JPH01502793A - 広い周波数範囲にわたって多重出力間の位相差を一定に維持するモノリシック型マイクロ波移相ネットワーク - Google Patents
広い周波数範囲にわたって多重出力間の位相差を一定に維持するモノリシック型マイクロ波移相ネットワークInfo
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- JPH01502793A JPH01502793A JP63503394A JP50339488A JPH01502793A JP H01502793 A JPH01502793 A JP H01502793A JP 63503394 A JP63503394 A JP 63503394A JP 50339488 A JP50339488 A JP 50339488A JP H01502793 A JPH01502793 A JP H01502793A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
広い周波数範囲にわたって多重出力間の位相差を一定に維持するモノリシック型
マイクロ波移相ネットワーク
発明の背景
1、発明の分野
本発明は、広い周波数範囲にわたって多重出力間の位相差を一定(典型的には9
0°)に維持する移相回路に関する。更に、本発明はマイクロ波およびミリメー
トル波の周波数で使用され得るとともに、能動素子および受動素子の両方のモノ
リシック集積化に適した移相回路に関する。
2、従来技術
ある周波数範囲にわたって多重出力間の位相差を一定に維持する移相回路は知ら
れている。これに関連して「全通過回路網」と称される種類の回路網は有益であ
る。全通過回路網はある周波数帯にわたって一定の振幅伝達特性を維持する。こ
のような全通過回路網が直角位相の2つの出力を得るために対で使用された場合
には、直角位相の関係はしばしばかなり広い周波数範囲にわたって維持される。
受動素子として抵抗およびコンデンサを使用し、能動素子として真空管またはト
ランジスタを使用した対構成の全通過回路網が従来この目的のために使用されて
いた。このような回路網の初期の主な用途は送信機における変調のために可聴周
波スペクトルにあった。通常40MHz以上の無線周波数においては、伝送ライ
ン移相器と組み合わせて3dbのカプラーを用いて、ある周波数範囲にわたって
90”の一定の位相差を有するほぼ一定の振幅の2つのコヒーレント信号を発生
するようにし、これを変調処理にも使用していた。
゛ コヒーレントを直角位相を有する信号源に対する要求は更に高い無線周波数
においても存在する。この無線周波数においては、アンテナ配列でビームを形成
し、またはビームのステアリング(steering)を行うことが望まれてい
る。
受信および送信の両方において通信および距離測定の両方のために使用される。
このような用途においては、「ビーム形成装置」と称されるプロセッサによりア
ンテナ配列の各素子の通路における信号の位相を調節することが必要である。こ
の場合のプロセッサは関連する素子における広帯域信号の全ての成分に対して同
じ位相分だけシフトしなければならない。1ギガヘルツの高い帯域幅にわたって
広帯域信号を処理することは現在関心のある問題である。更に、マイクロ波およ
びミリメートル波スペクトルの大部分をカバーするビーム形成装置が要望されて
いる。
コンピュータ制御式のビーム形成装置においては、分相器が発振器に続く「ベク
トル発生器」の第1の構成部品を表わす。分相器の後には多重出力移相器が続き
、この移相器は2つの出力の振幅が同じで位相が反対になるように動作して、直
角出力が維持される2つまたは4つの出力を発生する。この直角位相成分は米国
特許第4.638.100号に記載されているような一対のディジタル制御式信
号スケーラ−(5ealer)に供給される。このスケーラ−においては、2つ
の直交関係のコヒーレント信号の各々が所定の割合でディジタル式に倍率をかけ
られ、これらの倍率をかけた信号を再び組み合わせたときに所望の位相角を有す
る合成ベクトルが形成されるように設計されている。このように倍率をかけた信
号成分の再組合せにより形成された合成ベクトルは元の入力信号を移相したもの
を構成する。
現在、このような移相器に対する需要は中位の無線周波数からマイクロ波および
ミリメートル波の周波数に対して存在する。より高い周波数においては、受動素
子および能動素子の両方を共通の高性能な基板上に集積化したモノリシック構造
のコンパクトな移相器が要求されている。低レベルの信号処理においては信号対
雑音比の性能があまり低下してはならないという必要条件があるので、信号対雑
音比の低下の少ない移相回路が要望される。さらに、帯域幅を増大するという必
要条件のため、このように拡大された周波数範囲にわたって一定の位相差を維持
できる移相器に対する要望も生じた。
重出力間の位相差を一定に維持する改良された移相回路を提供することにある。
本発明の他の目的は、広い周波数スペクトルにわたって多重出力間の位相差を一
定に維持する移相回路を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、多重出力間の位相差を一定に維持し、マイクロ波およ
びミリメートル波の周波数での動作に適した移相回路を提供することにある。
本発明の別の目的は、最小の信号減衰量で、広い周波数範囲にわたって多重出力
間の位相差を一定に維持する移相回路を提供することにある。
2、発明の構成
本発明のこれらの目的および他の目的を達成するために、広い周波数範囲にわた
って多重出力間の位相差を一定に維持する新規な広帯域移相回路は、入力信号を
基準位相でおよび基準位相から180°異なる位相で供給する手段を含む。移相
回路の出力手段は、第1の出力信号を出力する第1の出力ポートおよび該第1の
出力信号から一定の位相差、通常90°の位相差を有する第2の出力信号を出力
する第2の出力ポートを含む。
更に、移相回路は四枝路全通過回路網を含み、その各枝路は振幅応答特性が周波
数に対して一定で、かつ位相応答特性が周波数の関数として変化する全通過回路
網であり、各枝路からの出力端子は出力ポートに接続し得るようになっている。
この移相回路の第1及び第4の枝路は第1および第4の出力端子において180
mの位相差が得られるように同じ値を有する素子から成る2つの相互に反転した
回路形式に形成され、第2および第3の枝路は第2および第3の出力端子におい
て180@の位相差が得られるように同じ値を有する素子から成る2つの相互に
反転した回路形式に形成されている。このように相互に反転した構成の枝路は周
波数範囲にわたって全ての端子間における振幅および位相応答関係を均等化する
ように作用する。最後に、第1および第2の枝路の構成素子の値は第1および第
2の出力端子において90°の位相差を形成するように選択され、これにより所
与の出力位相に対してθ°、90”、180”および270”の出力がそれぞれ
発生される。
本発明の1実施例によれば、各枝路は一方の入力ポートと出力端子との間に接続
された抵抗および他方の入力ポートと出力端子との間に接続されたコンデンサを
有し、1次の全通過回路網を形成する。この回路網においては、第1および第4
の枝路のRC積(抵抗値と容量値との積)は等しく、また第2および第3の枝路
のRC積は等しく、所望の動作周波数範囲の設計上の中心に対して対称的に設定
されている。
広い動作スペクトルが必要な場合には2次の全通過回路網が各枝路に使用される
。この場合、各枝路は一方の入力ポートと出力との間に接続された第1の直列接
続の抵抗−コンデンサ組合せ回路、他方の入力ポートと出力との間に接続された
第2の並列接続の抵抗−コンデンサ組合せ回路、および出力とアースとの間に接
続された第3の並列接続の抵抗−コンデンサ組合せ回路を有する。第1および第
4の枝路の各抵抗−コンデンサ組合せ回路のRC時定数は互いに等しいように設
定され、第2および第3の枝路の各抵抗−コンデンサ組合せ回路のRC時定数は
互いに等しいように設定されている。
前述した2次の全通過回路網の減衰量はローハイ(low−high)またはハ
イロー(high−1ow)通過回路網と称される2つの択一的な回路の一方に
よってさらに低減することができる。ローハイ回路網においては、各枝路は第1
および抗および第2のコンデンサから成る第1の抵抗−コンデンサ組合せ回路、
第1の抵抗−コンデンサの接続点と前記第2の入力ポートとの間に記載順に直列
に接続されている第2のコンデンサおよび第2の抵抗から成る第2の抵抗−コン
デンサ組合せ回路、ならびに第1の抵抗−コンデンサの接続点と第2の抵抗−コ
ンデンサの接続点との間に記載順に直列に接続されている第3のコンデンサおよ
び第3の抵抗から成る第3の抵抗−コンデンサ組合せ回路を有する。
第2の抵抗−コンデンサの接続点は出力端子を形成し、第3の抵抗−コンデンサ
の接続点はアースに接続されて、回路網が完成する。
上述した抵抗とコンデンサよりなる回路網の最適な構成素子の値は容易に計算す
ることができる。最適な値はモノリシック技術で容易に形成することができる範
囲のものであり、マイクロ波およびミリメートル波の周波数における有効なベク
トル発生器を形成する。高周波数動作用の適切な基板材料はヒ化ガリウムである
。
本発明の特徴は特許請求の範囲に記載されている。しかしながら、本発明自身は
他の目的および利点とともに添付図面を参照した以下の説明からよりよく理解さ
れよう。
図面の簡単な説明
第1図は広い周波数範囲にわたって多重出力間の位相差を一定(典型的には90
″または90″の倍数)に維持するようにした、各枝路が1次の全通過回路網で
ある四枝路全通過回路網を含む本発明による第1の移相回路を示す筒路線図であ
る。
tJ2図は各枝路を、減衰量が大きいが位相差が一定に維持される周波数範囲を
拡大する2次の全通過回路網で構成した第2の四枝路全通過回路網の回路図であ
る。
第3図は各枝路を、一定の位相差が維持される周波数範囲を拡大する2次の全通
過回路網で構成して、減衰量を低減するようにさらに変更した第3の四枝路全通
過回路網の回路図である。
第4図は各枝路を、一定の位相差が維持される周波数範囲を拡大する2次の全通
過回路網で構成して、減衰量を低減するようにさらに変更したものであって、上
記の第3の四枝路全通過回路網とは、抵抗がコンデンサに置き換えられ、コンデ
ンサが抵抗に置き換えられている点で異なり、その他は同じ回路構成である第4
の四枝路全通過回路網の回路図である。
第5図は4ギガヘルツで動作し、第2図に示す形式の2次の全通過回路網を使用
した本発明の実施例の更に完全な電気回路図である。
第6図はモノリシック集積回路上の抵抗、コンデンサ、導体およびトランジスタ
の位置を特に示す第5図の実施例の、コンピュータにより作成したプリント回路
の平面図である。
第7図は3乃至5千メガヘルツの周波数範囲にわたる第5図および第6図に示す
実施例の位相特性を示すグラフで本発明の実施例の移相回路が第1図に示されて
いる。この移相回路は入力ポートP1およびP2に振幅が同じで位相が反対の2
つの信号を受けて、2つの出カポ−)P3およびP4に振幅が同じで、位相が出
力基準に対する4つの位置の内の1つである90°だけ異なる2つの信号を発生
するように設計されている。図示のように、出力ポートP3の信号は出力基準に
対して0@または180°であり、出カポ−)P4の信号は出力基準に対して2
70”または90@である。このため、選択された出力状態に応じて、出カポ−
)P3およびP4の出力は4つの状態、すなわちP3がO@でP4が90°、P
3が0″でP4が270” 。
P3が180°でP4が90@、およびP3が180”でP4が270aの4つ
の状態をとる。
第1図に示す移相回路は30ギガヘルツ乃至8000ギガヘルツ(上限は自由)
の範囲の周波数で使用されるように設計される。したがって、この移相回路は、
マイクロ波またはミリメートル波のスペクトルで動作する回路に適用することが
できるモノリシック集積回路技術を使用して製造することができる。第1図の移
相回路は位相シフト(移相)を行うための導体、抵抗およびコンデンサのような
受動素子、ならびにインピーダンス整合および利得を得るため入力および出力ト
ランジスタのような能動素子を有し、単一のモノリシック半導体基板上に形成で
きるように構成されている。この機能を達成する基板は、許容できないような損
失を生じることなく点から点への導4、抵抗およびコンデンサを設けるための半
絶縁または絶縁領域を形成できるとともに、能動素子を形成するための局部化さ
れた半導体領域を形成するのに適切なものでなければならない。
本発明による移相回路は、1つ、の重要な用途として、アンテナ配列の構成素子
に供給されまたは構成素子から取り出される電波の位相をディジタル的に制御す
る移相システムに用いられる。このような用途においては、多数のディジタル位
相制御組合せ回路が1つの装置に使用され、各組合せ回路は個々の位相調整を受
ける。このような組合せ回路において、本移相回路によって供給される90°の
相互位相関係を有する電波は別々のディジタル制御式スケーラに供給され、次い
で再び組み合わされて元の信号を移相したものを形成する。このようにして発生
される合成ベクトルは各90@の象限内で多数の角度に正確に設定することがで
きる。
第1図に示す移相回路は、基準位相の入力信号を供給するだめの第1の入力ポー
トおよび基準位相から1800ずれた入力信号を供給するための第2の入力ポー
トを有する入力手段、ならびに所定の位相の第1の出力信号を取り出すための第
1の出力ポートおよび第1の出力信号がら一定の位相差(901または90@の
倍数)の第2の出力信号を取り出すための第2の出力ポートを冑する出力手段を
含む。さらに移相回路は四枝路全通過回路網により完成され、その各枝路は本質
的に全通過回路網であり、また各枝路は第1および第2の入力ポート間に接続さ
れている。
第1図に示す入力手段は一対の電界効果トランジスタT1およびT2を有し、各
トランジスタはソースフォロワ形式に接続されている。このためトランジスタは
1000乃至2000オームのインピーダンスで通常同じ基板上の前段の回路に
よって駆動することができ、同時に四枝路全通過回路網に対して典型的には20
0オームの区間インピーダンスの一対の低インピーダンス信号源を構成すること
ができる。更に詳しく説明すると、入力手段の第1の電界効果トランジスタT1
は、そのドレインが端子すなわちパッドP5に通ずるB+バスに接続され、ソー
スがノードN1に接続されて、さらに負荷抵抗R6を介して共通またはアース接
続部(パッドP6)に接続されている。第2の電界効果トランジスタT2はその
ドレインがパッドP5に通ずるB+バスに接続され、ソースがノードN2に接続
されて、さらに負荷抵抗R7を介してパッドP6に接続されている。
基準位相の入力信号がパッドP1を介してトランジスタT1のゲートに供給され
、基準位相がら18o0ずれた入力信号がパッドP2を介してトランジスタT2
のゲートに供給される。上述したように、トランジスタT1およびT2のゲート
に供給される入力信号は四枝路全通過回路網1゜の入力ノードN1およびN2に
供給される。
全通過回路網10は4つの枝路を有する抵抗−コンデンサ回路網であり、図の中
で破線によって囲まれた部分である。全通過回路網10の各枝路はそれ自身も全
通過回路網であり、入力ノードN1およびN2の間に直列に接続された抵抗およ
びコンデンサから構成されている。各枝路の中の接続点(抵抗とコンデンサとの
持続点)が対応する出力ノード(Nil、N12.N13またはN14)に接続
され、これは出力手段を介して次の利用装置に結合される。
全通過回路網10の第1の枝路11は入力ノードN1およびN2の間に記載順に
直列に接続されている値R1の第1の抵抗および値C1の第1のコンデンサから
構成されている。その接続点は出力ノードNilに接続されている。
第2の枝路12は入力ノードN1およびN2の間に記載順に直列に接続されてい
る値C2の第1のコンデンサおよび値R2の第2の抵抗から構成されている。第
2の枝路中の接続点は出力ノードN12に接続されている。第3の枝路13は入
力ノードN1およびN2の間に記載順に直列に接続されている値R2の第1の抵
抗および値c2の第2のコンデンサから構成されている。第3の枝路中の接続点
は出力ノードN13に接続されている。第4の枝路14は入力ノードN1および
N2の間に記載順に直列に接続されている値C1の第1のコンデンサおよび値R
1の第1の抵抗から構成されている。第4の枝路中の接続点は出力ノードN14
に接続されている。
この全通過回路網10の回路特性はその回路構成および割り当てられた回路値を
参照して説明される。第1および第4の枝路11および14は同じ部品すなわち
同じ値の抵抗およびコンデンサで構成され、互いに並列に接続されている。しか
し各枝路の部品は入力ノードN1およびN2の間に他方に対して逆の順序で接続
されている。この結果、出力ノードNilおよびN14における第1および第4
の枝路間の位相差は180°になる。
第2および第3の枝路間の関係は同様である。第2および第3の枝路は同じ部品
すなわち同じ値のコンデンサおよび抵抗を有し、互いに並列に接続され、各枝路
部品は入力ノードN1およびN2の間に他方に対して逆の順序で接続されている
。この結果、出力ノードN12およびN13における第2および第3の枝路間の
位相差は180°になる。
最後に、第1および第4の枝路の抵抗およびコンデンサの値(R1およびCI)
は、第1および第4の枝路と第2および第3の枝路との間に90″の位相差が生
じるように第2および第3の枝路の抵抗およびコンデンサの値(R2およびC2
)に対して選択される。出力ノードN12を基準位相のポートとすると、ノード
N14に現われる位相は90°であり、出力ノードN13に現われる位相は18
O′″であり、出力ノードNilに現われる位相は270゜である。このように
出力は4つの象限の位相位置の各々で得られる。
第1および第2の枝路の入力電圧と出力電圧との間の関係を説明するベクトル図
が第1B図に示されている。この図には円が示され、この円の中心はゼロ信号電
圧またはアース電位に対応し、半径はアースに対して測定されたノードN1およ
びN2の入力電圧+V INおよび−V INの大きさにそれぞれ等しい。ノー
ドN1の入力電圧は円の中心から右に向かって引かれて円と交差するベクトルで
表わされている。ノードN2の入力電圧は円の中心から左に向かって引かれて円
と交差するベクトルで表わされている。
2つの入力電圧(+ V INおよび−V IN )は並列な各枝路の両端間に
加算されるように供給される。第1の枝路11においては、この電圧の和が直列
接続された値R1の抵抗および値C1のコンデンサに供給され、電流11を発生
する。R1の抵抗に流れる信号電流によって生ずる電圧降下は(R1)i+であ
り、C1のコンデンサに流れる信号電流によって生ずる電圧降下はjib/ω(
C1)である。
抵抗およびリアクタンス回路素子における2つの電圧降下は互いに直交する電圧
成分を形成し、加算された入力電圧に等しい。部品の値および動作周波数は抵抗
電圧成分およびリアクタンス電圧成分の相対的な大きさ、したがってノードNi
lにおける出力電圧の位相を定める。図においては、選択された値はノードNi
lの出力電圧を第3象限に設定する。
全通過回路網は信号周波数の関数として信号振幅が低減しないことを意味するが
、ノードNilにおける出力電圧を表わすベクトルの先端はV INの絶対値に
等しい円周上にある。しかしながら、ベクトルの先端は第3象限内移動する。
ノードN12における枝路12からの出力を表わすベクトルの位置および大きさ
は同様に決定される。また、枝路12の入力電圧は入力電圧+V INおよび−
V INのベクトル加算を表わしている。しかしながら、この第2の枝路におい
ては抵抗の値R2およびコンデンサの値C2はR1およびC1のとは異なり、ま
た接続順序が逆になっていて、ノード12における出力電圧を表わすベクトルが
第2象限内に設定される。
ノードNilおよびN12の出力間の直角位相関係を達成するために、回路部品
の値は所望の周波数範囲の中心周波数においてベクトル(R2)i:が水平軸か
ら下方に22.5°の角度で伸び、ベクトルi+/ω(C1)が水平軸から下方
に22.5”の角度で伸びるように選択される。
R1およびC1の値がこの角度関係を満足する場合には、アースを基準としたノ
ードNilの出力電圧が結果としてノードN2の電圧−V INを表わすベクト
ルから位相が45度異なる。同様にして、アースを基準にしたノードN12の出
力電圧がノードN1の電圧V INを表わすベクトルから位相が45度異なる。
これはノードNilおよびN12の2つの出力を直角位相に設定する。
これらの2つの出力間における直角位相関係は1つの中心周波数において正確に
形成される。周波数が増大するにつれて、容量性リアクタンスが抵抗に対して低
下し、また枝路11および12の構成素子が反転しているので、ノードNilお
よびN12の出力ベクトルは両方とも反時計回りに回転する。周波数が低下する
場合には、この逆になる。
図示の回路においては、適切に入力インピーダンスが低く、出力インピーダンス
が高い場合、90@の関係は2.1対1の周波数範囲にわたって4″以内に維持
される。
上述した調節の代わりに、2つのノードNilおよびN12の出力の位相関係を
中心周波数において故意にずらしておく。位相関係(位相差)はこの中心周波数
に対して高いものと低いものとの2つの周波数において正確に90@にする。こ
れらの2つの周波数よりも更に高くまたそれらよりも更に低い2つの周波数にお
いて、位相エラーが中心周波数において故意に導入したものと同じになる。この
エラーは中心周波数におけるエラーとは反対の極性を有する。
正確に90°の関係から4@の最大偏差にした場合、帯域幅は3対1に増大する
。1″のエラーが許容される別の例では、中心周波数におけるエラーを1@にす
ると、1.7対1の帯域幅比に対応する周波数においてエラーはゼロになってか
ら、再び1°になる。
枝路13および14は枝路11および12と同じように設計されている。
これらを設けることによって2倍の利点がある。これは4象限の位置の各々にお
いて位相関係を得ることができる。
更に、枝路11は枝路14と並列で、相互に反転した関係にあり、また枝路12
は枝路13と並列で、相互に反転関係にある。これらの並列に構成された枝路は
、有限かつゼロでない入力インピーダンスを使用しなければならないという問題
を補償する傾向があり、その結果正確な直角位相関係が維持される範囲を拡大す
る。このようにして、4つの出力ノードNi1.N12.N13およびN14は
θ″。
90@、180°および270@の信号をそれぞれ出力手段に供給し、最終的に
利用される。
四枝路全通過回路網10はこの回路の対称性によって2つのソースフォロワT1
およびT2に対して等しい負荷インピーダンスを設定する。ノードN1およびN
2間の位相および振幅関係は、2つの類似しない枝路のみを有する場合に生じる
ようなソースフォロワT1およびT2に対する負荷インピーダンスの非対称性に
よって乱されることなく、入力ポートP1およびP2に現われたものと同じ程度
の正確さを維持する。
第1A図に示すように、出力手段は4つの二重ゲートMESFET (T3.T
4.T5およびT6)を有し、これらのMESFETはθ″または180°の信
号を出力バッドP3に供給し、270@または90″の信号を出力パッドP4に
供給するように接続されている。
二重ゲートM E S F E Tは第2のゲートがスイッチング機能を備えた
スイッチとして動作するように設計されている。第1の二重ゲー)MESFET
(T3)はソースがアースに接続され、信号ゲートが枝路12内の接続点に接
、続され、またそのスイッチング・ゲートが、ゼロ位相出力が望ましい場合にデ
ィジタル信号を供給するためのパッドP8に接続されている。トランジスタT3
のドレインは負荷抵抗R8を介してB+パッドP5に接続されている。二重ゲー
)MESFET (T4)は同様に接続されて、その信号ゲートがノードN1′
3に接続され、スイッチング・ゲートがパッドP9に接続され、このパッドP9
には180@の移相に対応する信号が発生し、ドレインはトランジスタT3のド
レインと共通に出力パッドP3に接続されている。
第1A図の回路のモノリシック構成は高い動作周波数の広い範囲を有する。開示
されているモノリシック構成では、ヒ化ガリウムの基板が使用され、第1A図の
回路は30MHzから8 GHzまでの周波数範囲にわたって現在の技術により
動作させることができる。250 MHzがら6 GHzまでの周波数範囲にわ
たる出力スイッチを除いて第1A図に示すものに類似した特定な実施例について
の性能が立証されている。
第1A図の回路のヒ化ガリウム上のモノリシック構造は一部は回路素子とアース
との間ならびに種々の回路素子間の寄生容量が小さいため、また一部は種々の回
路素子を支持している半絶縁基板の損失のない性質のために、マイクロ波の周波
数で動作することが可能である。小さな寄生容量はモノリシック形式に構成した
回路の物理的寸法が小さいことによる。これは寄生容量が回路の線形寸法に比例
して増大するからである。損失がないことは、能動半導体領域内でなく基板にお
いて実現されるヒ化ガリウムの非常に高く大きな体積抵抗によるものである。
これらの周波数範囲にわたる性能は、全通過回路網の形成に必須の静電容量、抵
抗およびコンダクタンスが所望の設計値で実現され、好ましくない寄生分がない
ということによるものである。金属−絶縁体−金属コンデンサとしてモノリシッ
ク・チップ上に形成されるコンデンサの値は、絶縁体の厚さがヒ化ガリウム基板
の厚さに比較して非常に小さいということによってアースに対する寄生容量より
大きい。コンデンサの誘電体の厚さは典型的には0.14乃至0.22ミクロン
であり、基板の厚さは典型的には400ミクロンである。また、この厚さの関係
はプリントされた抵抗および導体のアースに対する容量を低減させる。
第1A図に示す全通過回路網は、信号の電力消費はあるけれども、公称電圧減衰
がゼロである。生じる電力損失は、FETよりなる出力スイッチ(第1A図の7
3−76)の電力利得によって補われる。
第1A図の回路の全通過回路網は信号対雑音比の悪化を避けるために適切なレベ
ルに予め増幅した後の低雑音信号を受けるように使用されるか、または信号がま
だ低電力レベルにある場合の伝送路に使用される。従って、第1図の構成は簡単
で、損失が低く、直角位相の正確さを1°のずれにして1.7の相対帯環幅にす
るかまたは直角位相の正確さを4°のずれにして3の相対帯域幅にすることが出
来る場合に低信号レベルで動作するのに適している。
第1B図の構成のための主要な部品の値は次の通りである。FETソースフォロ
ワのトランジスタT1およびT2は120ミクロンの「大きな」ゲート幅の素子
であり、またソース負荷抵抗R6およびR7は187.5オームの値を有し、こ
の値は位相応答特性における最適な正確さを達成するために全通過回路網に対し
て適切な低い駆動インピーダンスを達成するような「低い」値である。FETソ
ースフォロワの出力トランジスタは高インピーダンス素子である。図示しない実
際の構造においては、カスケード接続された単一ゲートの素子が図示の二重ゲー
ト素子の代わりに使用され、ソースフォロワの出力段は30ミクロンの「小さい
」ゲート幅の素子を使用し、またソースの負荷は1500オームである。それか
ら、ソースフォロワは出力バッドP3に接続される前に同様な大きさの素子の出
力段にカスケード接続される。全通過回路網自身においては、抵抗R1の設計値
は777オームであり、容量c1は1゜95ピコフアラツドであり、抵抗R2は
388.4オームであり、容量C5は0.668ピコフアラツドである。
第1A図の回路における素子の値の選択は周知の関係によって決定される。(R
1)(CI)および(R2)(C2)の幾何平均により、一定の移相を必要とす
る周波数範囲の幾何学的中心である1/ω。が設定される。それから、中心周波
数(ω0)において、個々の抵抗Rと容量Cの対のRC積の値は次の関係がある
第1B図の角度関係を生じるように設定される。
(R1) ωO(CI)−tan 22.5゜(R2) ωo (C2)−co
tan 22.5” (1)RC積のみがこれらの関係により設定されるので、
関連する容量性リアクタンスに対して抵抗の値を大きくしたり小さくしたりする
設計の自由がある。
第2図は、第1A図の1次の回路網におけるより広い周波数範囲にわたって、お
よび/または角度の正確さをより改善して、直角位相関係が維持される全通過回
路網を示している。第2図の全通過回路網は周波数の変化によるベクトルの角度
変位が前記1次の回路網の場合の1800の範囲に限定されず360’であると
いう点において「2次の」回路網と称される。更に、適切に比例させることによ
ってダブルハンプ(double−huop )の移相を達成することができる
。第2図の構成では、帯域幅が広くなるが、これは抵抗および容量性回路素子の
数を増大することによって達成され、典型的には12dbの信号損失が生じる。
回路素子の増大はさほど問題ではないが、信号損失は補償することが必要である
。正確な位相応答特性が維持される周波数範囲は4分の1度の角度の正確さにす
る場合は約6対1であり、2度の角度の正確さにする場合は9対1の範囲である
。
2次の回路網は4つの並列の枝路21,22.23および24で構成される。こ
れらの枝路は第1A図の構成で4つの並列の枝路11.12.13および14と
置き換えられるものである。第1の実施例の場合と同様に、第2図の構成の4つ
の枝路の各々は同じ抵抗−コンデンサ構成資有し、第1の枝路の抵抗およびコン
デンサの値は第2の枝路のものと異なっている。第4の枝路の抵抗およびコンデ
ンサの値は第1の枝路のものと同じであり、第3の枝路の抵抗およびコンデンサ
の値は第2の枝路のものと同じである。
更に、第4の枝路は入力ノードN1およびN2間の接続において第1の枝路に対
して反転されており、第3の枝路は入力ノードN1およびN2の間の接続におい
て第2の枝路に対して反転されている。第1の実施例の場合と同様に、各枝路は
それ自身も全通過回路網であり、反転されて並列に接続されている。更に、同じ
値の構成素子を有する一方の対の枝路はその構成素子の値が必要な直角位相関係
を形成するために他方の対の枝路に対して調節される。
N2図の構成の第1の枝路21は3つの抵抗−コンデンサ対(R21,C21)
; (R22,C22); (R23゜023)から構成されている。第1A図
に示すように、第1の枝路はノードN1およびN2の間に接続され、この枝路か
らの出力はノードNilに接続されている。コンデンサC21および抵抗R21
から成る第1の抵抗−コンデンサ対は入力ノードN1および出力ノードNilの
間に記載順に直列に接続されている。第2の抵抗−コンデンサ対を構成するR2
2およびC22は出力ノードNilと入力ノードN2との間に並列に接続されて
いる。第3の抵抗−コンデンサ対の構成素子は出力ノードNilと信号アースと
の間に並列に接続されている。
第2の枝路22は第1の枝路21と同じ構成を有しているが、入力ノードN1お
よびN2間に逆の順序で接続され、出力は出力ノードN12に接続されている。
更に、第2の枝路の各構成素子の値は必要な直角位相関係を達成するために第1
の枝路とは異なっている。同様にして、第3の枝路23は出力ノードN13に接
続され、第4の枝路24は出力ノードN14に接続されている。
4つの枝路21.22.23および24によって形成される第2図の回路網は周
波数に対する位相応答特性においていくつかのモードの「平坦さ」に対して最適
化されている。最適化は90”を決して超えないように、または90@を中心と
しその上下に選択された偏差以上状して超えないように設定できる。許容し得る
偏差は例えば4°の非常に大きい値、またはそれよりずっと小さい値0.2゜に
設定できる。第2図の回路網で素子の値を特定の値に選択した場合、1900M
Hzから8100MHzまでの位相応答特性は89.8°の低い値から90.2
2°の高い値まで変化した。これは角度精度において±0.2°の最大許容差を
達成している。±2°の許容差をとり、同等の構成素子の値を使用した場合、有
益な周波数範囲は約1300MHzから11700MHzであり、これは約9対
1の範囲である。
第2図の構成の回路素子の第1の最適な設計値は次の通りである。
R21−130,75: R22−895,19: R23−228,9;C2
1−0,5922pF ; C22−0,1114pF : C23J、338
3pP ;R24−130,75; R25−895,19: R2B −22
8,9:C24=0.1B45pP : C25−0,003094pF ;
C2B −0,09396pP。
第1および第4の枝路における6個のRC組合せ回路は同じ時定数を有し、第2
および第3の枝路の6個のRC組合せ回路は同じ時定数を有する。これらの時定
数によって設定される2つの中心周波数の幾何平均は2035.48である。計
算されたQは0.3015であり、ここでQは模範的なLC回路における抵抗に
対する容量性リアクタンスの比率である。
最大の平坦な応答性はω2/ω+−3,359であるときに生じることが証明さ
れる。
Q−1−0,3218
計算においては第1および第2の枝路の6個のRC組合せ回路の時定数は第1の
値(1/ω1)に等しく設定され、第2および第3の枝路の6個のRC組合せ回
路の時定数は第2の値(1/ω2)に等しく設定される。
(1/ω+ ) −(R21)(C21)−(R22)(C22)−(R23)
(C33) (2)(1/ω2 ) −(R24)(C24)−(R25)(C
25)−(R2B)(02B)第1の値(1/ω1)および第2の値(1/ω2
)は所望の動作周波数範囲の中心に対して対称に選択される。この点で、回路の
Qおよび応答特性の平坦性に影響を与える時定数の差が決定される。Qの値に例
えば0.3を与えると、個々の電気回路素子の値を計算することができる。
回路のQを0.3にすると、入力電圧に対する出力電圧の比率は約12dbの電
圧減衰量に相当する0、21である。
全通過回路網は、その計算式は上述したものであるが、直列枝路の抵抗−コンデ
ンサ対(R1)(CI)と並列枝路の抵抗−コンデンサ対(R2)(C2)とで
構成される帯域通過回路網から導くことができる。直列枝路の対(R1)(CI
)は想定した3端子回路網の非接地入力端子と非接地出力端子との間に接続され
、並列枝路の抵抗−コンデンサ対は非接地出力端子と回路網の共通端子との間に
接続されている。この構成は帯域通過応答特性を有する。その応答特性はQが0
.5より小さい同調回路と同様である。
ベクトル図上では、この回路網の応答特性はゼロ振幅およびゼロ周波数から開始
して、ゼロ振幅および無限大で終了する完全な円になる。中心周波数で応答特性
はピークになる。帯域通過応答特性はベクトル図のゼロ点を円の中心にシフトさ
せることによって全通過応答特性に変換される。
これは全通過型の回路網(R2)(C2)および(R3)(C3)の分圧作用に
よって達成される。
第3図の四枝路全通過回路網は第2図に示す全通過回路網の変形を表わす2次の
回路網である。この変形は第2図の回路網における約12dbの典型的な信号損
失を第3図の回路網においては5dbに低減するという効果をもつ。前述した実
施例と同様に、各枝路はそれ自身が全通過回路網であり、また各枝路は反転され
て並列に接続されている。更に、同じ値の素子よりなる一方の対の枝路は必要な
直角位相関係を得るために他方の対の枝路に対して構成素子の値が調節される。
第3図の回路網の第1の枝路31は3つの抵抗R31゜R32およびR33なら
びに3つのコンデンサC31,C32およびC33から構成されている(第3図
の回路網の抵抗およびコンデンサは第2図の構成のように対になっていない)。
抵抗R31はコンデンサC32に接続され、両者は入力ノードN1と出力ノード
Nilとの間にその記載順に直列に接続されている。コンデンサC31は第2の
入力ノードN2とR31およびC32の接続点との間に接続されている。抵抗R
32は入力ノードN2と出力ノードN11との間に接続されている。コンデンサ
C33はR31およびC32の接続点とアースとの間に接続され、抵抗R33は
出力ノードNilとアースとの間に接続されている。
第3図の構成の他の枝路32,33および34は同様に構成される。第4の枝路
33は、入力ノードN1およびN2の間に第1の枝路とは逆の順序で接続され、
かつ出力が出力ノードN14に接続されることを除いて、同じ値の構成素子を有
する第1の枝路31と構成が同じである。第2の枝路32は第1の枝路の構成と
同じであって、入力ノードN1およびN2の間に逆の順で接続され、その構成素
子は別の一組の値を有し、その出力は出力ノードN12に接続されている。
第3の枝路34は、入力ノードN1およびN2の間に第2の枝路とは逆の順序で
接続され、かつ出力が出力ノードN14に接続されていることを除いて、同じ値
の素子を有する第2の枝路31と同じである。
第3図の構成はローパス/バイパス回路網(ロー/ハイ)と称することができ、
その第1部分は抵抗R31およびコンデンサC31から成るローパス部分であり
、第2部分はコンデンサC32および抵抗R32から成るバイパス部分である。
第3部分は、抵抗R33およびコンデンサC33で構成されて、負荷補償を行う
もので、回路網のネーミングには入れられていない。
第3図のロー/ハイ構成においては、周波数範囲の中心周波数(ω0)に等しく
設定されている仮想の(R1)(Cv)時定数がある。ここにおいて、R1は仮
想抵抗の値であり、CVは仮想コンデンサの値である。この抵抗−コンデンサ対
は第2図の実施例における第1のRC対に等価なものであるが、中心周波数ω0
に同調している。
第3図の構成において、設計値は次の通りである。
(Cv ) = (C1) (8)
(R31) −(R1) (12)
2Q’ (1−2Q)
VwII 1+Q
第2図の第1、第2および第3のRC対に等価な3つの全てのRC対に対する等
価な回路値は中心周波数ω、−3900M)lzに対して次の通りである。
R21,R24−161,9; R22,R25−828,7; R23,2B
−228,9。
C21−0,46211)F : C22−0,09047pP ; C23−
0,3268pP :C24−0,1378pP ; C25−0,02693
pF ; C2G −0,09727pP 。
最大平坦応答性の場合はω2/ω+−3,359である。
3900 MHzの中心周波数、最大平坦応答特性および値CVl−0,462
10pFおよびCV2−0. 137pPの2つの仮想コンデンサに対する第3
図のロー/ハイ構成の実際の回路値は次の通りである。
R31,R34−161,85: R32,R35−1265,1: R3:1
.R3[1−1333,1:C31−0,1125pF : C32−0,24
28pF ; C33−0,1067BpP :C34−Q、03a49pF
; 085−Q、(17229111F S C3G −0,08178pP。
第3図の構成の場合、入力電圧に対する出力電圧の比率は約5dbの電圧減衰量
に対応する0、54である。
四枝路全通過回路網の第4の変形例が第4図に示されている。これは第3図の実
施例の概念を使用し、第4図の構成の各枝路が最初にバイパス・フィルタ部分(
C41とR41よりなる)を有し、これに続いてローパス・フィルタ部分(R4
2とC42よりなる)を有し、このローパス・フィルタ部分に補償部分(R43
とC43よりなる)を加えたものからなるように変更されている。第4図の構成
は第3図の構成に類似した設計であり、第4図の抵抗は第3図のコンデンサに対
して置き換えられ、第4図のコンデンサは第3図の抵抗に置き換えられていると
いう点において異なっている。
換言すると、第4図の実施例の第1及び第4の枝路は構成が同じであって、同じ
素子の値を有するが、入力ポート間で相互に反転されている。第4図の実施例の
第2および第3の枝路は構成が同じであって、同じ素子の値を有するが、入力ポ
ート間で相互に反転されている(これは第3図の実施例でも同じである)。
第4図の構成の設計においては、周波数範囲の中心周波数(ω0)に等しく設定
された仮想の(Rv)(C1)時定数を用いる。ここにおいて、C1は仮想コン
デンサの値であり、Rvは仮想抵抗の値であり、この抵抗−コンデンサ対は第2
の実施例の最初のRC対に等価であるが、中心周波数ω0に同調している。
第1および第2の枝路の対応する構成素子は共通の係数(k)によって値が設定
される。
(R31)(C31)−k (R34)(C34)(R32)(C32)−k
(R35)(C35)(R33)(C33)−k (R36)(C36)ここに
おいて、kは第1および第2の枝路のそれぞれの放射周波数の比率に等しく、こ
のそれぞれの放射周波数および回路のQは最適応答特性を達成するように選択さ
れる。
第4図の構成においては、設計値は次の通りである。
(Rv)−(R1) (16)
vlll 1+Q
中心周波数ωo”3900MHzに対して第2図の第1、第2および第3のRC
対に対応する3つの全てのRC対の等価な回路値は第3図の構成について前述し
た通りである。
3900 M)lzに中心周波数を有する最大平坦応答特性を得るために回路の
Qを0.3218とした場合、回路値は次の通りである。
(Rv =18146)
R41,R44−664,1+3 ; R42,I?45 −308.0 :
R43,R4[i −700,6;C41=0.4621pF ; C42−0
,05912pF : 04g −0,05610pF :C44−0,137
6pP : C45−0,0178pF ; C46−0,0167pF 。
第4図の構成において、入力電圧に対する出力電圧の比率は約5dbの電圧減衰
量に対応する0、54である。
「直列−並列」と称される構成に対して「ハイ/ロー」および「ロー/ハイ」と
称される構成の主な利点は挿入損失が少ないことである。この損失は出力対入力
電圧比が低減した形式をとる。直列−並列構成においては、この電圧比は次式に
等しい。
他方の構成においては、次の通りである。
Qが0.3の近傍の値であるとき、この電圧比は前述したものとかなり異なって
くる。
第2図の全通過回路網を使用した移相回路の完全な回路図が第5図に示されてい
る。第5図の構成は前述したカスケード接続された出力段を有している。
第5図の回路のレイアウトは第6図に示されている。第6図に示されているよう
に、この回路は外部回路との接続のために周辺にパッドを備えている。一方向の
斜線で記した矩形の部材がコンデンサである。幅の狭い交差斜線の短い線形図形
が導電路であり、点線の外形線で示されている線形図形が抵抗である。このレイ
アウトは第5図の電気回路の構成の対称性を多く保持し、大きな入力トランジス
タは左側に示され、出力トランジスタは下側およびレイアウトの上側に沿った中
央に示されている。
第7図は、第2図の実施例の3乃至5ギガヘルツの範囲における4つの出力の各
々の位相特性を示す。図には4つの出力についてそれぞれ曲線が示されている。
ボート間の位相差は前述した数学的な説明において更に正確に記述されている。
第7図は主に周波数に対する出力位相の変化が測定範囲にわたって非直線性を有
していることを示すためのものである。本移相回路の多くの用途においては、い
くつかのポート間の位相関係の変動が主な関心事であり、基準位相のドリフトで
はない。基準位相のドリフトが問題である場合には、初期の位相分割の荊に補償
を導入することができる。
本発明の移相回路を形成する全通過回路網はモノリシック回路に適用された場合
に独自の利点を有する。抵抗およびコンデンサの全ての値におけるトラッキング
・エラーは回路網の性能に僅かな影響を及ぼすだけである。モノリシックに形成
された回路において、処理パラメータの多くの変動は全てのコンデンサおよび全
ての抵抗に比例的に影響を与える。抵抗の値およびコンデンサの値の間の比はマ
スり・レイアウトの幾何学的特性によって決定され、絶対的な値はドーピング・
レベルまたは堆積速度の結果である。
コンデンサまたは抵抗の値におけるこのようなトラッキングの変動の影響は回路
網の周波数応答特性の位置を変更することである。回路網が必要条件を超える帯
域幅を有するように設計される場合には、その過剰分がコンデンサおよび抵抗の
両方におけるトラッキング許容誤差を吸収するために使用される。回路網の周波
数応答特性の中心は素子のRC積に逆比例する。
回路に関する用語「全通過」は、周波数が0から無限大まで変化しても振幅伝達
関数が一定である理想的な回路網を意味する。このような理想的回路網のベクト
ル記述においては、出力は複素平面における点と円との間に定められるベクトル
として特徴付けられる。点は円の中心に設定される。AC信号がこのような回路
網に供給されると、周波数が変化するとき、その応答特性は出力を表わすベクト
ルを円の中心のまわりに回転させる。このような回転は出力の振幅に変化を生じ
させないが、位相を連続的な変化させる。
「全通過」回路網は、交差周波数以下の信号を通過させ、かつ交差周波数以上の
周波数の信号を減衰させる振幅伝達関数を有するローパス回路網、およびその逆
の特徴を有するバイパス回路網と区別されるべきものである。また、「全通過」
回路網は、中心周波数の信号を通過させ、がっ中心周波数より高い周波数および
中心周波数より低い周波数の信号を減衰させる帯域通過回路網とも区別されるべ
きものである。全通過回路網に適用されるベクトル記述を使用した場合、帯域通
過フィルタの出力ベクトルは複素平面における点と円との間で定められ、点は円
周上に設定される。AC信号がこのような回路網に供給されると、周波数が変化
するとき、その振幅応答特性は出力を表わすベクトルを中心周波数において円の
直径に等しい最大値に近づけさせ、中心周波数の両側においてゼロの最小値に低
下させる。
理想的なフィルタの用語は、実際のフィルタに適用された場合、指示されている
フィルタ素子がこの種の理想的なフィルタに対して予想される性能に近づくこと
を意味する。
ここに開示した全ての図の回路網は、ローパス、バイパスおよび帯域通過フィル
タ構成を用いて形成することができるが、完全な構成において「全通過」回路網
を形成する。
例えば、第3図および第4図の「ロー/ハイ」および「ハイ/ロー」構成を特徴
付ける場合、終局的に全通過回路網は直列RC組合せ回路および並列RC構成を
有する帯域通過構成から形成されるものとして記述できる。その構成は、帯域通
過構成を形成するためにローパス回路網合せ回路に直列に接続されたバイパス回
路網合せ回路に数学的に変換される。並列RC組合せ回路負荷が加えられること
により出力ベクトルの中心が円周上から円の中心に移動すると、回路網は帯域通
過構成から全通過構成に変換される。
後者の回路網が数学的に変換された場合、第3図および第4図に示す2つの最終
的な構成が得られる。
第3図および第4図の最終構成の予期しない結果は、振幅応答特性の平坦さが損
われることなく、または出力ポート間の位相差の精度が悪化することなく、減衰
量が7db減少することである。
FIG、2
(MH2)
FIG、3
FIG、 6
国際調査報告
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.広い周波数範囲にわたって多重出力間の位相差を一定に維持する移相回路に おいて、 (A)入力信号を基準位相で供給する第1の入力ポートと、前記入力信号を基準 位相から180°異なる位相で供給する第2の入力ポートとを有する入力手段、 (B)第1の出力信号を所定の位相で取り出す第1の出力ポートと、前記第1の 出力信号に対して一定の位相差を有する第2の出力信号を取り出す第2の出力ポ ートとを有する出力手段、ならびに (C)四枝路全通過回路網であって、 第1の枝路が前記第1および第2の入力ポート間に次の記載順に直列に接続され ている値R1の第1の抵抗および値C1の第1のコンデンサを有し、 第2の枝路が前記第1および第2の入力ポート間に次の記載順に直列に接続され ている値C2の第2のコンデンサおよび値R2の第2の抵抗を有し、両者の接続 点が前記第1の出力ポートに接続されており、 第3の枝路が前記第1の入力ポートおよび前記第2の入力ポート間に次の記載順 に直列に接続されている値C2の第3のコンデンサおよび値R2の第3の抵抗を 有し、第4の枝路が前記第1および第2の入力ポート間に次の記載順に直列に接 続されている値R1の第4の抵抗および値C1の第4のコンデンサを有し、両者 の接続点が前記第2の出力ポートに接続されており、 前記第1および第4の枝路はこれらの枝路中のそれぞれの接続点の間に180° の位相差が生じるように相互に反転した同じ回路網を構成し、また前記第2およ び第3の枝路はこれらの枝路中のそれぞれの接続点の間に180°の位相差が生 じるように相互に反転した同じ回路網を構成しており、 前記第1および第2の枝路の構成素子の値によりこれらの枝路の前記接続点の間 に90°の位相差が形成され、これにより前記第1および第2の出力ポートの出 力を前記所定の位相に対して0°および90°の位相で得られるようにした四枝 路全通過回路網、を含む移相回路。 2.前記出力手段が更に、前記第1および第2の出力信号から一定の位相差を有 する第3の出力信号を取り出すために、前記第1の枝路の前記第1の抵抗および 前記第1のコンデンサの間の接続点に接続されている第3の出力ポートと、前記 第1、第2および第3の出力信号から一定の位相差を有する第4の出力信号を取 り出すために、前記第3の枝路の前記第3の抵抗および前記第3のコンデンサの 間の接続点に接続されている第4の出力ポートとを有し、これにより前記所定の 位相に対して0°,90°,180°および270°の位相の出力信号が前記出 力ポートに得られる、請求項1記載の移相回路。 3.前記第1および第4の出力ポートに接続されて、前記所定の位相の、または 前記所定の位相から90°の2倍の位相差の信号を第1の出力ノードに導き出す 第1のスイッチング手段が設けられ、 前記第2および第3の出力ポートに接続されて、前記所定の位相から90°の、 または90°の3倍の位相差の信号を第2の出力ノードに導き出す第2のスイッ チング手段が設けられ、 前記第1および第2の出力ノードにおける出力信号が、0°を前記所定の位相と して、0°および90°,90°および180°,180°および270°、な らびに270°および0°にそれぞれ対応する90°の位相差のみで得られる、 請求項2記載の移相回路。 4.広い周波数範囲にわたって多重出力間の位相差を一定に維持する移相回路に おいて、 (A)基準位相および基準振幅の入力信号を供給する第1の入力ポートと、アー スに対して2つの入力の平衡を取るように基準位相から180°ずれた基準振幅 の入力信号を供給する第2の入力ポートとを有する入力手段、(B)所定の位相 で第1の出力信号を取り出す第1の出力ポートと、前記第1の出力信号に対して 一定の位相差を有する第2の出力信号を取り出す第2の出力ポートとを有する出 力手段、ならびに (C)それぞれ振幅応答特性が周波数に対して一定であり、かつ位相応答特性が 周波数の関数として変化する端子全通路回路網である各枝路が、前記第1および 第2の入力ポート間に接続され、また出力ポートに接続するための出力端子を有 している四枝路全通過回路網を有し、前記第1および第4の枝路が前記第1およ び第4の出力端子に180°の位相差をもたらすように同じ値を有する構成素子 から成る2つの相互に反転された回路を形成し、前記第2および第3の枝路が前 記第2および第3の出力端子に180°の位相差をもたらし、かつ前記周波数範 囲にわたって周波数の関数として全ての端子間における振幅および位相応答関係 を均等化するように同じ値を有する構成素子から成る2つの相互に反転された回 路を形成し、前記第1および第2の枝路の構成素子の値により前記第1および第 2の出力端子に90°の位相差が形成され、これにより前記所定の位相に対して 0°,90°,180°および270°の出力が得られる移相回路。 5.前記の各枝路が、一方の入力ポートと出力端子との間に接続された抵抗なら びに他方の入力ポートと前記出力端子との間に接続されたコンデンサから構成さ れ、該枝路が周波数の関数として入力信号に対して0°乃至180°の別の移相 を行う1次の全通過回路網を形成している、請求項4記載の移相回路。 6.前記第1および第4の枝路のRC積が等しく、前記第2および第3の枝路の RC積が等しく、それぞれの時定数が前記周波数範囲の中心周波数に対して対称 に設定されている、請求項1記載の移相回路。 7.前記の各枝路が、 一方の入力ポートと出力端子との間に接続された、それぞれの値R1およびC1 を有する第1の直列接続された抵抗一コンデンサ組合せ回路と、 他方の入力ポートと出力端子との間に接続された、それぞれの値R2およびC2 を有する第2の並列接続された抵抗一コンデンサ組合せ回路と、 前記出力端子とアースとの間に接続された、それぞれの値R3およびC3を有す る第3の並列接続された抵抗−コンデンサ組合せ回路とで構成され、 積(R2)(C2)は積(R3)(C3)に等しく、該枝路が周波数の関数とし て入力信号に対して0°乃至360°の移相を行う2次の全通過回路網を形成し て、出力間の位相差を一定にする前記全通過特性の周波数範囲を拡大している、 請求項4記載の移相回路。 8.前記の各枝路において、値R1とC1との積が値R2とC2の積に等しい、 請求項6記載の移相回路。 9.前記第1および第4の枝路の6つの抵抗−コンデンサ組合せ回路のRC積が 等しく、前記第2および第3の枝路の6つの抵抗−コンデンサ組合せ回路のRC 積が等しく、それぞれの時定数は対数周波数目盛において前記周波数範囲の中心 の両側に対称に設定されている、請求項8記載の移相回路。 10.前記の各枝路が、 前記第1および第2の入力ポート間に次の記載順に直列に接続されている値R1 の第1の抵抗および値C1の第1のコンデンサを有する第1の抵抗−コンデンサ 組合せ回路前記第1の抵抗−コンデンサの接続点と前記第2の入力ポートとの間 に次の記載順に直列に接続されている値C2の第2のコンデンサおよび値R2の 第2の抵抗を有する第2の抵抗−コンデンサ組合せ回路と、 前記第1の抵抗−コンデンサの接続点と前記第2の抵抗−コンデンサとの接続点 との間に次の記載順に直列に接続されている値C3の第3のコンデンサおよび値 R3の第3の抵抗を有し、該第3の抵抗−コンデンサの接続点がアースに接続さ れている第3の抵抗−コンデンサ組合せ回路とで構成され、 前記第2の抵抗−コンデンサの接続点が前記出力端子を形成している、請求項4 記載の移相回路。 11.相異なる枝路における第1のRC組合せ回路のRC時定数の比、第2のR C組合せ回路のRC時定数の比および第3のRC組合せ回路のRC時定数の比が ω2/ω1に等しい定数kに等しく、 この場合、ω1は第1の枝路の中心放射周波数であり、ω2は第2の枝路の中心 放射周波数であり、放射周波数の比および回路のQは最適応答特性を得るように 選択されている、請求項10記載の移相回路。 12.前記の各枝路が、 前記第1および第2の入力ポート間に次の記載順に直列に接続されている値C1 の第1のコンデンサおよび値R1の第1の抵抗を有する第1の抵抗−コンデンサ 組合せ回路と、 前記第1の抵抗−コンデンサの接続点と前記第2の入力ポートとの間に次の記載 順で直列に接続されている値R2の第2の抵抗および値C2の第2のコンデンサ を有する第2の抵抗−コンデンサ組合せ回路と、 前記第1の抵抗−コンデンサの接続点と前記第2の抵抗−コンデンサの接続点と の間に次の記載順に直列に接続されている値R3の第3の挺抗および値C3の第 3のコンデンサを有し、両者の接続点がアース接続されている第3の抵抗−コン デンサ組合せ回路とで構成され、第2の抵抗−コンデンサの接続点が前記出力端 子を形成している、請求項4記載の移相回路。 13.相異なる枝路における第1のRC組合せ回路のRC時定数の比、第2のR C組合せ回路のRC時定数の比および第3のRC組合せ回路のRC時定数の比が ω2/ω1に等しい定数kに等しく、 この場合、ω1は第1の枝路の中心放射周波数であり、ω2は第2の枝路の中心 放射周波数であり、放射周波数の比および回路のQは最適応答特性を得るように 選択されている、請求項12記載の移相回路。 14.前記入力手段は、 (1)前記基準位相の入力信号が供給される制御電極を有するとともに、一方の 主電極がバイアス端子に接続され、他方の主電極が第1の負荷抵抗を介して信号 アースに接続されている、前記第1の入力ポートを構成する第1のトランジスタ と、 (2)前記基準位相から180°ずれた入力信号が供給される制御電極を有する とともに、一方の主電極がバイアス端子に接続され、他方の主電極が第2の負荷 抵抗を介して信号アースに接続されている、前記第2の入力ポートを構成する第 2のトランジスタとを含み、前記四枝路全通過回路網が前記第1および第2のト ランジスタのそれぞれの前記他方の主電極間に接続されている、請求項4記載の 移相回路。 15.前記第1および第2のトランジスタが、前記四枝路全通過回路網に対して 低インピーダンス駆動を行うようにソースフォロワー回路構成に接続されている 電界効果トランジスタである、請求項14記載の移相回路。 16.前記出力手段は、 (1)前記第1の枝路に対して高インピーダンス出力を形成するようにソースフ ォロワー回路構成に接続されている第3のトランジスタ、 (2)前記第2の枝路に対して高インピーダンス出力を形成するようにソースフ ォロワー回路構成に接続されている第4のトランジスタと、 (3)第3の枝路に対して高インピーダンス出力を形成するようにソースフォロ ワー回路構成に接続されている第5のトランジスタと、 (4)第4の枝路に対して高インピーダンス出力を形成するようにソースフォロ ワー回路構成に接続されている第6のトランジスタとを含んでいる、請求項15 記載の移相回路。 17.前記第1および第2の出力信号から一定の位相差を有する第3の出力信号 を取り出す第3の出力ポート、ならびに前記第1、第2および第3の出力から一 定の位相差を有する第3の出力信号を取り出す第4の出力ポートを更に有する、 請求項15記載の移相回路。 18.前記出力手段は、 (1)前記第2および第4の枝路に接続され、前記所定の位相の、または前記所 定の位相から90°の2倍の位相差の信号を第1の出力ノードに選択的に供給す る第1の対のトランジスタ・スイッチと、 (2)前記第1および第3の分岐回路に接続され、前記所定の位相から90°の 、または90°の3倍の位相差の信号を第2の出力ノードに選択的に供給する第 2の対のトランジスタ・スイッチとを含み、 前記第1および第2の出力ノードの出力信号が、0°を前記所定の位相として、 0°および90°,90°および180°,180°および270°,および2 70°および0°にそれぞれ対応する90°の位相差で得られる、請求項4記載 の移相回路。 19.前記入力手段、前記出力手段および前記四枝路全通過回路網が、前記トラ ンジスタの形成に適切な半導体領域および前記抵抗およびコンデンサの形成に適 切な絶縁領域を有するモノリシック基板上に組み立てられている、請求項18記 載の移相回路。 20.前記基板材料がヒ化ガリウムである、請求項19記載の移相回路。
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