JPH0153644B2 - - Google Patents

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JPH0153644B2
JPH0153644B2 JP9538982A JP9538982A JPH0153644B2 JP H0153644 B2 JPH0153644 B2 JP H0153644B2 JP 9538982 A JP9538982 A JP 9538982A JP 9538982 A JP9538982 A JP 9538982A JP H0153644 B2 JPH0153644 B2 JP H0153644B2
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JP
Japan
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suppository
carboxyl group
fatty acid
suppositories
base
Prior art date
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JP9538982A
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English (en)
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JPS58213710A (ja
Inventor
Tsutomu Tokita
Yukio Suzuki
Fumio Tanaka
Kuniaki Asami
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Showa Yakuhin Kako Co Ltd
Original Assignee
Showa Yakuhin Kako Co Ltd
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は親水性カルボキシル基含有化合物例え
ばイブプロフエンを含んだ経直腸投与の坐剤組成
物であつて該基剤である脂肪酸グリセライド中に
無定形アルミナ微粉末を混和し、使用時の局所の
不快感を解消せしめた坐剤組成物に関する。
従来から医薬品の人体への投与は種々な方法
(投与経路)で行われている。鎮痛剤の場合を別
にとれば最も一般的な方法は口を経由する方法
(経口投与)である。例えば水剤、散剤または錠
剤などの形での経口投与が最も普遍的で、かつ簡
便な方法である。時には直接体内に投与される方
法として筋肉内又は静脈注射が行われる。鎮痛剤
の投与方法としては上述のほかは坐剤が直腸投与
で行われ、これら以外の投与方法はほとんどな
い。しかし鎮痛剤の場合に経口投与ではよく胃腸
障害を起す薬剤が多く従つて連続投与は制限され
ることが少くない。注射は速効性の点でこれに優
る方法はないがいずれにしても注射時の苦痛は避
けられず、又この場合に少くとも医者の手を煩わ
さねばならないし、時に副作用もなしと言えな
い。従つて近時では上記のような投与方法に代つ
て直腸に投与する坐剤が注目される傾向がある。
次に坐剤による投与の利点を上げれば下記の通
りである。
(1) 胃腸障害を起すことが少ない; (2) 味または臭いに対する嫌悪感がない; (3) 連続使用が可能である; (4) 乳幼児にも投与できる;及び (5) 術後の、経口投与不可能な患者にも投与でき
る。
次に坐剤に要求される2、3の項目をあげると
以下の通りである; (1) 基剤は直腸内で融解又は溶解し易いこと; (2) 坐剤に含まれる薬剤が坐剤から直腸液に放出
され易いこと;及び (3) 使用前の外気温度等で溶融し、坐剤としての
形態が変つたり崩壊したりしても、冷却すれば
再び使用に耐える、いわゆる復元性があるこ
と。
坐剤は上記のように条件を満たすことが要求さ
これに応えるべくより優れた坐剤の基剤も開発研
究されている。又、実際の製品化に際しては主剤
や基剤のほか添加剤(狭義には改善剤)等の素材
が種々組合される。基材には大きく分けて油脂性
のものとポリエチレングリコール(PEG;マク
ロゴール)のような親水性のものとがあり、本発
明は前者を基剤とする場合である。油脂性基剤と
しては従来から天然油脂特に植物油脂が使用され
ている。例えばカカオ脂は坐剤基剤として昔から
最も多く使用されている。近時では融点などの物
理的特性や前述の復元性などもすぐれ、かつ腸内
分散性も良好等の理由から半合成の脂肪酸のモ
ノ、ジまたはトリグリセライド(例えばウイテプ
ゾール;ミツバ貿易KK)が多く使用される傾向
がある。
次に坐剤の添加剤としては、基剤から主剤の放
出を促進し生体の吸収性を高める物質(例えば界
面活性剤など)、出荷後の流通過程で溶融温度以
上になつても冷却すれば使用可能な形態に復元さ
れるような物質、溶融状態におかれても短時間で
は主剤の偏在が起こらないようにする等の役割を
もつ物質が研究されている。
このように坐剤は基剤のほかに添加剤の選択に
種種の工夫をした上でこれに主剤を混和して坐剤
に成形して製品化される。しかしこのようにして
製品化された坐剤が仮りに吸収性や品質の安定性
の点で優れた製剤であつても、例えば主剤自体が
局所刺激性をもつ場合には更に刺激緩和の工夫
(例えば原末の表面を皮膜剤でコーテングするこ
とによつて局所への接触時間を少くするとか又は
適当な添加剤を試行錯誤的に選択して添加するな
ど)が必要である。
解熱、鎮痛、消炎剤であるイブプロフエン(以
下IPと略記する)は刺激性の味があることが知
られており、これがため特にこれを幼児、小児へ
経口投与することは嫌われていた。
本発明者らは該IPが特に安全性の高い薬剤で
あることから投与経路を変更し坐剤とすることを
研究したところ、経口投与製剤に優るとも劣らな
い血中濃度を示す坐剤の創製に成功したが、投与
時、特に直腸挿入直後に、短時間であるが刺激
(ヒリヒリする感じ、以下に単に刺激と記す)を
感ずることが判り、この不快な刺激性を解消しな
ければ実用性がないものと判断された。そこで本
発明者らは種々な添加物について検討した結果、
少量の酸化アルミニウムの粉末(以下にAl2O3
略記する)が刺激を減弱する作用をもつことを発
見し、本発明に到達した。即ち本発明の一具体化
はIPを含んだ坐剤の組成物であつて使用時の刺
激緩和のための添加剤を加えた坐剤組成物であり
詳しくはIPを含んだ坐剤の基剤として脂肪酸グ
リセライドを使用し、これに予め無定形Al2O3
混和することを特徴とするIP坐剤の組成物に関
するものである。
本発明にかかわるIPを含んだ坐剤は大略次の
ような組成からなる: 坐剤1個中 イブプロフエン 50〜400mg Al2O3 40〜200mg 脂肪酸グリセライド 800〜1500mg 1個の重量 900〜2000mg 主剤はIPであるがAl2O3は微細な無定形Al2O3
(好ましくは日本アエロジル社製アルミニウムオ
キサイド―C)で製剤中に4〜10%配合され、脂
肪酸グリセライドは坐剤基剤として最も汎用され
ているウイテプゾールが使用される。なおウイテ
プゾール、Al2O3以外の添加物例えば保存料及び
その他の坐剤組成物用として公知の物質を任意に
含有させてよい。本発明における組成物の主薬で
あるIP(構造式)は分子構造としてカルボキシ
基を所有しており、この親水性官能基が前述の刺
激発現の起因ではないかと推定される。
Al2O3の作用機作は定かでないが、実験によれ
ばIPの刺激性はIPが結晶状態であるときには弱
く、溶解状態にあるときに強くなることから、坐
剤製造時に一部基剤に溶解したIPが、冷却時に
Al2O3の存在のため該Al2O3の表面に微細結晶と
して折出するためと考えられる。更に、Al2O3
構造的に両性で吸着性の強い物質であるため、
IPの末端遊離カルボキシル基が保護されるため
と推定される。
これらの推定から言えることは、消炎剤、解熱
剤、鎮痛剤には、IPと同様に分子中にカルボキ
シル基等の親水性官能基をもつ化合物が多く、例
えばアスピリンもその一例であつてアスピリン坐
剤も直腸挿入直後にIP同様の刺激性をもつこと
が知られている。
本発明者らがAl2O3を予め添加した基剤処方に
アスピリン(構造式)を混練した アスピリン坐剤について行つた実験においても
Al2O3が刺激緩和の効果を示したことからAl2O3
はこれらの化合物に対し共通的に刺激を和らげる
作用を発揮するものと考えられる。
従つて本発明で対象となる親水性カルボキシル
基含有化合物には、下記の諸物質が包含されるが
これらはいずれも主として鎮痛剤として使用され
る。
次に本発明に使用される基剤の脂肪酸グリセラ
イドは天然ないしは半合成の脂肪酸グリセライド
(モノ、ジまたはトリグリセライドの混合体)で
ある。好ましくは市販品ウイテプゾールであり溶
融温度は体温で確実に溶融する(融点33〜36℃)
ように製造されており、かつ又このものは腸内で
も分散性がよいと言われている。次に本発明の坐
剤に混和されるAl2O3の混和量は基剤の脂肪酸グ
リセライド量に対して1.0〜10.0重量%の量であ
る。本発明によれば1%以下では刺激軽減の効果
がなく、挿入時の刺激を解消する量としては、好
ましくは2%以上であつた。一方Al2O3は微細で
カサ高い粉末であるため強い付形作用があり該作
用は坐剤中の主剤の沈降防止、前述の復元性の付
与にも好都合で、こうした効果は3%以上での添
加で顕われ4―7%で十分であつた。即ちAl2O3
の添加は刺激軽減だけでなく付形の作用をも呈す
ることは一石二鳥である。本発明者らはAl2O3
混和による本発明の坐剤組成物を多数の人体に試
験した結果、使用時の刺激性が解消されているこ
とを明らかにした。
上記の組成からなる坐剤は混練後常法により砲
弾型に成形され、小児で1ケ0.9〜1.3g、大人で
1.3〜2.0gの大きさの製品とされる。
本発明によるIP含有坐剤は暑期において室外
に保存されてもその形は崩れ難く、たとえ軟化し
ても使用時にこれを例えば冷蔵庫中で暫時冷すこ
とにより、復元するので坐薬として再使用できる
ことから製剤の保存安定性に優れ同時に使用時の
刺激は全くないことから長期間連用することが可
能な坐剤である。次に本発明の実施例を示す。
実施例 1 IP 100g 脂肪酸グリセライド、ウイテプゾールW―35
900g Al2O3 30g 上記の割合に調合してこれを混練器に入れ、約
50℃に加温し、全体が均一になるよう混練して得
られたクリーム状練和物を坐剤充填器に仕込み1
個1030mgの大きさの坐剤に成形して製品とした。
実施例 2 IP 500g 脂肪酸グリセライド、ウイテプゾールH―15
1300g ポリソルベート80 20g Al2O3 100g 実施例1と同様の工程で仕込み1個1920mgの坐
剤に成形して製品とした。実施例1及び2による
製品の坐剤を多くの臨床施設で治験試用したとこ
ろ、何れも前記の通り使用時の刺激性、局部の不
快感を訴えた患者は無かつた。
実施例 3 IP 50g 脂肪酸グリセライド 960g Al2O3 40g 実施例1と同様の工程で仕込み、1個1050mgの
乳幼児用の解熱用坐剤製品を得た。
実施例 4 ケトプロフエン 5g 脂肪酸グリセライド 25g Al2O3 1g 実施例1と同様の工程で仕込み、1個1240mgの
鎮痛用坐剤製品を得た。
実施例 5 アスピリン 100g 脂肪酸グリセライド 400g Al2O3 12g 実施例1と同様の工程で仕込み、1個1280mgの
解熱・鎮痛用坐剤製品を得た。。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 坐剤基剤である脂肪酸グリセライド中に親水
    性カルボキシル基含有化合物及び無定形アルミナ
    微粉末を含有させたことを特徴とする坐剤組成
    物。 2 無定形のアルミナ微粉末が、該基剤の脂肪酸
    グリセライドに対して1.0〜10.0重量%となるよ
    うに混和されていることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載の坐剤組成物。 3 親水性カルボキシル基含有化合物がイブプロ
    フエンであることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載の坐剤組成物。 4 親水性カルボキシル基含有化合物がケトプロ
    フエンであることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載の坐剤組成物。 5 親水性カルボキシル基含有化合物がフルルビ
    プロフエンであることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項に記載の坐剤組成物。 6 親水性カルボキシル基含有化合物がナプロキ
    センであることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項に記載の坐剤組成物。 7 親水性カルボキシル基含有化合物がアスピリ
    ンであることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の坐剤組成物。
JP9538982A 1982-06-03 1982-06-03 坐剤組成物 Granted JPS58213710A (ja)

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JP9538982A JPS58213710A (ja) 1982-06-03 1982-06-03 坐剤組成物

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JPH09323934A (ja) * 1996-05-31 1997-12-16 Kanebo Ltd 保存安定性の改善された坐剤

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