JPH0193321A - 周面に突起を有する球体の樹脂コーティング方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、例えば握力強化、血行の増進等のために用
いる球体状の健康治療具に関連し、殊にこの発明は、周
面に多数の突起を有する球体の表面に樹脂をコーティン
グする方法に関する。

〈従来の技術〉 従来、一対の球体を手中で握り動かすことによって握力
を強化し且つ血行を増進する健康治療具が提案（実願昭
６１−２１９０５号）されている。

この治療具は、永久磁石で作られた球体の全表面に金属
メツキ層が形成されている。

〈発明が解決しようとする問題点〉 ところが上記の健康治療具は、表面の金属メツキ層が、
金属メツキ特有の手中に握ったときの冷たさを使用者に
与えると共に、一対の球体が衝突したときの金属音が使
用者に不快を惑じさせるため、最近当業者の間から、快
適な使用感の得られる健康治療具の出現が強く要望され
ているが、現在そのようなものは存在しない。

そこで本願の発明者は金属メツキ層の表面を透明樹脂膜
で被覆することによって、上記の問題を解決することに
した。

ところで球体の表面に樹脂膜を形成する方法として、吹
付塗装、粉体塗装、インサート成形等の方法がある。こ
のうち吹付塗装や粉体塗装法は、大量生産に適する反面
、球体全表面の樹脂膜に厚薄のバラツキが生じ美麗さに
欠けると共に、特に樹脂膜に十分な強度が得られないと
いう問題がある。

またインサート成形法の場合、樹脂材料を選択すること
によって、樹脂膜に十分な強度が得られる反面、成形作
業において、成形空間の定位置に球体を保持することが
困難であり、特に球体全周面に多数の突起を存す場合、
各突起をキャビテイ面の突起成形凹部に正しく位置させ
ることが難しいという問題点がある。

そこでこの発明は、球体を保持部材にて成形空間に保持
したとき、保持部材に対し、球面の一部と複数の突起と
に接触して保持させることにより、多数の突起を含む球
体を成形空間の定位置に位置決め保持し、斯る成形空間
に溶融樹脂を充填して球体の動きを止め、次いで保持部
材を金型面まで後退させ、連続して溶融樹脂を射出する
ことにより、多数の突起を含む球体の全表面に均等厚の
樹脂膜を形成し得る新規な樹脂コーティング方法を提供
することを目的とする。

〈問題点を解決するための手段〉 上記の目的を達成するための、この発明の詳細な説明す
ると、この発明は、成形金型内に対向して出没する一対
の保持部材にて複数の突起を含む球体の対向球面を把持
し、すべての突起を含む球体を成形空間の定位置に保持
する工程と、球体周辺の成形隙間に溶融樹脂を充填して
球体の動きを止めた後、保持部材を金型面まで後退させ
る工程と、保持部材の後退により生じた間隙を含む成形
隙間の全域に溶融樹脂を充填する工程と、樹脂膜が冷却
固化した後、金型を離型する工程を一連に行うものであ
る。

〈作用〉 球体を成型空間に保持する際、保持部材が球体の一部と
複数の突起に接触して保持することにより、多数の突起
を含む球体の全体が、成型空間の定位置に定位する。こ
の状態において、成形隙間に、溶融樹脂を射出し球体の
動きを止め、保持部材を金型面まで後退させ、連続して
溶融樹脂を射出することにより、多数の突起を含む球体
の全表面に均等厚の樹脂膜をコーティング処理し得る。

〈実施例〉 以下図面に基づきこの発明のコーティング方法を説明す
る。

この発明の実施に際しては、予め、フェライト粉末に例
えばナイロン系樹脂を添加混練したベレットを、球形に
窪んだ金型面に多数の突起形成用凹部を有す一対の成形
金型を用いて射出成形し、表面に多数の突起１１を有す
る球体１を成形した後（第１図）、球体１の表面には金
属メツキ層１２を処理する（第２図）。上記球体１の全
表面に、この発明にかかるコーティング方法により樹脂
膜を形成する。

この発明の実施には、射出成形によるインサート成形を
適用するもので、第３図、第４図に示す如く、一対の成
形金型２．２ａには、それぞれ、前記球体１の周面より
樹脂膜骨だけ大なる成形型部２０．２０ａが形成され、
且つ成形型部２０．２０ａの中心部には、上下に対向し
て球体１を保持する保持部材３，３ａが出没可能に設け
られると共に、固定側成形型部２０には、熔融樹脂の注
入路２２が開設して、射出ノズル６に連通させている。

下側の保持部材３は、支持筒３３内に支持ビン３２を配
備した構造のものであり、この保持部材３の上端面には
、球体球面の一部および前後左右に位置した複数の突起
１１の一部を接触支持する支持面３１が形成されている
。また上側の保持部材３ａの下端面には球面の一部に接
触する支持面３１ａが形成され、これら各支持面３１．
３１ａは成形型部の面まで後退したとき、成形金部２０
．２０ａの一部を構成するようになす。

上記成形金型２，２ａを用いてこの発明にかかる球体１
の周面に樹脂コーティングを施す動作を説明する。

まず待機状態において、下部の成形金型２の成形型部２
０内に保持部材３が突出しており、最初の工程で、この
成形金型２中へ球体ｌの下側半分を装填して、保持部材
３の支持面３１に球面の一部と複数の突起１１の一部を
係合することにより、多数の突起１１を含む球体１を成
形金型２の定位置に位置決めする（第５図）。

次いで上部の成形金型２ａを閉成すると共に、上側の保
持部材３ａを下降して対応する球面を支持し、多数の突
起１１を含む球体１を上下金型２．２ａ内の成形空間に
保持する（第６図）。

このとき各突起１１を含む球体１の全表面と成形型部２
０．２０ａとの間には均等厚の成形隙間４が形成されて
いる。

つぎの行程において、前記成形隙間４に対し、溶融樹脂
５を余充填して球体１の動きを止めた後（第７図）、上
下の保持部材３，３ａを互いに成形型部２０．２０ａの
面まで後退させ（第８図）、連続して成形隙間４に対し
溶融樹脂５を所定圧力で射出する。なおこの射出時、型
内の空気は通気孔３４より排出される。

上記により溶融樹脂５は各突起１１を含む球体１と成形
型部２０．２０ａおよび上下の保持部材３，３ａの支持
面３１．３１ａとの隙間に充填され、均等厚の樹脂膜５
１が形成される。

つぎの行程において、上下の成形金型２，２ａを冷却し
て球体周面の樹脂膜５１を固化した後、上部の成形金型
２ａを離型しく第９図）、下の保持部材３の支持面３１
をセット位置まで押し上げて、成形球体を取出すことに
より、第１０図に示す如く、各突起１１を含む球体１の
全表面に均等厚の樹脂膜５１を一体形成できる。

上記コーティングに用いる樹脂としては、各種の熱可塑
性樹脂が可能であるが、実施例では、１２ナイロン２０
％と６ナイロン８０％を共重合して得た透明の共重合ナ
イロン樹脂を用い、強度、滑性２表面光沢を考慮してい
る。

なお、この発明の実施に際しては、下部の保持部材３を
、同図に示す如く、球体球面を支持する支持ピン３２に
対し複数の突起１１の一部を支持する支持筒３３にて構
成し、最初の行程において、支持ピン３２および支持筒
３３にて多数の突起１１を含む球体１を定位置に止め、
ついで上部の成形金型２ａを閉め上部の保持部材３ａを
下降して球体１を保持した後、支持筒３３のみを下降し
て突起１１部分を解放し、溶融樹脂を余充填するも可く
、この場合も前述例と同様な効果が得られる。

なお、図示例は縦型射出成形機を示したが、横型射出成
形機も勿論可能であり、この場合、固定金型側の保持部
材３の通気孔３４を切換弁を介して吸気源（図示せず）
に接続し、球体装填時、保持部材３に対し通気孔３４の
吸気により球体１を吸着し、成形時は通気孔３４より排
気するようになす。

上記球体１は、樹脂膜５１の成形後に着磁処理を施して
、球体１０対向周面にＮ、Ｓ磁極部を形成する。各磁極
部は、その表面の磁界の強さを８００〜１０００ガウス
の値に設定する。

〈発明の効果〉 この発明は上記の如く、周面に多数の突起を有する球体
に対し、突起を含む球体の全表面に均等厚の合成樹脂膜
を形成する方法であって、成形金型内に対向して出没す
る一対の保持部材にて、複数の突起を含む球体の対向球
面を把持し、すべての突起を含む球体を成形空間の定位
置に保持した後、球体周辺の成形隙間に溶融樹脂を充填
して球体の動きを止めた後、保持部材を金型面まで後退
させて、引続き成形空間の全域に溶融樹脂を充填し、固
化させるようにしたから、特にこの発明の方法によれば
、保持部材にて球体の一部と複数の突起を支持すること
によって、多数の突起を含む球体の全体を成形空間の定
位置に位置決めすることができ、以て、各突起や球体表
面に均一厚みの樹脂膜を一体形成し得るなど、発明目的
を達成した効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は周面に突起を有す球体の正面図、第２図は第１
図の一部拡大断面図、第３図はこの発明の方法に用いる
成形金型の断面図、第４図は成形金型の拡大断面図、第
５図乃至第９図は各成形工程を示す断面図、第１０図は
表面に樹脂膜が形成された球体の断面図である。 １・・・・球体　　　　　１１・・・・突起２．２ａ・
・・・成形金型　２０．２０ａ・・・・成形型部３．３
ａ・・・・保持部材　４・・・・成形隙間５・・・・溶
融樹脂　　　５１・・・・樹脂膜特許出願人　　株式会
社日本健康増進研究会特許出願人　日精樹脂工業株式会
社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 周面に多数の突起を有する球体に対し、突起を含む球体
   の全表面に均等厚の合成樹脂膜を形成する方法であって
   、 成形金型内に対向して出没する一対の保持部材にて複数
   の突起を含む球体の対向球面を把持し、すべての突起を
   含む球体を成形空間の定位置に保持する工程と、 球体周辺の成形隙間に溶融樹脂を充填して球体の動きを
   止めた後、保持部材を成形型部の面まで後退させる工程
   と、 保持部材の後退により生じた間隙を含む成形隙間の全域
   に溶融樹脂を充填する工程と、樹脂膜が冷却固化した後
   、金型を離型する工程とを一連に行うことを特徴とする
   周面に突起を有する球体の樹脂コーティング方法。