JPH0141521Y2 - - Google Patents

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JPH0141521Y2
JPH0141521Y2 JP1983142862U JP14286283U JPH0141521Y2 JP H0141521 Y2 JPH0141521 Y2 JP H0141521Y2 JP 1983142862 U JP1983142862 U JP 1983142862U JP 14286283 U JP14286283 U JP 14286283U JP H0141521 Y2 JPH0141521 Y2 JP H0141521Y2
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movable base
end position
cylinder
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cutting
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Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、切削工具を保持する刃物台に関する
ものであり、特にNC制御により一平面内で互い
に交差する2方向に移動させられるNCスライド
上に固定して使用されるNC旋盤用刃物台に関す
るものである。
従来技術 一般にNC旋盤においては、上記のように一平
面内で移動させられるNCスライド上に複数の刃
物台が固定され、それら刃物台にそれぞれ切削工
具が取り付けられる。複数の刃物台および切削工
具を設置するのは、被切削物(ワーク)の異なる
部位に対する切削あるいは異なる形態の(例えば
荒加工と仕上げ加工とのように)切削を次々と連
続して行うためであるが、ある切削工具が切削を
行つているときに他の切削工具がワークやそれを
保持している部材と干渉しては困るため、干渉し
ないだけの間隔をとつて刃物台を複数配置しなけ
ればならない。刃物台間の間隔を大きく取ると、
必然的にNCスライドとして大形のものを要し、
また刃物台をワークの切削部位に持ち来たすため
のスライドストロークも大きくなつてサイクルタ
イムの増大につながる。一方、サイクルタイム短
縮のためにNCスライドの数を増やしたりするこ
とも行われているが、それでは設備費等の面から
不利を免れない。
そこで、特公昭56−45724号において、NCス
ライド上に複数の刃物台を配設するに際し、それ
ら刃物台を個々に後退端位置と前進端位置とに移
動させ得る移動台を含むものとすることが提案さ
れている。複数の移動台を通常は後退端位置に保
ち、任意の移動台を前進端位置へ移動させて、そ
の位置で切削を行わせるようにすれば、他の移動
台およびそれに保持された切削工具がワークおよ
びそれを保持している部材と干渉する恐れがなく
なる。したがつて、複数の移動台を互いに近接さ
せて配置することが可能となり、NCスライドの
小形のもので済み、スライドストロークも小さく
なつて、サイクルタイムの短縮が可能となるので
ある。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、このNC旋盤用刃物台にも、ま
だ改善すべき点が残されている。すなわち、移動
台の前進端位置における取付剛性が不足しがちで
あり、かつ、移動台を迅速に交換することができ
ないという問題が残されているのである。
移動台は移動台駆動装置により前進端位置へ移
動させられるのみで、その位置においてNCスラ
イドにクランプされるようにはなつていないた
め、移動台に取り付けられた切削工具によつて切
削が行われる際、移動台のNCスライドに対する
微少なずれが生じ、あるいは移動台および切削工
具に振動が生じ易く、加工精度の低下につながる
恐れがあるのである。また、移動台に対する切削
工具の取付けを機外のプリセツト装置において予
め行つておき、切削工具を移動台ごと交換すれ
ば、切削工具の交換時間を短縮してNC旋盤の稼
動率を向上させ得るのであるが、移動台が容易に
脱着し得る構造とはなつていないため、切削工具
の交換に長時間を要し、稼動率が低下することを
避け得ないのである。
本考案は、以上の事情を背景として、移動台を
前進端位置において強固にNCスライドに固定す
ることができ、かつ、移動台を容易に脱着し得る
NC旋盤用刃物台を得ることを課題として為され
たものである。
課題を解決するための手段 そのために、本考案に係るNC旋盤用刃物台
は、(a)直線的で前記一平面にほぼ平行な案内レー
ルを備え、前記NCスライドに固定される本体
と、(b)切削工具取付部を備え、前記案内レール上
に配設された移動台と、(c)第一シリンダを備えて
前記移動台と前記本体との間に設けられ、該第一
シリンダの作動に基づいて移動台を前記案内レー
ルに沿つて前進端位置と、後退端位置と、該後退
端位置から更に後退した取外し位置とに移動させ
る移動台駆動装置と、(d)前記本体に、前記案内レ
ールの長手方向の位置不変に、かつ、クランプ位
置とアンクランプ位置とに移動可能に設けられ、
クランプ位置において、前記前進端位置にある移
動台を前記本体に引き付けて固定するとともに、
アンクランプ位置において、前記移動台が前記前
進端位置から前記後退端位置までの範囲にある状
態では該移動台が前記案内レールから一定小距離
以上浮き上がることを防止する状態で移動台に係
合し、かつ、該移動台が前記取外し位置まで後退
した状態では該移動台に係合せず、該移動台の前
記本体からの取外しを許容するクランパと、(e)第
二シリンダを備え、該第二シリンダの作動に基づ
いて前記クランパを前記クランプ位置とアンクラ
ンプ位置とに移動させるクランパ駆動装置とを含
むように構成される。
作 用 上記のように構成されたNC旋盤用刃物台にお
いては、複数の移動台が通常は後退端位置に維持
され、現に切削に使用される移動台のみが移動台
駆動装置により前進端位置へ移動されられる。こ
の際には、クランパはクランパ駆動装置によりア
ンクランプ位置に保たれているが、その状態にお
いても、移動台との係合により、移動台が案内レ
ールから一定小距離以上浮き上がることを防止す
るため、移動台がNCスライドから離脱すること
はない。
移動台が前進端位置へ移動させられた状態で、
クランパがクランパ駆動装置によりクランプ位置
へ移動させられ、移動台を本体側(NCスライド
側)へ引きつけて固定する。
また、切削工具の交換が必要となつた場合に
は、移動台駆動装置により移動台が通常使用時に
おける後退端位置から更に後退した取外し位置へ
移動させられる。この取外し位置においてはクラ
ンパは移動台と係合しないため、移動台を本体か
ら取り外すことができる。
考案の効果 本考案に係るNC旋盤用刃物台においては、上
記のように移動台が前進端位置においてクランパ
により本体側へ引きつけられて固定されるため、
移動台の本体に対する取付剛性、つまりNCスラ
イドに対する取付剛性が高くなり、切削時に切削
工具に作用する切削反力により移動台が本体に対
してずれる恐れがなくなり、また、切削工具およ
び移動台が振動し難くくなるため、加工精度が向
上する効果が得られる。
さらに、移動台が後退端位置と前進端位置とに
移動させられる状態においては、アンクランプ位
置にあるクランパが移動台の本体からの離脱を防
止する機能を果たすため、専用の離脱防止手段を
設ける必要がなく、構造が簡単となつて、コスト
が低減する効果が得られる。
しかも、移動台は取外し位置においては容易に
取り外すことができるため、切削工具の交換が必
要となつた場合には、移動台ごと取り外して、予
め機外のプリセツト装置により切削工具の取付け
および位置決めを行つておいた移動台を代わりに
取り付ければ、切削工具の交換を短時間で行うこ
とができ、NC旋盤の稼動率が向上する効果が得
られる。
実施例 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
第1図および第2図に示される刃物台2は、
NC旋盤のNCスライド4に固定されるべき長手
形状の本体6を備えている。この本体6の上面に
は、第5図から明らかなように、深さ方向に漸次
幅が狭くなる台形溝を有する案内レール8が長手
方向に沿つて前端から後端まで形成されている。
この案内レール8上には移動台10が配設されて
いる。移動台10はそれの下面から互いに平行に
突出する一対のレール係合部12を備え、それら
レール係合部12の互いに外向きの側面が案内レ
ール8の溝側面に接触させられ、また移動台10
の下面が案内レール8の上面に接触させられるこ
とにより、移動台10が本体6の案内レール8に
沿つて摺動可能とされている。一対のレール係合
部12の先端部は互いに内を向くように延び出さ
せられた被クランプ部13とされ、それの先端面
がレール8の長手方向に沿つて一定距離を隔てて
互いに平行に対向させられている。
移動台10は、レール係合部12の上側にバイ
ト14のシヤンクが挿入されるバイト取付穴16
を備えている。このバイト取付穴16は、第3図
に示すように移動台10の本体部上面に形成され
た矩形溝と、その溝を上側から覆う板部材18と
によつて形成されている。取付穴16の奥部に
は、第1図から明らかなようにクサビ部材20,
21が収容されて、取付穴16に挿入されるバイ
ト14のシヤンク後端面に当接させられるととも
に、クサビ部材20の上面に当接する調整ネジ2
2の回転操作によりバイトチツプ24の刃先位置
が調整可能とされており、さらに押えネジ26に
よつてバイトシヤンクが押え付けられるようにな
つていて、取付穴16を主体とするこれらの部分
が切削工具取付部を構成している。また、移動台
10の一部を構成する板部材18には取手28が
設けられている。なお、取り付けられるべきバイ
トシヤンクが円形の断面を有する場合には取付穴
16もそれに対応する円形断面のものとされ、ま
た板部材18を別体とするかどうかは製作上の都
合による。
移動台10の後端部には第一シリンダ30のピ
ストンロツド32が連結されている。このピスト
ンロツド32の先端には、ナツト部材が螺合され
ることによりフランジ状の頭部34が形成されて
おり、移動台10の後端部にはピストンロツド3
2の軸部と頭部34とが係合可能なT字形断面の
連結溝36が、移動台10の摺動方向に直角な方
向に前記被クランプ部13から上方に向かつて行
き止まり形態で形成されていて、頭部34が被ク
ランプ部13側の溝端から連結溝36に係合させ
られることによつて、常には頭部34が連結溝3
6の上端部に収容された状態でピストンロツド3
2が移動台10に連結されている。
ピストンロツド32の頭部34とは反対側の端
にはピストン38が設けられ、シリンダ30のシ
リンダボア37内に摺動可能に嵌合されている。
シリンダ30内には、第4図および第6図にも示
すように、液通路40を経てピストン38を前進
させる液圧が、また液通路42を経てピストン3
8を後退させる液圧がそれぞれ供給されるように
なつている。このシリンダ30は前記本体8の後
端部に固定されており、ピストン38の前進、後
退に伴つて移動台10を本体6の案内レール8に
沿つて前進端位置と後退端位置とに移動させる役
割を果たす。本体6には移動台10の前進端位置
確認用スイツチ44および後退端位置確認用スイ
ツチ46が設けられ、それらスイツチ44,46
の作動により図示しない電磁弁が作動し、シリン
ダ30内への作動液の供給を停止させるようにな
つている。また、本体6の案内レール8の前端面
には板状のストツパ48が固定されており、その
ストツパ48に移動台10の一部が当接させられ
ることによつて、その前進端位置が高精度に規定
されるようになつている。
移動台10はその前進端位置において2個のク
ランパ50によつて強固にクランプされる。これ
らクランパ50は、円形断面の軸部52とそれの
上端部に角形フランジ状に形成された押え部54
とを備え、第5図から明らかなように移動台10
の前記一対のレール係合部12の間に形成された
空間に押え部54が位置する状態で、軸部52が
本体6の前端部に形成された2個のガイド穴56
にそれぞれ摺動可能に嵌合されている。それらガ
イド穴56は案内レール8の長手方向に直角な方
向に本体6を貫通して案内レール8の溝底面に開
口するようにされ、かつ案内レール8の長手方向
において一定距離隔てて位置するようにされてい
る。これらガイド穴56に各クランパ50の軸部
52が摺動可能に嵌合されていることにより、そ
れらクランパ50は案内レール8の長手方向に直
角な方向においては一定距離移動可能に、かつ案
内レール8の長手方向においては位置不変に保持
されている。
クランパ50の押え部54は、移動台10のレ
ール係合部12に形成された前記被クランプ部1
3の双方の上面に対面する大きさを有しており、
第1図に示すように各押え部54の下面には軸部
52を挾んでその両側にセレーシヨンがそれぞれ
案内レール8と直角な方向に形成されている。一
方、レール係合部12の被クランプ部13の上面
には両クランパ50の間隔を越える長さのベース
プレート58がそれぞれ固定され、それらベース
プレート58の上面には、移動台10が前進端位
置にある状態でクランパ押え部54の各セレーシ
ヨンと丁度係合可能な部位に位置して、都合4箇
所にセレーシヨンが形成されており、移動台10
側のセレーシヨンにクランパ50側のセレーシヨ
ンが係合させられることにより、移動台10がそ
れの前進端位置においてクランプされるようにな
つている。
各クランパ50の軸部52には、軸心に直角な
直線に対して一定角度傾斜した直線に沿つて、角
形断面の傾斜穴60がそれぞれ貫通して形成され
ており、それら傾斜穴60内にはクランプ駒62
がそれぞれ摺動可能に嵌合されている。これらク
ランプ駒62は第二シリンダ64のピストンロツ
ド66にそれぞれ連結されている。このピストン
ロツド66は、案内レール8の長手方向に沿つて
かつ各ガイド穴56と直交するように形成された
段付穴68内に摺動可能に挿通されており、さら
に各クランパ50の傾斜穴60およびそこに収容
されたクランプ駒62を共に貫通していて、両ク
ランプ駒62の間にスペーサブツシユ70が配置
された状態でロツド66の先端部にナツト72が
締め込まれることによつて、それらクランプ駒6
2がロツド66と一体化されている。
ロツド66の他端部にはピストン74が設けら
れており、シリンダブロツク76に形成されたシ
リンダボア78内に摺動可能に嵌合されている。
シリンダブロツク76は前記シリンダ30と上記
シリンダ64とに共通の一体のものであり、第6
図に示すようにシリンダボア78は前記シリンダ
30のシリンダボア37と平行に形成されてい
る。そのシリンダボア78に連続して本体6の後
端部には、案内レール8の溝底面に一部開口する
円形断面に近い切欠80が設けられており、この
切欠80の内端面に設けられたバネ受け82とピ
ストン74との間に、多数の皿バネが重ね合わさ
れたクランプスプリング84が所定の圧縮予荷重
をもつて配設されている。
このクランプスプリング84はピストンロツド
66を後退させる向き(第1図において左方向)
に付勢しており、その付勢力が各クランプ駒62
と傾斜穴60との係合により方向変換させられ
て、クランパ50の各々にそれらの押え部54が
移動台10のベースプレート58に接近する向き
の力を与え、各クランパ50をクランプ位置に向
かつて付勢している。すなわち、移動台10がス
トツパ48に当接した前進端位置にある状態で、
それらクランパ50がスプリング84によつてク
ランプ位置に移動させられれば、クランパ押え部
54に形成されたセレーシヨンが移動台10の各
ベースプレート58上に形成されたセレーシヨン
に係合し、かつそこを押え付ける状態に保たれる
ことにより、移動台10が前進端位置に強固に固
定されることとなるのである。
シリンダ64のピストン74には、増圧シリン
ダ86によつて増圧された液圧が加えられるよう
になつている。この増圧シリンダ86のシリンダ
ブロツク88は、前述のシリンダボア37および
78の各一端を閉塞するシリンダキヤツプの役割
を果たすものであり、このシリンダブロツク88
には段付状のシリンダボア90が形成され、それ
の一端がシリンダキヤツプ92によつて閉塞され
ていて、そのシリンダボア90内には段付状のピ
ストン94が摺動可能に嵌合されている。このピ
ストン94は一端に第一受圧面96を備え、また
他端にその第一受圧面96より受圧面積の小さい
第二受圧面98を備えており、液通路100を経
て第一受圧面92に作用させられる液圧が両受圧
面96と98との比の分だけ増大させられて、液
通路102を経てシリンダ64のピストン74に
作用させられるのである。
その液圧に基づいてピストン74に加えられる
力はクランプスプリング84の弾性力に打ち勝つ
大きさとされており、ピストン74がスプリング
84の弾性力に抗して前進(第1図において右方
向)することにより、各クランパ50をそれらの
押え部54がベースプレート58から浮き上がる
向きに移動させ、押え部54のセレーシヨンが移
動台10側のセレーシヨンと係合しないアンクラ
ンプ位置まで移動させるようにされている。すな
わち、本実施例においては、前記スプリング84
およびこのシリンダ64を主体として、クランパ
50をクランプ位置とアンクランプ位置との間で
移動させるクランパ駆動装置が構成されているの
である。
クランパ50は移動台10が前進端位置にある
時以外の状態においては、シリンダ64によつて
アンクランプ位置に保持されるが、クランプ位置
においては勿論、アンクランプ位置においても、
移動台10が前進端位置から後退端位置までの範
囲にある状態では、少なくとも一方のクランパ5
0の押え部54が移動台10の一対のレール係合
部12間に位置し、移動台10が前記案内レール
8から一定小距離以上浮き上がることを防止すべ
く移動台10に係合するようにされている。
一方、前記第一シリンダ30は移動台10を後
退端位置よりさらに後退させ得るストロークを有
しており、移動台10がクランパ50から外れて
案内レール8より取外し可能となる取外し位置ま
で移動台10を後退させることが可能とされてい
る。その移動台の取外し位置は取外し位置確認用
スイツチ104によつて確認され、それからの信
号に基づいてシリンダ30が停止させられるよう
になつている。移動台10が取外し位置まで移動
させられた状態では、前記取手28をつかんで移
動台10を案内レール8から離間する方向に前記
連結溝36に沿つて持ち上げ、その連結溝36と
ピストンロツド32の頭部34との係合を解除す
ることにより、移動台10を本体6から取り外す
ことが可能である。したがつて、バイト14の交
換を要する場合等においては、バイト14ごと移
動台10を本体6から取外し、所定のバイトが固
定された別のストツパをそれの連結溝36におい
てロツド頭部34に係合させるようにすれば、そ
の交換を容易に行うことができる。
以上のように構成された刃物台2は、本体6が
NC旋盤のNCスライド4上に固定されて使用さ
れる。一般にNCスライド4上には、複数のT溝
106が所定ピツチで平行に形成されているのが
普通で、本体6の下面に固定された位置決めキー
108がT溝106の開口部に嵌合されて位置決
めされると共に、T溝106に装着されたT字形
のナツト110に対して、本体6を貫通して螺合
されるボルト(図示せず)が締め込まれることに
よつて、NCスライド4に対する本体6の固定が
行われる。
特に、本実施例の刃物台2を複数近接した形態
でNCスライド4上に固定して使用することによ
り、それの特長が最も発揮される。例えば第7図
に示すように、図示しない主軸に固定されたフラ
ンジ付き円筒状のワークWに対して切削工具を行
う場合に、本実施例の刃物台2を3個、主軸の軸
方向に互いに平行にかつ極く近接して、言い換え
れば実質的に隙間を有しない状態でNCスライド
4上に固定し、かつ刃物台2の各々の移動台10
に外面切削用のバイト14A、内面切削用のバイ
ト14Bおよび端面切削用のバイト14Cをそれ
ぞれ取り付けるのである。
NCスライド4は図示しない駆動装置に接続さ
れ、その駆動装置はよく知られているように、指
令テープに与えられたデータを読み取るコントロ
ーラからの指令に基づいて駆動されるものであ
り、そのようなNC制御により制御される駆動装
置によつて、NCスライド4は互いに交差する2
方向、通常は互いに直交するX軸およびY軸の方
向に、予め定められた軌跡に従つて移動させら
れ、刃物台2の移動台10に取り付けられたバイ
トにワークWの切削に必要な動きを与える作用を
果たす。
そしてワークWの切削に際しては、3個のバイ
ト14A,14B,14Cが交互に切削に関与す
ることとなるが、例えばバイト14Aが切削に与
かる場合には、そのバイト14Aが取り付けられ
た刃物台2の移動台10が、第1図に示すシリン
ダ30によつてストツパ48に当接する前進端位
置まで移動させられ、かつその前進端位置におい
て、シリンダ64への液圧解除によりスプリング
84に付勢されたクランパ50がクランプ位置に
移動させられることにより、前述のようなセレー
シヨン同士の係合力および摩擦力により移動台1
0が強固にクランプされ、またストツパ48によ
りそれの前進端位置が精度良く規定される。一
方、切削に与からないバイト14Bおよび14C
を保持する刃物台2の移動台10は、シリンダ3
0によつて後退端位置までそれぞれ後退させら
れ、ワークWに対して主軸の軸方向に一定量退避
した状態に保たれるのである。
そのような状態でNCスライド4がNC制御に
より移動させられれば、前進端位置にある移動台
10に取り付けられたバイト14Aに切削に必要
な動きが与えられて、ワークWに対して目的とす
る外面切削が行われる。バイト14Aがそのよう
に切削を行う間、切削に与からないバイト14B
および14CもNCスライド4の動きに従つて移
動させられるが、それらを保持する移動台10が
後退端位置まで後退させられていることによりワ
ークWに干渉することが回避される。
また、バイト14Bが切削を行う場合には、そ
れを保持する移動台10が前進端位置まで移動さ
せられる一方、バイト14Aおよび14Cを保持
する各移動台10が後退端位置に退避させられ、
同様にバイト14Cが切削に与かる場合にはそれ
の移動台10が前進端位置に移動させられ、残る
ものがワークWに干渉しない後退端位置に移動さ
せられた状態で切削加工が行われることとなる。
その際、移動台10の前進端位置が精度よく規定
されるため、ワークWに対するバイトの刃先位置
が何度でも高精度に再現でき、そのように刃先位
置が定められれば、あとはNCスライド4によつ
て高い切削精度が保証される。
上記のように切削を行うバイトのみを移動台1
0によつて前進端位置に保持し、切削を行わない
バイトを後退端位置に保持した状態で切削を行う
ことにより、切削に関与しないバイトがワークW
に干渉することが避けられ、このことが例えば第
7図に示したように複数の刃物台2をNCスライ
ド4上に近接配置することを可能とする。これは
移動台10の移動方向が主軸の中心線に直角な方
向となるように刃物台2が配置される場合につい
ても同様である。
以上、本考案の一実施例およびその使用方法の
一例について説明したが、本考案はこれに限定し
て解釈されるべきものではない。
例えば上記実施例では、クランパ50をアンク
ランプ位置に移動させるピストン74に作用させ
る液圧を、増圧シリンダ86によつて増圧させる
ようにしているが、クランプスプリング84に打
ち勝つだけの力をピストン74に与える液圧が得
られれば、そのような増圧シリンダを省略するこ
とが可能である。また、クランパ50をシリンダ
によつてクランプ位置に移動させ、スプリングに
よつてアンクランプ位置に移動させるようにする
こともできるし、複動型シリンダによつて双方の
動きをともにシリンダが与えるように構成するこ
ともできる。さらにクランパ50に加えられるべ
き力を、クランプ駒62等によつてクランパ50
の軸方向に方向変換するのに代えて、クランパ5
0を軸方向に直接的に移動させるシリンダを設け
るようにしてもよい。
また前記実施例では、クランパ50のセレーシ
ヨンと移動台10のセレーシヨンとの係合力およ
び摩擦力によつてクランプするようになつていた
が、充分なクランプ力が得られればセレーシヨン
を省略して摩擦力だけでクランプするようにする
こともできる。逆に、例えばセレーシヨン同士の
係合のように、凹凸係合によりクランプすること
で、移動台10の前進端位置を精度よく規定する
ことができれば、ストツパ48を省略することも
可能である。さらに、クランパとしては直線的に
移動させられるものに限らず、回動によつてクラ
ンプ位置とアンクランプ位置とに移動させられる
ものであつても差支えない。
NCスライドに関して言えば、必ずしも直交す
る2方向に移動させられるものでなくてもよく、
その場合でも互いに所定の角度をもつて交差する
2直線に沿つて2次元的に、あるいはX軸、Y軸
およびZ軸等に沿つて3次元的に移動させられる
ものであつても、本考案の利益は享受し得る。ま
た、前述の実施例のような刃物台とNCスライド
とを組み合わせたものを一つの装置として把握す
ることも可能で、その場合にはNCスライドの駆
動機構も含めて、切削工具を所定の軌跡に従つて
移動させる切削工具駆動装置と見ることもでき
る。
その他、具体的な説明は割愛するが、実用新案
登録請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知
識に基づき種々なる変更、改良、組合せ等を施こ
した態様で本考案を実施し得ることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例であるNC旋盤用刃
物台の縦断面図であり、第2図はそれの平面図で
ある。第3図は第2図の右側面図であり、第4図
は第2図の左側面図である。第5図は第1図にお
ける−断面図である。第6図は同じく−
断面図である。第7図は第1図等に示す刃物台の
使用態様の一例を示す説明図である。 2:刃物台、4:NCスライド、6:本体、
8:案内レール、10:移動台、12:レール係
合部、14:バイト(切削工具)、16:バイト
取付穴、30:第一シリンダ、48:ストツパ、
50:クランパ、60:傾斜穴、62:クランプ
駒、64:第二シリンダ、84:クランプスプリ
ング、86:増圧シリンダ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 NC制御により、一平面内で互いに交差する2
    方向に移動させられるNCスライド上に固定して
    使用されるNC旋盤用刃物台であつて、 直線的で前記一平面にほぼ平行な案内レールを
    備え、前記NCスライドに固定される本体と、 切削工具取付部を備え、前記案内レール上に配
    設された移動台と、 第一シリンダを備えて前記移動台と前記本体と
    の間に設けられ、該第一シリンダの作動に基づい
    て移動台を前記案内レールに沿つて前進端位置
    と、後退端位置と、該後退端位置から更に後退し
    た取外し位置とに移動させる移動台駆動装置と、 前記本体に、前記案内レールの長手方向の位置
    不変に、かつクランプ位置とアンクランプ位置と
    に移動可能に設けられ、クランプ位置において、
    前記前進端位置にある移動台を前記本体に引き付
    けて固定するとともに、アンクランプ位置におい
    て、前記移動台が前記前進端位置から前記後退端
    位置までの範囲にある状態では該移動台が前記案
    内レールから一定小距離以上浮き上がることを防
    止する状態で移動台に係合し、かつ、該移動台が
    前記取外し位置まで後退した状態では該移動台に
    係合せず、該移動台の前記本体からの取外しを許
    容するクランパと、 第二シリンダを備え、該第二シリンダの作動に
    基づいて前記クランパを前記クランプ位置とアン
    クランプ位置とに移動させるクランパ駆動装置と を含むことを特徴とするNC旋盤用刃物台。
JP14286283U 1983-09-14 1983-09-14 Nc旋盤用刃物台 Granted JPS6053403U (ja)

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JPH0141521Y2 true JPH0141521Y2 (ja) 1989-12-07

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5645724A (en) * 1979-03-05 1981-04-25 Boc Ltd Method and device for separating gas

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JPS5054696U (ja) * 1973-09-14 1975-05-24

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JPS5645724A (en) * 1979-03-05 1981-04-25 Boc Ltd Method and device for separating gas

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