JPH018707Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は例えば土木工事用等に使用される泥水
ポンプの吸込口に取付ける真空タンクに関する。

［従来技術］ 従来、泥水ポンプの吸込口から空気を吸込む
と、吸込んだ空気により泥水ポンプが異常振動を
起こしたり、エアロツクを起こして揚水不能とな
る欠点があつた。

この欠点を解消するため、ポンプの羽根車を介
して真空ポンプにより抽気したりしているが（例
えばヨコタユニバーサルポンプ等）、ポンプ振動
などの異常振動は避けられない。

このため第３図に示すように、泥水ポンプ１０
の吸込口１１に真空タンク１２を取付け、真空ポ
ンプ９により一旦真空タンク１２内及び泥水ポン
プ内を抽気して泥水を泥水ポンプに導くことが知
られている。しかし、この真空タンク１２では、
泥水ポンプ１０の吸込みによりタンク内の運転液
面に渦流Ｖが生じ、渦流Ｖ内の空気が泥水ポンプ
１０に吸込まれてエアロツクが起こる問題があ
る。

また第４図および第５図に示すように、流入口
１４は通常泥水ポンプ１０の吸込口１１に連通す
る流出口１３に対向する側に設けられているの
で、流入土砂等の夾雑物Ａが真空タンク１２内で
減速されたタンク底１２ａへ落ち溜り勝手とな
り、また夾雑物が直接泥水ポンプ１０に吸込まれ
てポンプ詰まりが起こる問題がある。

［考案の目的］ 従つて、本考案の目的は、真空ポンプのエアロ
ツクとポンプ詰まりを防止するとともに、夾雑物
をタンク底に溜りにくくした真空タンクを提供す
ることにある。

［考案の構成］ 本考案によれば、泥水ポンプの吸込口に取付け
る真空タンクにおいて、ストレーナを前記吸込口
に連通する流出口から対向側の斜上方に向けて着
脱自在に設けるとともに、流入口をタンク胴体の
接線方向に向けて設けている。

［考案の作用効果］ 従つてストレーナによりタンク運転液面の渦流
をなくし、空気の泥水ポンプへの流入を防止して
エアロツク確実に防止することができ、また、夾
雑物の泥水ポンプへの流入をなくし、ポンプ詰ま
りを防止することができる。また、ストレーナを
流出口から斜上方に向けて着脱自在に設けてある
ので、ストレーナ下部に土砂が詰まつても、スト
レーナ上部からの泥水を吸込むことができる。更
に、流入口をタンク胴体の接線方向に向けて設け
てあるので、泥水流に旋回を与え、従つて夾雑物
をタンク底に溜りにくくすることができるととも
に、旋回流によりストレーナ表面を洗浄し詰まり
を防止することができ、また、ストレーナが詰ま
つた場合、引出して容易に清掃することができ
る。

［実施例］ 以下図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。

第１図において、真空タンク１の泥水ポンプ１
０の吸込口１１に連通する流出口２の端部には、
対向側の斜上方に向けてストレーナ３が嵌装さ
れ、カバー４を外して外方に引出させるようにな
つている。また、タンク胴体５には、泥水の流入
口６が流出口２の軸線を直交するようにタンク胴
体５の接線方向に向けて設けられている。なお、
７はタンク底５ａに溜つた夾雑物の排出口、８は
泥水の液面を検知するレベルセンサ、９は真空ポ
ンプである。

従つて、先ず起動した真空ポンプ９により流入
口６から真空タンク１に吸込まれ抽気された泥水
はタンク胴体５の内壁に沿つて旋回して流れ、ス
トレーナ３で夾雑物が取り除かれて流出口２、吸
込口１１から泥水ポンプ１０に吸込まれる。従つ
て、夾雑物の泥水ポンプ１０への流入を防いでポ
ンプ詰りを防止することができる。この際、真空
タンク１内で泥水から空気を分離し真空ポンプ９
により抽気し、また、ストレーナ３により運転液
面の渦流Ｖ（第３図）の発生をなくするので、空
気の泥水ポンプ１０への流入を防止し、エアロツ
クを確実に防止することができる。更に、泥水に
旋回を与えて夾雑物の落下を妨げてタンク底５ａ
に溜りにくくすることができる。

［まとめ］ 以上説明したように、本考案によれば、ストレ
ーナを流出口から斜上方に向けて着脱自在に設け
るとともに、流入口をタンク胴体の接線方向に向
けて設けたので、真空ポンプのエアロツクとポン
プ詰りを防止するとともに、夾雑物をタンク底に
溜りにくくすることができる。また、ストレーナ
の詰まりを防止し、詰まつた場合、容易に清掃す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す側断面図、第
２図は第１図の要部の上面図、第３図および第４
図はそれぞれ異なる従来の真空タンクの欠点を説
明する側断面図、第５図は第４図の上面図であ
る。 １…真空タンク、２…流出口、３…ストレー
ナ、５…タンク胴体、６…流入口、１０…泥水ポ
ンプ、１１…吸込口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 泥水ポンプの吸込口に取付ける真空タンクにお
   いて、ストレーナを前記吸込口に連通する流出口
   から対向側の斜上方に向けて着脱自在に設けると
   ともに、流入口をタンク胴体の接線方向に向けて
   設けたことを特徴とする真空タンク。