方法を実施することはできない。
このように、従来技術におけるいずれの方法に
おいても、トリフルオル酢酸アルカリ金属塩を無
水状且つ結晶状で工業的に得ることができなかつ
た。
[発明の具体的な説明] 本発明はこの目的を達成することを可能にする
ものであり、本発明の主題は: 第一工程において、3〜4個の炭素原子を含有
するアルコールから実質的に成る媒質中でトリフ
ルオル酢酸をアルカリ金属系試薬で中和し、 第二工程において、前記中和反応によつて生成
した水を共沸蒸留によつて除去し、 第三工程において、トリフルオル酢酸アルカリ
金属塩を可溶化せず且つアルコールと共沸混合物
を形成する炭化水素を添加することによつて無水
のトリフルオル酢酸アルカリ金属塩の結晶を分離
する ことを特徴とする無水状且つ結晶状のトリフルオ
ル酢酸アルカリ金属塩の製造方法 にある。
トリフルオル酢酸塩を溶解せず且つアルコール
と共沸混合物を形成する炭化水素の例としては、
シクロヘキサン、ベンゼン及びトルエンが挙げら
れる。トルエンを使用するのが特に好ましい。
溶媒として使用するアルコールの中では、プロ
パノール又はブタノールを使用し、好ましくはブ
タノールを使用する。何故ならば、これらは: ●一方で、水との共沸混合物を形成し、この共沸
混合物の沸点はこれら純アルコールの沸点と充
分に異なり、従つてそれらを分離するのが容易
である: ●他方で、炭化水素との共沸混合物を形成し、こ
の場合においてもこの共沸混合物の沸点は純粋
な炭化水素の沸点と充分に異なる からである。追加の利点としては、これら共沸混
合物及び純アルコールの沸点が、トリフルオル酢
酸アルカリ金属塩の融点と比較して、トリフルオ
ル酢酸アルカリ金属塩の分解を回避するのに充分
に異なるということである。
使用するアルカリ金属系中和剤は、アルカリ金
属の水酸化物、炭酸塩及び炭酸水素塩から選択さ
れる。トリフルオル酢酸の中和の際に形成する水
の量がより少ないという理由から、炭酸塩を使用
するのが好ましい。
中和の後に、水を好ましくは上記のアルコール
と共に共沸蒸留することによつて除去する。
次いで、前記の水性媒質中における実験とは対
照的に、好ましくはトルエンを添加してトリフル
オル酢酸アルカリ金属塩を沈殿させる。
アルコール―炭化水素混合物中に溶解したまま
の塩の損失を回避するためには、第三工程の最初
の操作においてアルコール―炭化水素共沸混合物
を蒸留してアルコールを全て除去するのが好まし
い。この蒸留の際及び随意に炭化水素を追加する
ことによつて結晶化が起こる。この結晶を乾燥雰
囲気下における単純な過によつて回収し、次い
でオーブン中で約100〜120℃にする。
アルコール―水及びアルコール―炭化水素の成
分は、既知の方法で分離することができる。
第一工程の際には、中和すべきトリフルオル酢
酸の量に対してほぼ理論量のアルカリ金属系中和
剤を使用する。
本発明の方法のよりよい実施のためには、中和
剤が炭酸塩の場合、理論量に対して僅かに過剰の
トリフルオル酢酸を使用し(これは、トリフルオ
ル酢酸アルカリ金属塩の結晶が未転化の炭酸塩を
取り囲むような配置を回避するためである)、そ
して全てが溶解したら、アルカリ金属の水酸化物
の濃水溶液を用いて中和を完結させるのが好まし
い。
アルカリ金属炭酸塩はトリフルオル酢酸に対し
て0.475〜0.5のモル比で使用するのが好ましい。
トリフルオル酢酸はアルコールに対して0.4〜
0.5の重量比で使用するのが好ましい。
本方法の特に有利な具体例においては、約55重
量%のブタノールと約45重量%のトルエンとから
成る共沸混合物を中和媒質として使用する。
次いで、中和反応によつて生成する水を、水―
2―ブタノール―トルエン三成分系(これは濃縮
後に2相に分離する)の形で除去する。水を除去
した後に、2―ブタノール―トルエン共沸混合物
の形で2―ブタノールを除去することを可能にし
且つトリフルオル酢酸アルカリ金属塩の沈殿のた
めの媒質を形成するのに充分な量のトルエンを反
応媒質に添加する。このトルエン―2―ブタノー
ル共沸混合物は、新たな第一工程の中和に再使用
することができる。
トリフルオル酢酸アルカリ金属塩は、製薬及び
植物保護産業における有機中間体の製造のための
ペルフルオルアルキル化剤として使用される(特
開昭57−139025号)。
[実施例] 以下の実施例は、本発明をより詳細に説明する
ためのものであり、発明の範囲を何ら限定するも
のではない。
例 1A 1―ブタノール使用−CF3COONaの製造 ガラス製蒸留塔を上部に取り付け、撹拌器、温
度計及び滴下漏斗を備え付けた1のガラス製丸
底フラスコ中に1―ブタノール250g及び純
Na2CO353gを導入した。よく撹拌しながら、純
度99%以上のトリフルオル酢酸115g(1モル)
を1時間で導入した。フラスコ内の温度が自然に
約40℃に上昇した。添加が終了した後に、15分間
撹拌を続け、炭酸塩の結晶が完全になくなるのが
観察された。フラスコを加熱し、混合物を大気圧
下、塔頂部温度92℃において蒸留した。この混合
物は濃縮後に2層に分離した。
蒸留を続けた。頂部の温度は116.6〜117℃に達
した。残留物の体積が約100cm3に達した時に加熱
を停止した。この混合物を室温まで冷却したが、
結晶化は観察されなかつた。次いでトルエン約
200mlを穏やかに撹拌しながらゆつくり添加した。
白色の結晶状沈殿の形成が観察された。この沈殿
を別し、約25mlのトルエンで洗浄し、オーブン
中で120℃において乾燥させた。CF3COONaの乾
燥した結晶105g(0.77モル)が得られた(収率
77%)。
例 1B この例では、例1Aと同じ装置を使用した。
フラスコに1―ブタノール200g及び純
Na2CO3106gを装入した。撹拌しながら、トリ
フルオル酢酸(純度99%以上)235gを約30分で
導入した。
フラスコ内の温度が25℃から55℃に上昇した。
次いでフラスコで加熱した。90℃において均質
溶液が観察された。試料を取り出した。この試料
はPH6だつた。濃度約50%のNaOH水溶液を滴
下してPH6に戻した。この処理のために、
NaOH水溶液を3g要した。この反応混合物を
加熱還流し、塔頂部温度89〜90℃において混合物
が留出した(温度が90℃以上に上昇し始めたらす
ぐに蒸留を停止した)。この混合物は凝縮後に2
層に分離した。下層は13gあり、上層は22gあつ
た。この蒸留の終了時に、沈殿の開始が観察され
た。蒸留開始時に119℃であり終了時に129℃だつ
たフラスコ内の温度を、次いで105〜110℃に戻
し、次いで撹拌しながらトルエン300gを添加し
た。次いで、初めに塔頂部温度100℃において留
出する混合物約484gを蒸留し、次いでトルエン
を連続供給しながらゆつくり105℃に上昇させて、
105℃において留出する第2の留分348gを蒸留し
た。蒸留の際に添加したトルエンの量は600gだ
つた。次いで、塔頂部の温度を非常に迅速に109
℃に上昇させた。この際、さらに45gのトルエン
を蒸留した。次いで蒸留を停止し、フラスコを約
30℃に冷却し、内容物を過した。トルエンで含
浸された沈殿の重量は295gであり、オーブン中
で115℃にした後には270gだつた(収率約97%)。
例 2 イソブチルアルコール(2―メチル―1―プロ
パノール)使用 例1と同じ装置を使用した。
フラスコ内に純Na2CO3106g及びイソブチル
アルコール200gを導入し、次いでトリフルオル
酢酸230.3g(2モル)を撹拌しながら30分間で
添加した。この混合物の加熱還流した。1時間後
に溶解し終わるのが観察された。次いで、塔頂部
温度87.5〜89℃において留出する混合物を蒸留し
(この温合物は2層に分離した)、次いで89〜108
℃において中間留分22gを蒸留した。滴下漏斗か
らトルエン412gを、蒸留を続けながらフラスコ
内の液面が実質的に一定に保たれるような速度
で、徐々に添加した。白色沈殿が除々に生成し
た。同様にして、塔頂部温度98〜99.5℃における
留分314g、次いで99.5〜110℃における留分21
g、そして最後に110℃以上における留分50gを
蒸留した。このフラスコを室温まで冷却し、次い
で内容物をガラス過器上で過した。採集され
た沈殿は、トルエンを含浸した状態で293g、オ
ーブン中で3時間115℃にした後に267gあり、無
水トリフルオル酢酸ナトリウムの収率は97.4%に
相当する。これは微細な白色結晶の形を取つた。
熱分析の結果、この結晶は約208℃で溶融し、約
212℃で分解した。乾燥させた生成物についてカ
ール・フイツシヤー法によつて測定した水の含有
率は400mg/Kgだつた。
例 3 上記のようにして、但し6の丸底フラスコ中
で新たにCF3COONaの製造を実施した。
純Na2CO3848g(8モル)及びイソブチルア
ルコール1600gを使用した。撹拌した懸濁液中に
CF3COOH1892.4g(16.45モル)を1時間30分で
導入した。CO2を自由に発生させた。
温度を85℃にし、15分後に反応媒質全体が透明
になるのが観察された。PH5〜6になるまで濃度
約50%の純NaOH水溶液を徐々に添加した。こ
の処理にアルカリ水溶液42gを要した。
次いで、塔頂部温度86〜89℃、フラスコ内温度
108〜118℃においてイソブチルアルコール―水共
沸混合物の蒸留を実施した。留出物は2層に分離
した: ●下層の水相は102gあつて水約90%を含有し、 ●上層は415gあつて水約10gを含有していた。
蒸留を続け、98〜100℃において留出し水4.9%
を含有する留分220gをさらに分離した。
フラスコを95℃に冷却し、この温度を維持しな
がらトルエン950gを添加した。媒質がまだ均質
であるのが観察された。次いで、ゆつくり撹拌し
ながらトルエン920gを徐々に添加した。トルエ
ンの添加を再開したらすぐに結晶化の開始が観察
された。次いで、撹拌を続け且つトルエンを同時
に供給しながら蒸留を再開した。このようにし
て、以下のものを分離した: ●76〜90℃において留出する少留分41g(これか
ら、水層2gが分離した) ●99〜100℃において留出する留分2262g(これ
は水0.4%、イソブチルアルコール43.2%及び
トルエン56.4%を含有)。
これら2留分の蒸留の際に添加したトルエンの
追加の装入量は100gだつた。次いでトルエンの
供給を停止し、蒸留を続けた。
塔頂部温度が109℃に上昇し、トルエンから成
り、水220ppmを含有する最終留分385gを分離し
た。
フラスコを冷却し、沈殿を過し、前記のよう
にオーブン中で115℃において乾燥させた。採集
されたCF3COONaの量は2198g(16.16モル)で
あり、これは、分析の結果、水480ppmを含有し
ていた。トリフルオル酢酸ナトリウムの収率は約
98%だつた。
例 4 固体CF3COOLiの製造―イソブチルアルコール
使用 例1の装置を使用した。フラスコ内に純
Li2CO374g及びイソブチルアルコール200gを導
入し、次いで滴下漏斗からCF3COOH234.8g
(2.04モル)をフラスコの内容物に1時間で添加
した。次いでこのフラスコを80℃に加熱した。媒
質のPHは約1だつた。次いで、PHが5になるまで
純粋な水酸化リチウムの飽和水溶液を添加した。
次いで塔頂部温度88〜89℃において液体を蒸留し
た。この混合物は2層に分離した。水に富んだ下
層は21gあり、上層は74gあつた。次いで塔頂部
温度89〜106℃に対応する留分25gを分離した。
この際、フラスコ内温度は138℃に達した。混合
物を95℃に冷却し、次いでトルエン400gを導入
して蒸留を再開した。このようにして、フラスコ
内にトルエン300gを導入しながら99〜100℃にお
いて留分328gを分離し、次いで塔頂部温度が108
℃に達するまでさらに50g蒸留した。フラスコを
50℃に冷却し、得られた固体を別し、115℃に
おいて乾燥させた。生成物246g(分析の結果、
水0.08gを含有)が得られた。得られた無水状の
トリフルオル酢酸リチウム結晶の収率は約99.5%
だつた。
例 5 CF3COOKの製造 前記と同じ装置内に純K2CO3138g、イソブチ
ルアルコール200g及び、前記と同じ方法に従つ
てCF3COOH235g(2.04モル)を導入した。反
応終了時に約1だつたPHを、濃度約50%のKOH
約6gを添加することによつて6に戻した。イソ
ブチルアルコール―水共沸混合物の分離に、同じ
方法に従つた。このようにして、88〜89℃におけ
る留分61g(これは2層に分離した)及び、次い
で106℃までの中間留分44gを連続的に分離した。
フラスコを95℃に戻した後にトルエン400gを
添加し、さらにトルエン150gを連続供給しなが
らトルエン−イソブチルアルコール共沸混合物
330gを99〜100℃において蒸留し、さらに塔頂部
温度110℃までの留分50gを分離した。この混合
物を約50℃に冷却し、過し、残渣を乾燥させた
後に、水550ppm(0.055%)を含有する生成物301
gを回収した。トリフルオル酢酸カリウムの収率
は約96%だつた。
例 6 2―ブタノール使用−CF3COONaの製造 同じ装置に、純Na2CO3106g、2―ブタノー
ル106g及び前記の方法に従つてCF3COOH235g
(2.04モル)を1時間で導入した。最終的なPH約
1を、濃NaOH水溶液4gを添加することによ
つて5に戻した。
フラスコ内を穏やかに撹拌し続けながら、以下
のものを蒸留した: ●84〜85℃における留分64g(これは濃縮後に均
質だつた) ●93℃までの留分16g。
その後に、フラスコ内の液体中で結晶化の開始
が観察された。フラスコを冷却した後に、トルエ
ン300gを導入して蒸留を再開した。以下のもの
を連続的に分離した: ●塔頂部温度93℃までの留分13g、 ●93〜94℃における留分221g(これは、分析の
結果、2―ブタノール54.3%を含有していた)、 ●108℃までの留分9g及び ●110℃における留分40g。
この反応混合物を40℃に冷却し、ガラス過器
上で過し、残渣を115℃において乾燥させて、
最終生成物275gを得た。これは、トリフルオル
酢酸ナトリウムの収率99%に相当する。
例 7 ここでは、同じ装置に2―ブタノール200gと
トルエン160gとの混合物(これは実質的にトル
エン―2―ブタノール共沸混合物に相当する)及
び純Na2CO3106gを導入した。次いで、前記の
ように純度99%以上のCF3COOH235g(2.04モ
ル)を1時間で添加した。この際、温度が50℃に
上昇した。次いでこの混合物を70℃に加熱した。
この時、全てのものが溶解したのが観察された。
濃度50%のNaOHでPH5〜6に戻し、次いで蒸
留を実施した。
以下のものを連続的に分離した: ●塔頂部温度77〜78℃における留分(これは2層
に分離した。下層は19gあつて水91%を含有
し、有機層は51gあつて、分析の結果、2―ブ
タノール37%、トルエン56.2%及び水3.8%を
含有していた)、 ●留出した分を補うためにフラスコにトルエンを
連続的に添加する(これはCF3COONaを結晶
化を迅速に起こさせる)ことによる、塔頂部温
度93〜94℃における留分294g(これは分析の
結果、2―ブタノール58.5%、トルエン40.9%
及び水0.28%を含有していた)、 ●95〜109℃における留分10g及び ●109〜110℃における留分50g。
前の例におけるようにフラスコの内容物を過
し、固体を115℃において乾燥させた。最後に、
水0.08%を含有する生成物274gが集められた。
これは、トリフルオル酢酸ナトリウムの収率97.9
%に相当する。
例 8 イソプロピルアルコール使用 同じ装置内で、イソプロピルアルコール200g
及びNa2CO3106gを導入し、CF3COOH235g
(2.04モル)と反応させた。CO2の発生が停止し
た時、この溶液は50℃であり、固体は残つていな
かつた。NaOHでPHを6に戻し、次いでイソプ
ロピルアルコール50gをさらに添加した後に、以
下のものを蒸留した: ●塔頂部温度76℃における留分170g、混合物を
90℃に冷却しトルエン350gを添加(これは沈
殿開始を起こさせる)し加熱を再開した後に、 ●76〜77℃において留出する留分168g、温度が
迅速に100℃に上昇して、 ●100〜109℃における留分50g。
この混合物を冷却し、過し、乾燥させて、ト
リフルオル酢酸ナトリウム275gを得た。これは
収率99.3%に相当する。
例 9 2―ブタノール使用、トルエンの代わりにシク
ロヘキサン使用―トリフルオル酢酸ナトリウム
の製造 前記と同じ装置に、純Na2CO3106g、2―ブ
タノール200g及び、次いで前記の方法に従つて
トリフルオル酢酸(CF3COOH含有率99%以上の
もの)235gを約1時間で導入した。前記のよう
に、濃NaOH数gでPHを約5に戻した。
以下のものを蒸留によつて分離した: ●塔頂部温度85〜86℃における留分84g(これは
11gの下層と73gの上層とに分離した) ●86〜100℃における留分4g。
次いで蒸留を停止し、フラスコの内容物を75℃
に冷却した。撹拌しながら滴下漏斗からシクロヘ
キサン300gを添加した。次いで液体が2層に分
離し微細な白色固体(CF3COONa)が沈殿し始
めるのが観察された。
蒸留を再開し、蒸留フラスコ内の液面がほぼ一
定に保たれるように滴下漏斗からシクロヘキサン
を添加しながら、塔頂部温度75〜76℃における留
分735gを分離した。同時に導入したシクロヘキ
サンの量は650gだつた。
蒸留を停止し、フラスコの内容物を約30℃に冷
却し、次いでガラス過器を通過させた。集めら
れた結晶は、シクロヘキサンを含浸する状態で
290g、オーブン中で120℃において乾燥させた後
に268gだつた。これは収率約96〜97%に相当す
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 第一工程において、3〜4個の炭素原子を含
    有するアルコールから実質的に成る媒質中でトリ
    フルオル酢酸をアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩
    及び炭酸水素塩から選択されるアルカリ金属系試
    薬で中和し、 第二工程において、前記中和反応によつて生成
    した水を共沸蒸留によつて除去し、 第三工程において、トリフルオル酢酸アルカリ
    金属塩を可溶化せず且つアルコールと共沸混合物
    を形成する、シクロヘキサン、ベンゼン又はトル
    エンから選択される炭化水素を添加することによ
    つて無水のトリフルオル酢酸アルカリ金属塩の結
    晶を分離する ことを特徴とする無水状且つ結晶状のトリフルオ
    ル酢酸アルカリ金属塩の製造方法。 2 前記炭化水素がトルエンであることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 前記アルコールがブタノールであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 前記アルカリ金属系試薬がアルカリ金属の炭
    酸塩及び水酸化物であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 5 トリフルオル酢酸のアルカリ金属系試薬に対
    するモル比が理論量であることを特徴とする特許
    請求の範囲第4項記載の方法。 6 前記炭酸塩のトリフルオル酢酸に対するモル
    比が0.475〜0.5の間であり且つ、使用するアルカ
    リ金属水酸化物の量が理論的な割合を得ることを
    可能にする量であることを特徴とする特許請求の
    範囲第4又は5項記載の方法。 7 第三工程の前に、アルコールをアルコール―
    炭化水素共沸混合物の形で除去することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の方法。 8 第一工程において、トルエンと3〜4個の炭
    素原子を含有するアルコールとの混合物から成る
    媒質中でトリフルオル酢酸をアルカリ金属の水酸
    化物、炭酸塩及び炭酸水素塩から選択されるアル
    カリ金属系試薬で中和し、 第二工程において、共沸蒸留によつて水を除去
    し、 第三工程において、トルエンをさらに添加する
    ことによつて無水のトリフルオル酢酸アルカリ金
    属塩の結晶を分離する ことを特徴とする無水状且つ結晶状のトリフルオ
    ル酢酸アルカリ金属塩の製造方法。
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