JPH0155314B2 - - Google Patents
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- JPH0155314B2 JPH0155314B2 JP56178294A JP17829481A JPH0155314B2 JP H0155314 B2 JPH0155314 B2 JP H0155314B2 JP 56178294 A JP56178294 A JP 56178294A JP 17829481 A JP17829481 A JP 17829481A JP H0155314 B2 JPH0155314 B2 JP H0155314B2
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Landscapes
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
- Working-Up Tar And Pitch (AREA)
- Inorganic Fibers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はピツチの製造方法に関し、詳しくは接
触分解残渣油中の灰分を充分に除去することによ
つて高品質のピツチを製造する方法。
触分解残渣油中の灰分を充分に除去することによ
つて高品質のピツチを製造する方法。
従来から、プラスチツク、金属などの強化の方
法として、炭素繊維との複合化がよく知られてい
る。このような場合に用いる炭素繊維としては、
その性能などの点からアクリロニトリル系繊維を
原料とした炭素繊維が好適であるが、これは高価
であるため利用する上で様々な制限があつた。
法として、炭素繊維との複合化がよく知られてい
る。このような場合に用いる炭素繊維としては、
その性能などの点からアクリロニトリル系繊維を
原料とした炭素繊維が好適であるが、これは高価
であるため利用する上で様々な制限があつた。
そのため近年、安価な炭素繊維としてピツチを
原料としたものが種々提案されている。しかし、
このピツチ系炭素繊維は紡糸性に難点があつた
り、紡糸性の良好なものは得られる繊維の物性が
充分でないといる問題がある。また、ピツチを原
料として高強度、高弾性率の炭素繊維を得るため
には、原料ピツチとしてメソフエーズと称される
光学的に異方性のピツチを用いることがよいとさ
れているが、このピツチは軟化点が高く、紡糸性
が非常に悪い上に紡糸時の延伸性が小さいため工
業化が非常に困難であるという欠点がある。
原料としたものが種々提案されている。しかし、
このピツチ系炭素繊維は紡糸性に難点があつた
り、紡糸性の良好なものは得られる繊維の物性が
充分でないといる問題がある。また、ピツチを原
料として高強度、高弾性率の炭素繊維を得るため
には、原料ピツチとしてメソフエーズと称される
光学的に異方性のピツチを用いることがよいとさ
れているが、このピツチは軟化点が高く、紡糸性
が非常に悪い上に紡糸時の延伸性が小さいため工
業化が非常に困難であるという欠点がある。
そこで本発明者らは上記従来のピツチ系炭素繊
維の欠点を克服すべく、種々の原料から得られる
ピツチの紡糸性や繊維の物性を検討した結果、重
質油の接触分解残渣油を原料とし、これを充分に
脱灰処理し、さらに軽質分を除去した後に熱処理
することによつて紡糸性にすぐれたピツチが得ら
れ、またこのピツチから得られる炭素繊維が物性
上すぐれたものとなることを見出した。本発明は
かかる知見に基いて完成したものである。
維の欠点を克服すべく、種々の原料から得られる
ピツチの紡糸性や繊維の物性を検討した結果、重
質油の接触分解残渣油を原料とし、これを充分に
脱灰処理し、さらに軽質分を除去した後に熱処理
することによつて紡糸性にすぐれたピツチが得ら
れ、またこのピツチから得られる炭素繊維が物性
上すぐれたものとなることを見出した。本発明は
かかる知見に基いて完成したものである。
すなわち本発明は、重質油の接触分解残渣油を
灰分が0.005重量%以下になるように脱灰処理し、
次いで沸点範囲250〜450℃の軽質分を20〜95重量
%除去した後、380〜450℃で熱処理することを特
徴とするピツチの製造方法を提供するものであ
る。
灰分が0.005重量%以下になるように脱灰処理し、
次いで沸点範囲250〜450℃の軽質分を20〜95重量
%除去した後、380〜450℃で熱処理することを特
徴とするピツチの製造方法を提供するものであ
る。
本発明の方法に用いる原料油は、重質油の接触
分解残渣油であるが、ここで重質油としては各種
のものがあり、例えば、原油の常圧蒸留残渣油、
減圧蒸留残渣油、あるいは重質軽油、減圧軽油な
ど、さらにはタールサンド油、頁岩油、石炭液化
油などをあげることができる。
分解残渣油であるが、ここで重質油としては各種
のものがあり、例えば、原油の常圧蒸留残渣油、
減圧蒸留残渣油、あるいは重質軽油、減圧軽油な
ど、さらにはタールサンド油、頁岩油、石炭液化
油などをあげることができる。
本発明の方法に用いる原料油は上述した如く、
上記各種の重質油を接触分解した際に生ずる接触
分解油を、蒸留等により処理した後に得られる残
渣油である。この残渣油としては、様々な条件の
接触分解ならびに蒸留操作によつて得られるもの
が幅広く使用できる。具体的な接触分解の条件と
しては重質油などの種類により異なるが、通常は
反応温度400〜650℃、反応圧力は減圧乃至数百気
圧である。また、この接触分解の際に用いる触媒
は、従来から広く接触分解用触媒として利用され
ているものでよく、例えばシリカ−アルミナある
いはシリカ−アルミナにゼオライトを混合したも
のなどがある。重質油の接触分解としては、流動
接触分解が最も一般的であるが、水素存在下で行
なわれる水素化分解であつてもよい。
上記各種の重質油を接触分解した際に生ずる接触
分解油を、蒸留等により処理した後に得られる残
渣油である。この残渣油としては、様々な条件の
接触分解ならびに蒸留操作によつて得られるもの
が幅広く使用できる。具体的な接触分解の条件と
しては重質油などの種類により異なるが、通常は
反応温度400〜650℃、反応圧力は減圧乃至数百気
圧である。また、この接触分解の際に用いる触媒
は、従来から広く接触分解用触媒として利用され
ているものでよく、例えばシリカ−アルミナある
いはシリカ−アルミナにゼオライトを混合したも
のなどがある。重質油の接触分解としては、流動
接触分解が最も一般的であるが、水素存在下で行
なわれる水素化分解であつてもよい。
上記接触分解によつて得られる接触分解油を蒸
留等により分解ガス、ガソリン、軽油、残渣油、
コークス等に分け、そのうち残渣油を本発明の方
法の原料油として利用する。この際に得られる残
渣油は一般に、接触分解全体の約4〜20重量%程
度である。
留等により分解ガス、ガソリン、軽油、残渣油、
コークス等に分け、そのうち残渣油を本発明の方
法の原料油として利用する。この際に得られる残
渣油は一般に、接触分解全体の約4〜20重量%程
度である。
本発明の方法では、上述の接触分解残渣油をま
ず脱灰処理して、該残渣油中の灰分を充分に除去
することが必要である。ここで残渣油中の灰分
は、主として接触分解の際に用いた触媒である
が、このような灰分は通常0.01〜2重量%程度含
まれており、そのためこの残渣油を原料として得
られるピツチ系炭素繊維は強度等の性能が著しく
低下する。そこで得られる炭素繊維に実用上満足
すべき強度を発現させるためには、残渣油の灰分
が残渣油全体の0.005重量%以下になるように脱
灰処理すべきである。脱灰処理の具体的操作とし
ては、様々な方法があるが、一般には遠心分離や
過により行なう。
ず脱灰処理して、該残渣油中の灰分を充分に除去
することが必要である。ここで残渣油中の灰分
は、主として接触分解の際に用いた触媒である
が、このような灰分は通常0.01〜2重量%程度含
まれており、そのためこの残渣油を原料として得
られるピツチ系炭素繊維は強度等の性能が著しく
低下する。そこで得られる炭素繊維に実用上満足
すべき強度を発現させるためには、残渣油の灰分
が残渣油全体の0.005重量%以下になるように脱
灰処理すべきである。脱灰処理の具体的操作とし
ては、様々な方法があるが、一般には遠心分離や
過により行なう。
本発明の方法によれば脱灰処理後、軽質分の除
去を行なう。残渣油中にはピツチあるいは炭素繊
維を製造する際に不要な軽質分が含まれているた
め、予め充分に除去しておくことが必要となる。
この場合の軽質分とは、残渣油中の比較的低沸点
のものであり、具体的には沸点250〜450℃のもの
が該当する。本発明の方法ではこのような軽質分
をなるべく多く除去すべきであり、少なくとも含
有する軽質分の20重量%は除去することが望まし
く、通常は20〜95重量%の範囲で適宜除去すれば
よい。なお、軽質分をほぼ完全に無くなるまで除
去してもよいが、分留等に要するエネルギー消費
量が増大する割には、得られる炭素繊維の物性の
向上が認められないので、実用的には95重量%程
度まで軽質分を除去すれば充分である。
去を行なう。残渣油中にはピツチあるいは炭素繊
維を製造する際に不要な軽質分が含まれているた
め、予め充分に除去しておくことが必要となる。
この場合の軽質分とは、残渣油中の比較的低沸点
のものであり、具体的には沸点250〜450℃のもの
が該当する。本発明の方法ではこのような軽質分
をなるべく多く除去すべきであり、少なくとも含
有する軽質分の20重量%は除去することが望まし
く、通常は20〜95重量%の範囲で適宜除去すれば
よい。なお、軽質分をほぼ完全に無くなるまで除
去してもよいが、分留等に要するエネルギー消費
量が増大する割には、得られる炭素繊維の物性の
向上が認められないので、実用的には95重量%程
度まで軽質分を除去すれば充分である。
上記軽質分の除去の具体的操作としては、様々
なものが考えられるが通常は、減圧蒸留、常圧蒸
留、減圧ストリツピング、スチームストリツピン
グなどにすればよい。
なものが考えられるが通常は、減圧蒸留、常圧蒸
留、減圧ストリツピング、スチームストリツピン
グなどにすればよい。
本発明の方法では、脱灰処理および軽質分除去
の操作を行なつた後に、残渣油を加熱処理してピ
ツチを製造する。加熱処理は380〜450℃にて0.5
時間〜50時間行なえばよい。またこの加熱処理を
減圧下で行なつたり、あるいは加熱処理後に減圧
下に維持すれば、残存している軽質分や加熱によ
り新たに生成した軽質分が除去され、目的とする
高品質のピツチが得られる。
の操作を行なつた後に、残渣油を加熱処理してピ
ツチを製造する。加熱処理は380〜450℃にて0.5
時間〜50時間行なえばよい。またこの加熱処理を
減圧下で行なつたり、あるいは加熱処理後に減圧
下に維持すれば、残存している軽質分や加熱によ
り新たに生成した軽質分が除去され、目的とする
高品質のピツチが得られる。
かくして製造されるピツチは、炭素繊維、炭素
フイルム、炭素電極、活性炭などの炭素製品の製
造に用いられる。特に軟化点が低く、均質である
ため紡糸性が良好であり、炭素繊維の材料として
極めて有効に利用できる。
フイルム、炭素電極、活性炭などの炭素製品の製
造に用いられる。特に軟化点が低く、均質である
ため紡糸性が良好であり、炭素繊維の材料として
極めて有効に利用できる。
上記方法で得られたピツチを用いて炭素繊維を
製造する方法を例示すると、まず該ピツチを紡糸
する。この紡糸工程は、通常はピツチを溶融した
状態でノズル等により押出す溶融紡糸法により行
なわれ、操作温度は一般に原料ピツチの軟化点よ
り20〜60℃高い温度とすることが好ましい。
製造する方法を例示すると、まず該ピツチを紡糸
する。この紡糸工程は、通常はピツチを溶融した
状態でノズル等により押出す溶融紡糸法により行
なわれ、操作温度は一般に原料ピツチの軟化点よ
り20〜60℃高い温度とすることが好ましい。
上記のように紡糸したピツチ(ピツチ繊維)を
さらに不融化処理するが、この処理は該ピツチ繊
維を200〜300℃にて0.1〜5時間程度、空気中に
保持しておけばよい。
さらに不融化処理するが、この処理は該ピツチ繊
維を200〜300℃にて0.1〜5時間程度、空気中に
保持しておけばよい。
不融化処理後、上記ピツチ繊維を800〜1200℃、
好ましくは1000℃程度にて不活性ガス雰囲気下で
焼成して炭化すれば、高性能の炭素繊維が得られ
る。さらにこの炭素繊維を所望により1500℃以上
の高温にて加熱処理して黒鉛化すれば、一層強
度、弾性率のすぐれた炭素繊維が得られる。
好ましくは1000℃程度にて不活性ガス雰囲気下で
焼成して炭化すれば、高性能の炭素繊維が得られ
る。さらにこの炭素繊維を所望により1500℃以上
の高温にて加熱処理して黒鉛化すれば、一層強
度、弾性率のすぐれた炭素繊維が得られる。
以上の如く、本発明のピツチの製造方法によれ
ば、簡単な製造工程にて、また利用価値の小さい
残渣油を原料として安価に高品質のピツチを得る
ことができる。また、得られるピツチは軟化点が
低くかつ均質であるため紡糸性が良好であり、こ
のピツチから得られる炭素繊維は、強度が大きく
非常にすぐれたものである。
ば、簡単な製造工程にて、また利用価値の小さい
残渣油を原料として安価に高品質のピツチを得る
ことができる。また、得られるピツチは軟化点が
低くかつ均質であるため紡糸性が良好であり、こ
のピツチから得られる炭素繊維は、強度が大きく
非常にすぐれたものである。
次に本発明の方法を実施例によりさらに詳しく
説明する。
説明する。
実施例 1
沸点範囲250〜530℃、硫黄分0.5%の重質軽油
を原料油として、シリカ−アルミナ系触媒を用い
た流動接触分解装置で得られた残渣油(灰分0.12
%)を紙フイルターを用い、常温で過し、灰分
の全くない油を得た。次いで減圧蒸留により(塔
底温度400℃)軽質分を除去し、収率8.0%で軟化
点120℃の残渣ピツチを得た。次いで該ピツチを
減圧下(10mmHg)400℃で4時間加熱処理して残
渣油から収率7.2%にて目的とする重量%を得た。
このピツチの性状は軟化点270℃、キノリン不溶
分33%、C/H比1.78であつた。続いてこのピツ
チを315℃にて直径0.5mmの口金より溶融紡糸し、
直径12μの均質なピツチ繊維を得、空気中1℃/
minで300℃まで昇温後、1時間保持し、不融化
処理を行なつた。さらに窒素雰囲気下、5℃/
minで1000℃まで昇温後、20分保持してピツチ系
炭素繊維を得た。得られた炭素繊維は引張強度
146Kg/mm2、弾性率12T/mm2、伸び1.2%であつ
た。
を原料油として、シリカ−アルミナ系触媒を用い
た流動接触分解装置で得られた残渣油(灰分0.12
%)を紙フイルターを用い、常温で過し、灰分
の全くない油を得た。次いで減圧蒸留により(塔
底温度400℃)軽質分を除去し、収率8.0%で軟化
点120℃の残渣ピツチを得た。次いで該ピツチを
減圧下(10mmHg)400℃で4時間加熱処理して残
渣油から収率7.2%にて目的とする重量%を得た。
このピツチの性状は軟化点270℃、キノリン不溶
分33%、C/H比1.78であつた。続いてこのピツ
チを315℃にて直径0.5mmの口金より溶融紡糸し、
直径12μの均質なピツチ繊維を得、空気中1℃/
minで300℃まで昇温後、1時間保持し、不融化
処理を行なつた。さらに窒素雰囲気下、5℃/
minで1000℃まで昇温後、20分保持してピツチ系
炭素繊維を得た。得られた炭素繊維は引張強度
146Kg/mm2、弾性率12T/mm2、伸び1.2%であつ
た。
実施例 2
実施例1で用いた残渣油を常温で遠心分離し、
灰分13ppmの油を得た。これを実施例1と同様の
条件で減圧蒸留および加熱処理の操作を行ない、
残渣油から収率6.7%にて目的とするピツチを得
た。このピツチの性状は軟化点280℃、キノリン
不溶分37%、C/H比1.80であつた。続いてこの
ピツチを325℃で紡糸し、直径8μの均質なピツチ
繊維を得、広次いで不融化処理を行ない、さらに
焼成を行なつてピツチ系炭素繊維を得た。得られ
た炭素繊維は引張強度150Kg/mm2、弾性率11T/
mm2、伸び1.3%であつた。
灰分13ppmの油を得た。これを実施例1と同様の
条件で減圧蒸留および加熱処理の操作を行ない、
残渣油から収率6.7%にて目的とするピツチを得
た。このピツチの性状は軟化点280℃、キノリン
不溶分37%、C/H比1.80であつた。続いてこの
ピツチを325℃で紡糸し、直径8μの均質なピツチ
繊維を得、広次いで不融化処理を行ない、さらに
焼成を行なつてピツチ系炭素繊維を得た。得られ
た炭素繊維は引張強度150Kg/mm2、弾性率11T/
mm2、伸び1.3%であつた。
比較例 1
脱灰処理を行なわなかつた以外は実施例1に準
じて操作を行ない、残渣油から収率7.6%にてピ
ツチを得た。このピツチの性状は軟化点260℃、
キノリン不溶分30%、C/H比1.77であつた。続
いてこのピツチを300℃で紡糸し直径16μの不均
質なピツチ繊維を得た。しかし、7秒程度で糸切
れを起し、紡糸用ピツチとしては使用できなかつ
た。
じて操作を行ない、残渣油から収率7.6%にてピ
ツチを得た。このピツチの性状は軟化点260℃、
キノリン不溶分30%、C/H比1.77であつた。続
いてこのピツチを300℃で紡糸し直径16μの不均
質なピツチ繊維を得た。しかし、7秒程度で糸切
れを起し、紡糸用ピツチとしては使用できなかつ
た。
比較例 2
実施例1で用いた残渣油を常温で遠心分離し、
灰分0.01重量%の油を得た。これを実施例1と同
様の条件で減圧蒸留および加熱処理操作を行な
い、残渣油から6.9%にて目的とするピツチを得
た。このピツチの性状は軟化点265℃、キノリン
不溶分35%、C/H1.79であつた。続いてこのピ
ツチを305℃で紡糸した。得られた炭素繊維は引
張強度80Kg/mm2、弾性率10T/mm2、弾性率10T/
mm2、伸び0.8%、糸径10μであつた。
灰分0.01重量%の油を得た。これを実施例1と同
様の条件で減圧蒸留および加熱処理操作を行な
い、残渣油から6.9%にて目的とするピツチを得
た。このピツチの性状は軟化点265℃、キノリン
不溶分35%、C/H1.79であつた。続いてこのピ
ツチを305℃で紡糸した。得られた炭素繊維は引
張強度80Kg/mm2、弾性率10T/mm2、弾性率10T/
mm2、伸び0.8%、糸径10μであつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重質油の接触分解残渣油を灰分が0.005重量
%以下になるように脱灰処理し、次いで沸点範囲
250〜450℃の軽質分を20〜95重量%除去した後、
380〜450℃で熱処理することを特徴とするピツチ
の製造方法。 2 脱灰処理を遠心分離あるいは濾過により行な
う特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 軽質分の除去を減圧蒸留、常圧蒸留、減圧ス
トリツピングあるいはスチームストリツピングに
より行なう特許請求の範囲第1項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56178294A JPS5881619A (ja) | 1981-11-09 | 1981-11-09 | ピッチの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56178294A JPS5881619A (ja) | 1981-11-09 | 1981-11-09 | ピッチの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5881619A JPS5881619A (ja) | 1983-05-17 |
JPH0155314B2 true JPH0155314B2 (ja) | 1989-11-24 |
Family
ID=16045949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56178294A Granted JPS5881619A (ja) | 1981-11-09 | 1981-11-09 | ピッチの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5881619A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6034619A (ja) * | 1983-07-29 | 1985-02-22 | Toa Nenryo Kogyo Kk | 炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法 |
JPS60173119A (ja) * | 1984-02-14 | 1985-09-06 | Nippon Soken Inc | ピツチ系炭素繊維の製造方法と装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5160281A (ja) * | 1974-11-22 | 1976-05-26 | Taiyo Kaken Co | Tansosenigenryopitsuchino seizohoho |
US4219404A (en) * | 1979-06-14 | 1980-08-26 | Exxon Research & Engineering Co. | Vacuum or steam stripping aromatic oils from petroleum pitch |
US4271006A (en) * | 1980-04-23 | 1981-06-02 | Exxon Research And Engineering Company | Process for production of carbon artifact precursor |
-
1981
- 1981-11-09 JP JP56178294A patent/JPS5881619A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5881619A (ja) | 1983-05-17 |
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