JPH0146307B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はカツトシート成形装置に関し、カツト
シートを供給ゾーンで掴着して加熱ゾーン、成形
ゾーン、成形品放出ゾーンに順次に移送する装置
に係るものである。

（従来の技術） 本発明に類する従来技術は見当らない。

（発明が解決しようとする問題点） 加熱ゾーン、成形ゾーン、成形品放出ゾーンか
らなる成形装置においては、連続シートと、該シ
ートを間欠移送するクランプチエーンと、連続シ
ートを１シヨツトの成形長さに截断するカツター
とを必要とするため、勢い大形化になる。本発明
はかかる欠陥を除いて、装置を小形化できるよう
にすることを解決しようとする問題点とする （問題点を解決するための手段） 本発明は前項に述べた問題点を解決することを
目的とするもので、カツトシートの供給ゾーン
、加熱ゾーン、成形ゾーン、成形品放出ゾ
ーンを直線形にして順次に設けた機枠の上部に
前記供給ゾーン〜成形ゾーン間の長さを持ち
且つ二つの隣に合つたゾーン間を往復移動する一
対の搬送体を設け、機枠には供給ゾーンにおい
て上下に作動する吸盤装置を設けると共に、搬送
体に供給ゾーン、加熱ゾーン及び成形ゾーン
の夫々において一斉に作動してカツトシートの
両側の耳縁を釈放可能に掴着する第１シートクラ
ンプを設け、加熱ゾーンと成形ゾーンとに第
１シートクランプに掴着されたカツトシートを掴
着換えすると共に、そのシートクランプを第１シ
ートクランプに掴着換えさせる第２シートクラン
プを設置し、供給ゾーンにおいて吸盤装置によ
り吸い上げたカツトシートを第１シートクランプ
により掴着し、成形ゾーンにおいて第２シート
クランプから第１シートクランプに掴着換えした
成形カツトシートを搬送体により成形品放出ゾー
ンに移動させて第１シートクランプ釈放動作と共
に放出することを特徴とするカツトシート成形装
置に係るものである。

本発明の好適な実施例を次に説明する。

（実施例） 第１，２図において１は機枠で、その内部にカ
ツトシートａの供給ゾーン、加熱ゾーン、成
形ゾーンを直線配列によつて設け、機枠１の外
部に各ゾーン〜と直線をなさせた成形品放出
ゾーンを設ける。機枠１内の上方部には供給ゾ
ーンから成形ゾーンまでの長さにした搬送体
２，２を第２図のように一対にして前後に設け
る。各搬送体２は第４，５図に示すように対称形
のＣ形断面にした長い鋼材からなり、上面と下面
とにレール材３，３を固定する。第４，５図は一
方の搬送体２を示したもので、機枠１に固定する
支持板５の多数の軸６に回転自由に嵌めた溝車４
によつてレール材３，３を上方と下方とから挟ん
で支持する。搬送体２，２はカツトシートａの両
側の巾を変更したものを使用するとき、第２，
４，５図の矢線ｘのとおりに移動して一対の間隔
を調整できるようにしたもので、その場合は支持
板５を搬送体２，２と共に移動して機枠１に固定
する。

供給ゾーンの上方部にはその前側と後側に機
枠１間に差渡した軸７に嵌めた前後一対の鎖車８
に掛け渡して搬送体２と平行にした可逆走行の無
端チエン９を設け、その一個所を連結片９ａによ
り搬送体２に固定して隣り合つたゾーンの１ピツ
チに合致するピツチで該搬送体２を往復移動させ
るもので、搬送体２，２の間隔を調整できる構成
にするときは、例えば鎖車８を軸７上でスプライ
ン機構で移動する構成にする。９ａは無端チエン
９の可逆走行装置である。

各搬送体２に第３，４図に例示したように適所
から突出させた複数枚の突出板１１の先端間に第
１シートクランプ１９の固定側クランプ２０を下
向きにして取付けると共に、ラツク１２に噛合う
ピニオン１３と該ピニオンの側面に固定した傘歯
車１４とを軸子１５に嵌める。ラツク１２の取付
棒は搬送体２とほぼ同じ長さにしたもので、搬送
体２の長さ方向両端に取付けたラツク駆動用シリ
ンダ１６，１６に連結して小距離の往復移動を生
じさせピニオン１３を介して傘歯車１４を可逆的
に回転させる。

複数の突出板１１を設け、その各突出板１１に
ラツク１２の取付棒とほぼ同じ長さの回転軸１７
を回転のみ自由に通し、該回転軸１７に傘歯車１
４と噛合うベベルギヤ１８と前記固定側クランプ
２０に下側から近付いて該クランプ２０の下面に
当てたカツトシートａの前後の耳縁を掴着する第
１シートクランプ１９のばね性の可動側クランプ
２１とを固定する。

供給ゾーンには多数のカツトシートａを積重
ねたパレツト２２を定位置に据付け、機枠１には
下降と共にパレツト２２の上方第１位のカツトシ
ートａにつき当つて吸い付けて、第１シートクラ
ンプ１９の固定側クランプ２０の下面に該吸着の
カツトシートａの耳を突当てる複数個の吸盤２３
を設ける。かかる吸盤２３は上方に突出する空気
管２４をシリンダ（図示せず）によつて往復移動
させるもので、かかる吸盤２３は一般的に使用さ
れているから詳細な説明を略す。

加熱ゾーンに、第１シートクランプ１９によ
り掴着されるカツトシートａの上側と下側とに対
応させた上側ヒータ２５と下側シータ２６を設け
る。

成形ゾーンには前記のカツトシートａの下側
において、上昇可能に配置した下型２７又はその
下型２７とカツトシートａの上側に下降可能に配
置した上型（図示せず）を通常通りに設ける。ま
た加熱ゾーンと成形ゾーンとには、第１シー
トクランプ１９に代つてカツトシートａの耳を掴
着する第２シートクランプ３９を各ゾーンごとに
独立させて設置する。第２シートクランプ３９は
第４図に示すように機枠１の上側部分に取付ける
支持板３１に固定した縦方向の略コ字形の装置板
３２に装着するもので、装置板３２の軸３３によ
り支持したクランプシリンダ３４のロツド３５に
軸連結３６を施すと共に、装置板３２の突出アー
ム３２ａの軸３７に軸連結を施した下側レバー３
８に前記した第１シートクランプ１９の可動側ク
ランプ２１のすぐ内側に突出する下側クランプ４
０を取付け、さらに装置板３２の軸４１に嵌めた
上側レバー４２に前記固定側クランプ２０のすぐ
内側に突出する上側クランプ４３を取付けると共
に、下側レバー３８の軸３７より外側に軸連結を
施した反転用リンク４４の上端を上側レバー４２
に軸連結する。

加熱ゾーンと成形ゾーンとには、カツトシ
ートａの前側と後側の耳を上方と下方とから掴着
するシートクランプ５１，５２を設けることもで
きる（第４図参照）。

（本実施例の作用） 本実施例はラツク１２の移動によりピニオン１
３と傘歯車１４を回転させ、ベベルギヤ１８と回
転軸１７とを第４図の矢線ｙの方向に回転して第
１シートクランプ１９の可動側クランプ２１を固
定側クランプ２０から離した状態で搬送体２を無
端チエン９により第１図の位置に移動し、供給ゾ
ーンで吸盤２３を上下に往復移動させ、一枚の
カツトシートａを吸上げて、第１シートクランプ
１９の固定側クランプ２０の下面に当て、ここで
ラツク１２を前記と反対方向に移動し、かつベベ
ルギヤ１８、回転軸１７をｙ方向と反対に回転
し、可動側クランプ２１によりカツトシートａを
固定側クランプ２０に押しつけ掴着したあと、無
端チエン９により搬送体２を第１図の右方向に移
動する。しかるとき供給ゾーンにあつた搬送体
２の部分がカツトシートａと共に加熱ゾーンに
移動して上下のヒータ２５，２６によりシート加
熱がはじまり、それと同時にクランプシリンダ３
４がロツド３５を伸長し下側レバー３８と、第２
シートクランプ３９の下側クランプ４０を第４図
二点鎖線の位置から実線位置に移動してカツトシ
ートａの下面を押え、同時に反転用リンク４４を
介し上側レバー４２を内側方向に僅かに押して揺
動させ、二点鎖線の位置にあつた上側クランプ４
３を実線位置に移動して第２シートクランプ３９
によりカツトシートａを掴着し、続いてラツク１
２が本実施例の頭初に説明したように移動し、既
述のように回転軸１７を矢線ｙの方向に回転し、
可動側クランプ２１によるカツトシートａの掴着
を釈放する。それに続いて無端チエン９により搬
送体２が第１図のように移動する。

加熱ゾーンでカツトシートａの加熱時間が終
るころ、供給ゾーンで既述のように吸盤２３に
より吸着して上昇させたカツトシートａを第１シ
ートクランプ１９により掴着するのと同調し、加
熱ゾーンでも加熱が進んであるカツトシートａ
の第２シートクランプから第１シートクランプ１
９による掴着の動作が同時に行われ、続いてクラ
ンプシリンダ３４のロツド３５の収縮が制御さ
れ、下側クランプ４０と上側クランプ４３の前記
と反対の動作によりカツトシートａを釈放する。
このとき搬送体２が既述のように第１図の右方向
に移動し、第１シートクランプ１９によつて掴着
して加熱が完了したカツトシートａを成形ゾーン
に送り、この位置でも既述と同じに第２シート
クランプ３９によるカツトシートａの掴着、第１
シートクランプ１９のシート釈放が行われ成形が
施され、搬送体２は左方向に戻り成形サイクルの
終りに、供給ゾーンでカツトシートａを第１シ
ートクランプ１９により掴着するのと全く同調し
て成形ゾーンでも成形を終つたカツトシートａ
を掴着し、それに続いて該ゾーンにおいても既
述したとおりに第２シートクランプ３９によるカ
ツトシートａの釈放を生じ、続いて搬送体２が第
１図右方向に移動すると該搬送体２は成形品放出
ゾーンに突出し、前記した第１シートクランプ
１９の釈放動作と共に落下させて放出する。

（本発明の作用） 本発明は加熱サイクルに合わせて搬送体２を、
隣り合つたゾーンの１ピツチに合致する往復移動
を生じさせ、かつ搬送体２の第１シートクランプ
１９と加熱ゾーン及び成形ゾーンに夫々設け
た第２シートクランプ３９とによりカツトシート
ａの掴着換えを生じさせる構成になり、供給ゾー
ンで第１シートクランプ１９により掴着したカ
ツトシートａを加熱ゾーン、成形ゾーン及び
成形品放出ゾーンに、前記加熱サイクルのタイ
ミングを合わせて順次に移動できる構成とし、か
つ第１シートクランプ１９と第２シートクランプ
３９のシート掴着換えの作用を生じさせる。

（効果） 本発明は前記した発明の作用を生じさせ得るも
のであるから、カツトシートａを直線に配列され
た供給ゾーンで掴着し、加熱ゾーン、成形ゾ
ーン、成形品放出ゾーンに歩進させるもの
で、シート成形装置を小形にできると共に、カツ
トシートａの加熱ゾーン以下のゾーンへの歩進
移動を軽快にできる効果をもつ。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明の実施例を示し、第１図は側
面図、第２図は平面図、第３図は搬送体２の一部
と第１シートクランプ１９の一部の平面図、第４
図は第２シートクランプ３９の拡大側面図、第５
図は搬送体２、回転軸１７等の断面図であつて溝
車４を併せて示す。 ａ→カツトシート、Ｉ→供給ゾーン、→加熱
ゾーン、→成形ゾーン、→成形品放出ゾー
ン、ｘ→矢線（巾調整）、１→機枠、２→搬送体、
３→レール材、４→溝車、１１→突出板、１２→
ラツク、１３→ピニオン、１４→傘歯車、１７→
回転軸、１８→ベベルギヤ、１９→第１シートク
ランプ、２３→吸盤、３２→装置板、３９→第２
シートクランプ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ カツトシートの供給ゾーン、加熱ゾーン
   、成形ゾーン、成形品放出ゾーンを直線形
   にして順次に設けた機枠の上部に前記供給ゾーン
   〜成形ゾーン間の長さを持ち且つ二つの隣り
   合つたゾーン間を往復移動する一対の搬送体を設
   け、機枠には供給ゾーンにおいて上下に作動す
   る吸盤装置を設けると共に、搬送体に供給ゾーン
   、加熱ゾーン及び成形ゾーンの夫々におい
   て一斉に作動してカツトシートの両側の耳縁を釈
   放可能に掴着する第１シートクランプを設け、加
   熱ゾーンと成形ゾーンとに第１シートクラン
   プに掴着されたカツトシートを掴着換えすると共
   に、そのシートクランプを第１シートクランプに
   掴着換えさせる第２シートクランプを設置し、供
   給ゾーンにおいて吸盤装置により吸い上げたカ
   ツトシートを第１シートクランプにより掴着し、
   成形ゾーンにおいて第２シートクランプから第
   １シートクランプに掴着換えした成形カツトシー
   トを搬送体により成形品放出ゾーンに移動させて
   第１シートクランプ釈放動作と共に放出すること
   を特徴とするカツトシート成形装置。