JPH0159598B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、締止め装置、さらに詳しくは、あら
ゆる型のドラムにマイクロフオンおよ附属打楽器
などを取付ける装置に関する。

従来の技術 従来、ドラムに附属物を取付ける装置として
は、実開昭55−65684号公報に開示されているよ
うなものが知られている。上記公報に示されてい
る附属物はミユートであり、これのドラムへの取
付け装置は、略逆Ｕ形の開放部を有する締止め部
材と、開放部の外側壁（ドラムを基準にし、これ
より遠い方を外、近い方を内という）にあけられ
て水平ねじ孔に貫通状にかつ内向きにねじ込まれ
たちようボルトと、ちようボルトの先端に設けら
れた可動締付けジヨーと、可動締付けジヨーと協
働するように開放部の内側壁下端に略Ｌ形に設け
られた固定締付けジヨーと、外側壁の下端内面か
ら同下面を経て同外面にそわされて固定せられか
つ外側壁の上端から締止め部材の頂面と鋭角をな
してドラム方向にのびている板ばねと、板ばねの
先端に回動自在に鋲止めされたミユート支持アー
ムと、板ばねの長さの中程よりやや先端寄り上面
に配置せられかつ垂直ねじ孔を有する接続ブロツ
クと、締止め部材の内側壁下面から内側壁と板ば
ねとを貫通して接続ブロツクのねじ孔にねじ込ま
れた微調節用ボルトと、接続ブロツクに水平ピン
で回動自在に接続せられた角度調節部材と、角度
調節部材の上端から外向きにのびている操作レバ
ーとよりなり、角度調節部材は、板ばねに接して
いる下面ａと、内側面ｂと、上面ｃとを有してお
り、支持ピンと各面ａ，ｂ，ｃとの間隔が、支持
ピン・下面ａ＜支持ピン・内側面ｂ＜支持ピン・
上面ｃという関係になるように設定されているも
のである。

発明が解決しようとする課題 上記公開公報に開示の装置では、支持ピンと各
面ａ，ｂ，ｃとの設定間隔により、下面ａが板ば
ねに接している場合はミユートはドラム・ヘツド
から離れており、レバーを操作して内側面ｂを板
ばねに接せしめると、ミユートはドラム・ヘツド
に接し、さらにレバーを操作して上面ｃを板ばね
に接せしめると、ミユートはドラム・ヘツドに強
い力で圧接する。したがつて、ミユートはドラム
に対し、上下方向３段階の位置関係を保つことが
でき、さらに微調節用ボルトによりミユートの上
下方向の微調節が可能である。加えて、ミユート
支持アームは板ばねに対し鋲を支点として回動自
在に取付けられているから、ミユートをドラム・
ヘツドの上面において円弧状に移動させることが
できる。この装置は上記の点でミユートの取付け
用には適しているものの、ミユート位置の変更は
上記のようなものに限定せられるから、ドラムに
マイクロフオンやその他附属打楽器を取付けるの
には全く適していない。なぜなら、これらはその
種類に応じて演奏者との関係で高さを含め好まし
い位置関係を保つ必要があるが、同一装置により
ドラムに対し適切な位置に配置するということは
できないからである。

本発明の目的は、たとえば、あらゆる型のドラ
ムにマイクロフオン及びその他附属打楽器などの
いずれかをその種類に応じ高さを含めて好ましい
位置に容易に取付けることのできるような締止め
装置を提供することにある。

課題を解決するための手段 本発明による締止め装置は、附属物を着脱自在
に締止める装置であつて、上記の目的を達成する
ために、縦溝を有する締止め部材と、溝に回転自
在に保持されているウオーム・シヤフトと、ウオ
ーム・シヤフトの回転手段と、ウオーム・シヤフ
トの回転にともない溝にそつて往復動するように
ウオーム・シヤフトに取付けられている可動締付
けジヨーと、可動締付けジヨーと協働するように
溝の一端寄りに配置された固定締付けジヨーと、
附属物を支持する支持アームと、支持アームを自
在に調節し得るように締止め部材に取付ける支持
アーム取付手段を備えており、支持アーム取付け
手段は、締止め部材に回転自在に取付けられかつ
支持アームの挿入孔があけられている割りカラー
と、割りカラーの回転自在な状態を固定または解
放しそしてこれに挿入されている支持アームを固
定または解放するため割りカラーの緊締弛緩手段
とからなるものである。

作 用 本発明による締止め装置は、縦溝を有する締止
め部材と、溝に回転自在に保持されているウオー
ム・シヤフトと、ウオーム・シヤフトの回転手段
と、ウオーム・シヤフトの回転にともない溝にそ
つて往復動するようにウオーム・シヤフトに取付
けられている可動締付けジヨーと、可動締付けジ
ヨーと協働するように溝の一端寄りに配置された
固定締付けジヨーと、附属物を支持る支持アーム
と、支持アームを自在に調節し得るように締止め
部材に取付ける支持アーム取付け手段を備えてい
るので、たとえば、ドラムのリムに締止め部材を
固定したい場合は、ウオーム・シヤフト回転手段
により、リム幅に対応させて固定締付けジヨーに
対する可動締付けジヨーの間隔を開き、つぎにそ
の間隔を狭めて両ジヨーによりリムを強く締付け
ればよい。

また支持アーム取付け手段は、締止め部材に回
転自在に取付けられかつ支持アームの挿入孔があ
けられている割りカラーと、割りカラーの回転自
在な状態を固定または解放しそしてこれに挿入さ
れている支持アームを固定または解放するための
割りカラーの緊締弛緩手段とからなるものである
から、緊締弛緩手段を操作して割りカラーを回転
自在な状態に解放すれば、割りカラーを回転する
ことによりこれを中心として支持アームを360゜回
転させることができる。さらに割りカラーを回転
させることなく、支持アーム割りカラーに対する
挿入位置を移動させ、支持アーム昇降させること
ができる。支持アームの調節後は、緊締弛緩手段
を操作して割りカラーを緊締固定することによ
り、支持アームを所望の姿勢および高さに保持す
ることができる。

実施例 本発明の実施例を、以下図面を参照して説明す
る。

図面、特に第１図ないし第５図には、本発明を
実施した新規な締止め装置が示されており、これ
の締止め装置は、締止め部材１０を備えている。
締止め部材１０は、ほゞＵ字形の溝１６が形成せ
られた縦長の前面１４を有するほゞ長方形のシヤ
ンク部１２を一部に含むことにより逆Ｊ形の輪郭
を有している（第３図参照）。溝１６の両端には、
雄ねじが設けられたウオーム・シヤフト２０を回
転自在に受止めるように一対の対向する軸方向の
孔１８，１８′が設けられている。ウオーム・シ
ヤフト２０のねじのない上端２１は、上に有底孔
１８に挿入せられ、下の貫通孔１８′の部分では、
ウオーム・シヤフト２０に円周方向の環溝が設け
られており、これにより横断面の小さい小径部２
２となつている。ピン２４が前面１４から貫通孔
１８′に圧入されて小径部２２の溝内にはめ込ま
れ、これによりウオーム・シヤフト２０が自由に
回転し得るように溝１６内に保持されている。ウ
オーム・シヤフト２０の下端部２３は、締止め部
材１０の下端を越えて外方に突出しており、その
一端に滑止めが設けられた円筒形の制御ノブ２５
が取付けられ、ピン１７により固定されている。

ほゞＬ形の可動締付けジヨー２６が、締止め部
材１０の上端に設けられている固定締付けジヨー
２８と協働するように、溝１６における往復直線
運動のためにその水平部にあけられた垂直のねじ
孔２７を介してウオーム・シヤフト２０に取付け
られている。両ジヨー２６，２８の各々は、ドラ
ムのリム４８をかむように締付けるため、ほゞＣ
形の対向するくぼみ２９，２９′を備えている。
いうまでもなく、このくぼみの輪郭は、リムある
いはそれが取付けられるべきその他の部材の外形
に合致するように変えてもよい。制御ノブ２５の
回転によつて、ウオーム・シヤフト２０は回転せ
しめられる。可動締付けジヨー２６はウオーム・
シヤフト２０にねじはめられているので、ジヨー
２６が制御ノブ２５の回転方向に応じて上方また
は下方に働くことになる。これは可動締付けジヨ
ー２６の水平部が溝１６の内部に保持されてお
り、ウオーム・シヤフト２０とともに回転できな
いことによるものであるが、その結果としてシヤ
フト２０の回転運動は可動締付けジヨー２６の直
線運動に変換される。

ほゞ長方形の凸部３０が締止め部材１０の後部
に設けられており、これにほゞ円筒形の回転自在
な割りカラー３２を受入れるために中心有底孔３
１が形成せられている。割りカラー３２は、ピン
３５によつて孔３１に保持されており、ピン３５
は割りカラー３２の内端寄りに設けられている環
溝３３にはまり込んでいる。割りカラー３２は貫
通孔３４を有しており、その孔軸は割りカラー３
２の回転軸線に対して直交状に配置されており、
支持アーム３６を挿入するための円形の開口部が
形成されている。割りカラー３２の回転自在な状
態を固定し、支持アーム３６をその円形貫通孔３
４の中でしつかり締止めるために、雄ねじ棒３９
を有しかつ滑止めを有する制御部材３８が設けら
れている（第５図参照）。雄ねじ棒３９は凸部３
０の側面に形成せられたねじ孔にねじ込まれかつ
割りカラー３２が取付けられている中心有底孔３
１内に突出している。制御ノブ３８を回転するこ
とによつて、雄ねじ棒３９は回転方向によつて、
割りカラー３２に向かうかあるいはそれから離れ
るように移動し、これによつて割りカラー３２を
締めるかあるいはゆるめるかしてその中に受入れ
られている割りカラー３２ひいては支持アーム３
６をそれぞれ固定しあるいは回転自在とする。

第６図および第７図に示されているように、支
持アーム３６の他端には、振動吸収附属装置が備
えられている。これは断面逆Ｕ形の弾性体製のプ
ラグ４０が止めねじ５１によつて支持アーム３６
の端に取付けられたものである。弾性体として
は、ゴムまたは弾力性を有するプラスチツクが用
いられる。附属物支持部材４２は、外側に滑止め
が設けられた円筒形のスリーブ４１によつて、固
く弾性体製プラグ４０にはめ被せられている。支
持部材４２は、マイクロフオン４５（第１図参
照）のような附属物をそれに取付けるために上記
雄ねじ筒部４３を有している。附属物支持部材ム
４２が弾性体製プラグ４０によつて支持せられて
いる結果として、楽器の演奏によつて生じる振動
が締止め装置によつて附属物に伝達されないこと
になる。第８図に示されているように、マイクロ
フオン４５の他、カウベル４６及びシンバル４７
のようなその他の附属物も本発明の締止め装置を
用いてドラム４９のリム４８に取付けることがで
きる。

第１図及び第８図に見られるように、支持アー
ム３６には、中央に折曲部３７が設けられてお
り、それが取付けられているドラムに対して（す
なわち、ドラムから離れるように、あるいはそれ
に向かつてのいずれかに）附属物の特定の姿勢を
とらせることについて一層よく調整し得るように
してある。これは支持アーム３６をそれ自身の軸
のまわりに回転させることによつて果たされる。
その上、割りカラー３２が調節のために回転自在
であるから、支持アーム３６をして、それ自身の
回転軸に対して、直交する軸のまわりを回転せし
めることができる。この２つの調節機能の組合わ
せは、事実、演奏者の希望にそうように、支持ア
ーム、ひいては各附属物に広範囲の可能な姿勢を
与える調節可能な自在継手を構成するものであ
る。

当業者にとつて明らかな種々の改変は、これを
行なうことができる。例えば、締止め装置は、ド
ラムのリムに取付ける目的を特に意図している
が、その他の楽器または楽器スタンドあるいは附
属物に取付けるように改変してもよい。さらに、
締止め部材、締付けジヨー及び支持アームの外形
は意図する個々の応用に適するようにまた改変し
てもよい。

発明の効果 本発明の締止め装置によれば、ウオーム・シヤ
フトを回転させることにより被締止め部分に対応
させて固定締付けジヨーに対する可動締付けジヨ
ーの間隔を開き、つぎにその間隔を狭めて両ジヨ
ーにより被締止め部分を強く締付ければよいか
ら、その締止め操作が容易でしかも所望位置に締
止め部材を安定状態に確実に固定することができ
る。

また緊締弛緩手段を操作して割りカラーを回転
自在な状態に解放すれば、割りカラーを回転する
ことによりこれを中心として支持アームを360゜回
転させることができるし、さらに割カラーを回転
させることなく、支持アームの割りカラーに対す
る挿入位置を移動させ、支持アームを昇降させる
ことができるので、たとえば、あらゆる型のドラ
ムにマイクロフオン及びその他附属打楽器などの
いずれかその種類に応じて高さを含めて好ましい
位置に容易に取付けることができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の実施例を示すもので、第１図
は本発明による締止め装置がドラムのリムに取付
けられたものの斜視図であり、マイクロフオンを
支持している状態を示す。第２図は締止め装置の
右後方よりの拡大部分斜視図、第３図は第２図の
３−３線にそう断面図、第４図は締止め装置の左
後方よりの斜視図、第５図は第２図の５−５線に
そう部分断面図、第６図は締止め装置の支持アー
ムの端部の部分斜視図、第７図は第６図の７−７
線にそう拡大断面図、第８図はドラム・スタンド
に支えられた一対のドラムにシンバルとカウベル
を取付けるのに用いられている締止め装置の斜視
図である。 １０……締止め部材、１６……縦溝、２０……
ウオーム・シヤフト、２５……制御ノブ、２６…
…可動締付けジヨー、２８……固定締付けジヨ
ー、３２……割りカラー、３４……孔、３６……
支持アーム、３８……緊締弛緩手段（回転制御ノ
ブ）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 附属物を着脱自在に締止める装置であつて、
   縦溝１６を有する締止め部材１０と、溝１６に回
   転自在に保持されているウオーム・シヤフト２０
   と、ウオーム・シヤフト２０の回転手段と、ウオ
   ーム・シヤフト２０の回転にともない溝１６にそ
   つて往復動するようにウオーム・シヤフト２０に
   取付けられている可動締付けジヨー２６と、可動
   締付けジヨー２６と協働するように溝１６の一端
   寄りに配置された固定締付けジヨー２８と、附属
   物を支持する支持アーム３６と、支持アーム３６
   を自在に調節し得るように締止め部材１０に取付
   ける支持アーム取付け手段を備えており、支持ア
   ーム取付け手段は、締止め部材１０に回転自在に
   取付けられかつ支持アーム３６の挿入孔３４があ
   けられている割りカラー３２と、割りカラー３２
   の回転自在な状態を固定または解放しそしてこれ
   に挿入されている支持アーム３６を固定または解
   放するための割りカラー３２の緊締弛緩手段３８
   とからなる締止め装置。 ２ ウオーム・シヤフト回転手段が、締止め部材
   １０の外方に設けられかつウオーム・シヤフト２
   ０の一端に固定されている制御ノブ２５からなる
   特許請求の範囲第１項記載の締止め装置。 ３ 締止め部材１０は、溝１６が形成されている
   ほゞ長方形の縦長面１４を有しており、固定締止
   けジヨー２８が、縦長面１４より外方に突出して
   おり、両締付けジヨー２８，２６がＣ形の対向す
   る締付け面２９′を有している特許請求の範囲第
   １項記載の締止め装置。 ４ 締止め部材１０は、割りカラー３２の少なく
   とも一部が受入れられるカラー取付け孔３１と、
   カラー取付孔３１と交差するねじ孔を有してお
   り、緊締弛緩手段３８が、ねじ孔にねじ込まれて
   割りカラー３２に係合する雄ねじ棒３９を有する
   回転自在な制御ノブ３８からなる特許請求の範囲
   第１項記載の締止め装置。 ５ 支持アーム３６が、中央に折曲部３７を有し
   ている特許請求の範囲第１項記載の締止め装置。 ６ さらに、附属物４５，４６，４７を支持アー
   ム３６に固定する手段４１，４２，４３を含む特
   許請求の範囲第１項記載の締止め装置。 ７ 固定手段が、支持アーム３６の一端に固定さ
   れた振動吸収カラー４０と、振動吸収カラー４０
   に固くはめ被せられているスリーブ４１を有する
   附属物支持部材４２とからなる特許請求の範囲第
   ６項記載の締止め装置。 ８ 振動吸収カラー４０が、ゴムのような弾性材
   料からなる特許請求の範囲第７項記載の締止め装
   置。