JPH01900A

JPH01900A - 音場制御回路

Info

Publication number: JPH01900A
Application number: JP62-155779A
Authority: JP
Inventors: 正幸岩松
Original assignee: ヤマハ株式会社
Filing date: 1987-06-23
Publication date: 1989-01-05

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この発明は、２チャンネルステレオ信号から疑似的に４
チャンネルステレオ信号を作成する音場制御回路に関す
る。

〔従来の技術〕

従来から、２チャンネルステレオ信号を疑似的に４チヤ
ンネル化する様々な構成の音場制御回路が提案されてい
る。第４図はその一例の構成図である。

第４図に示すように、入力端子’ｌＬ、１Ｒから入力さ
れた２チャンネルステレオ信号の左右各チャンネルの信
号り、Ｒは、図示しないパワーアンプ等を介して４チャ
ンネルステレオの前方左右各スピーカＬ、、ＲＦに与え
られ、ここで音に変換される。一方、前述の左右各チャ
ンネルの信号１−２Ｒは減痺器２で減算され、その出力
（Ｌ−Ｒ）はディレィ回路５で遅延される。そして、図
示しないパワーアンプ等を介して４チャンネルステレオ
の後方左右各スピーカＬＲ，ＲＲに与えられ、ここで音
に変換される。

このような構成では、後方左右各チャンネル信号は減算
（Ｌ−Ｒ）されるので、中央に定位すべき音（セリフ等
）が周辺に拡散されるという違和感を少なくすることが
できる。また、減算して得られた差信号には残響成分が
多く含まれていることから、比率的に残響成分の抽出量
を多くすることができる。一方、第４図の従来構成では
、差信号をディレィ回路で遅延しているので、聴取者に
対して後方への距離感を与えることができる。これは、
現実の残響が直接音の反射であり、従って時間遅れを有
していることに起因している。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記のような従来構成では、ステレオ信
号が本来的に有している左右の方向性が損なわれるとい
う欠点があった。これは、左右のステレオ入力信号を減
算（Ｌ−Ｒ）することで、実質的に後方音がモノラル化
されてしまうことに起因している。

そこで、この発明は、４チャンネルステレオの後方音に
ついても方向感を再現することができ、かつそのための
回路を簡単に構成することができる音場制御回路を提供
することを目的とする。

（問題点を解決するための手段〕この発明は、２チャンネルステレオ入力信号を４チャン
ネルステレオの前方左右各チャンネル信号としてそれぞ
れ出力すると共に、２チャンネルステレオ入力信号の差
信号を抽出して４チャンネルステレオの後方左右各チャ
ンネル信号として出力する音場制御回路であって、下記
のようなレベル検出手段と遅延制御手段を備える。すな
わち、レベル検出手段は２チャンネルステレオの左右多
入力信号のレベルを検出し、これらの間の相対的なレベ
ルの高低に応じた検出信号を出力する。また、遅延制御
手段は、ディレィ回路の遅延時間を上記検出信号が示す
相対的なレベルの高低に応じて制御し、これらに時間差
を与えて４チャンネルステレオの後方左右各チャンネル
信号として出力する。

〔作用〕

この発明によれば、レベル検出手段は２チャンネルステ
レオ入力信号の左右多入力信号り、Ｒのレベルを検出し
、このり、Ｒの相対的なレベルの高低に応じた検出信号
を、例えば左チャンネルについてはＬ／Ｒ比例の信号、
右チャンネルについてはＲ／Ｌ比例の信号として出力す
る。そこで、遅延制御手段はディレィ回路の遅延時間を
レベル検出手段からの検出信号が示す相対的なレベルの
高低に応じて制御し、これを４チャンネルステレオの後
方左右各チャンネル信号として出力するので、後述する
ハース効巣により、後方音をモノラルではなく方向感を
もって再現することが可能になる。

〔実施例〕

以下、添付図面の第１図ないし第３図を参照して、この
発明の一実施例を説明する。なお、図面の説明において
同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略
する。

第１図は、この発明の一実施例に係る音場制御回路の基
本構成図である。同図において、減算器２と後方左右各
チャンネルスピーカＬＲ，ＲＲの間には、これらスピー
カＬＲ，ＲＲへの各供給信号をそれぞれ遅延させ、かつ
その遅延量を制御する遅延制御手段５Ｌ、５Ｒが設けら
れている。そして、この遅延制御手段５Ｌ、５Ｒによる
遅延時間の制御は、図示しないレベル検出手段からのＬ
／Ｒ比例の信号およびＲ／Ｌ比例の信号によりなされる
ように構成されている。

第２図は、第１図に示す実施例の要部の詳細な構成図で
おる。同図において、レベル検出回路７は入力端子ＩＬ
、ＩＲからの２チャンネルステレオ入力信号り、Ｒをそ
れぞれ入力し、Ｌ／Ｒ比例の信号およびＲ／Ｌ比例の信
号をそれぞれ出力する。遅延制御器（ディレィ）５１Ｌ
、５１Ｒはディレィ回路（図示せず）を含み、２チャン
ネルステレオ入力信号り、Ｒを減算した差信号（Ｌ−Ｒ
）を減算器２から入力する。そして、レベル検出回路７
からのＬ／ＲおよびＲ／Ｌ比例の信号に従つて、４チャ
ンネルステレオの後方左右書出力信号の遅延時間を制御
する。

第３図は、レベル検出回路７における信号処理方式の説
明図である。同図において、２チャンネルステレオ入力
信号り、Ｒのそれぞれはブロック７１Ｌ、７１Ｒで絶対
値化され、例えばマイクロプロセッサ（図示せず）に与
えられる。このマイクロプロセッサにより実現されるブ
ロック７２Ｌ。

７２Ｒは、それぞれＩＬＩ／ＩＲＩおよびＩＲＩ／ＩＬ
１比をそれぞれ求めて出力する。そして、これらの信号
は遅延制御器５１Ｌ、５１Ｒに制御電圧として与えられ
る。

次に、上記構成の音場制御回路の作用を説明する。

２チャンネルステレオ入力信号り、Ｒのうち例えばセリ
フ等のような前方中央に定位すべき音声については、信
号り、Ｒにおける互いのレベルが等しいため減算器２の
出力がＬ−Ｒ−０となり、これらに関する後方音が生成
されるようなことは−ない。従って、これらセリフ等が
、周辺に拡散するようなことはなくなるので、聴取者に
対して違和感を与えることがない。

これに対して、２チャンネルステレオ入力信号り、Ｈの
うち相異なる成分については、減算器２の出力がＬ−Ｒ
ｆ：Ｏとなり、４チャンネルステレオの後方左布台スピ
ーカＬＲ，ＲＲからそれらの差成分（一般的には残響成
分が主となる）に基づく後方音が生成される。このとき
、レベル検出回路７は２チャンネルステレオ入力信号り
、Ｒの相対的なレベルの高低に応じて、具体的にはＬ／
Ｒ比例の信号とＲ／Ｌ比例の信号を出力し、これによっ
て遅延制御器５１Ｌ、５１Ｒのそれぞれの遅延時間が制
御される。このため、２チャンネルステレオ入力信号り
、Ｒの左チヤンネル成分りが右チヤンネル成分Ｒのレベ
ルより高いときは、４チャンネルステレオの後方左布台
スピーカＬＲ。

ＲＲのうち左スピーカＬＲからの音がより早く現れ、後
方音は左方向から先に聞こえることになる。

また、右チヤンネル成分Ｒが左チヤンネル成分りのレベ
ルより高いときは、後方音は右方向から先に聞こえるこ
とになる。

その結果、いわゆるハース効果により、後方音の左右の
方向性を再現することが可能になる。ハース効果とは、
複数のスピーカから同じ音を等しい音量で出した場合に
、聴取位置に到達する各スピーカからの音に時間差があ
ると、先に到達したスピーカの方向に音像が定位すると
いうものである。そして、このハース効果は２つの音の
時間差を、約１〜ｉｏｏｍｓｅｃとしたときに現れるこ
とが知られている。従って、上記の構成によれば、４チ
ャンネルステレオの後方左布台チャンネルのする方向に
定位する。具体的には、左チャンネルＬのレベルが右チ
ャンネルＲのレベルより高いときは、遅延制御器５１Ｌ
による遅延時間を遅延制御器５１Ｒよりも短くしている
ので、４チャンネルステレオの後方左スピーカしＲから
の音が早く到達し、１多方音は左方向に定位する。逆に
、右チャンネルＲのレベルが左チャンネルＬのレベルよ
りも高いときは、遅延制御器５１Ｒによる遅延時間を遅
延制御器５１Ｌよりも短くしているので、後方音は右方
向に定位することになる。

この発明は、上記実施例のものに限定されることなく、
種々の変形が可能である。

／Ｒ比例およびＲ２／Ｌ２比例というように、種々のも
のとすることができる。また、遅延制御手段を高度な信
号処理で初期反射音群を創出するように構成し、イニシ
ャルディレィをシュミレートしてもよい。さらに、４チ
ャンネルステレオの前方左右のスピーカＬＦ、ＲＦの中
間位置に、別途に前方中央のスピーカを設けてもよい。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明によれば、２チャンネル
ステレオ入力信号の差信号を４チャンネルステレオの後
方左布台スピーカに出力するにあたり、２チャンネルス
テレオ入力信号の相対的なレベルの高低に応じて後方左
布台スピーカの出力の遅延時間を制御し、時間差を与え
るようにしたので、後方音についても方向性を再現し得
て、臨場感あふれる４チャンネルステレオを実現できる
効果がある。また、この発明は、レベル検出と遅延制御
のための回路を付加するだけで実現できるので、その構
成を簡単なものにできる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の全体構成を示すブロック
図、第２図は第１図に示す音場制御回路の要部の構成図
、第３図は第２図に示すレベル検出回路を説明する図、
第４図は従来例の構成図である。ＩＬ、１Ｒ・・・２チャンネルステレオ入力端子、２・
・・減算器、４・・・聴音者、５・・・ディレィ回路、
ＬＲ２ＲＲ・・・４チャンネルステレオの後方スピーカ
、ＬＦ、ＲＦ・・・４チャンネルステレオの前方スピー
カ、５１Ｌ、５１Ｒ・・・遅延制御器。

Claims

【特許請求の範囲】　２チャンネルステレオ入力信号を４チャンネルステレ
オの前方左右各チャンネル信号としてそれぞれ出力する
と共に、前記２チャンネルステレオ入力信号の差信号を
抽出して前記４チャンネルステレオの後方左右各チャン
ネル信号として出力する音場制御回路において、前記２チャンネルステレオ入力信号の左右各入力信号の
レベルを検出し、これらの間の相対的なレベルの高低に
応じた検出信号を出力するレベル検出手段と、前記差信
号を前記４チャンネルステレオの後方左右各チャンネル
ごとに遅延して出力するディレィ回路を含み、このディ
レィ回路の遅延時間を前記検出信号が示す相対的なレベ
ルの高低に応じて制御する遅延制御手段とを備えること
を特徴とする音場制御回路。