JPS6033325Y2 - 横形内燃機関の給気濾過装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は横形内燃機関の給気濾過装置、特に、機関のエ
アクリーナにダストを自動的に排出するプレクリーナを
取付けてなる前記給気濾過装置に関するものである。

ディーゼルエンジン等の内燃機関のうちでも、とりわけ
、砂漠地帯において井戸掘り作業機等を駆動するのに使
用される内燃機関は、一般に吸気管に吸い込まれる給気
をプレクリーナと通常のエアクリーナとによって２段階
に濾過し、空気中に含まれる黄砂等のダストを除去する
配慮がなされている。

第１図は、本出願人が出願に先立って試作した給気濾過
装置を示したもので機関１のシリンダヘッド２から延出
した吸気管３の上端にエアクリーナ４を接続すると共に
、該エアクリーナ４の吸気口５にプレクリーナ６を嵌着
している。

プレクリーナ６はケーシング７の下面に設けた空気取入
口８から外気を吸入し、該空気取入口８に設けた旋回流
発生具９によって吸入空気を旋回させながら、前記ケー
シング７内部の截頭円錐形状のダスト分離板１０に沿っ
て導き、該ダスト分離板１０によって分離したダストを
、ダスト溜り部１１に貯溜すると共にダストを除去した
空気を前記吸気口５からエアクリーナ４に流入させ、更
に該エアクリーナ４内の炉材の作用によって給気を浄化
して吸気管３からシリンダヘッド２に給送する構成とな
っている。

ところが、上記本出願人が試作した給気濾過装置におけ
るプレクリーナ６は、黄砂等のダストのうち約４０％前
後を除去する性能がある反面、ダスト溜りの容量に限界
があるため機関を長時間に亘って連続運転した場合は、
該プレクリーナ６のダスト溜り１１がダストで充満し、
分離壁１０の上端から溢れてエアクリーナ４の吸気口５
に入り該エアクリーナ４が目詰まりを生じるという難点
があった。

勿論、プレクリーナ６の上蓋１２を取外して、内部に滞
留したダストを定期的に排出することも出来なくはない
が、この場合は機関のメンテナンスが煩雑にな、るだけ
でなく、ダストの溜る速度が天候の影響モ一定しない関
係から、機関の維持管理が一律に行えないという問題を
有していた。

そのため、公知のエアクリーナにあっては、ダストの自
動排出を行うため、ダスト溜りにバキュータバルブを取
付けたり、ダスト排出孔を形成したりしていたが、ダス
ト排出孔が何らかの原因で詰った場合、例えば、蝿等の
昆虫がプレクリーナ内に吸引され、その死骸がダスト排
出孔に詰った場合には、ダスト溜りが満杯になり、ダス
トが溢れて前述と同様なエアクリーナの目詰りを引き起
す問題があった。

本考案は、本出願人が試作した給気濾過装置を更に改良
すべくなされたもので、横形内燃機関の吸気管にオイル
バス式エアクリーナを取付け、該エアクリーナ上部の吸
気口に、旋回流発生買付きの空気取入口を備えた円板状
基板と、該基板上に載置される円筒表外周壁の乍端から
内方に向は截頭円錐形状のダスト分離壁を連続一体に形
成したダスト除去部材と、該ダスト除去部材の上部開口
に冠装される蓋部材とからなるプレクリーナ本体をボル
トにより着脱可能に取付は接続すると共に、前記プレク
リーナ本体のダスト除去部材をポ□） リカーボネート樹脂の如き強靭な透明樹脂材料で成形（
、かつ、該ダスト除去部材の外周壁とダスト分離壁との
間に形成きれる環状のダスト溜り部に、前記旋回流発生
具による旋回気流の接線に沿シ）外方に向けてダスト排
出口を設けてなる構成を特徴とするものである。

以下本考案の具体的内容を添付図面に示す実施例を参照
しつつ詳細に説明する。

、ここに第２図は本考案の給気濾過装置を構成するプレ
クリーナ２１および該プレクリーナを接続したエアクリ
ーナ２２を夫々部分断面により示したものである。

′。エアクリーナ２２は前記第１図に示し
た如き内燃機関の吸気管３に接続するクランプ２３を備
えた外殻体２４の中心に吸気筒２５を挿設し、該吸気筒
２５の外面と前記外殻体２４の内面との間に亘設した有
孔仕切板２６．２７の間に枦毛２８を収納すると共に、
前記外殻体２４の下部開口２９に対し、クランプ３０に
より有孔受は皿３１を支持しながらオイルパン３２を着
脱可能に取付けたもので、該エアクリーナ２２の前記吸
気筒２５の上端にはプレクリーナ２１の本体を構成する
基板３３に貫設した給気導入管３４が嵌着され、ホース
クリップ３５により止着されている。

プレクリーナ２１は前記基板３３における給気導入管２
５の周囲に多数の空気取入口３６を有し、該空気取入口
３６の縁部に基板３３から切り起された旋回流発生具３
７を有していると共に、上記基板３３の上面にプレクリ
ーナ２１の周壁を構成する外筒壁３８と、該外筒壁３８
の下端に連続形成した截頭円錐面形状のダスト分離壁３
９とからなるダスト除去部材４０を載置して、該部材４
０の上部に蓋部材４１を冠装し、これらを前記給気導入
管３４の中央部で支持されたボルト４２の上端に螺着し
た袋ナツト４３により挾持し−Ｃ一体化したものである
。

なお、前記ダスト除去部材４０は、ポリカーボネート樹
脂等の如き透明材料によって構成され、プレクリーナ外
部から前記ゲスト分離壁３９と外筒壁３８との間に形成
される環状のダスト溜り部４４に滞留したダストを透視
し得るようになっていると共に、該ダスト溜り部４４の
底部付近には、第３図に断面で示す如く、前記旋回流発
生具３７によって生じる旋回気流の接線に沿い、前記外
筒壁３８を貫いて外部に連通ずるダスト排出孔４５が穿
設されている。

本考案の給気濾過装置は成上の如き構成番有するもので
あるがミ次にその作用について説明すると、先ず、機関
運転時において吸気管３内が負圧になり、プレクリーナ
２１の空気取入口３６から内部に空気が吸入されると、
該吸入空気は旋回流発生具３７の作用により一方向によ
り回転しながら上昇し、該吸入空気に含まれるダストが
遠心力の作用ならびに旋回する気流の作用によってダス
ト分離壁３９の内面を伝って上昇し、ダスト溜り４４に
入る一方、ダストを除去した後の空気は、給気導入管３
４からエアクリーナ２２の吸気筒２５を通じてオイルパ
ン３２内に峠溜した潤滑油の油面に衝突して方向を換え
、更に枦毛２８で濾過されて吸気管３からシリンダヘッ
ド２に鴎される。

このとき、前記ダスト溜り４４に滞留したダストは、前
記プレクリーナ２１内に吸入される空気の旋回流Ｕによ
って徐々に同方向に押し進められ、一部がダスト排出孔
４５から少量づつ外部に排出され、ダスト溜り４４内の
ダストが常に所定量以下に抑えられるため、長時間に亘
って機関を運転した場合でも、ダスト溜り４４内のダス
トを排出する手間が省かれる。

ダスト排出孔４５が何等かの原因で詰り、ダスト溜り４
４内のダストが所定量以上に増加して、これがプレクリ
ーナ２１の透明な外筒壁３８を通じて視認された場合は
袋ナツト４３および上蓋４１を取外すだけで、容易に内
部のダストを除去することが出来る。

以上述べた如く、本考案の給気濾過装置はプレクリーナ
のダスト溜り部に、該プレクリーナ内の旋回気流の接線
に沿い、外方に向けてダスト排出孔を設けることにより
、機関運転時に該ダスト排出孔からダストを自動的に排
出すると共に、プレクリーナ本体を構成するダスト除去
部材をポリカーボーネート樹脂の如き強靭な透明樹脂材
料により形成し、ダストの溜り具合を外部から視認出来
るようにしたものであるから、ダスト排出作業を自動化
し、メンテナンス作業を容易ならしめると共に、ダスト
排出孔が詰った場合でも、ダスト溜りがダストで一杯に
なる前にこれを察知し、ダストを容易に排出することが
可能で、エアクリーナへのダスト侵入を防止してエアク
リーナの目詰りによる機関の出力ダウンを未然に防止し
得るというすぐれた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のプレクリーナを装備した内燃機関の側面
図、第２図は本考案の給気濾過装置を適用したプレクリ
ーナの部分断面概要図、第３図は第２図におけるＩ−Ｉ
線矢視断面図である。 ３・・・・・・吸気管、２１・・・・・・プレクリーナ
本体、２２・・・・・・エアクリーナ、３３・・・基板
、３６・・・・・・空気取入口、３７・・・・・・旋回
流発生翼、３８・・・・・・外周壁、３９・・・・・・
ダスト分離壁、４０・・・・・・ダスト除去部材、４１
・・・・・・蓋部材、４２・・・・・・ボルト、４４・
・・・・・ダスト溜り、４５・・・・・・ダスト排出孔
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横形内燃機関の吸気管にオイルバス式エアクリーナを取
   付け、該エアクリーナ上部の吸気口に、旋回流発生翼付
   きの空気取入口を備えた円板状基板と、該基板上に載置
   される円筒状外周壁の下端から内方に向は截頭円錐形状
   のダスト分離壁を連続一体に形成したダスト除去部材と
   、該ダスト除去部材の上部開口に摺装される蓋部材とか
   らなるプレクリーナ本体をボルトにより着脱可能に取付
   は接続すると共に、前記プレクリーナ本体のダスト除去
   部材をポリカーボネート樹脂の如き強靭な透明樹脂材料
   で成形し、かつ、該ダスト除去部材の外周壁とダスト分
   離壁との間に形成される環状のダスト溜り部に、前記旋
   回流発生具による旋回気流の接線に沿い外方に向けてダ
   スト排出口を設けてなることを特徴とする横形内燃機関
   の給気濾過装置。