JPH0139465Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、天板部が昇降自在な机における昇降
時の天板部を仮止めして位置固定の作業を容易と
すると同時に、合わせて天板部の固定、例えば昇
降脚と机本体部との固定を強固になさしめる天板
部高さ調節可能な机における天板部固定装置に関
する。

従来、机本体部に対し天板部を昇降自在に設け
た机が存在する。この本体部に対する天板部の昇
降位置を固定するとき、上下調整用のネジを天板
部の昇降脚と机本体部の側壁とに貫通挿入するこ
とで取付けているが、この作業時に天板部の一定
高さを保持せしめること、そして取付孔と前記調
整具などの位置合わせが困難であると、その作業
性において問題であるうえに、天板部の昇降脚と
本体部の取付けを更に強固になさしめることの要
望が存在する。

本考案は、従来のこのような問題点に鑑み、天
板部の高さを調整するときの仮止めをなし、更に
位置固定手段に加えて昇降手段を強固に固定する
ことのできるようになした天板部固定装置を提供
せんとするものであり、その要旨とするところ
は、上下方向一定間隔で止め孔を設けた脚と該脚
を伸縮自在に挿着する脚遊挿部とよりなる天板昇
降手段と、基体の一側に受け面を有し該受け面に
は先細状のクサビ部を受け面一側寄りに配してな
るとともに基体側面に前記クサビ部と直交する方
向へ前記天板昇降手段の脚に設けた止め孔に挿入
可能な軸体を突設してなる仮受け具と、前記脚の
止め孔部分にて脚遊挿部と脚とを位置固定する位
置固定部材と、よりなり、仮受け具の軸体を天板
昇降手段の脚の止め孔に挿入して仮受け具を脚側
面に位置させ、クサビ部を脚と脚遊挿部との間隙
に挿入し、受け面で脚遊挿部の開口縁の段部に係
合させて仮受けした後、位置固定部材にて固定す
ることを特徴とする天板部高さ調節可能な机にお
ける天板部固定装置である。

本考案の詳細を図示した実施例により更に説明
するに、第１図並びに第２図は本考案の第１実施
例、第４図は第２実施例であり、また第３図は本
考案に係る位置固定装置における仮受け具１の一
実施例であつて、例えば図例の如く半円板状の基
体２の一側に受け面３を形成し、該受け面３には
先細状で且つ板状のクサビ部４を受け面３一側寄
り、例えば該クサビ部４の一側面を基体２の側面
寄りに配置してなるとともに、基体２の前記側面
にはクサビ部４と直交すり放向で後述の昇降手段
における止め孔に挿入しうる軸体５を突設してな
るものである。これらの仮受け具１の各部は合成
樹脂で一体成形したり又は金属などで作成され、
第３図におけるクサビ部４の片面と基体２の片面
は、好ましくは連続した同一平面状に形成し、ク
サビ部４の他側面を斜面とする。

而して、本考案に係る天板部固定装置は、第１
図、第２図で示したように、机本体部６に対し天
板部７を昇降自在な如く天板部７両側に昇降脚８
を下設し、該昇降脚８に上下一定間隔で止め孔９
を貫通形成し、該昇降脚８を受け入れ上下に遊挿
しうる昇降脚遊挿部１０を本体部６両側に形成
し、前記昇降脚８を昇降脚遊挿部１０に挿入する
ことで天板部７を本体部６に対し昇降自在とな
し、且つ前記昇降脚８の止め孔９に螺合又は挿入
して天板部７の調整された位置を固定する為の位
置固定部材１１が設けられている。このような昇
降脚８、遊挿部１０、位置固定部材１１からなる
昇降手段１２の基本構成は従来の机でも採用され
ているところであり、本考案においては、第２図
で示す如く、前記仮受け具１をこのような昇降脚
８並びに本体部６における昇降脚遊挿部１０から
なる昇降手段１２における位置固定部材１１を取
付けるための止め孔９を利用し、該止め孔９に仮
受け具１の軸体５を挿入して仮受け具１を昇降脚
８の側面に位置させ、次いでこの取付けた状態で
昇降脚８を遊挿部１０中へ落とし込むことにより
図示の如く仮受け具１の受け面３で段部１２′と
しての前記昇降脚遊挿部１０の開口上縁に係止し
て仮受けし、昇降脚８が更に遊挿部１０中へ落下
することを防止して仮止めをなすものである。こ
のとき、仮受け具１のクサビ部４は図例の如く、
前端が先細であるところから、昇降手段１２の間
隙１３、即ち昇降脚８の外面と昇降脚遊挿部１０
の内面との間の間隙１３に押入して昇降脚８を本
体部６の内壁方向へ押しやり、仮止めと同時に昇
降脚８の固定をもなすのである。次いで、第２図
の如く位置固定部材１１で昇降脚８と机本体部６
を上下位置規制し且つ締め付けることにより、該
昇降脚８は机本体部６に対し側面視四点で強固に
固定されることになるのである。

又、第４図で示す実施例は、机本体部６が天板
部７と一体となり、脚部１４がその下に存在し、
該脚部１４が前記天板部７と一体となつた本体部
６の側部内方へ挿入されている。即ち、第１図で
示した実施例の上下逆のケースである。この場合
においては、仮受け具１は脚部１４の止め孔９に
その軸体５で係止され、上方から天板部７と一体
の机本体部６を落とし込むことでその受け面３で
昇降手段１２の脚遊挿部の開口縁段部１２′を係
止し、もつて天板部７の仮受けを行うと同時に、
クサビ部４を前記昇降手段１２の間隙１３に押入
れすることによつて互いの固定を強固になすもの
である。

以上の如く本考案に係る天板部高さ調節可能な
机における天板部固定装置は、仮受け具を用いる
ことにより天板部の高さ位置調整が極めて容易で
あると同時に、該仮受け具によりその固定が厚み
方向に更に強固になされてガタつきをなくするも
のである。そのうえ、前記仮受け具による仮受け
構造は、天板固定用の位置固定部材を取付けるた
めの止め孔を利用し該止め孔に仮受け具を取付け
るだけの極めて簡単な構成であり、仮受け具取付
用の特別な部材や構造を必要とすることなく従来
の机と同構造で簡単に製造可能であり、机製造の
コストアツプをも防止しうるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る天板部固定装置を適用し
た机の実施例側面図、第２図は前記机の要部断面
図、第３図は仮受け具の説明用斜視図、第４図は
他の実施例側面図である。 １：仮受け具、２：基体、３：受け面、４：ク
サビ部、５：軸体、６：机本体部、７：天板部、
８：昇降脚、９：止め孔、１０：昇降脚遊挿部、
１１：位置固定部材、１２：昇降手段、１３：間
隙、１４：脚部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上下方向一定間隔で止め孔を設けた脚と該脚を
   伸縮自在に挿着する脚遊挿部とよりなる天板昇降
   手段と、 基体の一側に受け面を有し該受け面には先細状
   のクサビ部を受け面一側寄りに配してなるととも
   に基体側面に前記クサビ部と直交する方向へ前記
   天板昇降手段の脚に設けた止め孔に挿入可能な軸
   体を突設してなる仮受け具と、 前記脚の止め孔部分にて脚遊挿部と脚とを位置
   固定する位置固定部材と、 よりなり、仮受け具の軸体を天板昇降手段の脚
   の止め孔に挿入して仮受け具を脚側面に位置さ
   せ、クサビ部を脚と脚遊挿部との間隙に挿入し、
   受け面で脚遊挿部の開口縁の段部に係合させて仮
   受けした後、位置固定部材にて固定することを特
   徴とする天板部高さ調節可能な机における天板部
   固定装置。