JPH0160462B2 - - Google Patents

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JPH0160462B2
JPH0160462B2 JP223280A JP223280A JPH0160462B2 JP H0160462 B2 JPH0160462 B2 JP H0160462B2 JP 223280 A JP223280 A JP 223280A JP 223280 A JP223280 A JP 223280A JP H0160462 B2 JPH0160462 B2 JP H0160462B2
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JP
Japan
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group
formula
rac
tetrahydro
hydroxy
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Application number
JP223280A
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English (en)
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JPS5598127A (en
Inventor
Jon Buroodohaasuto Maikeru
Haabaado Hatsusaru Sedoritsuku
Jon Tomasu Garesu
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
F Hoffmann La Roche AG
Original Assignee
F Hoffmann La Roche AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by F Hoffmann La Roche AG filed Critical F Hoffmann La Roche AG
Publication of JPS5598127A publication Critical patent/JPS5598127A/ja
Publication of JPH0160462B2 publication Critical patent/JPH0160462B2/ja
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  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
  • Heterocyclic Compounds Containing Sulfur Atoms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は環式化合物に関する。さらに詳しく
は、本発明はヘキサヒドロナフタセン誘導体の製
造方法および該誘導体自体のある種ものに関す
る。本発明はまた、該方法で製造される新規な中
間体およびそれらの製造に関する。
本発明に従つて得られるヘキサヒドロナフタセ
ン誘導体は、一般式 式中、R1およびR2の一方は水素原子を表わし
且つ他方は水素原子またはヒドロキシ基を表わす
か、或いはR1およびR2は一緒になつて保護され
たオキソ基を表わし、R3は水素原子またはヒド
ロキシもしくはアシルオキシ基を表わし、そして
R4は低級アルキルもしくは低級エステル化され
たカルボキシ基または式 (式中、R5およびR6は一緒になつてオキソ基
または保護されたオキソ基を形成し、そしてXは
水素原子またはヒドロキシまたはアシルオキシ基
を表わす)もしくは −(CH2o−OY b (式中、nは1または2であり、そしてYは水
素原子またはアルキルもしくはアシル基を表わ
す) の基をわす、 の化合物である。
この明細書中で使用するように、「低級アルキ
ル」という語は、好ましくは1〜6個の炭素原子
を含有する直鎖状または分枝鎖状のアルキル基、
たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、tert―ブチル、ペンチル、ヘキシ
ルなどを意味する。ここで保護されたオキソ基は
任意の普通の保護されたオキソ基である。好まし
くは、オキソ基はケタールまたはチオケタール、
ことにアルキレンケタールまたはアルキレンチオ
ケタールの形で保護されている。エステル化され
たカルボキシル基はアルコキシカルボニル基(た
とえば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ルなど)、アリールオキシカルボニル基(たとえ
ば、フエノキシカルボニルなど)またはアラルコ
キシカルボニル基(たとえば、ベンジルオキシカ
ルボニルなど)であることができる。メトキシカ
ルボニル基が好ましいアルコキシカルボニル基で
ある。アシル基またはアシルオキシ基のアシル部
分はアルカンカルボン酸(たとえば、酢酸、プロ
ピオン酸など)、芳香族カルボン酸(たとえば、
安息香酸など)または芳香脂肪族カルボン酸(た
とえば、フエニル酢酸など)から誘導することが
できる。
本発明によれば、前記一般式の化合物は、 (a) 一般式 式中、R1,R2,R3およびR4は上に定義したと
おりであり、そしてR7はアシルオキシ基を表わ
す、 の化合物から、塩基と共に加熱するかまたは塩基
で処理することによつて、2モルのカルボン酸
R7Hを除去し、或いは (b) 一般式 式中、R1,R2,R3およびR4は上に定義したと
おりである、 の化合物を式 のジアルデヒドと芳香族ホウ素酸(aromatic
boronic acid)の存在下に反応させることによつ
て製造される。
前記方法の態様(a)に従う式の化合物の加熱
は、好ましくは不活性有機溶媒中で実施する。こ
の目的に使用できる好ましい溶媒の例は、芳香族
炭化水素、たとえば、ベンゼン、トルエンおよび
キシレンである。加熱は好ましくは混合物の還流
温度において実施する。必要に応じて、加熱は不
活性ガス、たとえば、窒素またはアルゴンの雰囲
気下に実施できる。この態様の好ましい面におい
て、式の化合物はその場で、すなわち、それを
製造する媒体から単離しないで、加熱する。
また、前記方法の態様(a)に従う、塩基による式
の化合物の処理は、無機塩基または有機塩基を
用いて実施できる。この処理は無機塩基、特にア
ルカリ金属水酸化物、たとえば、水酸化ナトリウ
ムまたは水酸化カリウムを用いて低級アルカノー
ル(たとえば、メタノールまたはエタノール)中
で実施することが好ましい。この処理は好適には
約室温において実施する。
前記方法の態様(b)に従う、式の化合物と式
のジアルデヒド、すなわち、フタルアルデヒド、
との反応は、好ましくは不活性有機溶媒中で実施
する。好ましい溶媒は芳香族炭化水素、たとえ
ば、ベンゼン、トルエンおよびキシレンである。
この反応において使用できる芳香族ホウ素酸のう
ちで、ベンゼンホウ素酸(benzeneboronic
acid)が好ましい。しかしながら、他の芳香族ホ
ウ素酸、たとえば、トルエンホウ素酸
(tolueneboronic acid)、キシレンホウ素酸
(xyleneboronic acid)、メトキシベンゼンホウ素
酸(methoxybenzeneboronic acid)、ニトロベ
ンゼンホウ素酸(nitrobenzeneboronic acid)、
ピリジンホウ素酸(pyridineboronic acid)を使
用することもできる。この反応は触媒量のカルボ
ン酸、好ましくは低級アルカンカルボン酸、たと
えば、酢酸、プロピオン酸などの存在下に実施す
ることが適切である。この反応は高温で、適当に
は反応混合物の還流温度において実施することが
有利である。必要に応じて、この反応は不活性雰
囲気、たとえば、窒素またはアルゴン中で実施す
る。
式に入るある種の化合物は式に入る他の化
合物に変えることができることがわかるであろ
う。これらの変換は一般に知られた方法で実施す
ることができる。
1つの特定の態様において、R1およびR2の一
方が水素原子を表わし且つ他方がヒドロキシル基
を表わし、R3がヒドロキシ基を表わし、そして
R4がアセチル基を表わす式の化合物は臭素化
し、そして生ずるブロモアセチル化合物中の臭素
原子をアシルオキシ基で置換して、R1およびR2
の一方が水素原子を表わし且つ他方がヒドロキシ
基を表わし、R3がヒドロキシ基を表わし、そし
てR4が式(a)(式中、R5およびR6が一緒になつて
オキソ基を形成し、そしてXがアシルオキシ基を
表わす)の基を表わす式の化合物を生成せしめ
ることができる。
臭素化は既知の方法に従つて実施することがで
きる。好ましい面において、臭素化はハロゲン化
炭化水素溶媒(たとえば、クロロホルム)中でほ
ぼ室温において臭素を用いて実施する。ケトンの
臭素化に適当な他の臭素化剤(たとえば、ピロリ
ドントリハイドロブロミドおよびトリメチルフエ
ニルアンモニウムトリブロミド)を使用すること
もできる。
生ずるブロモアセチル化合物中の臭素原子の置
換はそれ自体知られた方法で、たとえば、導入す
べきアシルオキシ基に相当する酸のアルカリ金属
塩(たとえば、ナトリウム塩またはカリウム塩)
または銀塩との対応する酸の存在下の反応によつ
て実施することができる。銀塩を使用することが
好ましい。この置換を実施するとき使用できる適
当な溶媒の例はアセトニトリル、ジメチルスルホ
キシドなどである。この置換は使用する反応成分
に依存して室温または高温において実施すること
ができる。
前述の置換を実施してXがパーフルオロアルカ
ノイル基(たとえば、トリフルオロアセチル)を
表わす式の化合物を生成せしめるとき、この化
合物は単に水で処理することにより加水分解する
ことができる。こうしてXがヒドロキシ基を表わ
す式の対応する化合物が得られる。
前述の式の出発物質は、また本発明に従い、
一般式 式中、R1,R2,R3およびR4は上に記載の意味
を有する、 の化合物を一般式 式中、R7は上に記載の意味を有する、 のトランス化合物と反応させることによつて製造
することができる。
式の化合物と式のトランス化合物とを反応
させて式の化合物を生成せしめる反応は、適当
には不活性有機溶媒、ことに芳香族炭化水素、た
とえば、ベンゼン、トルエンまたはキシレン中で
実施する。この反応は高められた温度、好適には
反応混合物の還流温度において実施することが好
ましい。望むならば、この反応は不活性ガス、た
とえば、窒素またはアルゴンの雰囲気下に実施す
ることができる。
前記式の出発物質は、また本発明に従い、前
記式の化合物を接触水素添加することによつて
製造することができる。
式の化合物の接触水素添加は、それ自体知ら
れた方法において、適切には水素を用い貴金属触
媒、たとえばパラジウムまたは白金の触媒、好ま
しくはパラジウム触媒(たとえば、炭素担持白
金)の存在下に、不活性有機溶媒(たとえば、低
級アルカノール、たとえばメタノール)中で室温
および大気圧において実施することができる。接
触水素化後得られる混合物は、普通の方法で、た
とえば、過、液の蒸発、必要ならば、適当な
溶媒からの再結晶により仕上げることができる。
本発明の他の態様によれば、前記式の化合物
は、一般式 式中、R1,R2,R3およびR4は上に定義したと
おりである、 の化合物を硝酸第二セリウムアンモニウム
(Ammonium ceric nitrate)で処理することに
よつて製造することができる。
式の化合物の硝酸第二セリウムアンモニウム
による処理は、好適に水と水混和性不活性有機溶
媒(たとえば、アセトニトリルなど)との混合物
中で実施される。この処理は室温で実施すること
が有利である。
前記式の化合物は、種々の経路で製造するこ
とができる。
たとえば、R1およびR2が各々の水素原子を表
わす式の化合物は、R31がアシルオキシ基を表
わし、R41がエステル化カルボキシ基を表わし、
そしてR42がアシルオキシアセチル基を表わす、
後記の反応図に基づいて製造することができ
る。
反応図に関すると、既知の化合物または既知
の化合物の類似化合物である式の化合物は、接
触水素添加により式aの化合物に変えられる。
式の化合物の接触水素添加は、既知の方法に
より、たとえば、パラジウム触媒(たとえば、炭
素担持パラジウム)の存在で適当な溶媒、たとえ
ば酢酸エチルなど中で水素を用いて実施すること
ができる。
式aの化合物は、まず式aの化合物のリチ
ウムエノレート(enolate)を形成し、次いでこ
のエノレートをジパーオキソ―オキソヘキサメチ
ルホスホルアミドモリブデン/()ピリジン
(MoO5PY・HMPT)または酸素でトリアルキ
ルホスフアイトの存在下に処理することによつ
て、式bの化合物に変える。
式aの化合物のリチウムエーテラートへの変
換は、既知の方法で、たとえば、リチウムジイソ
プロピルアミドを用いて不活性有機溶媒、たとえ
ば、テトラヒドロフラン中で低温(たとえば、−
78℃)において実施する。
次いで、リチウムエノレートは、好ましくはそ
の場で、ジパーオキソ―オキソヘキサメチルホス
ホルアミドモリブデナム()ピリジンで、適当
には約室温〜−78℃の温度において処理するか、
或いはトリアルキルホスフアイト(たとえば、ト
リエチルホスフアイト)の存在下に、適当には酸
素ガスをエノレートとトリアルキルホスフアイト
との混合物に不活性溶媒、たとえば、テトラヒド
ロフラン中で低温(たとえば、−78℃)において
通すことによつて、酸素で処理する。
式bの化合物はアシル化して式cの化合物
を生成せしめることができる。式bの化合物の
アシル化は既知の方法に従い、たとえば、適当な
酸またはその反応性の官能性誘導体を酸結合剤の
存在下に用いて実施することができる。使用でき
る酸の反応性の官能性誘導体の例は、酸ハロゲン
化物、好ましくは酸塩化物、酸無水物などであ
り、好ましい反応性の官能性誘導体は酸無水物で
ある。好ましい酸結合剤は第三級有機塩基、たと
えば、トリエチルアミン、ピリジン、4―ジメチ
ルアミノピリジンなどである。アシル化は不活性
有機溶媒の存在下に実施することができるが、好
ましい態様において、過剰の第三級有機塩基、好
ましくはピリジンを用いて実施し、この第三級有
機塩基は同時に酸結合剤としてまた溶媒としては
たらく。
式bの化合物はジメチルスルホキシドのアル
カリ金属塩で処理することにより式のβ―ケト
スルホキシドに変えることができる。この処理
は、好ましくはジメチルスルホキシドのナトリウ
ム塩を用いて不活性有機溶媒(たとえば、テトラ
ヒドロフラン)中で約0℃において実施する。
次いで、式の化合物をアルミニウムアマルガ
ムで処理することにより式dの化合物に変え
る。この処理は適当には不活性溶媒(たとえば、
水性テトラヒドロフラン)中で約10℃〜20℃の間
の温度で実施する。望むならば、この処理は不活
性ガス、たとえば、窒素またはアルゴンの雰囲気
下に実施することができる。
次いで、式dの化合物は、臭素化して式の
化合物を生成せしめることができる。好ましい臭
素化剤はピロリドントリハイドロブロミドである
が、他の臭素化剤、たとえば、トリメチルフエニ
ルアンモニウムトリブロミドを使用することもで
きる。
式の化合物中の臭素原子は、引き続いて、ア
シル基で置換して式eの化合物を生成せしめる
ことができる。この置換は、R4がアセチル基を
表わす式の化合物から誘導されたブロモアセチ
ル化合物から臭素原子を置換することに関して前
述した方法で実施することができる。
R1およびR2が一緒になつて保護されたオキソ
基を表わす式の化合物は、R10およびR20が一
緒になつて保護されたオキソ基を表わし、R50
よびR60が一緒になつて保護されたオキソ基を表
わし、そしてR31およびR41が前記の意味を有す
る後記の反応図に基づいて製造することができ
る。
反応図に関すると、式の化合物はオキソ基
の保護について既知の方法で式fの化合物に変
えられる。好ましい態様において、この変換はケ
タール化からなり、これは、たとえば、適当なア
ルコールまたはアルキレンジオールを用いトルエ
ン―4―スルホン酸の存在下に、そして適当な不
活性有機溶媒、たとえば、芳香族炭化水素(たと
えば、ベンゼン、トルエンなど)の存在下に高め
られた温度(たとえば、反応混合物の還流温度)
において実施することができる。好ましくは、
R10およびR20は一緒になつてアルキレンジオキ
シ基、ことにエチレンジオキシ基を表わす式f
の化合物を製造する。
式jの化合物または式hの化合物への式
fの化合物の引き続く変換は、反応図のそれぞ
れの段階について前述したと類似の方法で実施す
ることができる。
式hの化合物をアシル化して式iの化合物
を生成せしめることができる。このアシル化は、
式bの化合物をアシル化して式cの化合物を
生成することに関して前述した方法に類似する方
法で実施することができる。
別法として、式hの化合物はオキソ基の保護
により式kの化合物に変えることができる。こ
の段階は、式の化合物の式fの化合物への変
換に関して前述した方法に類似する方法で実施す
ることができる。
R10およびR20が一緒になつてアルキレンジオ
キシ、殊にエチレンジオキシ基を表わす反応図
に描いた式の化合物は、R10およびR20が一緒
になつてアルキレンジチオ基、殊にエチレンジチ
オ基を表わす式の対応する化合物に変えること
ができる。この変換はアルキレンジオキシ置換化
合物を適当なアルカンジチオール(たとえば、エ
タンジチオール)で三フツ化ホウ素エーテラート
の存在下に実施することができる。この処理は適
当には不活性有機溶媒(たとえば、ジクロロメタ
ン)中で約0℃の温度において実施する。
後記の反応図は、R1およびR2の一方が水素
原子を表わし且つ他方がヒドロキシ基を表わし、
R3がヒドロキシ基を表わし、そしてR4が前記の
式(a)(式中R5およびR6は一緒になつてアルキレ
ンジオキシ基を表わし、そしてXは水素原子を表
わす)の基を表わす式の化合物の製造を図解す
るものである。反応図において、R11および
R21はアルキレンジチオ基、殊にエチレンジチオ
基を表わし、R12およびR22の一方の水素原子を
表わし且つ他方はヒドロキシ基を表わし、そして
R51およびR61は一緒になつてアルキレンジオキ
シ基、殊にエチレンジオキシ基を表わす。
反応図に関すると、たとえば、反応図に記
載したようにして製造した、式hiの化合物をア
ルキレングリコール、好ましくはエチレングリコ
ールで、トルエン―4―スルホン酸の存在下に処
理して式kiの化合物を生成せしめる。この処理
は、式の化合物の式fの化合物への変換に関
して前述したと同じ条件下で実施することができ
る。
次いで、式kiの化合物を、水銀塩、好ましく
は塩化第二水銀と酸化第二水銀との混合物で処理
して、式XIの化合物に変える。この処理は適当に
は水混和性不活性有機溶媒、たとえばアルカノー
ル(たとえば、メタノールなど)、テトラヒドロ
フランなどの中で、または水を含有することもで
きるような溶媒の混合物中で実施する。この処理
は好ましくは室温で実施する。
式XIの化合物を引き続いて既知の方法により還
元して式lの化合物にする。この還元は好適に
は水素化ホウ素アルカリ金属、好ましくは水素化
ホウ素リチウムを用い、普通の不活性有機溶媒、
たとえばテトラヒドロフラン中で実施する。好適
には、この還元は室温で実施する。望むならば、
この還元は不活性ガス、たとえば、窒素またはア
ルゴンの雰囲気中で実施することができる。
R4が前記の式(b)(式中、nは1であり、そし
てYは水素原子を表わす)の基を表わす式の化
合物は、たとえば、R4がエステル化されたカル
ボキシ基を表わす式の化合物(たとえば、式
gの化合物)を既知の方法で還元して製造するこ
とができる。たとえば、この還元は水素化ホウ素
アルカリ金属、たとえば、水素化ホウ素ナトリウ
ムを用いて不活性有機溶媒、たとえば、テトラヒ
ドロフランなどの中で実施することができる。
R4が式(b)(式中、nは1であり、そしてYは
水素原子を表わす)の基を表わす式の化合物
は、適当エーテル化してR4が式(b)(式中、nは
1であり、そしてYはアルキル基を表わす)の基
を表わす式の化合物とすることができる。この
エーテル化は、既知の方法で、たとえば、アルキ
ルハライド(たとえば、ヨウ化メチル)を用い塩
基(たとえば、水素化ナトリウム)の存在下に、
不活性有機溶媒、たとえば、ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン、1,2―ジメトキシエタンなどの
存在下に実施することができる。
R4が式(b)(式中、nは1であり、そしてYは
水素原子を表わす)の基を表わす式の化合物
は、アシル化して、R4が式(b)(式中、nは1で
あり、そしてYはアシル基表わす)の基を表わす
式の化合物を生成せしめることができる。この
アシル化は、式bの化合物をアシル化して式
cの化合物を生成せしめることに関して前述した
と同じ方法で実施することができる。
R4が前記の式(b)(式中、nは2であり、そし
てYは水素原子を表わす)の基を表わす式の化
合物は、たとえば、先ず、nが1でありそしてY
が水素原子を表わす式の化合物を一般式 式中、R1,R2およびR3は前記の意味を有し、
そしてNは低級アルキルスルホニルまたはアリー
ルスルホニル基を表わす、 の化合物に変えることによつて製造することがで
きる。この変換は、既知の方法により、たとえ
ば、低級アルキルスルホニルクロライド(たとえ
ば、メタンスルホニルクロライド)と、或いは、
好ましくは、アリールスルホニルクロライド(た
とえば、トルエン―4―スルホニルクロライド)
と、適当な塩基(たとえば、第三級アミン、たと
えば、ピリジン、4―ジメチルアミノピリジンな
ど)の存在下に低温(たとえば、0℃〜5℃)に
おいて反応させることによつて実施することがで
きる。
次の段階において、式XIIの化合物をアルカリ金
属シアニドで処理して、一般式 式中、R1,R2およびR3は前記の意味を有する、 の化合物を生成せしめる。
式の化合物を、次に加水分解して、一般式 式中、R1,R2およびR3は前記の意味を有する、 の化合物を生成せしめる。この加水分解は、ニト
リルを加水分解して対応する酸にすることについ
て既知の方法により、たとえば、アルカリ金属水
酸化物、たとえば、水酸化カリウムを用い水性低
級アルカノール、たとえば、水性エタノール中で
実施する。
最後に、式の化合物を、還元により、R4
が式(b)(式中、nは2であり、そしてYは水素原
子を表わす)の基を表わす式の望む化合物に変
える。この還元は、カルボン酸の対応するアルコ
ールへの還元について知られた方法で実施するこ
とができる。こうして、たとえば、この還元は、
水素化アルカリ金属アルミニウム(たとえば、水
素化リチウムアルミニウム)を用い不活性有機溶
媒(たとえば、テトラヒドロフラン、ジオキサン
など)中で実施することができる。再び、たとえ
ば、この還元はジボランを用いて実施することが
できる。ある環境において、式の化合物を、
還元前に、エステル(たとえば、メチルエステ
ル)に変えることが有利であることがある。
R4が式(b)(式中、nは2であり、そしてYは
水素原子を表わす)の基を表わす式の化合物
は、適当にエーテル化またはアシル化して、R4
が式(b)(式中、nは2であり、そしてYはアルキ
ルまたはアシル基である)の基を表わす式の化
合物を生成せしめることができる。このエーテル
化およびアシル化は、R4が式(b)(式中、nは1
であり、そしてYは水素原子を表わす)の基を表
わす式の化合物のエーテル化およびエステル化
に関して前述した方法で実施することができる。
R4がメチル基を表わす式の化合物は、たと
えば、式XIIの化合物を水素化アルカリ金属アルミ
ニウム、たとえば、水素化リチウムアルミニウム
を用い既知の方法において還元することにより製
造することができる。R4が異なる低級アルキル
基を表わす式の化合物は、同様にして、対応す
るω―(低級アルキルスルホニルオキシまたはア
リールスルホニルオキシ)―(低級アルキル)化
合物から製造することができる。たとえば、R4
が式(b)(式中、nは2であり、そしてYはヒドロ
キシを表わす)の基を表わす式の前述の化合物
から誘導した低級アルキルスルホネートまたはア
リールスルホネートは還元して、R4がエチル基
を表わす式の化合物にすることができる。別法
として、この低級アルキルスルホネートまたはア
リールスルホネートは、前述の方法に従い(すな
わち、ニトリル、酸およびアルコールを経て)連
鎖延長し、次いで還元することができる。この連
鎖延長は、もちろん、必要に応じて反復すること
ができる。
一般式 式中、R1およびR2の一方は水素原子を表わし
且つ他方は水素原子またはヒドロキシ基を表わす
か、或いはR1およびR2は一緒になつて保護され
たオキソ基を表わし、R3は水素原子またはヒド
ロキシもしくはアシルオキシ基を表わし、そして
R43は低級アルキル、カルボキシもしくはエステ
ル化されたカルボキシ基または式 (式中、R5およびR6は一緒になつてオキソ基
または保護されたオキソ基を形成し、そしてXは
水素原子またはヒドロキシもしくはアシルオキシ
基を表わす)もしくは −(CH2o−OY b (式中、nは1または2であり、そしてYは水
素原子またはアルキルもしくはアシル基を表わ
す) の基を表わし、ただし(i)R3が水素原子を表わし
且つR4がカルボキシまたはアセチル基を表わす
場合、R1およびR2は両方とも水素原子またはエ
チレンジチオ基を表わさず、(ii)R3がヒドロキシ
基を表わし且つR4がカルボキシ、メトキシカル
ボニルまたはアセチル基を表わす場合、R1およ
びR2は両方とも水素原子を表わさず、そして(iii)
R3がアセトキシ基を表わし且つR4がアセチル基
を表わす場合、R1およびR2は両方とも水素原子
を表わさない、 の新規な環式化合物は、さらに本発明の一態様で
ある。
前記の式,,,およびの化合物は、
ラセミ体として存在しうるばかりでなく、光学的
に活性な形で存在しうる。本発明はラセミ体のみ
ならず光学的異性体をも包含することが了解され
るであろう。ラセミ体は、既知の方法に従い、そ
の光学的異性体に分割することができる。たとえ
ば、R4がエステル化されたカルボキシ基を表わ
す化合物は、ケン化して(たとえば、アルカリ金
属水酸化物、たとえば、水酸化ナトリウムで処理
することにより)対応するカルボン酸にすること
ができ、そしてこの酸は適当な塩基、たとえば、
ブルシン(brucine)との塩形成により分割する
ことができる。こうして得られた光学的に活性な
酸は引き続いてエステル化して対応する光学的に
活性なエステルを生成せしめることができる。
存在する置換基の種類に依存して、式,,
,およびの化合物はシス/トランス異性を
表わすことができる。本発明はシスおよびトラン
スの異性体ならびにそれらの混合物を包含するこ
とが了解されるであろう。
本発明の特定の態様においてR1およびR2の一
方が水素原子を表わし且つ他方がヒドロキシ基を
表わし、そしてR3がヒドロキシ基を表わすシ
ス/トランス化合物は、芳香族ホウ酸で処理し
て、シスホウ素酸エステル(cis boronic acid
ester)と未変化のトランスジオールとの混合物
を生成せしめることができる。この混合物は分離
でき、そしてシスホウ素酸エステルはシスジオー
ルに変えることができる。芳香族ホウ素酸、たと
えば、前述のものの一種、好ましくはベンゼンホ
ウ素酸を用いる処理は、不活性有機溶媒、たとえ
ば、酢酸エチル中で、高められた温度、適当には
混合物の還流温度において、望むならば、不活性
ガス、たとえば、窒素またはアルゴンの雰囲気下
に実施するとよい、シスホウ素酸エステルとトラ
ンスジオールとの分離は、クロマトグラフイー、
適当にはシリカゲルのクロマトグラフイーにより
実施することができる。シスホウ素酸エステルは
好適には酸、好ましくは有機カルボン酸、たとえ
ば、酢酸で、過剰の1,3―ジオール、たとえ
ば、2―メチル―2,4―ペンタンジオールの存
在下に処理することによつて、シスジオールに変
える。この処理は好適には不活性有機溶媒、好ま
しくはハロゲン化炭化水素たとえば、ジクロロメ
タン中で室温において実施する。
本発明の他の態様によれば、トランスジオール
は対応するシスホウ素酸エステルに変えることが
でき、このエステルはジスジオールに変えること
ができる。トランスジオールのシスホウ素酸への
変換は、芳香族ホウ素酸、たとえば、前述のもの
の1つ、好ましくはベンゼンホウ素酸を用い、有
機スルホン酸、好ましくは芳香族スルホン酸、た
とえば、トルエン―4―スルホン酸の存在下に、
処理することによつて実施することができる。こ
の処理は有利には不活性有機溶媒、好ましくは芳
香族炭化水素、たとえば、ベンゼン中で約室温に
おいて実施する。得られたシスホウ素酸エステル
は、次に前述の方法でシスジオールに変えること
ができる。
前述のシス/トランス混合物のシス異性体およ
びトランス異性体への分離は、有利には二環式化
合物、ことに式の二環式化合物について実施す
る。個々の異性体は、生ずる立体配置を変化させ
ないで、全過程を通じて運ばれ得る。
光学的に活性な出発物質を本発明の方法におい
て使用するとき、光学的立体配置は反応順序全体
を通じて保持され、こうして存在する不整中心に
おいて特別の不整をもつ異性体を製造することが
できる。
前記の式の化合物は、化学的中間体として、
たとえば、抗生物質活性(antibiotic activity)
または抗腫瘍活性をもつ他の三環式化合物の製造
において、当業者に知られた方法で使用すること
ができる。
次の実施例により、本発明をさらに説明する。
実施例 1 (A) 200mlの水中の4.90g(0.009モル)アンモニ
ウムセリツク(ceric)ナイトレートの溶液を、
100mlのアセトニトリル中の1.20g(0.0035モ
ル)のメチルrac―1′,2′,3′,4′―テトラヒド
ロ―5′,8′―ジメトキシスピロ〔1,3―ジチ
オラン―2,4′―ナフタレン〕―2′―カルボキ
シレートのかきまぜた溶液に加えた。この混合
物を室温で5分間かきまぜ、次いで100mlの水
で希釈し、200mlの部分のジエチルエーテルで
3回抽出した。合わせたジエチルエーテル抽出
液を水で洗い、乾燥し、蒸発すると、1.23gの
粗生成物がオレンジ色のガムの形で得られた。
これをジエチルエーテル中に取り、結晶させる
と、0.90g(82%)のメチルrac―1′,2′,3′,
4′,5′,8′―ヘキサヒドロ―5′,8′―ジオキソス
ピロ−〔1,3―ジチオラン―2,4′―ナフタ
レン〕―2′―カルボキシレートが鮮明なオレン
ジ色の固体、mp140〜141℃、の形で得られた。
(B) 1.86g(0.006モル)のメチルrac―1′,2′,
3′,4′,5′,8′―ヘキサヒドロ―5′,8′―ジオキ
ソスピロ〔1,3―ジチオラン―2,4′―ナフ
タレン〕―2′―カルボキシレートを200mlのメ
タノール中で加温して、完全な溶液とする。冷
却後、0.40gの炭素担持10%パラジウムを加
え、この混合物を水素の雰囲気のもとに水素の
吸収が止むまで振とうした。この混合物を過
し、液を蒸発して、1.83gのうす黄色のガム
を得た。これをジクロロメタン中にとり、結晶
化させると、1.10g(59%)のメチルrac―1′,
2′,3′,4―テトラヒドロ―5′,8′―ジヒドロ
キシスピロ〔1,3―ジチオラン―2,4′―ナ
フタレン〕―2′―カルボキシレートが白色結晶
性固体、mp180〜182℃、の形で得られた。
(C) 25mlのベンゼン中の624mg(2.0ミリモル)の
メチルrac―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ―5′,
8′―ジヒドロキシスピロ〔1,3―ジチオラン
―2,4′―ナフタレン〕―2′―カルボキシレー
ト、268mg(2.0ミリモル)のフタルアルデヒ
ド、488mg(4.0ミリモル)のベンゼンホウ素酸
および0.3mlのプロピオン酸の混合物を、窒素
雰囲気中で還流下に23時間かきまぜおよび加熱
した。生ずる暗赤色溶液を蒸発して、1.26gの
暗赤色固体を得た。これを50mlのジクロロメタ
ン中に懸濁し、この懸濁液を過した。1mlの
2―メチルペンタン―2,4―ジオールおよび
0.1mlの氷酢酸を液に加え、この混合物を室
温で2時間かきまぜた。この溶液を次に25mlの
水で6回、50mlの部分の10%メタ重亜硫酸ナト
リウム溶液で2回、50mlの部分の10%メタ重亜
硫酸ナトリウム溶液と2モルの水酸化ナトリウ
ムとの1:1混合物で2回、最後に50mlの部分
の水で洗い、乾燥し、蒸発すると、700mgの粗
生成物が暗オレンジ色のガムの形で得られた。
これを27.5gのキーゼルゲル(Kieselgel)60
のカラムでクロマトグラフ処理し、ジエチルエ
ーテルと石油エーテル(40〜60℃)との1:2
(体積/体積)混合物で溶離した。263mg(32
%)のメチルrac―1′,2′,3′,4′,5′12′―ヘキ
サヒドロ―5′,12′―ジオキソスピロ〔1,3
―ジチオラン―2,4′―ナフタセン〕―2′―カ
ルボキシレートが鮮明なオレンジ色の結晶性固
体、mp216℃、の形で得られた。
この実施例の(A)において出発物質として使用し
たメチルrac―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ―5′

8′―ジメトキシスピロ〔1,3―ジチオラン―
2,4′―ナフタレン〕―2′―カルボキシレート
は、後記の実施例4(iii)に記載する方法に類似する
方法で、メチルrac―4,4―エチレンジオキシ
―1,2,3,4―テトラヒドロ―5,8―ジメ
トキシナフタレン―2―カルボキシレート〔後記
の実施例4(i)に記載するようにして製造した〕を
エタンジチオールと反応させて製造できる。
実施例2 (参考例) (A) 120mlの水中の19.74g(0.036モル)のアン
モニウムセリツクナイトレートの溶液を、54ml
のアセトニトリル中の3.00g(0.012モル)の
メチルrac―1,2,3,4―テトラヒドロ―
5,8―ジメトキシナフタレン―2―カルボキ
シレートのかきまぜた溶液に加えた。この混合
物を室温で25分間かきまぜ、次いで150mlの水
で希釈した。この溶液を150mlの部分のジエチ
ルエーテルで3回抽出し、合わせたジエチルエ
ーテル抽出液を150mlの水で洗い、乾燥し、蒸
発すると、2.60g(98.5%)のメチルrac―1′,
2′,3′,4′,5′,8′―ヘキサヒドロ―5,8―ジ
オキソナフタレン―2―カルボキシレートが鮮
明な黄色固体、mp41〜42℃、の形で得られた。
(B) 0.30gの炭素担持10%パラジウムを、180ml
のメタノール中の4.0g(0.018モル)のメチル
rac―1′,2′,3′,4′,5′,8′―ヘキサヒドロ―
5,8―ジオキソナフタレン―2―カルボキシ
レートの溶液に加え、この混合物を水素雰囲気
下に水素の吸収が止むまで(429ml、18分)振
とうした。この混合物を過し、液を蒸発す
ると、4.1g(100%)のメチルrac―5,8―
ジヒドロキシ―1,2,3,4―テトラヒドロ
ナフタレン―2―カルボキシレートが白色結晶
性固体、mp135〜136℃、の形で得られた。
(C) 180mlのベンゼン中の4.04g(0.018モル)の
メチルrac―5,8―ジヒドロキシ―1,2,
3,4―テトラヒドロナフタレン―2―カルボ
キシレート、2.436g(0.018モル)のフタルア
ルデヒド、4.44g(0.036モル)のベンゼンホ
ウ素酸および3mlのプロピオン酸の溶液を、窒
素雰囲気中で還流下に8.5時間かきまぜおよび
加熱した。この溶液を蒸発すると、11.92gの
赤色の粘着性固体が得られた。これを40mlのジ
エチルエーテルと一緒に微粉砕し、そして生ず
る赤色固体を集めて2.80gの生成物、mp158〜
167℃、を得た。母液を15mlに濃縮し、0℃に
冷却すると、0.80gの生成物の第2収量が得ら
れた。メチルrac―1,2,3,4,5,12―
ヘキサヒドロ―5,12―ジオキソナフタセン―
2―カルボキシレートの収量は3.60g(62%)
であつた。これをクロロホルム/石油エーテル
(60〜80℃)から再結晶すると、純粋なキノン
(quinone)が鮮明な黄色の固体、mp173〜174
℃の形で得られた。
実施例3 (参考例) (A) 実施例1(A)と同様な方法で、メチルrac―2
―アセトキシ―1,2,3,4―テトラヒドロ
―5,8―ジメトキシナフタレン―2―カルボ
キシレートから、90%の収率でメチルrac―2
―アセトキシ―1,2,3,4,5,8―ヘキ
サヒドロ―5,8―ジオキソナフタレン―2―
カルボキシレートがオレンジ色のガムの形で得
られ、これを次の段階に直接使用した。
(B) 実施例1(B)と同様な方法で、メチルrac―2
―アセトキシ―1,2,3,4,5,8―ヘキ
サヒドロ―5,8―ジオキソナフタレン―2―
カルボキシレートから、95%の収率がメチル
rac―2―アセトキシ―1,2,3,4―テト
ラヒドロ―5,8―ジヒドロキシナフタレン―
2―カルボキシレートが得られた。
(C) 12.5mlのベンゼン中の140mg(0.5ミリモル)
のメチルrac―2―アセトキシ―1,2,3,
4―テトラヒドロ―5,8―ジヒドロキシナフ
タレン―2―カルボキシレート、67mg(0.5ミ
リモル)のフタルアルデヒド、122mg(1.0ミリ
モル)のベンゼンホウ素酸および0.1mlのプロ
ピオン酸の混合物を、窒素雰囲気下に還流下に
17時間かきまぜおよび加熱した。この溶液を次
に蒸発すると、337mgの暗赤色の粘着性固体が
得られた。これを25mlのジクロロメタンにと
り、この溶液を過した。0.5mlの2―メチル
―ペンタン―2,4―ジオールおよび0.1mlの
氷酢酸を液に加え、この混合物を室温で2時
間かきまぜた。鮮明なオレンジ色の溶液を30ml
の部分の水で4回洗い、乾燥し、蒸発すると、
244mgの粗生成物が鮮明な黄色の固体の形で得
られた。これを10gのキーゼルゲル60のカラム
でクロマトグラフ処理し、ジエチルエーテルと
石油エーテル(40〜60℃)との1:2(体積/
体積)混合物で溶離した。156mg(82.5%)の
メチルrac―2―アセトキシ―1,2,3,4,
5,12―ヘキサヒドロ―5,12―ジオキソナフ
タセン―2―カルボキシレートが鮮明な黄色の
固体、mp205〜206℃、の形で得られた。
この実施例の(A)において出発物質として使用し
たメチルrac―2―アセトキシ―1,2,3,4
―テトラヒドロ―5,8―ジメトキシナフタレン
―2―カルボキシレートは、次のようにして製造
できる: (i) 後記の実施例4(ii)(a)または(b)に記載する手順
に従い、メチルrac―1,2,3,4―テトラ
ヒドロ―5,8―ジメトキシナフタレン―2―
カルボキシレートから、67%の収率でメチル
rac―1,2,3,4―テトラヒドロ―2―ヒ
ドロキシ―5,8―ジメトキシナフタレン―2
―カルボキシレートが無色の結晶、mp76.5〜
77℃、(ジエチルエーテル/ヘキサンから)の
形で得られた。
(ii) 5.0gのメチルrac―1,2,3,4―テトラ
ヒドロ―2―ヒドロキシ―5,8―ジメトキシ
ナフタレン―2―カルボキシレートを50mlのピ
リジン中に溶かした。この溶液を0℃に冷却
し、10mlの無水酢酸および150mgの4―ジメチ
ルアミノピリジンを加えた。0℃に24時間放置
した後、この混合物を250mlの水に注ぎ入れた。
得られた混合物を100mlの部分の酢酸エチルで
3回抽出し、合わせた酢酸エチルを2N塩酸で
洗液が酸性になるまで洗い、次いで200mlの水、
200mlの希炭酸水素カリウム水溶液および200ml
のブラインで洗つた。乾燥後、溶媒を蒸発して
白色の結晶性残留物を得た。ジエチルエーテル
から再結晶すると、5.6g(96.5%)のメチル
rac―2―アセトキシ―1,2,3,4―テト
ラヒドロ―5,8―ジメトキシナフタレン―2
―カルボキシレートが無色の結晶、mp155.5〜
156℃、の形で得られた。
実施例 4 (A) 実施例1(A)と同様な方法で、メチルrac―
2′―アセトキシ―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ
―5′,8′―ジメトキシスピロ〔1,3―ジチオ
ラン2,4′―ナフタレン〕―2′―カルボキシレ
ートから、81.5%の収率でメチルrac―2′―ア
セトキシ―1′,2′,3′,4′,5′,8′―ヘキサヒド
ロ―5′,8′―ジオキソスピロ〔1,3―ジチオ
ラン―2,4′―ナフタレン〕―2′―カルボキシ
レートがオレンジ色の固体、mp185〜186℃、
の形で得られた。
(B) 実施例1(B)と同様な方法で、メチルrac―
2′―アセトキシ―1′,2′,3′,4′,5′,8′―ヘ

サヒドロ―5′,8′―ジオキソスピロ〔1,3―
ジチオラン―2,4′―ナフタレン〕―2′―カル
ボキシレートから、85%の収率でメチルrac―
2′―アセトキシ―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ
―5′,8′―ジヒドロキシスピロ〔1,3―ジチ
オラン―2,4′―ナフタレン〕―2′―カルボキ
シレートが灰色固体、mp208〜210℃、の形で
得られた。
(C) 7.5mlのベンゼン中の185mg(0.5ミリモル)
のメチルrac―2′―アセトキシ―1′,2′,3′,
4′―テトラヒドロ―5′,8′―ジヒドロキシスピ
ロ〔1,3―ジチオラン―2,4′―ナフタレ
ン〕―2′―カルボキシレート、122mg(1.0ミリ
モル)のベンゼンホウ素酸および0.1mlのプロ
ピオン酸の混合物を、窒素雰囲気中で還流下に
かきまぜおよび加熱した。5mlのベンゼン中の
67mg(0.5ミリモル)のフタルアルデヒドの溶
液を24時間かけて少しずつ加えた。この混合物
をさらに20時間還流下にかきまぜおよび加熱
し、次いで蒸発した。この暗赤色の残留物を25
mlのジクロロメタン中にとり、溶液を過し
た。0.5mlの2―メチルペスタン―2,4―ジ
オールと0.1mlの氷酢酸を液に加え、この混
合物を室温で2時間かきまぜた。生ずる暗オレ
ンジ色溶液を30mlの部分の水で4回洗い、乾燥
し、蒸発して210mgのオレンジ色のガムを得た。
これを10gのキーゼルゲル60カラムでクロマト
グラフ処理し、ジエチルエーテルと石油エーテ
ル(40〜60℃)との1:2(体積/体積)混合
物で溶離した。91mg(39%)のメチルrac―
2′―アセトキシ―1′,2′,3′,4′,5′,12′―ヘ

サヒドロ―5′,12′―ジオキソスピロ〔1,3
―ジチオラン―2,4′―ナフタセン〕―2′―カ
ルボキシレートが鮮明な固体、mp234〜235℃、
の形で得られた。
この実施例の(A)において出発物質として使用し
たメチルrac―2′―アセトキシ1′,2′,3′,4′―テ
トラヒドロ―5′,8′―ジメトキシスピロ〔1,3
―ジチオラン―2,4′―ナフタレン〕―2′―カル
ボキシレートは、次のようにして製造できる: (i) 40gのメチルrac―1,2,3,4―テトラ
ヒドロ―5,8―ジメトキシ―4―オキソナフ
タレン―2―カルボキシレートを、80mlのトル
エン、800mlのヘキサン、30mlのエチレングリ
コールおよび0.65gのトルエン―4―スルホン
酸の混合物に加えた。この混合物を、デイー
ン・スターク・トラツプを用いて24時間還流加
熱した。この溶液を氷浴中で冷却し、124mlの
部分の10%の炭酸水素カリウムで3回、そして
200mlのブラインで洗い、乾燥し、溶媒を蒸発
した。残留物を200mlのメタノール中に70℃に
おいてとり、0.5gの鉱油中の水素化ナトリウ
ムの50%分散液を加えた。得られた溶液を室温
に冷却し、次いで氷浴中でさらに冷却した。結
晶性生成物を過し、冷メタノールで洗い、真
空乾燥した。28.5g(61%)のメチルrac―4,
4―エチレンジオキシ―1,2,3,4―テト
ラヒドロ―5,8―ジメトキシナフタレン―2
―カルボキシレートが無色結晶、mp133〜134
℃、の形で得られた。
(ii) (a) 250mlの乾燥したテトラヒドロフラン中
の84mlのジイソプロピルアミンの溶液に、−
78℃においてアルゴン雰囲気中で、ヘキサン
中のn―ブチルリチウム(39ml、1.6モル)
の溶液を加えた。この混合物を10分間かきま
ぜ、次いで75mlの乾燥したテトラヒドロフラ
ン中の12.32gのメチル4,4―エチレンジ
オキシ―1,2,3,4―テトラヒドロ―
5,8―ジメトキシナフタレン―2―カルボ
キシレートの溶液を急速に加えた。この混合
物を−78℃にかきまぜながら50分間保持し、
次いで27.8gの微粉砕したジパーオキソ―オ
キソヘキサメチルホスホルアミドモリブデン
()ピリジンを加えた。さらに20分後、こ
の混合物を0℃に加温し、20分間かきまぜた
後、400mlの水を加えた。10分後、テトラヒ
ドロフランのほとんどを真空蒸発し、水性残
留物を200mlの部分の酢酸エチルで5回抽出
した。合わせた酢酸エチルの抽出液を硫酸マ
グネシウムで乾燥し、過し、蒸発すると、
油が得られ、これをシリカゲルおよび酢酸エ
チル/ヘキサン(1:1体積/体積)の溶離
液を用いてクロマトグラフ処理した。1.57g
の出発物質が溶出された後、7.51g(58%)
のメチルrac―4,4―エチレンジオキシ―
1,2,3,4―テトラヒドロ―2―ヒドロ
キシ―5,8―ジメトキシナフタレン―2―
カルボキシレートが無色の結晶、mp74〜75
℃、の形で得られた。
(ii) (b) メチルrac―4,4―エチレンジオキシ
―1,2,3,4―テトラヒドロ―5,8―
ジメトキシナフタレン―2―カルボキシレー
トのリチウムエノラートの溶液を、この実施
例の(ii)(a)に記載するようにテトラヒドロフラ
ン中で、9.84gメチルrac―4,4―エチレ
ンジオキシ1,2,3,4―テトラヒドロ―
5,8―ジメトキシナフタレン―2―カルボ
キシレートから調製した。このエノラート
を、5分間かけて−78℃において、酸素の急
速流を通した60mlのテトラヒドロフラン中の
11.2mlの乾燥トリエチルホスフアイトのかき
まぜた溶液に加えた。酸素の通入を50分間維
持し、温度を−78℃に維持した。次いで、こ
の反応混合物を8.8mlの酢酸の添加により急
冷した。冷却浴を除去し、5分後、200mlの
水を加えた。さらに20分後、テトラヒドロフ
ランのほとんどを蒸発させ、生成物を100ml
部分の酢酸エチルで4回抽出した。合わせた
抽出液を200mlの10%炭酸水素カリウム水溶
液で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、過
し、蒸発すると、黄色油が得られ、これを
130mlのエーテル中に溶かし、放置して結晶
化させた。6.86g(66%)のメチルrac―4,
4―エチレンジオキシ1,2,3,4―テト
ラヒドロ―2―ヒドロキシ―5,8―ジメト
キシナフタレン―2―カルボキシレートが無
色結晶、mp74〜75℃、の形で得られた。
(iii) 10gのメチルrac―4,4―エチレンジオキ
シ1,2,3,4―テトラヒドロ―2―ヒドロ
キシ―5,8―ジメトキシナフタレン―2―カ
ルボキシレートを30mlのジクロロメタン中に溶
かし、この溶液を0℃に冷却した。この溶液に
4mlのエタンジチオール、次いで三フツ化ホウ
素エーテラートを加えた。この混合物を0℃で
15分間かきまぜ、次いで200mlのジエチルエー
テルに注ぎ入れた。有機相を50mlの部分の5%
水酸化ナトリウム溶液で3回洗い、蒸発する
と、黄色油が得られ、これを200mlのメタノー
ル中にとつた。100mlの5%水酸化ナトリウム
溶液を加え、生ずる溶液を室温で1.5時間かき
まぜた。メタノールのほとんどを次に蒸発し、
残留物を250mlの水で希釈し、100mlの部分のエ
ーテルで3回洗つた。水層を塩酸で酸性にし、
沈殿した油を固化した。生成物を過により集
め、水で洗つて酸を除去し、乾燥した。粗製の
酸を、150mlの酢酸エチル中に懸濁させ、30分
間還流加熱することにより、精製した。この混
合物を冷却し、生成物を24時間後過により集
めた。7.0g(66.5%)の1′,2′,3′,4′,―テ
トラヒドロ―2′―ヒドロキシ―5′,8′―ジメト
キシスピロ〔1,3―ジチオラン―2,4′―ナ
フタレン〕―2′―カルボン酸が無色の結晶、
mp189〜189.5℃、の形で得られた。
(iv) 20gのrac―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ

2′―ヒドロキシ―5′,8′―ジメトキシスピロ
〔1,3―ジチオラン―2,4′―ナフタレン〕
―2′―カルボン酸を200mlのメタノール中に懸
濁させ、そして40mlの三フツ化ホウ素/メタノ
ールを加えた。この混合物を室温で3.5時間か
きまぜて、透明な溶液を形成した。ほぼ80mlの
メタノールを蒸発により除去し、残る溶液を
400mlのジクロロメタンに注ぎ入れた。この有
機溶液を500mlの水、200mlの10%炭酸水素カリ
ウム溶液および200mlのブラインで洗つた。硫
酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を除去する
と、24gの黄色ガムが得られた。このガムをジ
エチルエーテル/ヘキサンから結晶化すると、
19.5g(95.5%)のメチルrac―1′,2′,3′,
4′―テトラヒドロ―2′―ヒドロキシ―5′,8′―
ジメトキシスピロ〔1,3―ジチオラン―2,
4′―ナフタレン〕―2′―カルボキシレート、
mp103.5〜104℃が得られた。
(v) 実施例3(ii)に類似する方法で、メチルrac―
1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ―2′―ヒドロキシ
―5′,8′―ジメトキシスピロ〔1,3―ジチオ
ラン―2,4′―ナフタレン〕―2′―カルボキシ
レートから、89%の収率でメチルrac―2′―ア
セトキシ―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ―5′,
8′―ジメトキシスピロ〔1,3―ジチオラン―
2,4′―ナフタレン〕―2′―カルボキシレート
が無色の結晶、mp151〜152℃、の形で得られ
た。
実施例 5 (A) 実施例1(A)に類似する方法で、rac―3′―ア
セトキシ―3′―アセチル―1,2,3,4―テ
トラヒドロ―5′,8′―ジメトキシスピロ〔1,
3―ジチオラン―2,1′―ナフタレン〕から、
95%の収率でrac―3′―アセトキシ―3′―アセ
チル―1′,2′,3′,4′,5′,8′―ヘキサヒドロ―
5′,8′―ジオキソスピロ〔1,3―ジチオラン
―2,1′―ナフタレン〕がオレンジ色の結晶、
mp214〜215℃、の形で得られた。
(B) 実施例1(B)に類似する方法で、rac―3′―ア
セトキシ―3′―アセチル―1′,2′,3′,4′,5′,
8′―ヘキサヒドロ―5′,8′―ジオキソスピロ
〔1,3―ジチオラン―2,1′―ナフタレン〕
から、88%の収率でrac―3′―アセトキシ―
3′―アセチル―1′,2′,3′,4′,―テトラヒドロ
―5′,8′―ジヒドロキスピロ〔1,3―ジチオ
ラン―2,1′―ナフタレン〕が灰色の固体、
mp239〜240℃、の形で得られた。
(C) 0.1mlのプロピオン酸と12.5mlのベンゼンと
の混合物中の177mg(0.5ミリモル)の3′―アセ
トキシ―3′―アセチル―1′,2′,3′,4′―テトラ
ヒドロ―5′,8′―ジヒドロキスピロ〔1,3―
ジチオラン―2,1′―ナフタレン〕、67mg(0.5
ミリモル)のフタルアルデヒドおよび122mg
(1.0ミリモル)のベンゼンホウ素酸のけん濁液
を、20時間窒素雰囲気中で還流下にかきまぜお
よび加熱した。この溶液を蒸発し、暗赤色の残
留物を35mlのジクロロメタン中にとり、この溶
液を過した。この液に0.5mlの2―メチル
ペンタン―2,4―ジオールと0.1mlの氷酢酸
を加え、この混合物を室温で2時間かきまぜ
た。この溶液を30mlの部分の水で4回洗い、乾
燥し、蒸発して、272mgのかつ色のガムを得た。
このガムを25gのキーゼルゲル60でクロマトグ
ラフ処理し、ジエチルエーテルと石油エーテル
(40〜60℃)との1:2(体積/体積)混合物を
用いて溶離した。54mg(24%)のrec―3′―ア
セトキシ―3′―アセチル―1′,2′,3′,4′,5′,
12′―ヘキサヒドロ―5,12′―ジオキソスピロ
〔1,3―ジチオラン―2,1′―ナフタセン〕
が鮮明な黄色の結晶性固体、mp239〜241℃、
の形で得られた。
この実施例の(A)において出発物質として使用し
たrec―3′―アセトキシ―3′―アセチル―1′,2′,
3′,4′―テトラヒドロ―5′,8′―ジメトキシスピ
ロ〔1,3―ジチオラン―2,1′―ナフタレン〕
は、次のようにして製造できる。
(i) 2.55gの鉱油中の水素化ナトリウムの50%分
散液を窒素雰囲気のもとに30mlの乾燥ジメチル
スルホキシドにかきまぜながら加えた。この混
合物を70℃で水素の発生が止むまでかきまぜ
た。0℃に冷却した後、30mlの乾燥テトラヒド
ロフランを加えた。30mlの乾燥テトラヒドロフ
ラン中の4.0gのメチルrac―1′,2′,3′,4′―テ
トラヒドロ―2′―ヒドロキシ―5′,8′―ジメト
キシスピロ〔1,3―ジチオラン―2,4′―ナ
フタレン〕―2′―カルボキシレート〔実施例4
(iv)におけるようにして製造した〕を10分間かけ
て滴下した。0℃で15分間かきまぜた後、この
混合物を200mlの水に注ぎ入れ、塩酸でPH3に
酸性化した。この溶液を100mlの部分のジクロ
ロメタンで5回抽出した。合わせたジクロロメ
タン抽出液を200mlの水で洗い、硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、蒸発してオレンジ色の固体を得
た。この固体を酢酸エチルとジエチルエーテル
との混合物で微粉砕して、3.5gの粗製のβ―
ケトルスルホキシドを淡黄色の固体の形で得、
これをそれ以上精製せずに使用した。
上のようにして得た3.5gの粗β―ケトスル
ホキシドを、15mlの水を含有する150mlのテト
ラヒドロフラン中に溶かした。この溶液を窒素
雰囲気下にかきまぜ、12℃に冷却した。アルミ
ニウムアマルガム(3.5gのアルミニウムはく
から製造した)を加え、この混合物を2時間か
きませ、その間12〜15℃の温度を維持した。次
いでこの混合物を過し、テトラヒドロフラン
を蒸発した。残留物を酢酸エチル中に溶かし、
水で洗い、乾燥し、蒸発してクリーム状の着色
した固体を得た。ジクロロメタン/ジエチルエ
ーテルから再結晶すると、2.5g(66%)のrac
―3′―アセチル―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ
―3′―ヒドロキシ―5′,8′―ジメトキシスピロ
〔1,3―ジチオラン―2,1′―ナフタレン〕
が無色結晶、mp152.5〜153℃、の形で得られ
た。
(ii) 実施例3(ii)におけるようにして、rac―3′―
アセチル―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ―3′―
ヒドロキシ―5′,8′―ジメトキシスピロ〔1,
3―ジチオラン―2,1′―ナフタレン〕から、
90%の収率でrac―3′―アセトキシ―3′―アセ
チル―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ―5′,8′―
ジメトキシスピロ〔1,3―ジチオラン―2,
1′―ナフタレン〕が無色の結晶、mp162〜163
℃、の形で得られた。
実施例 6 (A) 100mlの乾燥キシレン中の0.757g(3.4ミリ
モル)のトランス―1,2―ジアセトキシ―
1,2―ジヒドロベンゾシクロブテンと0.970
g(3.1ミリモル)のメチルrac―1′,2′,3′,
4′,5′,8′―ヘキサヒドロ―5′,8′―ジオキソス
ピロ〔1,3―ジチオラン―2,4′―ナフタレ
ン〕―2′―カルボキシレート〔実施例2(A)にお
けるようにして製造した〕の溶液を、窒素雰囲
気下に1時間還流しながらかきまぜおよび加熱
した。この混合物を蒸発乾固し、生ずるかつ色
油を10mlのジエチルエーテルで微粉砕し、冷却
し、過して、1.02g(61.5%)のメチルrac
―1′,2′,3′,4′,5′,5a′,6′,11′,11a′

12′―デルヒドロ―6′,11′,ジアセトキシ―5′,
11′―ジオキソスピロ〔1,3―ジチオラン―
2,4′―ナフタセン〕―2′―カルボキシレート
を淡黄色の固体、mp174〜175℃、の形で得た。
(B) (a) 2mlの乾燥キシレン中の32mg(0.06ミリ
モル)のメチルrac―1′,2′,3′,4′,5′,
5a′,6′,11′,11a′,12′―デカヒドロ―6′,
11′―ジアセトキシ―5′,12′―ジオキソスピ
ロ〔1,3―ジチオラン―2,4′―ナフタセ
ン〕―2′―カルボキシレートの溶液を窒素雰
囲気中で還流下に20時間かきまぜおよび加熱
した。この溶液を次に蒸発乾固して、24mg
(97%)のメチルrac―1′,2′,3′,4′,5′,
12′―ヘキサヒドロ―5′,12′―ジオキソスピ
ロ〔1,3―ジチオラン―2,4′―ナフタセ
ン〕―2′―カルボキシレートを鮮明な黄色固
体、mp216℃、の形で得た。
(b) 2mlのメタノール中の26.5mg(0.05ミリモ
ル)のメチルrac―1′,2′,3′,4′,5′,5a′,
6′,11′,11a′,12′―デカヒドロ―6′,11′―
ジアセトキシ―5′,12′―ジオキソスピロ
〔1,3―ジチオラン―2,4′―ナフタセン〕
―2′―カルボキシレートおよび5mg(0.125
ミリモル)の水酸化ナトリウムの混合物を20
℃で1.5時間かきまぜた。次いでこの混合物
を10mlの水で希釈し、10ml部分のジクロロメ
タンで2回抽出した。合わせたジクロロメタ
ン抽出液を10mlの水で洗い、硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、蒸発乾固して、15mg(73%)の
メチルrac―1′,2′,3′,4′,5′,12′―ヘキサ
ヒドロ―5′,12′―ジオキソスピロ〔1,3
―ジチオラン―2,4′―ナフタセン〕―2′―
カルボキシレートを鮮明な黄色固体、mp216
℃、の形で得た。
実施例 7 (A) 15mlの乾燥キシレン中の220mg(1.0ミリモ
ル)のトランス―1,2―ジアセトキシ―1,
2―ジヒドロベンゾシクロブテンおよび234mg
(0.66ミリモル)のrac―3′―アセトキシ―3′―
アセチル―1′,2′,3′,4′,5′,8′―ヘキサヒド
ロ―5′,8′―ジオキソスピロ〔1,3―ジチオ
ラン―2,1′―ナフタレン〕〔実施例5(A)に記
載するようにして製造した〕の溶液を窒素雰囲
気中で30分間還流下にかきまぜおよび加熱し
た。このうすオレンジ色の溶液を蒸発し、生ず
る黄色油を15mlのジエチルエーテルで微粉砕し
て、298mg(79%)のrac―3′,6′,11′―トリア
セトキシ―3′―アセチル―1′,2′,3′,4′,5′,
5a′,6′,11′,11a′,12′―デカヒドロ―5′,
12′―ジオキソスピロ〔1,3―ジチオラン―
2,1′―ナフタセン〕をうす黄色の固体、
mp135〜145℃、の形で得た。
(B) 実施例6(B)(a)または(b)におけるようにして、
rac―3′,6′,11′―トリアセトキシ―3′―アセ
チル―1′,2′,3′,4′,5′,5a′,6′,11′,11
a′,
12′―デカヒドロ―5′,12′―ジオキソスピロ
〔1,3―ジチオラン―2,1′―ナフタセン〕
から、rac―3′―アセトキシ―3′―アセチル―
1′,2′,3′,4′,5′,12′―ヘキサヒドロ―5′,
12′―ジオキソスピロ〔1,3―ジチオラン―
2,1′―ナフタセン〕を得た。
実施例 8 (A) 実施例1(A)におけるようにして、rac―3―
アセトキシ―3―アセチル―1,1―エチレン
ジオキシ―1,2,3,4―テトラヒドロ―
5,8―ジメトキシナフタセンから、93%の収
率でrac―3―アセトキシ―3―アセチル―1,
1―エチレンジオキシ―1,2,3,4,5,
8―ヘキサヒドロ―5,8―ジオキソナフタセ
ンを黄色固体、mp169〜171℃、の形で得た。
(B) 10mlのトルエン中の110mg(0.5ミリモル)の
トランス―1,2―ジアセトキシ―1,2―ジ
ヒドロベンゾシクロブテンおよび112mg(0.35
ミリモル)の溶液を窒素雰囲気中で還流下に3
時間かきまぜおよび加熱した。この溶液を蒸発
し、生ずる黄色ガムをジエチルエーテルから結
晶化して、80mg(42%)のrac―3,6,11―
トリアセトキシ―3―アセチル―1,1―エチ
レンジオキシ―1,2,3,4,5,5a′,6,
11,11a′,12―デカヒドロ―5,12―ジオキソ
ナフタセンをうす黄色の固体、mp133〜143℃、
の形で得た。
(C) 実施例6(B)(a)または(c)におけるようにして、
rac―3,6,11―トリアセトキシ―3―アセ
チル―1,1―エチレンジオキシ―1,2,
3,4,5,5a,6,11,11a,12―デカヒド
ロ―5,12―ジオキソナフタセンから、rac―
3―アセトキシ―3―アセチル―1,1―エチ
レンジオキシ―1,2,3,4,5,12―ヘキ
サヒドロ―5,12―ジオキソナフタセンを得る
ことができる。
この実施例の(A)において出発物質として使用し
たラク―3―アセトキシ―3―アセチル―1,1
―エチレンジオキシ―1,2,3,4―テトラヒ
ドロ―5,8―ジメトキシナフタセンは、次のよ
うにして製造できる: (i) 実施例5(i)におけるようにして、メチルrec
―4,4′―エチレンジオキシ―1,2,3,4
―テトラヒドロ―2―ヒドロキシ―5,8―ジ
メトキシナフタセン―2―カルボキシレート
〔実施例4(ii)(a)または(b)におけるようにして製
造した〕から、66%の収率でrac―3―アセチ
ル―1,1―エチレンジオキシ―1,2,3,
4―テトラヒドロ―3―ヒドロキシ―5,8―
ジメトキシナフタセンを無色の結晶、mp59〜
60℃、の形で得た。
(ii) 実施例3(ii)におけるようにして、ラク―3―
アセチル―1,1―エチレンジオキシ―1,
2,3,4―テトラヒドロ―3―ヒドロキシ―
5,8―ジメトキシナフタセンから、75%の収
率でrac―3―アセトキシ―3―アセチル―1,
1―エチレンジオキシ―1,2,3,4―テト
ラヒドロ―5,8―ジメトキシナフタセンを無
色の結晶、mp144〜146℃、の形で得た。
実施例 9 (A) 実施例1(A)におけるようにして、メチルrac
―4,4―エチレンジオキシ―1,2,3,4
―テトラヒドロ―2―ヒドロキシ―5,8―ジ
メトキシナフタセン―2―カルボキシレート
〔実施例4(ii)(a)または(b)におけるようにして製
造した〕から、43%の収率で、シリカゲルを用
いるクロマトグラフイーにより精製した後、メ
チルrac―4,4―エチレンジオキシ―1,2,
3,4,5,8―ヘキサヒドロ―2―ヒドロキ
シ―5,8―ジオキソナフタセン―2―カルボ
キシレートを鮮明な黄色結晶、mp111〜113℃、
の形で得た。
(B) 10mlのキシレン中の200mgのトランス―1,
2―ジアセトキシ―1,2―ジヒドロベンゾシ
クロブテンおよび100mgのメチルrac―4,4―
エチレンジオキシ―1,2,3,4,5,8―
ヘキサヒドロ―2―ヒドロキシ―5,8―ジオ
キソナフタセン―2―カルボキシレートの溶液
を、窒素雰囲気中で還流下に1.5時間かきまぜ
および加熱した。この溶液を蒸発して、鮮明な
黄色の結晶性残留物を得た。これをジエチルエ
ーテルで微粉砕して、100mg(74.5%)のメチ
ルrac―4,4―エチレンジオキシ―1,2,
3,4,5,12―ヘキサヒドロ―2―ヒドロキ
シ―5,12―ジオキソナフタセン―2―カルボ
キシレートを黄色結晶、mp207〜209℃、の形
で得た。
実施例10 (参考例) 20mlの乾燥キシレン中の240mg(1.1ミリモル)
のトランス―1,2―ジアセトキシ―1,2―ジ
ヒドロベンゾシクロブテンおよび220mg(1.0ミリ
モル)のメチルrac―1,2,3,4,5,8―
ヘキサヒドロ―5,8―ジオキソナフタセン―2
―カルボキシレートの混合物を、窒素雰囲気中で
還流下に18時間かきまぜた。この溶液を蒸発乾固
し、黄色残留物を10mlのジエチルエーテルと一緒
にかきまぜ、この混合物を引き続いて過して、
260mg(81%)のメチルrac―1,2,3,4,
5,12―ヘキサヒドロ―5,12―ジオキソナフタ
セン―2―カルボキシレートを鮮明な黄色固体、
mp173〜174℃、の形で得た。
実施例 11 5mlのキシレン中の70mg(0.32ミリモル)のト
ランス―1,2―ジアセトキシ―1,2―ジヒド
ロベンゾシクロブテンおよび66mg(0.21ミリモ
ル)のメチルrac―1′,2′,3′,4′,5′,8′―ヘ

サヒドロ―5′,8′―ジオキソスピロ〔1,3―ジ
チオラン―2,4′―ナフタセン〕―2′―カルボキ
シレート〔実施例2(A)におけるようにして製造し
た〕の混合物を、窒素雰囲気中で還流下に23時間
かきまぜおよび加熱した。この混合物を蒸発乾固
し、残留物を5mlのジエチルエーテルとともにか
きまぜ、次いで過して、52mg(60%)のメチル
rac―1′,2′,3′,4′,5′,12′―ヘキサヒドロ―
5′,
12′―ジオキソスピロ〔1,3―ジチオラン―2,
4′―ナフタセン〕―2′―カルボキシレートを鮮明
な黄色の固体、mp216℃、の形で得た。
実施例 12 65mlのキシレン中の0.825g(0.00375モル)の
トランス―1,2―ジアセトキシ―1,2―ジヒ
ドロベンゾシクロブテンおよび1.20g(0.0034モ
ル)のrac―3′―アセトキシ―3′―アセチル―1′,
2′,3′,4′,5′,8′―ヘキサヒドロ―5′,8′―
ジオ
キソスピロ〔1,3―ジチオラン―2,1′―ナフ
タセン〕〔実施例5(A)におけるようにして製造し
た〕の混合物を窒素雰囲気中で還流下に16時間か
きまぜた。この溶液を蒸発乾固し、残留物を20ml
のジエチルエーテルとともにかきまぜ、過し
て、1.259g(82%)のrac―3′―アセトキシ―
3′―アセチル―1′,2′,3′,4′,5′,12′―ヘキ
サヒ
ドロ―5′,12′―ジオキソスピロ〔1,3―ジチ
オラン―2,1′―ナフタセン〕を鮮明な黄色の固
体、mp239〜241℃、の形で得た。
実施例 13 15mlのキシレン中の165mg(0.75ミリモル)の
トランス―1,2―ジアセトキシ―1,2―ジヒ
ドロベンゾシクロブテンおよび160mg(0.50ミリ
モル)のrac―3―アセトキシ―3―アセチル―
1,1―エチレンジオキシ―1,2,3,4,
5,8―ヘキサヒドロ―5,8―ジオキソナフタ
セン〔実施例7(A)におけるようにして製造した〕
を窒素雰囲気中で還流下に16時間にかきまぜおよ
び加熱した。この溶液を蒸発乾固し、黄色残留物
を5mlのジエチルエーテルと共にかきまぜ、過
して、119mg(57%)のrac―3―アセトキシ―3
―アセチル―1,1―エチレンジオキシ―1,
2,3,4,5,12―ヘキサヒドロ―5,12―ジ
オキソナフタセンを鮮明な黄色固体、mp232〜
236℃、の形で得た。
実施例 14 (A) 100mlの水中の7.33gのアンモニウムセリツ
クナイトレートの溶液を、5分間かけて、100
mlのアセトニトリル中に2.06gのrac―シス―
3―(1,1―エチレンジオキシエチル)1,
2,3,4―テトラヒドロ―5,8―ジメトキ
シナフタセン―1,3―ジオールのかきまぜた
溶液に加えた。さらに5分後、この混合物を
500mlの水に注ぎ入れ、生成物を150mlの部分の
ジクロロメタンで抽出した。合わせたジクロロ
メタン抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸
発して、20gのrac―シス―3―(1,1―エ
チレンジオキシエチル)1,2,3,4,5,
8―ヘキサヒドロ―5,8―ジオキソナフタセ
ン―1,3―ジオールをオレンジ色のガムの形
で得、これを150mlのキシレンに溶かし、次の
段階において直接使用した。
(B) 2.5gのトランス―1,2―ジアセトキシ―
1,2―ジヒドロベンゾシクロブテンを、上の
ようにして製造した、キシレン中のrac―シス
―3―(1,1―エチレンジオキシエチル)
1,2,3,4,5,8―ヘキサヒドロ―5,
8―ジオキソナフタセン―1,3―ジオールの
溶液に加え、そしてこの混合物を窒素雰囲気中
で140℃に1.75時間加熱した。この溶液を冷却
し、溶媒を蒸発して黄色の結晶性生成物を得、
これをジエチルエーテルで洗い、過して、
2.12g(84%)のrac―シス―3―(1,1―
エチレンジオキシエチル)1,2,3,4,
5,12―ヘキサヒドロ―5,12―ジオキソナフ
タセン―1,3―ジオールを黄色結晶、mp217
〜218℃、の形で得た。テトラヒドロフラン/
イソプロパノールから再結晶すると、mpは221
〜223℃に上昇した。
0.5gのrac―シス―3―(1,1―エチレンジ
オキシ)1,2,3,4,5,12―ヘキサヒドロ
―5,12―ジオキソナフタセン―1,3―ジオー
ルを140mlのジオキサンに溶かし、40mlの濃塩酸
と400mlの水を加えた。この混合物を室温で5時
間かきまぜ、次いで400mlの水に注ぎ入れた。生
成物を150mlの部分のジクロロメタンで3回抽出
し、合わせたジクロロメタン抽出液を10%の炭酸
水素カリウムの溶液で洗い、乾燥し、蒸発してオ
レンジ黄色の結晶を得た。ジクロロメタン/ジエ
チルエーテルから再結晶すると、358mg(81%)
のrac―シス―3―アセチル―1,2,3,4,
5,12―ヘキサヒドロ―5,12―ジオキソナフタ
セン―1,3―ジオールが黄色結晶、mp253〜
253.5℃、の形で得られた。
この実施例の(A)において出発物質として使用し
たrac―シス―3―(1,1―エチレンジオキシ
エチル)1,2,3,4―テトラヒドロ―5,8
―ジメトキシナフタセン―1,3―ジオールは、
次のようにして製造できる: (i) 2.0gのメチルrac―3′―アセチル―1′,2′,
3′,4′―テトラヒドロ―3′―ヒドロキシ―5′,
8′―ジメトキシスピロ〔1,3―ジチオラン―
2,1′―ナフタセン〕〔実施例5(i)におけるよ
うにして製造した〕を、15mlのエチレングリコ
ール、80mgのトルエン―4―スルホン酸および
5mlのアセトンを含有する150mlのベンゼンに
溶かした。この混合物をデイーン・スターク水
分離器を用いて6時間還流し、次いで室温に冷
却した。この混合物を100mlの部分の10%炭酸
水素カリウム水溶液で2回、次いで100mlの部
分の水で2回洗い、硫酸マグネシウムで乾燥
し、蒸発すると、白色の発泡体が得られた。ジ
エチルエーテルで微粉砕すると、rac―3′―
(1,1―エチレンジオキシエチル)1′,2′,
3′,4′―テトラヒドロ―3′―ヒドロキシ―5′,
8′―ジメトキシスピロ〔1,3―ジチオラン―
2,1′―ナフタセン〕が無色結晶、mp162.5〜
163℃、の形で得られた。
(ii) 20mlのテトラヒドロフラン中の2.0gのrac―
3′―(1,1―エチレンジオキシエチル)1′,
2′,3′,4′―テトラヒドロ―3′―ヒドロキシ―
5′,8′―ジメトキシスピロ〔1,3―ジチオラ
ン―2,1′―ナフタセン〕を10分かけて、200
mlのメタノールおよび18mlの水中の6.4gの酸
化第二水銀および6.4gの塩化第二水銀の懸濁
液に加えた。生ずる懸濁液を1.25時間室温でか
きまぜ、次いで約100mlの溶媒を蒸発により真
空下に除去した。300mlのジクロロメタンを加
え、得られた懸濁液を過して不溶性の水銀塩
を除去した。液を200mlの部分の水で3回洗
い、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発して固体
残留物を得た。ジエチルエーテルで微粉砕する
と、1.42g(89%)のrac―3―(1,1―エ
チレンジオキシエチル)1,2,3,4―テト
ラヒドロ―3―ヒドロキシ―5,8―ジメトキ
シ―1―オキソ―ナフタセンが灰色粉末、
mp177.5〜178℃、の形で得られた。
(iii) 6.1gのrac―3―(1,1―エチレンジオキ
シエチル)―1,2,3,4―テトラヒドロ―
3―ヒドロキシ―5,8―ジメトキシ―1―オ
キソ―ナフタセンを32mlの乾燥テトラヒドロフ
ランに溶かし、1.2gのホウ水素化リチウムを
加えた。形成した混合物を室温で窒素雰囲気中
で3.5時間かきまぜ、次いでさらに400mgのホウ
水素化リチウムを加えた。30分後、溶媒を蒸発
し、残留物を100mlの酢酸エチルおよび100mlの
5%塩化アンモニウム水溶液中にとつた。水層
を50mlの部分の酢酸エチルで3回抽出し、合わ
せた抽出液をブラインで洗い、乾燥し、蒸発さ
せた。油状残留物を200mlの乾燥酢酸エチル中
に溶かし、1.8gのベンゼンホウ素酸および10
滴の酢酸を加えた。この混合物を窒素雰囲気中
で1時間還流加熱し、冷却し、10%炭酸水素カ
リウム溶液で洗い、乾燥し、蒸発した。生成物
をシリカゲルのカラム(2.5cm×20cm)で分離
し、ヘキサン/酢酸エチル〔1:1、75mlのフ
ラクシヨン〕を最初の12フラクシヨンについて
使用し、次いで酢酸エチルを使用した。4.3g
(55%)のrac―シス―3―(1,1―エチレン
ジオキシエチル)1,2,3,4―テトラヒド
ロ―5,8―ジメトキシナフタレン―1,3―
ジイルベンゼンボロネート、mp149〜149.5℃、
がフラクシヨン2〜8から得られ、そして1.8
g(29.5%)のrac―トランス―3―(1,1
―エチレンジオキシエチル)1,2,3,4―
テトラヒドロ―5,8―ジメトキシナフタレン
―1,3―ジオール、mp125.5〜126℃、がフ
ラクシヨン10〜16から得られた。
(iv) 62mgのrac―トランス―3―(1,1―エチ
レンジオキシエチル)1,2,3,4―テトラ
ヒドロ―5,8―ジメトキシナフタレン―1,
3―ジオールと30mgのベンゼンホウ素酸を10ml
のベンゼンに溶かし、そして5mgのトルエン―
4―スルホン酸をかきまぜながら加えた。生ず
る混合物を室温で1夜放置し、次いで5mlの10
%炭酸水素カリウム溶液で洗つた。乾燥後、溶
媒を蒸発させ、残留物をジエチルエーテル/ヘ
キサンで微粉砕すると、63mg(79.5%)のrac
―シス―3―(1,1―エチレンジオキシエチ
ル)1,2,3,4―テトラヒドロ―5,8―
ジメトキシナフタレン―1,3―ジイルベンゼ
ンボロネートが得られ、これは前節で得られた
化合物と同一であつた。
(v) 4.3gのrac―シス―3―(1,1―エチレン
ジオキシエチル)―1,2,3,4―テトラヒ
ドロ―5,8―ジメトキシナフタレン―1,3
―ジイルベンゼンボロネートを、1mlの酢酸を
含有する22mlのジクロロベンゼン中に溶かし
た。22mlのメチル―2,4―ペンタンジオール
を加え、生ずる溶液を室温で30時間放置した。
この混合物を100mlの5%炭酸水素カリウム溶
液に注ぎ入れ、100mlの部分のジクロロメタン
で4回抽出した。合わせた抽出液を硫酸マグネ
シウムで乾燥し、蒸発すると、無色の油が得ら
れ、これを100mlのキシレンに溶かした。この
溶液に種結晶を加え、生成物を4℃で1夜結晶
化させた。生成物を集め、真空乾燥すると、
2.65g(79%)のrac―シス―3―(1,1―
エチレンジオキシエチル)1,2,3,4―テ
トラヒドロ―5,8―ジメトキシナフタレン―
1,3―ジオール、mp127〜127.5℃、が得ら
れた。
実施例 15 (A) 4mlの220mgの硝酸第二セリウムアンモニウ
ム溶液を、4mlのアセトニトリル中の62mgの
rac―トランス―3―(1,1―エチレンジオ
キシエチル)1,2,3,4―テトラヒドロ―
5,8―ジメトキシナフタセン―1,3―ジオ
ールのかきまぜた溶液に加えた。5分間かきま
ぜた後、この混合物を50mlの水に注ぎ入れ、25
mlの部分のジクロロメタンで6回抽出した。合
わせた有機抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥
し、蒸発すると、55mgのrac―トランス―3―
(1,1―エチレンジオキシエチル)1,2,
3,4,5,8―ヘキサヒドロ―5,8―ジオ
キソナフタレン―1,3―ジオールがオレンジ
色のガムの形で得られ、これを5mlのキシレン
に溶かし、次の段階において直接使用した。
(B) 前節で得られた溶液を100mgのトランス―1,
2―ジアセトキシ―1,2―ジヒドロベンゾシ
クロブテンで処理し、この混合物を1時間還流
加熱した。冷却後、この溶液を希水性トリエチ
ルアミンと水で洗い、乾燥し、次いで蒸発する
と、黄色の固体が得られ、これをジエチルエー
テルで微粉砕し、次いで過して、31mg(41
%)のrac―トランス―3―(1,1―エチレ
ンジオキシエチル)―1,2,3,4,5,12
―ヘキサヒドロ―5,12―ジオキソナフタセン
―1,3―ジオールがオレンジ黄色の結晶、
mp246〜248℃、の形で得られた。
実施例 16 実施例14(A)および(B)に記載の方法において、
(1R,3R)―シス―3―(1,1―エチレンジ
オキシエチル)―1,2,3,4―テトラヒドロ
―5,8―ジメトキシナフタレン―1,3―ジオ
ールおよび (1S,3S)―シス―3―(1,1―エチレン
ジオキシエチル)1,2,3,4―テトラヒドロ
―5,8―ジメトキシナフタレン―1,3―ジオ
ールから、 (1R,3R)―シス―3―(1,1―エチレン
ジオキシエチル)―1,2,3,4,5,12―ヘ
キサヒドロ―5,12―ジオキソナフタセン―1,
3―ジオール、mp212〜214℃;〔α〕20 D=−26.5゜
(c=0.5%;ジオキサン);および (1S,3S)―シス―3―(1,1―エチレン
ジオキシエチル)―1,2,3,4,5,12―ヘ
キサヒドロ―5,12―ジオキソナフタセン―1,
3―ジオール、mp215〜216℃;〔α〕20 D=+27.6゜
(c=0.5%;ジオキサン)、をそれぞれ得ること
ができる。
前記のケタールを希塩酸でジオキサン中におい
て実施例14(B)の第2節におけるように処理して、
それぞれ次の化合物を得ることができる: (1R,3R)―シス―3―アセチル―1,2,
3,4,5,12―ヘキサヒドロ―5,12―ジオキ
ソナフタセン―1,3―ジオール;および (1S,3S)―シス―3―アセチル―1,2,
3,4,5,12―ヘキサヒドロ―5,12―ジオキ
ソナフタセン―1,3―ジオール;mp193〜195
℃;〔α〕20 D=+67.6゜(c=0.5%;ジオキサン)。
この実施例において出発物質として使用した
(1R,3R)―シスジオールおよび(1S,3S)―
シスジオールは、次のようにして製造することが
できる: 3.42gのrac―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ―
2′―ヒドロキシ―5′,8′―ジメトキシスピロ〔1,
3―ジチオラン―2,4′―ナフタセン〕―2′―カ
ルボン酸〔実施例4(iii)におけるようにして製造し
た〕および4.0gのブラインの懸濁液を、透明な
溶液が得られるまで、還流加熱した。種結晶を加
えた後、溶液を室温にゆつくり放冷した。結晶性
沈殿(3.6g)を2日後に集めた。沈殿を1500ml
の沸とうする酢酸エチルに溶かし、この溶液を
600mlに濃縮し、ゆつくり放冷した。結晶性生成
物[2.7g〔α〕20 D=−46.6゜、c=0.5%、ジメチル
ホルムアミド]を150mlの酢酸エチル中にけん濁
させ、10mlの部分の5モルの塩酸とともに3回、
100mlのブラインと共に2回振とうした。硫酸マ
グネシウムで乾燥し、溶媒を蒸発すると、無色の
油が得られ、これをジエチルエーテルから結晶化
して、1.22gの(R)―1′,2′,3′,4′―テトラヒ
ドロ―2―ヒドロキシ―5′,8′―ジメトキシスピ
ロ〔1,3―ジチオラン―2,4′―ナフタレン―
2′―カルボン酸が無色の結晶、mp147〜149℃;
〔α〕20 D=+13.8゜,c=0.5%、ジオキサン、の形
で得た。
最初の結晶化からの酢酸エチルの母液を10mlの
部分の5モルの塩酸と共に3回、100mlの部分の
ブラインと共に2回振とうし、乾燥し、蒸発する
と、1.7gの固体残留物が得られた。これを50ml
の酢酸エチル中にけん濁させ、0.5時間還流加熱
した。冷却後、0.6gのrac―1′,2′,3′,4′―テト
ラヒドロ―2′―ヒドロキシ―5′,8′―ジメトキシ
スピロ〔1,3―ジチオラン―2,4′―ナフタレ
ン―2′―カルボン酸、mp189〜190℃、が得られ
た。母液を蒸発し、残留物をジエチルエーテル中
に溶かし、過し、生成物を結晶化させると、
1.12gの(S)―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ―
2′―ヒドロキシ―5′,8′―ジメトキシスピロ〔1,
3―ジチオラン―2,4′―ナフタセン―2′―カル
ボン酸が無色の結晶、mp145〜148℃;〔α〕20 D
−13.5゜、c=0.5%、ジオキサン、の形で得られ
た。
前記の(R)酸と(S)酸は実施例4(iv)に記載
する方法で別々に対応するメチルエステルに変
え、これらのメチルエステルを実施例5(i)に記載
する方法で別々に対応するメチルケトンに変え
た。次の化合物が、得られた: (R)―3′―アセチル―1′,2′,3′,4′―テト

ヒドロ―3′―ヒドロキシ―5′,8′―ジメトキシス
ピロ〔1,3―ジチオラン―2,1′―ナフタレ
ン〕、収率53%;無色の結晶、mp178〜180℃;
〔α〕20 D=+23.7゜、c=0.5%、クロロホルム;お
よび (S)―3′―アセチル―1′,2′,3′,4′―テト

ヒドロ―3′―ヒドロキシ―5′,8′―ジメトキシス
ピロ〔1,3―ジチオラン―2,1′―ナフタレ
ン〕、収率52%;無色の結晶、mp178〜180℃;
〔α〕20 D=−23.8゜、c=0.5%、クロロホルム。
前記のメチルケトンを実施例14(i)記載の方法に
類似する方法でケタール化すると、次の化合物が
得られた: (R)―3′―(1,1―エチレンジオキシエチ
ル)―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ―3′―ヒド

キシ―5′,8′―ジメトキシスピロ〔1,3―ジチ
オラン―2,1′―ナフタレン〕、mp143〜145℃;
〔α〕20 D=+42.6゜(c=0.5%、クロロホルム)、お
よび (S)―3′―(1,1―エチレンジオキシエチ
ル)―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ―3′―ヒド

キシ―5′,8′―ジメトキシスピロ〔1,3―ジチ
オラン―2,1′―ナフタレン〕、mp144〜146℃;
〔α〕20 D=−42.4゜(c=0.5%、クロロホルム)。
前節に従つて製造した化合物を、実施例1(ii)に
おけるようにして、酸化第二水銀と塩化第二水銀
との混合物で処理すると、次の化合物が得られ
る: (R)―3―(1,1―エチレンジオキシエチ
ル)―1,2,3,4―テトラヒドロ―3―ヒド
ロキシ―5,8―ジメトキシ―1―オキソ―ナフ
タレン、mp183〜184℃;〔α〕20 D=−12.9゜(c=0.5
%;クロロホルム);および (S)―3―(1,1―エチレンジオキシエチ
ル)―1,2,3,4―テトラヒドロ―3―ヒド
ロキシ―5,8―ジメトキシ―1―オキソ―ナフ
タレン、mp182.5〜184℃;〔α〕20 D=−140゜(c=
0.5%、クロロホルム)。
実施例14(iii)に記載の方法に従い、前節で製造し
た化合物から、次の化合物が得られた: (1R,3R)―シス―3―(1,1―エチレン
ジオキシエチル)―1,2,3,4―テトラヒド
ロ―5,8―ジメトキシナフタセン―1,3―ジ
イルベンゼンボロネート、mp124〜125℃;〔α〕
20 D=−37.7゜(c=0.5%、クロロホルム);および (1S,3S)―シス―3―(1,1―エチレン
ジオキシエチル)―1,2,3,4―テトラヒド
ロ―5,8―ジメトキシナフタセン―1,3―ジ
イルベンゼンボロネート、mp124〜126℃;〔α〕
20 D=+36.7゜(c=0.5%、クロロホルム)。
実施例14(v)に記載された方法に従い、前記のベ
ンゼンボロネートから、次の化合物が得られた: (1R,3R)―シス―3―(1,1―エチレン
ジオキシエチル)―1,2,3,4―テトラヒド
ロ―5,8―ジメトキシナフタセン―1,3―ジ
オール、mp143.5〜144.5℃;〔α〕20 D=−5.7゜(c=
0.5%、クロロホルム);および (1S,3S)―シス―3―(1,1―エチレン
ジオキシエチル)―1,2,3,4―テトラヒド
ロ―5,8―ジメトキシナフタレン―1,3―ジ
オール、mp143〜144℃;〔α〕20 D=+6.3゜(c=0.5
%、クロロホルム)。
実施例 17 (A) 140mlのクロロホルム中の、実施例16におけ
るようにして製造した。660mgの(1R,3R)
―シス―3―アセチル―1,2,3,4,5,
12―ヘキサヒドロ―5,12―ジオキソナフタセ
ン―1,3―ジオールを40滴の臭素で処理し、
この混合物を室温において暗所に24時間放置し
た。溶媒を除去し、ジエチルエーテルで残留物
を微粉砕すると、750mg(92%)の(1R,3R)
―シス―3―ブロモアセチル―1,2,3,
4,5,12―ヘキサヒドロ―5,12―ジオキソ
ナフタセン―1,3―ジオールが黄色粉末、
mp207〜208℃(分解)、の形で得られた。
同様に、(1S,3S)―シス―3―アセチル―
1,2,3,4,5,12―ヘキサヒドロ―5,
12―ジオキソナフタセン―1,3―ジオールか
ら、(1S,3S)―シス―3―ブロモアセチル―
1,2,3,4,5,12―ヘキサヒドロ―5,
12―ジオキソナフタセン―1,3―ジオール、
mp205〜207℃(分解)、が得られ、そしてrac
―シス―3―アセチル―1,2,3,4,5,
12―ヘキサヒドロ―5,12―ジオキソナフタセ
ン―1,3―ジオールから、rac―シス―3―
ブロモアセチル―1,2,3,4,5,12―ヘ
キサヒドロ―5,12―ジオキソナフタセン―
1,3―ジオールが得られ、これはテトラヒド
ロフラン/ヘキサンから再結晶後、黄色結晶、
mp208〜208.5℃(分解)、を与えた。
(B) (i) 100mgの(1R,3R)―シス―3―ブロ
モアセチル―1,2,3,4,5,12―ヘキ
サヒドロ―5,12―ジオキソナフタセン―
1,3―ジオールを、300mgの酢酸銀を含有
する30mlの酢酸中に懸濁させた。この混合物
を90℃に暗所で4.5時間加熱した。溶媒を除
去し、残留物をシリカゲルのカラムで精製し
た。76mg(88%)の(1R,3R)―シス―3
―(2―アセトキシアセチル)―1,2,
3,4,5,12―ヘキサヒドロ―5,12―ジ
オキソナフタセン―1,3―ジオールが黄色
固体、mp186〜190℃、の形で得られた。
同様にして、(1S,3S)―シス―3―ブロ
モアセチル―1,2,3,4,5,12―ヘキ
サヒドロ―5,12―ジオキソナフタセン―
1,3―ジオールから、(1S,3S)―シス―
3―(2―アセトキシアセチル)―1,2,
3,4,5,12―ヘキサヒドロ―5,12―ジ
オキソナフタセン―1,3―ジオール、
mp188〜190℃、が得られ、そしてrac―シス
―3―ブロモアセチル―1,2,3,4,
5,12―ヘキサヒドロ―5,12―ジオキソナ
フタセン―1,3―ジオールから、rac―シ
ス―3―(2―アセトキシアセチル)―1,
2,3,4,5,12―ヘキサヒドロ―5,12
―ジオキソナフタセン―1,3―ジオール、
mp217〜220℃、が得られた。
(B) (ii) 750mgの(1R,3R)―シス―3―ブロ
モアセチル―1,2,3,4,5,12―ヘキ
サヒドロ―5,12―ジオキソナフタセン―
1,3―ジオールを、20滴の吉草酸と0.5g
の吉草酸銀を含有する200mlのアセトニトリ
ル中に懸濁した。この混合物を室温で3.5時
間かきまぜ、過し、溶媒を蒸発により除去
した。暗色残留物を、シリカゲルのカラムク
ロマトグラフイーにより溶離液として酢酸エ
チル/ヘキサン(1:1)を用いて精製し
た。580mg(74%)の(1R,3R)―シス―
1,2,3,4,5,12―ヘキサヒドロ―3
―(2―バレリルオキシアセチル)5,12―
ジオキソナフタセン―1,3―ジオールがエ
チルエーテルから黄色結晶、mp174〜175℃、
の形で得られた。
同様にして、(1S,3S)―シス―3―ブロ
モアセチル―1,2,3,4,5,12―ヘキ
サヒドロ―5,12―ジオキソナフタセン―
1,3―ジオールから、(1S,3S)―シス―
1,2,3,4,5,12―ヘキサヒドロ―
(2―バレリルオキシアセチル)―5,12―
ジオキソナフタセン―1,3―ジオール、
mp175〜176℃、が得られた。
実施例 18 50mgのrac―シス―3―ブロモアセチル―1,
2,3,4,5,12―ヘキサヒドロ―5,12―ジ
オキソナフタセン―1,3―ジオールを5mlのジ
メチルスルホキシドに溶かし、40mgのトリフルオ
ロ酢酸銀をこの溶液に加えた。生ずる混合物を窒
素雰囲気中で暗所で4時間かきまぜ、次いで50ml
の水に注ぎ入れた。この溶液を50mlのジクロロメ
タンで抽出し、抽出液を25mlの部分の水で3回抽
出し、硫酸マグネシウムで乾燥すると、25mg(59
%)のrac―シス―3―ヒドロキシアセチル―1,
2,3,4,5,12―ヘキサヒドロ―5,12―ジ
オキソナフタセン―1,3―ジオールが黄色粉
末、mp175〜180℃(分解)、の形で、ジエチルエ
ーテルで微粉砕後、得られた。
実施例 19 (A) 20mlの水中の1.1gの硝酸第二セリウムアン
モニウム溶液を、20mlのアセトニトリル中の
296mgのrac―シス―3―アセトキシメチル―
1,2,3,4―テトラヒドロ―5,8―ジメ
トキシナフタセン―1,3―ジオールのかきま
ぜた溶液に加えた。室温で5分間かきまぜた
後、この混合物を200mlの水中に注ぎ、50mlの
部分のジクロロメタンで6回抽出した。合わせ
た有機抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸
発して、rac―シス―3―アセトキシメチル―
1,2,3,4,5,8―ヘキサヒドロ―5,
8―ジオキソナフタレン―1,3―ジオールが
黄色ガムとして得、これを20mlのキシレンに溶
かした。この溶液は次の段階で直接使用した。
(B) 前節で得られた溶液を0.3gのトランス―1,
2―ジアセトキシ―1,2―ジヒドロベンゾシ
クロブテンで処理し、この混合物を140℃に2
時間加熱した。冷却後、溶液をシリカゲルで
過し、溶媒を蒸発により除去すると、固体の黄
色残留物が得られた。酢酸エチル/ジエチルエ
ーテルで微粉砕すると、220mg(60%)のrac―
シス―3―アセトキシメチル―1,2,3,
4,5,12―ヘキサヒドロ―5,12―ジオキソ
ナフタセン―1,3―ジオールが黄色結晶、
mp222〜224℃、の形で得られた。
この実施例の(A)において出発物質として使用し
たrac―シス―3―アセトキシメチル―1,2,
3,4―テトラヒドロ―5,8―ジメトキシナフ
タレン―1,3―ジオールは、次のようにして製
造することができる: (i) 実施例4(iv)におけるようにして製造した、
2.0gのメチルrac―1′,2′,3′,4′―テトラヒド
ロ―2′―ヒドロキシ―5′,8′―ジメトキシスピ
ロ〔1,3―ジチオラン―2,4′―ナフタレ
ン〕―2′―カルボキシレートを200mlの乾燥テ
トラヒドロフランに溶かし、2.0gの水素化ホ
ウ素ナトリウムをこの溶液に加えた。生ずる混
合物を窒素雰囲気中で室温において20時間かき
まぜた。溶媒を蒸発により除去し、100mlの10
%の塩化アンモニウム溶液を加えた。この混合
物を30mlの部分の酢酸エチルで3回抽出した。
抽出液を乾燥し、蒸発すると、無色の油が得ら
れた。この油を酢酸エチル/石油エーテルから
結晶化すると、1.6g(87%)のrac―1′,2′,
3′,4′―テトラヒドロ―3′―ヒドロキシ―3―
ヒドロキシメチル―5′,8′―ジメトキシスピロ
〔1,3―ジチオラン―2,1′―ナフタレン〕
mp、132.5〜133.5℃、が得られた。
(ii) 1.6gのrac―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ

3′―ヒドロキシ―3′―ヒドロキシメチル―5′,
8′―ジメトキシスピロ〔1,3―ジチオラン―
2,1′―ナフタレン〕を30mlの乾燥ピリジンに
溶かし、1.5gの無水酢酸をこの溶液に加えた。
この混合物を室温で20時間放置し、次いで氷冷
した5モルの硫酸中に注ぎ入れた。生ずる混合
物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を水と炭酸水
素ナトリウム溶液で洗い、乾燥し、蒸発する
と、1.8gのrac―3′―アセトキシメチル―1′,
2′,3′,4′―テトラヒドロ―3′―ヒドロキシ―
5′,8′―ジメトキシスピロ〔1,3―ジチオラ
ン―2,1′―ナフタレン〕が無色の油の形で得
られ、これを次の段階に直接使用した。
(iii) 40mlのテトラヒドロフラン中の1.9gのrac―
3′―アセトキシメチル―1′,2′,3′,4′―テトラ
ヒドロ―3′―ヒドロキシ―5′,8′―ジメトキシ
スピロ〔1,3―ジチオラン―2,1′―ナフタ
レン〕を、18mlの水を含有する200mlのメタノ
ール中の6.4gの塩化第二水銀および6.4gの酸
化第二水銀のかきまぜた懸濁液に加えた。室温
で1時間放置した後、約150mlの溶媒を減圧蒸
発により除去し、200mlのジクロロメタンを加
え、生ずる懸濁液を過して不溶性物質を除去
した。液を200mlの部分の水で3回洗い、硫
酸マグネシウムで乾燥し、蒸発すると、固体残
留物が得られた。ジエチルエーテルで微粉砕す
ると、1.0g(70%)のrac―3―アセトキシメ
チル―1,2,3,4―テトラヒドロ―3′―ヒ
ドロキシ―5,8―ジメトキシ―1―オキソ―
ナフタレンが灰色の粉末、mp124〜126℃、の
形で得られた。
(iv) 1.0gのrac―3―アセトキシメチル―1,
2,3,4―テトラヒドロ―3―ヒドロキシ―
5,8―ジメトキシ―1―オキソナフタレンを
100mlの乾燥テトラヒドロフランに溶かし、750
mgのホウ水素化ナトリウムを加えた。この混合
物を室温で2時間かきまぜ、溶媒を蒸発により
除去した。100mlの10%の塩化アンモニウムを
加え、この混合物を50mlの部分の酢酸エチルで
3回抽出した。合わせた酢酸エチル抽出液を飽
和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、蒸発すると、透明な無色の油が得
られ、これを100mlの酢酸エチルに溶かした。
500mgのベンゼンホウ素酸と1滴の酢酸を加え、
生ずる溶液を1時間還流加熱した。溶媒を蒸発
した後、500mgのrac―シス―3―アセトキシメ
チル―1,2,3,4―テトラヒドロ―5,8
―ジメトキシナフタレン―1,3―ジイルベン
ゼンボロネートをジエチルエーテルから無色の
結晶の形で結晶化させた。母液を蒸発し、残留
物を50mlのベンゼンに溶かした。25mgのトルエ
ン―4―スルホン酸を加えた後、この溶液を室
温で1夜かきまぜた。次いでこの溶液を10mlの
10%の炭酸水素カリウムで洗い、乾燥し、蒸発
させた。ジエチルエーテルから結晶すると、さ
らに560mgの前述のベンゼンボロネートが得ら
れた。合計の収量は1.06g(81.5%);mp153〜
154℃、であつた。
(v) 1.0gのrac―シス―3―アセトキシメチル―
1,2,3,4―テトラヒドロ―5,8―ジメ
トキシナフタセン―1,3―ジイルベンゼンボ
ロネートを、0.5mlの酢酸を含有する6mlのジ
クロロメタンに溶かした。6mlの2―メチル―
2,4―ペンタンジオールを加え、生ずる溶液
を室温で24時間放置した。この混合物を50mlの
5%の炭酸水素カリウム溶液に注ぎ入れ、25ml
の部分のジクロロメタンで3回抽出した。合わ
せた抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発
して無色の油が得られ、これを50mlのヘキサン
に溶かした。生成物を4℃において1夜結晶化
させた。過すると、600mg(77.5%)のrac―
シス―3―アセトキシメチル―1,2,3,4
―テトラヒドロ―5,8―ジメトキシナフタレ
ン―1,3―ジオールが無色の結晶、mp106〜
107℃、の形で得られた。
実施例 20 実施例19(A)および(B)におけるようにして、rac
―シス―1,2,3,4―テトラヒドロ―メチル
―5,8―ジメトキシナフタレン―1,3―ジオ
ールから、rac―シス―1,2,3,4,5,12
―ヘキサヒドロ―3―メチル―5,12―ジオキソ
ナフタセン―1,3―ジオールが黄色結晶、
mp223〜224℃、の形で得られた。
出発物質として使用したrac―シス―1,2,
3,4―テトラヒドロ―3―メチル―5,8―ジ
メトキシナフタレン―1,3―ジオールは、次の
ようにして製造できる: (i) 実施例19の(i)におけるようにして製造した、
326mgのrac―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ―
3′―ヒドロキシメチル―5′,8′―ジメトキシス
ピロ〔1,3―シチオラン―2,1′―ナフタレ
ン〕を10mlのピリジンに溶わし、この溶液を0
℃に冷却した。400mgのトルエン―4―スルホ
ニルクロライドを加え、この混合物を4℃に20
時間保持した。この溶液をくだいた氷上に注
ぎ、5モルの硫酸で酸性にし、酢酸エチルで抽
出した。酢酸エチルの抽出液を水で洗い、次い
で5%の炭酸水素カリウム溶液で洗つた。乾燥
後、溶媒を蒸発により除去すると、白色の固体
が得られた。この固体をジエチルエーテルで微
粉砕すると、400mg(83%)のrac―1′,2′,3′,
4′―テトラヒドロ―3′―ヒドロキシ―5′,8′―
ジメトキシスピロ〔1,3―ジチオラン―2,
1′―ナフチル〕―3′―メチルp―トルエンスル
ホネートが結晶性粉末、mp124〜126℃(分解)
の形で得られた。
(ii) 200mgのrac―1′,2′,3′,4′,テトラヒドロ
―3′―ヒドロキシ―5′,8′―ジメトキシスピロ
〔1,3―ジチオラン―2,1′―ナフチル〕―
3′―メチルp―トルエンスルホネートを、100
mgの水素化リチウムアルミニウムを含有する20
mlの乾燥テトラヒドロフランに溶かした。この
混合物を窒素雰囲気下に3.5時間還流加熱した、
この溶液を冷却し、飽和塩化アンモニウム溶液
の添加により急冷した。溶媒を蒸発により除去
し、残留物を希塩酸中にとつた。この溶液を酢
酸エチルで抽出し、抽出液を水で洗い、乾燥
し、蒸発すると、無色の油が得られ、これをジ
エチルエーテルから結晶化させた。100mg
(77.5%)のrac―1′,2′,3′,4′―テトラヒドロ
―3′―ヒドロキシ―3′―メチル―5′,8′―ジメ
トキシスピロ〔1,3―ジチオラン―2,1′―
ナフタレン〕が無色の結晶、mp163〜165℃、
の形で得られた。
(iii) 実施例19(iii)におけるようにして、rac―1′,
2′,3′,4′,テトラヒドロ―3′―メチル―5′,
8′―ジメトキシスピロ〔1,3―ジチオラン―
2,1′―ナフタレン〕から、rac―1,2,3,
4―テトラヒドロ―3―メチル―5,8―ジメ
トキシ―1―オキソ―ナフタレンが得られ、こ
れを精製せずに使用した。
(iv) 実施例19(iv)におけるようにして、rac―1,
2,3,4―テトラヒドロ―3―メチル―5,
8―ジメトキシ―オキソ―ナフタセンから、
rac―シス―1,2,3,4―テトラヒドロ―
3―メチル―5,8―ジメトキシナフタセン―
1,3―ジイルベンゼンボロネートが無色の結
晶、mp138〜139℃、の形で得られた。
(v) 実施例19(v)におけるようにして、rac―シス
―1,2,3,4,テトラヒドロ―3―メチル
―5,8―ジメトキシナフタセン―1,3―ジ
イルベンゼンボロネートから、rac―シス―1,
2,3,4―テトラヒドロ―3―メチル―5,
8――ジメトキシナフタセン―1,3―ジオー
ルが無色の結晶、mp142〜144℃、の形で得ら
れた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 式中、R1およびR2の一方は水素原子を表わし
    且つ他方はヒドロキシ基を表わすか、或いはR1
    およびR2は一緒になつて低級アルキレンケター
    ルまたは低級アルキレンチオケタール基を表わ
    し、R3は水素原子またはヒドロキシもしくは低
    級アルカノイルオキシ基を表わし、そしてR4
    低級アルキルもしくは低級アルコキシカルボニル
    基または式 (式中、R5およびR6は一緒になつてオキソ基
    または低級アルキレンケタール基を形成し、そし
    てXは水素原子またはヒドロキシもしくは低級ア
    ルカノイルオキシ基を表わす)もしくは −(CH2o−OY b (式中、nは1または2であり、そしてYは水
    素原子または低級アルキルもしくは低級アルカノ
    イル基を表わす) の基を表わす、 の環式化合物。 2 R4が低級アルコキシカルボニル基または式 を表わし、そしてR1,R2,R3,R5,R6およびX
    が特許請求の範囲第1項に定義したとおりである
    特許請求の範囲第1項記載の環式化合物。 3 一般式 式中、R1およびR2の一方は水素原子を表わし
    且つ他方はヒドロキシ基を表わすか、或いはR1
    およびR2は一緒になつて低級アルキレンケター
    ルまたは低級アルキレンチオケタール基を表わ
    し、R3は水素原子またはヒドロキシもしくは低
    級アルカノイルオキシ基を表わし、そしてR4
    低級アルキルもしくは低級アルコキシカルボニル
    基または式 (式中、R5およびR6は一緒になつてオキソ基
    または低級アルキレンケタール基を形成し、そし
    てXは水素原子またはヒドロキシもしくは低級ア
    ルカノイルオキシ基を表わす)もしくは −(CH2o−OY b (式中、nは1または2であり、そしてYは水
    素原子または低級アルキルもしくは低級アルカノ
    イル基を表わす) の基を表わし、そしてR7は低級アルカノイルオ
    キシ基を表わす、 の化合物から、塩基と共に加熱するかまたは塩基
    で処理することによつて、2モルのカルボン酸
    R7Hを除去することを特徴とする一般式 式中、R1,R2,R3およびR4は上に定義したと
    おりである、 の化合物の製造方法。 4 一般式 式中、R1およびR2の一方は水素原子を表わし
    且つ他方はヒドロキシ基を表わすか、或いはR1
    およびR2は一緒になつて低級アルキレンケター
    ルまたは低級アルキレンチオケタール基を表わ
    し、R3は水素原子またはヒドロキシもしくは低
    級アルカノイルオキシ基を表わし、そしてR4
    低級アルキルもしくは低級アルコキシカルボニル
    基または式 (式中、R5およびR6は一緒になつてオキソ基
    または低級アルキレンケタール基を形成し、そし
    てXは水素原子またはヒドロキシもしくは低級ア
    ルカノイルオキシ基を表わす)もしくは −(CH2o−OY b (式中、nは1または2であり、そしてYは水
    素原子または低級アルキルもしくは低級アルカノ
    イル基を表わす) の基を表わす、 の化合物を式 のジアルデヒドと芳香族ホウ素酸の存在下に反応
    させることを特徴とする一般式 式中、R1,R2,R3およびR4は上に定義したと
    おりである、 の化合物の製造方法。
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