JPH0156230B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は多数の自転車を効率的に収納すること
のできる駐輪場に関するものである。

繁華街や駅前等、多数の自転車が集まる場所に
それらの自転車をとめておく駐輪場が存在する。

従来の駐輪場は、そうした繁華街の一画を区切
つて駐輪場とする他、二階や三階建ての自転車専
用のパーキングビルを建設して駐輪場としてい
た。

しかしいずれも一平面上への収納であるため住
宅密集地である繁華街内等に広いスペースを必要
とした。

本発明は上記の点に鑑み成されたもので、壁に
自転車を垂直に吊り下げることによつて狭いスペ
ースに多数の自転車を収納することのできる、駐
輪場を提供することを目的とする。

次に本発明の駐輪場を図面にもとづいて説明す
る。

本発明の駐輪場は、第１図に示すように複数の
自転車吊り下げスペースを多段的に形成した一面
又は相対向する二面の駐輪壁Ａと、この駐輪壁Ａ
から一定距離を隔てて上下及び水平方向に移動可
能な配車装置Ｂとで構成する。

(イ) 駐輪壁 駐輪壁Ａは二本の側柱２間に数段の横桟２１
を水平に掛渡した構造のものである。

各横桟２１の間隔は一般的な自転車の全長の
ほぼ半分とする。

そして最上段の横桟２１には配車機構Ｂに向
けて、後述する一定の間隔でその長手方向に吊
り具３を突設する。

第二段目の横桟２１にも上段と同じ間隔で吊
り具３を突設するが、その位置は上段の吊り具
３とたがいちがいの位置になるように配置す
る。

第三段目以下の横桟２１には、二段上の横桟
２１の吊り具３を通る同一垂線上に別途の吊り
具３を設置する。

また吊り具３を設置した横桟２１の裏面に
は、二段上の吊り具３から鉛直方向の位置に支
持板２３を上部に向けて垂直に突設する。

横桟２１に設置した吊り具３の間隔は、横桟
２１に平行して自転車がかけられる間隔である
と共に、横桟２１の一段おきに自転車の半台分
ずつ間隔をずらし、上段の横桟２１に吊り掛け
た自転車と自転車の中間より少し下がた下段の
横桟２１に自転車を吊り掛けできる間隔に設定
する。

従つて駐輪壁Ａに駐輪された自転車群は第２
図に示すように配置される。

吊り具３は例えば第３図に示すように、横桟
２１から配車装置Ｂ側に向けて、自転車の車輪
の幅よりやや広い間隔で二本の突設部３１を突
設する。

そしてその先端の相対面する面から、ピンＰ
によつて水平方向に可動し、垂直方向に固定し
たフツク３２を突設する。

フツク３２は例えば、第４図に示すようにピ
ンＰ側の基端を突設部３１内にスプリング３３
で接続する。

両フツク３２は普段は自由端が当接するよう
にして突設部３１間を塞ぎ、フツク３２に水平
方向の力が加わると両側に開く構造にする。

(ロ) 配車装置（第１図） 配車装置Ｂは端柱１に掛渡した、駐輪壁Ａの
長手方向の長さの移動水平桟１１と、移動水平
桟１１上を水平に移動する水平移動装置４とで
構成する。

端柱１の接地部分には自転車の前輪を高くす
る坂板１２を設ける。

移動水平桟１１は両端柱１を挾む二本の、例
えば断面Ｃ字状の鋼材等からなり別途の機構に
よつて端柱１を、水平に位置したまま垂直方向
に移動するものである。

また水平移動装置４は、第１図に示すよう
に、移動水平桟１１を構成する二本の鋼材上を
走行する部材である。

さらにその下部には水平方向に回転自在で伸
縮可能な回転伸縮アーム５を設置する。

回転伸縮アーム５は、二重管構造になつてお
り、外筒５２を滑動する内筒５１の先端には把
持用部材６を接続する。

把持用部材６は第５図に示すような部材であ
る。

すなわち内筒５１の伸縮方向に、その先端に
突設棒７２を相対面するように突設した二本の
掴み用腕７１をシヤフト７３を介して平行に位
置し、両者が互いに接近し、または離れるよう
構成した掴み機構と、掴み用腕７１をシヤフト
７３を中心にして上下に回転させる持上げ機構
８とで構成する。

次に上記の駐輪場の使用方法について説明す
る。

(イ) 吊りあげ運搬 上記の回転伸縮アーム５先端の把持用部材６
で自転車の車輪Ｔを掴む。

移動水平桟１１を所定の高さまで上昇させ
る。

このとき自転車の車体はほぼ垂直に吊り下が
る。

次に水平移動装置４を駆動させて、駐輪壁Ａ
に自転車が駐輪していない位置まで自転車を吊
下げたままで移動させる。

(ロ) 自転車の吊りかけ（第１図） スペースの開いている部分に来たら回転伸縮
アーム５を回転して駐輪壁Ａに垂直に向け、回
転伸縮アーム５を伸長して、吊り具３の両フツ
ク３２間に車輪Ｔをおしつける。

フツク３２は車輪Ｔに押されることによつて
ピンＰを軸にして横桟２１側に水平に回転し車
輪Ｔを突設部３１間に取りこむ。

車輪Ｔが突設部３１間に入るとフツク３２は
スプリング３３によつて元の位置に戻る。（第
３〜４図参照） 周囲に自転車が駐輪していてもそれらは車体
を垂直に保つており、また回転伸縮アーム５先
端の自転車も真直であるので、第２図に示すよ
うに上下左右の自転車に挾まれた狭いスペース
でも容易に入り込むことができる。

その結果車輪Ｔが突設部３１を閉じたフツク
３２によつて吊り下げられた状態になる。

このとき自転車の後輪は吊り具３の下部の支
持板２３に当接し駐輪を終了する。

なお吊り下げられた自転車を地上に戻すため
には上記と逆の作動をさせるべく操作をおこな
えばよい。

本発明の駐輪場は以上説明したようになるので
次のような効果を期待することができる。

(イ) 前輪を壁に吊り下げらた自転車は車体が鉛直
方向に真直になるので、従来見られるようにハ
ンドルどうしが絡みあつたりすることがない。

従つて自転車間の間隔を極力つめることがで
き収容能力が非常に大きくなる。

さらに車体がちどり模様に駐輪するように横
桟、吊り具、支持板を構成したので上下左右の
自転車間の間隔を極力狭めることができ収容能
力がいつそう向上する。

(ロ) 車体を垂直面上に配置しているため随意の場
所に出し入れることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図：本発明の駐輪場の説明図、第２図：自
転車の配置状態の説明図、第３〜４図：本発明に
使用する吊り具の説明図、第５図：把持用部材の
説明図 １：端柱、２：側柱、３：吊り具、４：水平移
動装置、５：回転伸縮アーム、６：把持用部材、
１１：移動水平桟、２１：横桟、２３：支持板、
３１：突設部、３２：フツク、３３：スプリン
グ、Ａ：駐輪壁、Ｂ：配車装置、Ｔ：車輪。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 自転車吊り下げスペースを多段的に形成して
   なる駐輪壁と、 この駐輪壁から一定距離を隔てて上下及び水平
   方向に移動可能な配車装置とを有し、 駐輪壁は互いに平行で多段的に設けた複数の横
   桟を具備すると共に、 各横桟に一定間隔を介し、且つ、横桟の一段お
   きに自転車の半台分ずつ間隔をずらして自転車の
   車輪を把持及び解放自在の吊り具を設け、 配車装置は駐輪壁の両端に垂設した端柱間を駐
   輪壁との平行性を維持しつつ昇降する移動水平桟
   と、 この移動水平桟に走行自在に係留した伸縮機能
   及び水平方向に回転する回転機能を有する回転伸
   縮アームと、 回転伸縮アームの先端に設けた自転車の車輪を
   把持及び解放自在の把持用部材とで構成する、 駐輪場。