JPH0145142B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、レーザー等を光源として、円盤状記
録媒体（以下デイスクと称す）上に情報を記録あ
るいは再生する光学式記録再生装置のピツクアツ
プ装置に関するもので、特にデイスクの面振れ等
により発生するフオーカスずれを補正するフオー
カシング制御と、デイスクの偏心等に伴なうトラ
ツキングずれを補正するトラツキング制御あるい
は、モータの回転変動等に起因するジツターを補
正する光ピツクアツプ装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 近年、ビデオデイスク、DAD、光デイスクフ
アイル等光学式記録再生装置の実用化に伴なつて
光ピツクアツプ装置の小型化、高性能化の必要性
が、高まつてきている。

以下に従来の光ピツクアツプ装置について説明
する第１図は、従来の光ピツクアツプ装置の断面
図である。１は半導体レーザー、３は反射ミラ
ー、４は対物レンズ、５はデイスク、６はレンズ
鏡筒、７ａ，７ｂはトラツキング駆動コイル、８
ａ，８ｂはトラツキング駆動磁気回路、９はフオ
ーカシング駆動コイル、１０はフオーカシング駆
動磁気回路、１１，１２は弾性支持部材を示して
おり、２は光軸を示している。

以上のように構成された従来の光ピツクアツプ
装置について、以下その動作について説明する。

トラツキング誤差検出回路（図示せず）から、
トラツキング補正電流が、トラツキング駆動コイ
ル７ａ，７ｂに加わると、トラツキング駆動磁気
回路８ａ，８ｂとの間にフレミングの左手の法則
に基ずく電磁気力が発生し、対物レンズ４は、図
中のＸ―Ｘ方向に弾性支持部材１１，１２の弾性
力とつり合う形で移動して、トラツキング制御が
行なわれる。

同様に、フオーカシング制御は、フオーカシン
グ駆動コイル９とフオーカシング駆動磁気回路１
０間に発生する電磁気力によつて行なわれる。

しかしながら、上記の構成では、トラツキング
とフオーカシングの各々のコイルと磁気回路が、
分離独立して設置され、また各々の磁気回路が完
全に閉路を構成しているため部品点数が増加する
だけでなく、第１図中に示した、フオーカシング
移動のための空隙ａ，ｂ，ｃ，ｄを必要とし、光
ピツクアツプ装置の高さが、大きくなる。従つ
て、光学式記録再生装置全体の薄形化が困難とな
る。

また、磁気回路８ａ，８ｂ、磁気回路１０のＸ
―Ｘ方向、すなわちデイスク５の半径方向の寸法
が大きいため、デイスク５の内周部を有効に、使
えないといつた欠点を有している。

発明の目的 本発明は、上記従来の問題点を解消するもの
で、光ピツクアツプ装置を薄型化し、光学式記録
再生装置全体の薄型化を計らんとするものであ
る。デイスクの内周部を有効利用できるよう光ピ
ツクアツプ装置をそのデイスク半径方向の寸法を
小型化することを目的とする。

発明の構成 本発明は、光ビームを配線媒体上に集光する対
物レンズと、この対物レンズを収納するレンズ鏡
筒と、略三角形状に巻いた少なくとも１対のコイ
ルとを有し、この少なくとも１対のコイルを前記
レンズ鏡筒に、前記対物レンズ光軸をはさみ各々
のコイル軸が略一致するよう接合するとともに、
略三角形状のコイルの２つの斜辺のそれぞれに
各々その異極性の磁極が対向し、かつ略三角形状
のコイルの底辺にも磁極が対向するよう配された
磁石ユニツトとを有する構成としたことにより、
各方向独立の駆動ユニツトを設ける従来例と比較
して、光ピツクアツプ装置を薄型化でき、その結
果、光学式記録再生装置全体の薄型化を実現する
ものである。

また、上記の駆動ユニツトは、駆動コイルと、
磁石が対向配置されているため、光ピツクアツプ
装置のデイスク半径方向に寸法を小さくできる。
従つて、デイスク内周部を有効に利用できるもの
である。

実施例の説明 第２図は、本発明の第１の実施例の断面図であ
る。第２図中の３，４，５，６，１１，１２は、
第１図と同じものを示している。１３ａは第１の
駆動コイル、１３ｂは第２の駆動コイル、１４ａ
は第１の磁石ユニツト、１４ｂは第２の磁石ユニ
ツト、１５ａは第１のヨーク、１５ｂは第２のヨ
ーク、１６は光ピツクアツプ全体の筐体。またＸ
―Ｘ方向はデイスク５の半径方向、Ｙ―Ｙ方向は
デイスクの接線方向、Ｚ―Ｚ方向はデイスク５の
厚み方向を示している。

第３図は第１コイル１３ａ、第２のコイル１３
ｂの形状及び構成を示した斜視図である。第５図
は本発明の第１の実施例に用いる弾性支持部材１
１，１２の平面図である。

第２図〜第５図を用いて、本発明の第１の実施
例の構成を説明する。

第１及び第２の駆動コイル１３ａ，１３ｂは
各々底辺２０ａ，２０ｂと各々略二等辺を形成す
る２１ａ，２２ａ，２１ｂ，２２ｂからなる略同
一形状の二等辺三角形状であり、第１の駆動コイ
ル１３ａに対して、第２の駆動コイル１３ｂは倒
立して、レンズ鏡筒６に固着されている。また、
各々のコイル軸方向はＸ―Ｘ方向と略一致してい
る。

第１及び第２の磁石ユニツト１４ａ，１４ｂ
は、第４図に示したように、Ｎ極が駆動コイル１
３ａ，１３ｂ側を向いている磁石１４ａ，１４
a′，１４ｂ，１４b′及びＳ極が駆動コイル１３
ａ，１３ｂ側を向いている磁石１４ｃ，１４c′か
ら各々構成されている。

従つて磁石１４ａ，１４a′からの磁界は、各々
駆動コイル１３ａ，１３ｂの底辺２０ａ，２０ｂ
を横切る。また、磁石１４ｂ，１４ｃが作る磁界
及び磁石１４b′，１４c′が作る磁界は、駆動コイ
ル１３ａ，１３ｂの二等辺斜辺２１ａ，２２ａ及
び２１ｂ，２２ｂを鎖交する。

また、対物レンズ４に収納したレンズ鏡筒６
は、弾性支持部材１１，１２によつてＺ―Ｚ方向
及びＸ―Ｘ方向に移動自在に支持されている。そ
の弾性支持部材１１，１２は共に、第５図に示し
た形状である。

次に第６図と第７図を用いて本発明の第１の実
施例についてその動作を説明する。

第６図は駆動コイル１３ａ，１３ｂに流れる電
流と鎖交する磁界の関係を示した図である。添字
Ｎ，Ｓは磁極を示し添字Ｉ，I′は各々駆動コイル
１３ａ，１３ｂを流れる電流を示している。

第７図は第６図に示した向きに電流が流れてい
る時に、駆動コイル１３ａ，１３ｂの各辺に発生
する駆動力をベクトル表示している。

Fa，Fa′は底辺２０ａ，２０ｂに発生する駆動
力をFb，Fb′は辺２１ａ，２１ｂに発生する駆動
力、Fc，Fc′は１３ｃ，１３c′に発生する駆動力
をを各々示し、Ｆ，F′は駆動コイル１３ａ，１３
ｂに発生する合成駆動力を各々示している。

第７図に示した様に、合成駆動力Ｆ，F′はＸ―
Ｘ方向とＺ―Ｚ方向の両成分を有している。

従つて、駆動コイル１３ａ，１３ｂに流す電流
Ｉ，I′の値を選定することにより、合成駆動力
Ｆ，F′のベクトル和を任意の値に設定し、Ｘ―Ｘ
方向とＺ―Ｚ方向の分力すなわち、トラツキング
駆動力とフオーカシング駆動力の値を任意に与え
ることができる。

この様にして与えた駆動力と弾性支持部材１
１，１２の弾性力とがつり合つて、対物レンズ４
が変位し所望のトラツキング制御とフオーカシン
グ制御が行なわれる。

以上の様に、１つの駆動コイルから、トラツキ
ング制御とフオーカシング制御の両駆動力を得る
様にした事で、光ピツクアツプの薄型化が計れ
る。また、駆動コイル１３ａ，１３ｂを鎖交する
磁界を与える磁石ユニツト１４ａ，１４ｂを駆動
コイル１３ａ，１３ｂと対向するよう設けたこと
により、光ピツクアツプのデイスク半径方向の寸
法を小型化できる。

従つて、光学式記録再生装置全体の薄型化が実
現できる。また、デイスクの内周部まで、有効に
使用できる。

本発明の第２の実施例を第８図を用いて説明す
る。第８図は、第２の実施例の駆動ユニツトの平
面図である。図中の１７，１７′は駆動コイル１
３ａ，１３ｂと同じく略二等辺三角形状の駆動コ
イルであり、１８，１８′は各々磁石ユニツト１
４ａ，１４ｂと同一構成の磁石ユニツトで有り、
この磁石ユニツト１４ａ，１４ｂと同じくその発
生する磁界が、駆動コイル１７，１７′を鎖交す
る。

駆動コイル１３ａ，１３ｂのコイル軸方向はＸ
―Ｘ方向と、駆動コイル１７，１７′のコイル軸
方向はＹ―Ｙ方向と略一致するよう構成されてい
る。

以上の様に構成することで、駆動コイル１３ａ
と１３ｂで、フオーカシング制御とトラツキング
制御の駆動力を、駆動コイル１７，１７′でフオ
ーカシング制御とジツター補正の駆動力を発生す
ることができる。

従つて、トラツキング制御、ジツター補正制御
フオーカシング制御の３軸制御が可能な光ピツク
アツプにおいても、第１の実施例と同じ効果を得
られる。

発明の効果 本発明の光ピツクアツプ装置は、１対の三角形
状の駆動コイルと、それを鎖交する磁界を発生す
る磁石ユニツトとを設ける事により、光ピツクア
ツプ装置の薄型化、デイスク半径方向の小型化が
でき光学式記録再生装置全体の薄型化、デイスク
内周部の有効利用を実現できその実用効果は大き
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例のピツクアツプ装置の断面図、
第２図は本発明の第１の実施例のピツクアツプ装
置の断面図、第３図は本発明の第１の実施例にお
ける駆動コイル部の斜視図、第４図は本発明の第
１の実施例における磁石ユニツト部の斜視図、第
５図は本発明の第１の実施例における弾性支持部
材の平面図、第６図及び第７図は本発明の第１の
実施例の動作説明図、第８図は本発明の第２の実
施例のピツクアツプ装置の平面図である。 ４……対物レンズ、５……デイスク、１１，１
２……弾性支持部材、１３ａ，１３ｂ……駆動コ
イル、１４ａ，１４ｂ……磁石ユニツト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 光ビームを記録媒体上に集光する対物レンズ
   と、この対物レンズを収納するレンズ鏡筒と、略
   三角形状に巻いた少なくとも１対のコイルとを有
   し、この少なくとも１対のコイルを前記レンズ鏡
   筒に、前記対物レンズ光軸をはさみ各々のコイル
   軸が略一致するよう接合すると共に、前記略三角
   形状コイルの２つの斜辺のそれぞれに各々その異
   極性の磁極が対向し、かつ前記略三角形状コイル
   の底辺にも磁極が対向するよう配された磁石ユニ
   ツトとを有することを特徴とする光ピツクアツプ
   装置。 ２ １対の略三角形状コイルを、一方の三角形状
   コイルに対して他方の三角形状コイルが倒立する
   ようレンズ鏡筒に接合し、かつ各々の三角形状コ
   イルに対向する磁石ユニツトを前記一対の三角形
   状コイルのコイル軸と対物レンズ光軸の交点に関
   して点対象となるよう配置したことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の光ピツクアツプ装
   置。 ３ 少なくとも１対の三角形状のコイルを略二等
   辺三角形状に構成した事を特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載の光ピツクアツプ装置。