JPH053228Y2

JPH053228Y2 -

Info

Publication number: JPH053228Y2
Application number: JP19401886U
Authority: JP
Priority date: 1986-12-16
Filing date: 1986-12-16
Publication date: 1993-01-26
Anticipated expiration: 2001-12-16
Also published as: JPS6398742U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、加工機より排出された汚れた加工液
（水、油等）に、連続的に強い遠心力をかけて該
加工液中に含まれる微粒子を強制的に沈澱させる
と共に清浄な上澄液を連続的に取り出す遠心分離
器に関するものである。

（従来の技術とその問題点）従来加工液を清浄するものとしてメツシユ、ペ
ーパー、メンブレムを利用したフイルターによる
濾過器があるが、これらはスラツジの目づまりに
より長期運転が不可能である。

そこで第３図に示す遠心分離器A′が開発され
た。これは、回転体２′の遠心力により加工液中
m′のスラツジS′を回転体の内壁に押し付けると
共に、該遠心力を利用して清浄な上澄液n′を該回
転体の上面ｔからオーバーフローさせて取り出す
ものである。

しかし、この遠心分離器A′も長く使用すると
回転体の上面ｔにスラツジS′が溜るようになり、
かつそれらが上澄液と一緒にオーバーフローして
しまうという問題があつた。

したがつて清浄液を取り出すにはポンプを必要
としなければならなかつた。

（考案が解決しようとする技術的課題）以上の問題を解決しようとする本考案の技術的
課題は、回転体内においてスラツジが完全に分離
される箇所に滞留する清浄液を遠心力により取り
出すことである。

（技術的課題を達成するための技術的手段）以上の技術的課題を達成するための本考案の技
術的手段は、収納ボツクス内の回転体内に排出ノ
ズルを設置すると共に、該ノズル先端に切欠形成
したＵ字状の吸入口を、清浄液が滞留する箇所に
回転体の回転方向と対向して位置させ、該回転体
の底面には収納ボツクス底部に滞留したオーバー
フロー液を回転体内に掬い上げる吸引ノズルを、
その先端の吸引口が回転体の回転方向と同方向に
した状態で設けることである。

（作用）而して上記の様な構成によれば、回転体の回転
により加工液中に含まれている微細なスラツジ
は、内壁に押し付けられと共に、スラツジが分離
された清浄液が該回転体の回転に伴う遠心力によ
り排出ノズルの吸入口から連続的に取り出され
る。

また、遠心力により回転体の上面からオーバー
フローして収納ボツクス底部に溜つた加工液は、
回転体の回転に伴う遠心力により吸引ノズルの吸
引口から掬い上げられて再び連続的に回転体内に
もどされる。

（考案の効果）本考案は以上の様な構成にしたことにより下記
の効果を有する。

排出ノズルの吸入口を回転体内における清浄
流が滞留する箇所に位置させたので、該清浄液
の取り出しの際に、該清浄液に分離されたスラ
ツジが混じることがなく、純度の高い清浄液を
取り出すことができる。

排出ノズルの吸入口を回転体の回転方向と対
向した状態で位置させたので、ポンプを必要と
せずに回転体の回転に伴う遠心力によりスラツ
ジが完全に分離された清浄液を連続的に取り出
すことが可能となつた。

回転体の底面に吸引ノズル先端の吸引口をそ
の回転方向と同方向に設けたので、該回転体の
遠心力により上面からオーバーフローした加工
液を再び該回転体の回転に伴う遠心力を利用し
て吸引ノズルにより回転体内に掬い上げること
ができるので清浄率の分離を効率的に行うこと
ができる。

（実施例）以下、本考案の一実施例を図面により説明す
る。

図中Ａは本考案の遠心分離器を示し、器体１，
回転体２及びモーター３とにより構成されてい
る。

器体１は台座Ｍ上に設けた収納ボツクスａと保
護ケースｂとによりなり、該収納ボツクスａには
回転体２が、保護ケースｂにはモーター３が夫々
収納されている。

該回転体２は加工液ｍを入れるためのバケツト
２ａと該バケツト２ａの上面にネジ止めされた蓋
体２ｂとによりなり、該蓋体２ｂの中央部には後
述する供給管４及び排出ノズル５が挿通される開
口部２b₁が穿開されている。

また、該回転体２は収納ボツクスａ内の中央部
に突設された起立部a₁から突出した回転軸６にネ
ジ止めされている。

該回転軸６は台座Ｍに軸受７を介して取り付け
られると共に、下端に設けたプーリー６ａにモー
ター３とを連係するベルトＶが架け渡されること
により回転するものである。

また、該回転体２内には、回転体２の回転によ
る遠心力により加工液ｍ中のスラツジＳが分離さ
れた清浄液ｎを取り出すための排出ノズル５及び
供給管４が収納ボツクスａ上面内側の固定部a₂を
介して配管されている。

排出ノズル５は前記清浄液ｎをバケツト２ａ内
から連続的に取り出すものであり、略Ｌ字状でか
つ先端が下側に傾斜して形成されると共に、その
先端部には先端から長さ方向にかけて斜めに切欠
されたＵ字状の吸入口８が形成されている。

該吸入口８は図示する如く、回転体２における
バケツト２ａの底面２a₁及び周壁２a₂と蓋体２ｂ
下面とに集積されるスラツジＳが吸引されない間
隔をもつた箇所に位置させる。

そのうち最も良い箇所はバケツト２ａの中心軸
と周壁２a₂との略中間でしかもバケツト２ａの底
面２a₁と蓋体下面との中間部である。

従つて、加工液ｍ中のスラツジＳが完全に分離
された清浄液ｎが吸入口８を介して連続的に取り
出される。

また、回転体２の底面外側部にはその回転によ
る遠心力によつて上面の開口部２b₁からオーバー
フローして収納ボツクスａ底部に滞留したオーバ
ーフロー液m₁を再び回転体２内に掬い上げる吸
引ノズル９が設けられている。

該吸引ノズル９は略Ｌ字形に形成され、先端部
がホツパ状に形成されると共に、先端の吸引口９
ａが回転体２の回転方向と同方向に形成されてい
る。

尚、該吸引ノズル９は回転体２の底面外側部
に、２、３本設けることも任意である。

而して、モーター３の回転に伴つて回転体２が
回転すると同時に、該回転体２内に供給管４から
加工液ｍが供給される。

そして、回転体２の回転による遠心力で加工液
ｍのスラツジＳが回転体２の底面２a₁、周壁２a₂
及び上面に集積されると共に、これら回転体２の
内面壁から適宜間隔をもつた位置に清浄液ｎが滞
留される。

そして、該清浄液ｎは遠心力により、排出ノズ
ル５の吸引口８から外部へ連続的に取り出され
る。

また、遠心力により回転体２の上面開口部２b₁
からスラツジＳを含む加工液ｍが収納ボツクスａ
の底部に滞留されると共に、回転体２の回転に伴
う遠心力により吸引ノズル９から回転体２内に再
び掬い上げられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の遠心分離器の断面図、第２図
は同一部切欠平面図、第３図は排出ノズル及び供
給管の拡大斜視図、第４図は従来例を示す断面図
である。尚、図中、Ａ……遠心分離器、ａ……収納ボツ
クス、２……回転体、５……排出ノズル、８……
吸入口、９……吸引ノズル、９ａ……吸引口、
m₁……オーバーフロー液、を夫々示す。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

収納ボツクス内の回転体内に排出ノズルを設置
すると共に、該ノズル先端に切欠形成したＵ字状
の吸入口を、清浄液が滞溜する箇所に回転体の回
転方向と対向して位置させ、該回転体の底面には
収納ボツクス底部に滞溜したオーバーフロー液を
回転体内に掬い上げる吸引ノズルを、その先端の
吸引口が回転体の回転方向と同方向にした状態で
設けたことを特徴とする遠心分離器。