JPH0145335Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、窓枠の室外側に面格子を備え且つ窓
枠の室内側に障子を備えてなる窓装置に関する。

（従来の技術） 上記のような窓装置において窓枠室外側の面格
子を非常時に室内側から取り外すことができるよ
うにした窓装置は実開昭57−82596号公報、実開
昭54−94052号公報あるいは実開昭53−10147号公
報によつて既に知られている。

上記実開昭57−82596号公報に開示されている
窓装置は、窓枠室内側の障子を引違い障子とし、
窓枠室外側面格子の左右両端部を、それぞれ窓枠
に離脱可能に係着する係着機構によつて窓枠に係
着し、この係着機構の操作部を室内側より操作し
てその係着状態を解除することにより、面格子全
体を窓枠から取外すようにしている。また、実開
昭54−94052号公報に開示されている窓装置は、
窓枠室内側障子を引違い障子とし、窓枠室外側面
格子の上下いずれか一方の端部を窓枠に離脱可能
に係嵌し且つ他方の端部を窓枠に離脱可能に係着
する係着機構により、係着して、その操作部を室
内側から係着解除操作することにより上記他方の
端部を離脱させたあと、その端部を室外側へ押し
倒しながら上記一方の端部を離脱させることによ
つて、面格子全体を窓枠から取外すようにしてお
り、更に実開昭53−10147号公報の窓装置は上記
実開昭54−94052号公報のものとほぼ同様であつ
て、窓枠室内側面格子の上下両端部をそれぞれ係
着機構によつて離脱可能に係着している。

（考案が解決しようとする課題） 上記のような従来の窓装置にあつては、窓枠室
内側の障子が引戸障子となつていてその開放時に
は窓枠室内側の左右いずれかの端部あるいはその
両端部が開放されるから、面格子の隙間から室内
側へ手が届くような場合にその引戸障子が開放状
態となつているときには、係着機構の操作部を室
外側から解錠操作されるおそれがあるという防犯
上の問題点があつた。

本考案の上記の問題点を解決したものである。

（課題を解決するための手段） 本考案の窓装置においては、窓枠室外側の面格
子は、その左右いずれかの端部を窓枠に蝶番によ
り枢着して室外側に開放可能な外開き面格子と
し、室枠室内側の障子は、前記外開き面格子の自
由端部と対応する側の端部を窓枠に蝶番により枢
着して室内側へ開放可能な障子とし、且つこの内
開き障子の枢着端部近傍の窓枠に、前記外開き面
格子を開放不可能なように固定するための旋錠装
置を室内側からのみ解錠可能に取付けてなること
を特徴としている。

（実施例） 以下この考案の一実施例を図面によつて説明す
ると、実施例は家屋１から室外側に張出して取付
けた出窓２に開放可能な面格子３を取付けたもの
であるが、勿論この構造に限定されることはな
い。第１図において２ａ，２ｂおよび２ｃはそれ
ぞれ出窓２を構成する屋根パネル、側壁パネルお
よび地板パネルで、面格子３は第２図に関し、そ
の左側の端部３ａにおいて蝶番４によつて側壁パ
ネル２ｂに枢着され、室外側に開放可能に取付け
られている。

そして第２図で明らかなように面格子３の室内
側には、この面格子３の端部３ａ（枢着端部）と
は反対側の端部５ａ、つまり面格子３の自由端部
と対応する側の端部５ａにおいて窓枠７に蝶番６
により室内側へ開放可能に枢着された内開き障子
５が設けられている。

しかして内開き障子５の上記端部５ａ（枢着端
部）近傍の窓枠７、即ち第２図に示すように窓枠
７を構成する縦枠７ａには、面格子３に係合して
これを定位置に固定する旋錠装置８が取付けられ
る。

この旋錠装置８は、第３図に示すように、縦枠
７ａの中空部を利用してこれにビス９によつて一
対のブラケツト１０ａ，１０ｂを取付け、このう
ち室内側のブラケツト１０ａに板ばね１１によつ
て弾力的に支持されながら上下に摺動自在な操作
レバー１２を取付け、室外側のブラケツト１０ｂ
に、枢軸１３を中心に上下に揺動自在な鎌錠１４
を枢着し、該鎌錠１４は、縦枠７ａに穿設した切
欠孔１５から室外側に突出し、面格子３に設けた
錠孔１６に係嵌し、面格子３を定位置に固定（旋
錠）するようになつている。また、操作レバー１
２の先端部１２ａは２又状になつており、２又状
先端部１２ａが鎌錠１４に突設したピン１７に係
合するようになつており、したがつて室内側から
操作レバー１２の操作部１２ｂを上下に操作する
ことによつて鎌錠１４が面格子３の錠孔１６に対
し前述のように旋錠または解錠できるようになつ
ている。

したがつて面格子３の隙間Ｓ（第２図）から室
内側に手を自由に挿入することができても、内開
き障子に遮断されて旋錠装置８に手が届かない
し、たとえ内開き障子５が第２図一点鎖線に示す
ように室内側に開放されていても、手が障子５の
先端部５ｂを経由して基端部５ａ付近に設けた旋
錠装置８に届くことは勿論不可能であるからこれ
を解錠操作することはできない。

第４図は、この考案の他の実施例を示すもの
で、前記実施例にあつては、内開き障子５は片開
きタイプのものであるが、この実施例にあつては
一対の内開き障子５′，５′がそれぞれ蝶番６′，
６′によつて室内側に開くよう枢着された所謂観
音開きタイプのもので、この場合には面格子３′
の枢着端部側と反対側になる片方の開き障子５′
の枢着端部５′ａ近傍の窓枠７′（即ち縦枠７′ａ）
に旋錠装置８′を設ければよい。

（考案の効果） 本考案の窓装置は、窓枠室外側の面格子は、そ
の左右いずれかの端部を窓枠に蝶番により枢着し
て室外側に開放可能な外開き面格子であり、室枠
室内側の障子が、前記外開き面格子の自由端部と
対応する側の端部を窓枠に蝶番により枢着して室
内側へ開放可能な障子であつて、この内開き障子
の枢着端部近傍の窓枠に、前記外開き面格子を開
放不可能なように固定するための旋錠装置を室内
側からのみ解錠可能に取付けてなるものであるた
め、非常時に室内側から施錠装置を解錠操作して
面格子を簡単に開放することができる一方、窓枠
室内側の内開き障子が開放された状態において
も、この内開き障子が障害となつて室外側から施
錠装置の操作部を解錠操作することは不可能であ
り、したがつて面格子を開放されることがなく防
犯上きわめて有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例の外観斜視図、
第２図は同横断平面図、第３図は第２図における
−線断面図、第４図は他の実施例を示す横断
平面図である。 ３，３′……面格子、５，５′……内開き障子、
５ａ，５′ａ……内開き障子における蝶番によつ
て枢着されている側の端部（枢着端部）、６，
６′……蝶番、７，７′……窓枠、８，８′……旋
錠装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窓枠室外側に面格子を設け、窓枠室内側に障子
   を設けてなる窓装置において、前記面格子は、そ
   の左右いずれかの端部を窓枠に蝶番により枢着し
   て室外側に開放可能な外開き面格子とし、前記障
   子は、前記外開き面格子の自由端部と対応する側
   の端部を窓枠に蝶番により枢着して室内側へ開放
   可能な障子とし、且つこの内開き障子の枢着端部
   近傍の窓枠に、前記外開き面格子を開放不可能な
   ように固定するための旋錠装置を室内側からのみ
   解錠可能に取付けてなることを特徴とする窓装
   置。