JPH018041Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、無線機、特にアマチユア無線に使用
される車載用無線機に関し、音声合成回路と録音
装置を内蔵することにより、より確実な無線機操
作と正確な交信記録を可能とするものである。

従来の無線機としては、業務用、工業用、アマ
チユア無線用などがあるが、近年アマチユア無線
局の増加はめざましく、陸上移動アマチユア無線
局は特に著じるしく増加している。こうした移動
無線機を使用する人は、移動中交信するわけで、
交信周波数の変更などの場合、周波数確認の為に
視線を無線機に移すなどの必要があり、自動車の
運転がおろそかになる危険性を持つていた。又、
アマチユア無線局は電波法により交信の開始時
刻、周波数、電波変調方式などを記録し、残さね
ばならないが、自動車運転中にこれを行なうの
は、不正確になるきらいがあつた。

本考案はかかる欠点を除去するもので、無線機
操作を、無線機が音声によつて復唱し、使用者の
視覚による確認を不必要とし、同時に操作の確実
性を増し、又、その交信記録を音声によつて自動
的に行なうことによつて、使用者の負担を軽くす
る方法を提供する。

以下図面を用いて、本考案を詳しく説明する。
第１図は本考案に用いる音声合成回路を含むブロ
ツク図である。

１は音声入出力部、２は増幅部、３は変復調
部、４は電波送受信部、５は交信周波数選択部、
６は変復調方式選択部、７は音声合成回路であ
る。使用者が交信周波数選択スイツチにより周波
数を変更した時、及び周波数確認スイツチを押し
た時、交信周波数選択部５の周波数データが音声
合成回路に送られ、周波数データに対応する音声
信号が音声入出力部１に出力される。音声入出力
部１からは、例えば145，60が選択されている場
合、“ゴーテンロクゼロ”あるいは“five point
sixty”などの音声が出力される。又、変調方式
選択スイツチにより変復調方式が変更された時及
び確認スイツチがおされた時に“エフエム”、“エ
スエスビー”などの音声が出力される。この様に
本考案によれば視覚による周波数の確認が必要で
なくなり、交信周波数の設定が非常に簡単になり
その効果は大きい。

第２図は第１図に示した構成に基本時計回路を
加えたブロツク図を示す。８は基本時計回路であ
る。この場合、設定時刻に無線機を受信状態にす
る機能および、設定時刻に無線機の電源をOFF
にするなどの機能を持つと同時に、確認ボタンに
よつて時刻を音声によつて出力できる。この機能
により交信開始時刻などを音声によつて確認でき
る。

第３図は本考案による無線機の実施例であり、
第２図の構成に録音装置２１を加えたものであ
る。前記の通り、アマチユア無線局には交信記録
薄を作成する法的な義務があるが、特に移動局で
は、正確に記入されない可能性が大きい。そこで
本考案においては、記録開始スイツチ９が入力さ
れると同時に第４図１０の交信記録トラツクには
交信内容が、１１の情報記録トラツクには、その
時点の時刻、交信周波数、変調方式、相手方電波
の強さなどが、音声信号で記録される。前記スイ
ツチ９はロツク式でロツクが解除されるまで１０
に交信内容が記録される。１２は時刻記録スイツ
チでこのボタンを入力すると、その時刻が１１の
トラツクに記録される。この時のスイツチ９，１
２の状態と１０，１１のトラツク内の記録の関係
を第４図に示す。１３はスイツチ９の状態、１４
はスイツチ１２の状態、１５が交信内容、１６は
時刻音声記録、１７がその他の交信周波数などの
音声記録である。この記録装置がカセツトテープ
であればステレオ用ヘツドを用いることにより、
再生時には、両トラツクの音量調整によつて２つ
以上の情報を音声として同時に再生できるので効
果的に本考案が実現できる。１８は録音ヘツドの
位置である。

第５図に前記スイツチ９を使用しない自動録音
システムの記録を示す。この例では、呼出しチヤ
ネル（メインチヤネル）で送信後５秒以内に周波
数を変更した時（矢印１９で示す）１０及び１１
のトラツクに記録が開始され、一定時間（３分程
度）１０への記録が続き、その記録は中止され、
次にチヤネル変更があつた時（矢印２０で示す）
時刻データが１１に記録される。

以上示した通り、本考案よれば、音声合成回路
を設け、交信周波数選択部の周波数データを音声
信号に変えて音声入出力部を用いて音声により交
信周波数を発音することから、無線機の操作が簡
単かつ確実になり、又、録音装置を音声合成回路
と共に設けたことから交信データを交信内容と共
に記録することができ、交信記録が正確に確実に
行なわれ、特に移動局の場合は安全をも増すこと
になり、その効果は非常に大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１の実施例を示す図。 １……音声入出力部、２……増幅部、３……変
復調部、４……電波送受信部、５……周波数選択
部、６……電波形式選択部、７……音声合成回
路。 第２図は本考案の第２の実施例を示す図。 ８……時計回路。 第３図は本考案の第３の実施例を示す図。 ２１……録音装置、９……記録開始スイツチ、
１２……時刻記録スイツチ。 第４図は記録状態を示す図。 １０……交信記録トラツク、１１……情報記録
トラツク、１３……スイツチ９の信号、１４……
スイツチ１２の信号、１５……交信内容、１６…
…時刻音声記録、１７……情報音声記録（時刻を
除く）１８……録音ヘツド。 第５図は他の記録状態を示す図。 １９……周波数変更、２０……チヤネル変更。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 音声入出力部、増幅部、変復調部、電波送受信
   部、時計機能部及び交信周波数選択部よりなる無
   線機において、前記交信周波数選択部の周波数デ
   ータ及び前記時計機能部の時刻データを入力し交
   信周波数及び時刻を前記音声入出力部を用いて音
   声により出力する音声合成回路、及び少なくとも
   ２つの記録トラツクを有する録音装置を設け、前
   記録音装置の第１トラツクには交信内容が録音さ
   れ、前記録音装置の第２のトラツクには前記音成
   合成回路によつて音声合成された交信時刻及び交
   信周波数が音声により録音されることを特徴とす
   る無線機。