JPH0159216B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0159216B2
JPH0159216B2 JP11372284A JP11372284A JPH0159216B2 JP H0159216 B2 JPH0159216 B2 JP H0159216B2 JP 11372284 A JP11372284 A JP 11372284A JP 11372284 A JP11372284 A JP 11372284A JP H0159216 B2 JPH0159216 B2 JP H0159216B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
potassium
fibers
mixture
sand
melt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP11372284A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60259626A (ja
Inventor
Yoshinori Fujiki
Masaru Komatsu
Takayoshi Sasaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KAGAKU GIJUTSUCHO MUKIZAISHITSU KENKYUSHOCHO
Original Assignee
KAGAKU GIJUTSUCHO MUKIZAISHITSU KENKYUSHOCHO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KAGAKU GIJUTSUCHO MUKIZAISHITSU KENKYUSHOCHO filed Critical KAGAKU GIJUTSUCHO MUKIZAISHITSU KENKYUSHOCHO
Priority to JP11372284A priority Critical patent/JPS60259626A/ja
Publication of JPS60259626A publication Critical patent/JPS60259626A/ja
Publication of JPH0159216B2 publication Critical patent/JPH0159216B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は耐熱性に優れ、かつ陽イオン交換性を
有し、原子力分野では高レベル放射性廃棄物地層
処分時の工学バリア材、さらに海水中のウランな
ど有用微量金属の回収材などに利用できるイオン
交換性を有する結晶質チタン酸繊維の製造法に関
する。更に詳しくはチタン原料として天然産ルチ
ルサンドまたはアナターゼサンドとイルミナイト
鉱石から銑鉄を製造する際に生成するチタンスラ
グとを使用して結晶質チタン酸繊維を製造する方
法に関する。
従来技術 従来の結晶質チタン酸繊維の製造法としては、 (1) フラツクス法で、初生相として四チタン酸カ
リウム(K2O・4TiO2)繊維を育成し、脱カリ
ウム処理を施して結晶質チタン酸(H2Ti4O9
nH2O)繊維を製造する方法。
(2) 徐冷焼成法で、初生相として四チタン酸カリ
ウムと二チタン酸カリウム(K2O・2TiO2)の
混合相繊維を育成し、カリウム処理を施して
H2Ti4O9・mH2OとH2Ti2O5・mH2O(ただし、
mは2以下)の混合組成からなる結晶質チタン
酸繊維を製造する方法。
(3) メルト法で二チタン酸カリウム(K2O・
2TiO2)の低融点溶融液から二チタン酸カリウ
ム繊維を育成し、脱カリウム処理を施して結晶
質チタン酸(H2Ti2O5・mH2O)(ただし、m
は2以下)繊維を製造する方法が知られてい
る。
しかし、これらのいずれの方法においても、チ
タン原料としては高純度の二酸化チタン、例えば
イルメナイト鉱石を硫酸法または塩素法で製造し
た99%以上の高純度の二酸化チタンが使用されて
おり、そのため原料コストが高くなつて製品が高
価となりその利用範囲も限定される問題点があつ
た。
本発明者はさきに、この問題点を解決すべく、
チタン成分原料として天然産のルチルサンドまた
はアナターゼサンドをそのまま使用して従来の結
晶質チタン酸繊維の製造の適応性について検討し
た結果 (1) フラツクス法及び徐冷焼結法においては、初
生相である四チタン酸カリウム繊維はいずれも
生成するが、チタン原料中に含まれる不純物の
影響で、るつぼの底に稠密な塊状物となり、繊
維の分離ができないことが分つた。
(2) これに対し、メルト法ではチタン原料中の不
純物の影響がなく、むしろ好影響を与え、短時
間に溶融し、容易に結晶質チタン酸繊維を製造
する方法を開発した。
すなわち、一般式(Ti、M)O2(ただし、Mは
含有不純物金属を表わす)で示される天然産のル
チルサンドまたはアナターゼサンドと、酸化カリ
ウムまたは加熱により酸化カリウムを生成するカ
リウム化合物あるいはこれらの混合物とを、一般
式K2O・n(Ti、M)O2(ただし、nは1.5〜2.5、
Mは前記と同じものを表わす)で示す割合に混合
し、該混合物を加熱溶融して溶融体を生成し、該
溶融体から二チタン酸カリウム(K2O・2TiO2
と同じ層状構造の結晶体からなる繊維物を形成さ
せ、次いで酸類で処理して繊維物中のカリウム成
分の全部抽出し、水素イオンで置換する結晶質チ
タン酸繊維を製造する方法を完成した。
発明の目的 本発明はイルミナイト鉱石から銑鉄を製造する
際に生成するチタン金属原料であるチタンスラグ
をチタン成分の原料としてそのまま利用して結晶
質チタン酸繊維を低コストで製造する方法を提供
せんとするものである。
発明の構成 本発明者は前記目的を達成すべく鋭意研究の結
果、前記チタンスラグの組成は約85%(%は重量
%を表わす。以下同じ)がTiO2であり、不純物
として、FeO、Fe2O3、Al2O3、Cr2O3、SiO2
Nb2O5、ZrO2、V2O5などが含まれ、それらの含
有量は、例えばFeをFe2O3とすれば約10%と最も
多く、その他は0.3〜0.7%程度である。このよう
に鉄の不純物が多く含まれているため、これを単
独でチタン原料として使用すると、結晶質チタン
酸繊維が得難い。しかし、これを天然産ルチルサ
ンドまたはアナターゼサンドと或範囲内において
混合し、これをチタン原料として使用すると結晶
質チタン酸繊維が製造し得られることを知見し
得、この知見に基づいて本発明を完成したもので
ある。
本発明の要旨は、 イルミナイト鉱石から銑鉄を製造する際に生成
するチタンスラグ対天然産ルチルサンドまたはア
ナターゼサンドを重量比で3:1よりチタンスラ
グが少ない割合で混合して、その組成を一般式
(Ti、M)O2(ただし、Mは含有不純物金属を表
わす)で示すものとし、該混合物と酸化カリウム
または加熱により酸化カリウムを生成するカリウ
ム化合物あるいはこれらの混合物とを、一般式
K2O・n(Ti、M)O2(ただし、nは1.5〜2.5、M
は前記と同じ)で示す割合に混合した後、加熱し
て溶融体を生成し、該溶融体から二チタン酸カリ
ウム(K2Ti2O5)と同じ層状構造の結晶体からな
る繊維状物を冷却固化により形成させ、次いで酸
で処理してカリウム成分の全部を抽出して水素イ
オンで置換することを特徴とする結晶質チタン酸
繊維の製造法にある。
本発明において使用するイルミナイト鉱石
(FeTiO3)から銑鉄を作る際に生成するチタンス
ラグ(以下単にチタンスラグと言う)の組成は前
記した通りである。
また、天然産のルチルサンドは漂砂鉱床から砂
状として得られ、その組成は約95%のTiO2を含
み、不純物として、Fe2O3、Al2O3、Cr2O3
SiO2、Nb2O5、ZrO2、V2O5などが含まれ、その
含有量は例えば、Fe2O30.6%、Al2O30.4%、
Cr2O30.3%、SiO20.6%、Nb2O50.3%、ZrO20.7
%、V2O50.7%である。
天然産のアナターゼサンドもほぼ同様な組成で
ある。しかし、資源的にルチルサンドが豊富であ
るので、その使用が好ましい(以下、代表してル
チルサンドと言う)。そして粒度が小さい程反応
し易いので、粒度の小さいものが望ましい。
チタンスラグと天然産ルチルサンドまたはアナ
ターゼサンドの混合割合は、重量比でチタンスラ
グ対ルチルサンドまたはアナターゼサンドが3対
1よりチタンスラグが少ない割合であることが必
要である。その割合が3対1を超えてチタンスラ
グが多くなると不純物量が多くなり過ぎて二チタ
ン酸カリウムと同じ層状構造の結晶体からなる繊
維状物が得難い。該チタン原料混合物に混合する
カリウム成分としては、二酸化カリウムまたは加
熱により二酸化カリウムを生成する化合物例えば
KOH、K2CO3、KHCO3などが挙げられる。
チタン原料混合物とカリウム成分とは、K2O・
n(Ti、M)O2(ただし、nは1.5〜2.5、Mは不純
物金属を表わす)を生成する割合で混合する。こ
の混合物は約1100℃で溶融して溶融体を生成す
る。溶融体を冷却固化すると、層状構造を有する
結晶性繊維状物が形成される。
しかし、前記混合物の混合割合がnが1.5より
小さくなると層状構造のものが得られず、またn
が2.5を超えると溶融点が高くなるばかりでなく、
K2Ti4O9組成のチタン酸カリウムが生成し、繊維
分離ができなくなる。従つて、nの範囲が1.5〜
2.5の範囲、好ましくはnが2であることが必要
である。
繊維形成方法としては、(1)、溶融紡糸法、例え
ばガラス繊維成形と同じ方法。(2)、溶融体を別容
器に流出させる方法。(3)、るつぼの底を急冷する
方法。(4)、蒸気吹付法によりプツシングから流出
する溶融体に高圧蒸気を吹付ける方法が挙げられ
る。
冷却固化により繊維状に成形すると、K2O・2
(Ti、M)O2組成のチタン酸カリウムとなり、結
晶学的に層状構造を有する結晶質のチタン酸カリ
ウム繊維状となる。これを水で繊維分解した後、
稀薄な酸水溶液で処理してカリウム成分のすべて
を抽出すると層状構造を保持した結晶質のチタン
酸繊維となる。酸水溶液としては、どのような酸
水溶液でもよいが、塩酸水溶液が最も効果的であ
る。
実施例 1 イルミナイト鉱石(南アフリカ共和国産)から
銑鉄を製造した際、生成したチタンスラグ(組
成:TiO285%、主要不純物:Fe2O310%、SiO22
%、MnO21.5%、ZrO20.3%、Nb2O50.2%)と、
ルチルサンド(Associated Minerals
Consolidated LimitedのNS−grade)(組成:
TiO295.6%、Fe2O30.6%、ZrO20.7%、SiO20.6
%、Cr2O30.3%、V2O56.7%、Nb2O50.3%)粒度
100〜60μmのものを使用した。
チタンスラグ対ルチルサンドを重量比で1対1
(3.2g対3.2g)の割合に混合した混合物(6.4g)
(以下(Ti、M)O2と記載する)と、K2CO3粉末
5.5gをモル比で2対1の割合、((Ti、M)O2
K2CO3=2:1)に混合した。この混合物11.9g
を30mlの白金るつぼで1100℃で30分間加熱して溶
融させた。この白金るつぼを120℃の鉄製ホツト
プレート上で放冷して固化させて繊維を形成させ
た。この繊維はK2O・2(Ti、M)O2の組成の結
晶体であつた。
るつぼをそのまま1の冷水中に浸漬して繊維
を分離し、該繊維を更に1の冷水で洗浄した
後、0.5Mの塩酸水溶液1/10gで12時間の浸
漬処理を2回繰返して脱カリウムした。更に冷水
1、12時間の浸漬を2回繰返した後風乾した。
なお、脱カリウム処理後は該処理前に比べて著
しく白色化した。X線粉末回析の同定の結果、結
晶質チタン酸であることを示した。
実施例 2 実施例1と同じ原料を使用した。チタンスラグ
対ルチルサンドを重量比で1対3(1.6g対4.8g)
の割合で混合して混合物6.4gを作つた。この混
合物とK2CO3粉末5.5gをモル比で2対1の割合
で混合した。この混合物11.9gを30ml白金るつぼ
に入れ、1100℃で30分間加熱して溶融させた。以
下実施例1と同様にして繊維を作つた。得られた
繊維は2〜5mmの長で直径0.01〜0.2mmの束状物
であつた。これをX線粉末回析の同定の結果、結
晶性チタン酸であつた。
実施例 3 実施例1と同じ原料を使用した。チタンスラグ
対ルチルサンドを重量比で3対1の割合の混合物
を作つた。この混合物と炭酸カルシウム粉末をモ
ル比で2対1の割合で混合した。この混合物11.9
gを30ml白金るつぼに入れ、1100℃で30分間加熱
して溶融した。以下、実施例1と同様にして繊維
を作つた。得られた繊維は2〜5mmの長さで直径
0.01〜0.2mmの束状物であつた。X線粉末回析の
同定結果、結晶質チタン酸であつた。
発明の効果 本発明の方法によると、チタン成分の原料とし
て、チタンスラグと天然産ルチルサンドまたはア
ナターゼサンドをそのまま混合使用することがで
きるので、従来の精製したTiO2を使用する方法
に比べ、原料コストは約1/12ですみ、安価な結晶
質チタン酸繊維が得られる優れた効果を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 イルミナイト鉱石から銑鉄を製造する際に生
    成するチタンスラグ対天然産ルチルサンドまたは
    アナターゼサンドを重量比で3対1よりチタンス
    ラグが少ない割合で混合し、その組成を一般式
    (Ti、M)O2(ただし、Mは含有不純物金属を表
    わす)で示すものとし、該混合物と酸化カリウム
    または加熱により酸化カリウムを生成するカリウ
    ム化合物あるいはこれらの混合物とを、一般式
    K2O・n(Ti、M)O2(ただし、nは1.5〜2.5、M
    は前記と同じ)で示す割合に混合した後、加熱し
    て溶融体を生成し、該溶融体から二チタン酸カリ
    ウム(K2Ti2O5)と同じ層状構造の結晶体からな
    る繊維状物を冷却固化により形成させ、次いで酸
    で処理してカリウム成分の全部を抽出して水素イ
    オンで置換することを特徴とする結晶質チタン酸
    繊維の製造法。
JP11372284A 1984-06-01 1984-06-01 結晶質チタン酸繊維の製造法 Granted JPS60259626A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11372284A JPS60259626A (ja) 1984-06-01 1984-06-01 結晶質チタン酸繊維の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11372284A JPS60259626A (ja) 1984-06-01 1984-06-01 結晶質チタン酸繊維の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60259626A JPS60259626A (ja) 1985-12-21
JPH0159216B2 true JPH0159216B2 (ja) 1989-12-15

Family

ID=14619480

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11372284A Granted JPS60259626A (ja) 1984-06-01 1984-06-01 結晶質チタン酸繊維の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS60259626A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60259626A (ja) 1985-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3071439A (en) Method for the preparation of titanium hydrate
US4746497A (en) Process for the production of high purity zirconia
US4810439A (en) Process for producing potassium hexatitanate fibers
JPH0223482B2 (ja)
JPS6125657B2 (ja)
JPH0159216B2 (ja)
JPH0346405B2 (ja)
US3829309A (en) Process for smelting ilmenite to produce pig iron and titania-containing slag
JPH0159214B2 (ja)
JPH0338239B2 (ja)
AU586467B2 (en) Process for the production of high purity zirconia
JP2747916B2 (ja) チタン酸カリウム長繊維およびこれを用いるチタニア繊維の製造方法
JPH0360776B2 (ja)
JP2631859B2 (ja) チタニア繊維の製造方法
JPH0159215B2 (ja)
JPH0522651B2 (ja)
US2521392A (en) Method for the preparation of titanium dioxide
CN1083795A (zh) 氟钛酸盐的生产
JPH03279215A (ja) 六チタン酸カリウム繊維の製造方法
JPH05105447A (ja) 六チタン酸カリウム繊維の製造方法
JPH0522650B2 (ja)
JPS6121914A (ja) チタン化合物繊維の製造方法
JPS6364997A (ja) チタン酸カリウム繊維の製造方法
JPS61210000A (ja) チタン化合物繊維の製造方法
JPS62226896A (ja) 長繊維状チタン酸アルカリ金属塩の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term