JPH0142823Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はオートリバース式カセツトテープレコ
ーダのテープエンド表示装置に関するもので、さ
らに詳述すると、テープ走行方向に応じてその供
給側リールのテープ巻量が少なくなつたことを表
示するためのテープエンド表示に関するものであ
る。

従来よりカセツトテープレコーダにおいてはカ
セツトハーフ内のテープ量を表示するためカセツ
トハーフ略中央の透視窓と対向するテープレコー
ダ本体側に発光窓あるいは着色した表示板等を配
し、カセツトハーフの透視窓よりテープの残量を
観察し易くしているのが常である。しかしなが
ら、上述のテープ量表示装置においてはテープの
巻き径の外周が判別できるのみで、テープ終端に
近づいてテープ残量がわずかになつたことを検知
することは難しく、テープ終端に際し、テープの
交換あるいはフエードアウト等の操作のタイミン
グを失う等の不都合があつた。

本考案は上述した欠点を除去してテープ残量が
少なくなつたことを明確に表示するとともに、こ
の表示をオートリバーステープレコーダに応用
し、各テープ走行方向に応じてその供給側となる
側においてテープエンドを表示できるようにした
テープエンド表示装置を提供するものである。

以下、図面を参照して本考案をその実施例につ
いて詳述する。

第１図ａ，ｂはそれぞれ本考案の一実施例を示
す平面図、側面図で、図において、シヤーシ１上
にはそれぞれフライホイールFA，FBと同軸かつ
一体に回転するように固定され磁気テープ（図示
せず）を右、左方向へと移送すべく常時回転する
キヤプスタン２Ａ，２Ｂや配されるとともにそれ
らのキヤプスタン２Ａ，２Ｂに圧接して磁気テー
プ（図示せず）を移送するためのピンチローラ
PA，PBをそれぞれ備えたピンチローラレバー３
Ａ，３Ｂが軸４Ａ，４Ｂをもつて回動自在に配さ
れている。

両ピンチローラレバー３Ａ，３Ｂ間には録再ヘ
ツドRP、右、左テープ走行方向に対応する消去
ヘツドEA，EBが上下摺動自在となるように配さ
れている（その摺動手段については図示せず）。
キヤプスタン２Ａ，２Ｂの上方にはプーリ６Ａ，
６Ｂを摩擦結合せる状態で回転するリール軸５
Ａ，５Ｂが回転自在に配されている。

両リール軸５Ａ，５Ｂ間にはテープカセツトＣ
を装着した際カセツトの透視窓に対向し、テープ
残量を表示せしめるためのテープ量表示部７が形
成されている。テープ量表示部７は透孔でも透明
部を後方より発光素子で照明するようなものでも
よい。

一方、リール軸５Ａ，５Ｂ間にはリール軸５
Ａ，５Ｂを駆動するめのモータＭが配されてお
り、その機構は第１図ｃに示すように、モータＭ
の回転軸M₁にプーリ８、フリクシヨン部材１３、
一端にレバー１４と係合する係合部１１ａを形成
したピン１１を有し他端にプーリ８と常時転接す
るプーリ１２を備えたレバー１０、レバー１０と
プーリ８をフリクシヨン部材１３を挾んで圧接す
るコイルパネＳ、バネ受け片９が順次配されてお
り、プーリ８とバネ受け片９はモータ軸M₁と一
体に回転し、レバー１０はフリクシヨン部材１３
とコイルバネＳによる摩擦力をもつてプーリ８と
同一回転方向に回動するようになされている。

したがつてモータＭの回転方向によりプーリ１
２が回転しながらレバー１０が回動し、モータＭ
が反時計方向に回転したときは、プーリ１２を時
計回りに回転するとともにレバー１０を反時計回
りに回動してプーリ１２をリール軸５Ａのプーリ
６Ａに圧接し、これを反時計回りに回転してテー
プを巻き取ることができる。

またモータＭが時計回りに回転したときは、プ
ーリ１２を反時計回りに回転するとともにレバー
１０を時計回りに回動してプーリ１２をリール軸
５Ｂのプーリ６Ｂに圧接し、これを時計回りに回
転してテープ巻き取ることができる。

尚、プーリ８上方にはテープエンド表示レバー
１４が配されており、このレバーは一端をシヤー
シ１上に配されたピン１５に回動自在に枢着さ
れ、他端に前記透孔７と異なる色彩等を施すこと
によりテープエンド表示を明瞭にしたテープエン
ド表示部が形成され、その長孔１４ａに前記レバ
ー１０上のピン１１の係合部１１ａを挿入するこ
とにより常にレバー１０の回動方向とは逆の方向
に軸１５を中心に回動するようになされている。

上述の構成により、テープレコーダが第１図ａ
に示すように、モータＭが反時計回りに回転し、
レバー１０が反時計回りに回動してリール軸５Ａ
を反時計回りに回転しているテープ右方向走行状
態では、テープエンド表示レバー１４は時計回り
に回動して先端のテープエンド表示部１４ｂが透
孔７の左端に位置され、磁気テープ（図示せず）
がリール軸５Ａに巻き取られリール軸５Ｂ側のテ
ープ巻き径が小となつた際、透光７内にて異なる
色彩（例えば赤色、黄色等）が露呈し、テープエ
ンドであることを表示する。またレバー１０が時
計回りに回動してリール軸５Ｂを時計回りに回転
しているテープ左方向走行状態においては、テー
プエンド表示レバー１４は反時計回りに回動して
そのテープエンド表示部１４ｂを透孔７内右端に
位置せしめ、上述のテープ右方向走行状態と同様
に、このテープ走行方向におけるテープエンド表
示を明確に行なうことができるものである。

第２図ａ，ｂは本考案の他の実施例を示すもの
で、上述の第１の実施例と同一箇所については同
一符号で示すものであるが、シヤーシ上に植立し
たピン１７に一端を枢着された略三角形状のテー
プエンド表示板１６の遊端の辺１６ｃの両端に透
孔７と異なる色彩を有するテープエンド表示部１
６ａ，１６ｂを形成し、辺１６ｃの略中央に形成
された切欠１６ｄ内にプーリ８ａと摩擦結合して
回動するレバー１８上に枢着されたプーリ１２の
回転軸の延長１９を係合させることにより前記テ
ープエンド表示板１６をモータＭの回転方向に応
じて回動し、テープエンド表示を行なうようにな
されており、第１の実施例と全く同様の効果を得
ることができる。

以上述べたように、本考案のテープエンド表示
装置は、オートリバーステープレコーダにおいて
そのテープ走行方向に応じたテープエンド表示を
行なうため、カセツトテープレコーダ本体のテー
プ量表示部に相当する部分に、該テープ量表示部
内において明確に識別できる着色を施した部材を
各テープ走行方向において常に供給リール側とな
る方向へと切り換え、移動せしめるようにしたの
で、各テープ走行方向に応じて常にそのテープエ
ンド表示をすべき供給側リール台のテープ巻量が
少なくなつた際テープ量表示部内において異なる
色彩を呈し、テープエンドに近づいたことを表示
することができる。さらに上述の切り換え動作を
リバース動作に関係する例えばテープ走行方向に
応じて回転方向を変化するアイドラ等を有効に利
用して行なつているので、切り換え動作も確実
で、構成も簡単である等、その実益は大なるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂ，ｃはそれぞれ本考案の一実施例
を示す平面図、側面図、要部の斜視図であり、第
２図はａ，ｂは本考案の他の実施例を示す平面
図、側面図である。 符号の説明、７……テープ量表示部、１４……
テープエンド表示レバー、１４ｂ……テープエン
ド表示部、１５……テープエンド表示板、１５
ａ，１５ｂ……テープエンド表示部、Ｍ……モー
タ、Ｃ……カセツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カセツトのテープ透視窓に対向する本体側にテ
   ープ量表示部を有するオートリバース式カセツト
   テープレコーダにおいて、前記テープ量表示部内
   に位置する部分に前記テープ表示部の色と異なる
   色彩を施したテープエンド表示部を形成したテー
   プエンド表示部材を設け、該テープエンド表示部
   材をリール台を回転制御するアイドラ、プーリ等
   の伝動部材の回転方向に応じてその移動方向を制
   御し、そのテープエンド表示部が各テープ走行方
   向に対して常に前記テープ量表示部内の供給側と
   なる端部に位置するようになすことにより、いず
   れのテープ走行方向においてもテープエンドを表
   示できるようにしたことを特徴とするテープエン
   ド表示装置。