JPH0139319B2 - - Google Patents

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JPH0139319B2
JPH0139319B2 JP57072975A JP7297582A JPH0139319B2 JP H0139319 B2 JPH0139319 B2 JP H0139319B2 JP 57072975 A JP57072975 A JP 57072975A JP 7297582 A JP7297582 A JP 7297582A JP H0139319 B2 JPH0139319 B2 JP H0139319B2
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circuit
output
magnetic flux
correction circuit
secondary resistance
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JP57072975A
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Yasuhiko Hosokawa
Masato Koyama
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は誘導電動機の電流と周波数を制御す
ることにより、トルクを制御する制御装置の改良
に関する。
従来、この種の装置として第1図に示すものが
あつた。第1図において、1はトルク指令値Tτ
を発生するトルク指令発生器、2はトルク指令値
Tτを入力しこれと所定の対応関数をもつトルク
電流(信号)Iτを発生するトルク電流指令回路、
3は回転Nにより励磁電流(信号)IEを発生する
励磁電流指令回路、4−1,4−2,4−3はト
ルク電流Iτ及び励磁電流IEを入力し、後述する演
算をして電流IM(ω、Θc)の絶対値IM、位相Θτお
よびすべり角周波数ωsなる信号をそれぞれ発生
する回路、5はすべり角周波数ωsを後述の動作
により補正したすべり角周波数(信号)ωs′を発
生する回路、6は回転量Nに含まれる回転角周波
数ωmを入力し、後述する機能により電流IM(ω、
Θτ)を得る駆動回路、7は電流IM(ω、Θτ)によ
り駆動される誘導電動機、即ちモータ、8はモー
タ7の回転を検出して回転量Nを発生する検出器
である。
ここで、回路4−1〜4−3は次式で示す演算
処理を行う回路である。
IM=√E 22 …(1) Θτ=tan-1(Iτ/IE) …(2) ωs=R2/L2×Iτ/IE …(3) ただし、R2はモータ7の二次巻線の抵抗、L2
はモータ7の二次巻線のインダクタンスである。
第2図は以上の関係をベクトル表示したベクト
ル図である。励磁電流IEを横軸にとりトルク電流
Iτを縦軸にとると、絶対値IMはそれらの合成ベク
トルとなり、トルク電流Iτの変化に対して縦軸上
を移動する。
また、駆動回路6から出力される電流IM(ω、
Θτ)は、 IM(ω、Θτ)=IMsin(ωt+Θτ) =√E 22sin{(ωm+ωs)t+tan-1IE/Iτ
…(4) である。ただし、ω=ωm+ωs このような関係により、トルク変化後の定常条
件が完全に満足され、かつモータ7の回転子に対
する磁束の変化が殆んどない状態ではモータ7の
トルクτ、すべり角周波数ωsおよびトルク電流
Iτは互いに直線的な比例関係を保つものとなり、
モータ7のトルクτは電流I(ω、Θτ)に従つた
ものとなる。このようにして装置は、トルク指令
値Tτに対して線形な応答を示すものとなる。こ
の他、空隙磁界の弱め制御(弱磁界制御)は励磁
電流指令回路3の励磁電流IEにより行うことがで
きる。
しかし、上記のような特性は抵抗R2が温度等
によつて変化しない場合にのみ成立するのであつ
て、実際の場合は抵抗R2が温度によつて変化す
るので、励磁電流IEおよびトルク電流Iτも温度の
変化によつて影響されたものとなつている。この
ため、温度の変化によりモータ7は定常負荷であ
つても磁束を変化させたり、またトルクの誤差が
発生したりする。
このため、第1図に示すように補正回路として
回路5が設けられ、すべり角周波数ωsを次式で
補正していた。
ωs′=ωs×R2′/R2 =R2′/L2′×Iτ/IE …(5) 第3図は(5)式を実現した回路5の詳細を示すブ
ロツク図であり、(5)式の演算を得るように構成さ
れている。即ち、回路9はモータ7の起電力En
を検出し、回路10はモータ7の指令値En′を発
生し、回路11に入力して偏差ΔEnを検出し、偏
差ΔEnによつて抵抗R2を補正して抵抗R2′を求め、
更に比R2′/R2を求める。比R2′/R2は補正用演算回路
1 2ですべり角周波数ωsと掛算され、すべり角周
波数指令ωs′となつて出力される。
例えば、モータの温度がt℃、抵抗R2が75℃
で与えられたとすると、 R2′(t℃)/R2(75℃)=234.5℃+t℃/234.5℃+
75℃…(6) となる。
通常は(6)式で表される補正により、実際のすべ
り角周波数ωs′は(5)式で求め、補正された状態で
モータ7を制御している。この状態で抵抗R2
温度変化Δtを考えると、モータ7の特性、励磁
電流IE又はトルク電流Iτの指令値と実際値が変化
し、起電力Enが変化する。その結果、装置は回
路11の入力における偏差ΔEnをゼロにするよう
に制御し、最終的にモータ7はある定常状態に落
ちつく。
従来の誘導電動機のトルク制御装置は以上のよ
うに構成されており、運転状態においてモータの
二次巻線の抵抗の温度変化に対処すべく、すべり
角周波数を補正していたが、その起動直後等にお
いては補正が行われず、また低速領域において
は、起動力Enが小さな値となるため、検出誤差
が発生しやすいなどの欠点があつた。
この発明は、上記のような従来のものの欠点を
除去するためになされたもので、二次銅損より二
次巻線の温度上昇を推定し、その結果ですべり角
周波数を補正することにより、起動時や、低速域
においても、温度変化によるトルク制御誤差を補
正できる誘導電動機のトルク制御装置を提供する
ことを目的としている。
以下、この発明の一実施例を図について説明す
る。第4図はこの発明の一実施例を示しており、
第1図および第3図と同一又は均等な構成部分に
は同一符号を付して重複説明を省略する。20は
モータ7の端子電圧、一次電流を検出して磁束Φ
を演算する磁束検出器、41はモータ7の回転数
に対応して磁束指令値Φrを出力する磁束指令器、
42は磁束指令器41と磁束検出器20とのそれ
ぞれの出力の差をとる減算器、43は減算器42
の出力を積分した結果に基づき二次抵抗の補正信
号R2′/R20を出力する積分器である。30はトル
ク電流指令回路2から出されるトルク電流Iτから
二次抵抗の補正信号R2′/R20を出力する第1の二
次抵抗補正回路である熱モデル、50は検出器8
の出力である回転角周波数ωnに基づいて切換器
51へ切換信号を送る切換信号発生器、60は切
換信号発生器50からの切換信号に同期して熱モ
デル30および積分器43の初期値を切換器51
の出力に等しい値に書換える初期設定回路、70
は熱モデル30の出力と積分器43の出力とを比
較し、切換信号発生器50よりの切換信号に従つ
て熱モデル30のパラメータを修正する修正回路
である。
次に動作について説明する。
いま、モータ7の回転数が高いとすると、この
とき、切換信号発生器50は検出器8の出力に基
づいて切換器51へ接点Aを閉じるように切換信
号を送る。その結果、磁束検出器20、磁束指令
器41、減算器42および積分器43よりなる磁
束による二次抵抗補正回路が閉成され、検出磁束
Φが磁束指令値Φrと等しくなるように二次抵抗
補正信号R2′/R20が変更される。二次抵抗R2
温度により変化すると、前述のごとくすべり角周
波数ωsと一次電流IMとの間の関数関係がくずれ、
結果的にモータ7内部での励磁電流成分IEが励磁
電流指令回路3で発生する励磁電流指令値からず
れる。そのため、モータ7の磁束Φが変動する。
この磁束Φの変化を検出し、磁束Φの変化分に
従つてR2′/R20の値を変更し、磁束Φの変動を修
正するようにすると、結果的に二次抵抗R2の変
化を補正したことになる。これは従来例において
起電力Enを検出し、二次抵抗R2の変化を補正す
るのと原理的には同じである。しかし起電力の方
は回転数に比例して変化するので、回転数が低く
なるに従つて検出偏差ΔEnが小さくなるのに対し
磁束Φを検出することにより、回転数への依存性
が無くなる利点がある。
磁束検出器20としては従来さまざまな方式が
知られている。第5図はその一例である。この磁
束検出器20はモータ7の一次電流検出器21と
一次電圧検出器22、三相/二相変換器23,2
4、磁束成分演算器25,26および磁束絶対値
演算器27より構成される。
誘導電動機の等価回路は周知のごとく第6図で
表わされる。R1は一次巻線抵抗、l1は一次巻線も
れインダクタンス、R2は二次巻線抵抗、l2は二次
巻線もれインダクタンス、Mは一次二次巻線間の
相互インダクタンス、V〓sは一次電圧ベクトル、
I〓sは一次電流ベクトル、I〓rは二次電流ベクトル、
sはすべりである。
第6図の等価回路から、一次側の電圧電流につ
いて、次式が成り立つ。
V〓s=(R1+jωl1)I〓s+jωM(I〓s+I〓r) …(7) 二次巻線に鎖交する磁束Φ〓は二次電流による磁
束(M+l2)I〓rと一次電流による磁束中、二次巻
線に鎖交する磁束MI〓sの和であるから、(8)式とな
る。
Φ〓=(M+l2)I〓r+MI〓s …(8) (7)、(8)式より次式を得る。但し、L1、L2はそ
れぞれ一次二次巻線の自己インダクタンスであ
り、L1=M+l1、L2=M+l2である。
V〓s=R1I〓s+jω(L1−M2/L2)I〓s+jω・M/L2Φ
〓…(9) ここで簡単のためl0=L1−M2/L2おき、(9)式を瞬 時値に対する微分方程式に書き直し、実数部(d
軸成分)と虚数部(q軸成分)とに分けると、次
の二式が得られる。
これらを磁束に関して解くと次式が得られる。
磁束のd軸q軸成分は(10)式で求められるが両成
分は直交しているから、磁束Φの絶対値は(12)式で
求めることができる。
Φ=√22 …(12) 第5図の回路は、以上の原理に基づいており、
一次電流検出器21、一次電圧検出器22によ
り、三相の交流電圧、交流電流が検出され、三
相/二相変換器23,24により二相の電圧電流
に変換される。三相/二相変換器23,24の回
路は公知の三相/二相変換である次式を計算する
ものである。
磁束成分演算器25,26は(11)式を計算し、磁
束絶対値演算器27は(12)式を計算するものであ
る。
このようにして、磁束検出器20で検出された
磁束が大きいときは電流に対してすべりが小さい
ことを意味するので、積分器43により二次抵抗
の補正信号R2′/R20を増加させる。その結果、補
正用演算回路12で乗算されるすべり角周波数指
令ω′sは大きくなるように補正される。逆に、磁
束検出器20で検出された磁束が小さいときは電
流に対してすべりが大きいことを意味するので、
積分器43により二次抵抗の補正信号R2′/R20
減少させる。
その結果、補正用演算回路にて乗算されるべき
すべり角周波数指令ω′sは小さくなる様に補正さ
れる。
このようにして、最終的にはすべり角周波数指
令ω′sと電流との関係(3)式が満足されるような補
正信号R2′/R20に達すると、検出磁束Φと磁束指
令値Φrが一致し、平衡状態となる。この状態で
は、二次抵抗R2の変化分は、ちようど積分器4
3の出力R2′/R20により打ち消され、(5)式の補正
が行われている。つまり、このときの積分器43
の出力は、実際の二次抵抗R2の値の変化と同じ
だけ変化している。
以上のように高速領域では二次抵抗R2の変化
は自動的に補正されるのであるが、低速領域にな
ると、(11)式におけるVds、Vqsの値が小さくな
り、抵抗R1の温度変化の影響や積分誤差の影響
が大きくなり、磁束Φが正確に演算できなくな
る。そのため、回転数が所定値よりも小さくなる
と、切換信号発生器50は切換器51の接点Bを
閉じさせるように切換信号を送る。その結果、低
速領域では、磁束検出器20、磁束指令器41、
減算器42および積分器43よりなる磁束による
二次抵抗補正回路はオープンとなり、熱モデル3
0による二次抵抗補正回路が閉成されて二次抵抗
補正が行われるようになつている。
ベクトル制御される誘導電動機においては、二
次回路に流れる電流は、トルク電流指令値Iτに比
例している。従つて、二次回路で発生する二次銅損
PL2は次式で表される。但し、K1は定数である。
PL2=R2(M/L2Iτ)2=K1R2/R202 …(14) この二次銅損による二次導体の温度上昇Δtは、
二次導体の熱容量、熱抵抗を係数とした微分方程
式で表されるが、近似的には一次遅れ系で表現
し、(15)式のように書くことができる。但しS
はラプラス演算子、K2、Tは定数である。
Δt(Ss)=K2/1+TSPL2(S) …(15) 温度がΔt変化したときの二次抵抗R2の変化率
ΔR2/R20は抵抗の温度係数をα0としたとき(16)
式で表される。
ΔR2/R20=α0Δt …(16) (15)、(16)式により、次式が得られる。
ΔR2/R20=α0K2/1+TSPL2(S) …(17) いま周囲の温度がtであれば周囲温度下での二
次抵抗R2は次式となる。
R2=(1+α0t)R20 …(18) さらに、この状態よりΔt温度上昇があると、
二次抵抗の値はR2′となるが、この値とR2との間
には次式の関係が成り立つ。
R2′/R20=1+α0(t+Δt)=ΔR2/R20+R2/R20
…(19) 第7図は以上の原理に基づく熱モデルである。
トルク電流指令回路2の出力Iτは二乗回路31で
二乗され、この二乗されたトルク電流指令Iτ2
加算器36の出力である補正信号R2′/R20と乗算
器32にて乗算される。その結果、乗算器32の
出力は(14)式の結果である二次銅損PL2に比例
した量となる。33は一次遅れ回路であり、時定
数をT、ゲインをα0K1K2と選んであるので、そ
の出力は(17)式の結果ΔR2/R20に等しい。一
方、35は周囲温度の検出器、34はこの検出器
35により検出された温度tよりR2/R20
(18)式にしたがつて演算する回路、36は(19)
式の加算を行う加算器である。このように低速領
域では、熱モデル30により補正信号R2′/R20
求められ、補正用演算回路12で乗算され、(5)式
の補正が行える。
一般に、二次回路の熱時定数Tは電気回路の時
定数に比べ非常に大きく時間のオーダーとなる。
そのため、一次遅れ回路33あるいは積分器43
をアナログの増幅器で構成すると、ドリフトが問
題となる。このため、デイジタル方式の積分器が
必要となる。
また、熱モデル30は一次遅れ系で近似してお
り、このため、長時間低速運転が継続するような
場合、または、長時間高速運転が継続するような
場合、熱モデル30の出力に近似による誤差が蓄
積し、熱モデル30の出力と、積分器43の出力
との間に差が発生することが考えられる。これを
解決するために初期設定器60を設けることが望
ましい。
第4図の60は切換信号発生器50からの切換
信号と同期して熱モデル30または積分器43の
出力を書換える初期設定器である。この場合、熱
モデル30、積分器43は初期設定可能な積分器
を使用する。たとえば、このような積分器は第8
図のように構成される。第8図において、102
は入力101の絶対値をとる絶対値回路103は
絶対値回路102の出力に比例した周波数のパル
スを発生する電圧制御発振器、104,105は
AND回路、106は入力101の極性に応じて
正のとき“H”、負の時“L”の信号を出すコン
パレータ、107はコンパレータ106の論理の
反転された出力を出すインバータ、108は初期
設定可能なデイジタルカウンタ、109は初期設
定器60の出力である現在の補正信号R2′/R20
値をデイジタル値に変換するA/D変換器、11
2はデイジタルカウンタ108のカウント値をア
ナログ値に変換するD/A変換器である。
デイジタルカウンタ108は、U、D、S、B
のデイジタル入力端子を有し、1つのデイジタル
出力端子Aを持つ。S端子が“L”のときB端子
の入力とは無関係にカウンタとして動作し、U端
子にパルスが入力されるたびにカウント値Aを1
増し、D端子にパルスが入力されるたびにカウン
ト値Aを1減ずる。したがつて、入力101が正
の時は絶対値回路102、電圧発振器103によ
りこれに比例した周波数のパルス列が発生し、コ
ンパレータ106の出力は“H”、インバータ1
07の出力は“L”となるので、AND回路10
4に出力パルスが出てこれがU端子に加わる。そ
の結果、デイジタルカウンタ108は入力101
の大きさに比例した速度でカウント値Aを増加す
る。入力101が負ならば、コンパレータ106
の出力は“L”、コンパレータ107出力は“H”
となるので、AND回路105に出力パルスが出
てこれがD端子へ加わり、カウント値Aは入力1
01の大きさ(絶対値)に比例した速度で減少す
る。このように、D/A変換器112の出力であ
る出力113は入力101を時間積分したものと
なり、積分器として機能する。
次に、切換信号発生器50からの切換信号に同
期して初期設定器60がS端子へ“H”信号を与
えると、デイジタルカウンタ108のカウント値
Aは瞬時にB端子への入力にリセツトされる。初
期設定器60は切換信号が出された瞬間の切換器
51の出力R2′/R20をA/D変換器109へ送る
機能も有しており、したがつて、A/D変換器1
09は切換信号が出た時点での補正信号R2′/R20
をデイジタル値に直した信号を出力している。そ
の結果、D/A変換器112の出力は切換前に選
択されていた補正信号R2′/R20の値にリセツトさ
れる。このリセツトが完了した後、切換器51は
実際の切換えを行うが、このとき熱モデル30の
出力と積分器43の出力は同一となつているの
で、切換えによるシヨツクはなくなる。また、高
速から低速に移つて切換えが行われるたびに、熱
モデル30の出力は積分器43の出力で修正され
るので、熱モデルによる蓄積誤差もリセツトされ
る。
このように熱モデルの近似による誤差は切換え
ごとに修正されるが、一般に二次回路の熱抵抗や
熱容量から一次遅れ回路33のパラメータを計算
するのは複雑であり、また推定誤差も大きくなる
ので、運転中に一次遅れパラメータを自動的に求
めるのが理想的である。修正回路70はこのため
の回路である。70は切換信号発生器50から高
速の信号を受け、高速時のみ熱モデル30内の一
次遅れ回路33のパラメータを自動的に書換え
る。修正回路70の構成例を第9図に示す。パラ
メータ推定および変更を容易にするため第9図の
例では一次遅れ回路33をデイジタル系で構成し
ている。第9図において、331と332は同期
したサンプラ、333はサンプルホールド回路、
334は加算器、335はサンプラ331,33
2の1サンプル時点ごとに加算器334の出力を
記憶するメモリ、336,337は乗算器であ
る。乗算器32の出力である二次銅損に比例した
量を今U(t)、一次遅れ回路33の出力である二
次抵抗の変化率ΔR2/R20の推定値をΘ^(t)とお
いたとき、一次遅れ回路33は次式の計算を行つ
ている。ただし、P、Qは一次遅れのパラメータ
であり、修正回路70で求められる。
Θ^(+1)=P・Θ^(kTs)+Q・U(kTs)
…(20) 上式で、たとえばΘ^(kTs)はk番目のサンプ
ル時点でのΘ^(t)の値を表わす。
連続系の一次遅れ系のパラメータを時定数T、
ゲインKとすると、これらとP、Qの関係は周知
のように次式で与えられる。
(20)式に対するパラメータP、Qの推定式は
実際の系(ここでは切換器51の出力と加算器3
4の出力との差で代用)における二次抵抗変化率
ΔR2/R20の実際値Θ(t)としたとき次式で与え
られる。但し、P(0)、Q(0)は初期値である。
P(τ)=P(0)+K∫〓0(θ(t)−θ^(t
)・θ^(t)dt P(τ)=P(0)+K∫〓0(θ(t)−θ^(t
)・θ^(t)dt θ(τ)=θ(0)+K∫〓0(θ(t)−θ^(t)・
U(t)dt…(22) 修正回路70は(22)式を計算するように構成
されている。701はθ(t)とθ^(t)の差ε
(t)を求める減算器、702,703は乗算器、
705,706は積分ゲインKを与える比例演算
器、707,708は積分器である。704は切
換信号発生器50から高速信号、即ち切換器51
の接点Aを閉じる信号により閉じる接点である。
高速領域では磁束フイードバツクによる二次抵抗
補正が正確に行われるので、この間に積分器43
の出力と熱モデル30の出力とが同じになるよう
にパラメータは修正される。低速領域では修正は
行われず、接点704は開となり、積分器70
7,708の出力はホールドされる。
また、第9図のように一次遅れを構成した場
合、切換え時の初期設定は初期設定器60の出力
と回路34の出力との差を減算器338により求
め、この求めた差になるようにメモリ335の内
容を書換えることになる。この結果、高速時自動
的に熱モデル30のパラメータが求められる。
なお、上記実施例では、高速時磁束のフイード
バツクにより二次抵抗補正を行うように構成した
が、従来例第3図の電圧フイードバツクによる二
次抵抗補正で代用することも可能である。
また、切換時に熱モデルの初期値を書換えるよ
うに構成したが、高速運転時に逐次熱モデルの初
期値を書換えるように構成することも可能であ
る。
さらに、本発明の二次抵抗補正方式はマイクロ
プロセツサによつて演算を行うこともできる。
以上のように、この発明によれば、低速領域で
は熱モデルによる二次抵抗補正を行い、高速域で
は磁束による二次抵抗補正を行うようにし、さら
に切換え時パラメータ修正を行うことにより全速
度領域で温度変化によるトルク制御誤差を補正で
き、さらに切換えもスムーズに行える効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の誘導電動機のトルク制御装置の
ブロツク図、第2図は第1図に示す装置の動作ベ
クトル図、第3図は第1図に示す装置の滑り周波
数補正回路のブロツク図、第4図は本発明の一実
施例による誘導電動機のトルク制御装置のブロツ
ク図、第5図、第7図、第8図、第9図は第4図
に示す装置の一部分の詳細ブロツク図、第6図は
誘導電動機の等価回路である。 1,2,3,4−1,4−2,4−3,5……
制御回路、6……駆動回路、7……誘導電動機、
8……回転数検出器、20……磁束検出器、30
……熱モデル、41……磁束指令器、42……減
算器、43……積分器、50……切換信号発生
器、51……切換器、60……初期設定器、12
……乗算器、70……修正器、31……二乗器、
33……一次遅れ回路、35……温度検出器、3
4……演算回路、36……加算器、331,33
2……サンプラ、333……サンプルホールダ、
335……メモリ、336,337,702,7
03……乗算器、704……スイツチ、707,
708……積分器、334,338,701……
加減算器。なお、図中、同一符号は同一または相
当部分を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 トルク電流指令値Iτ、励磁電流指令値IEより
    電流の絶対値IM(IM=√E 22)と位相θτ(θ
    τ=
    tan-1Iτ/IE)とすべり角周波数ωs(ωs=R2
    L2・Iτ/IE但しR2:二次巻線の抵抗、L2:二次巻
    線のインダクタンス)とを求めると共に、温度に
    よつて変化する二次巻線の抵抗を補正してすべり
    角周波数を補正することにより誘導電動機の回転
    を制御する誘導電動機のトルク制御装置におい
    て、上記トルク電流指令値と上記二次巻線の抵抗
    とより二次銅損Uを求める演算回路、この演算回
    路により求めた二次銅損による二次導体の温度上
    昇を一次遅れ回路により表現すると共に温度変化
    分から二次抵抗変化を求める熱モデルにより構成
    される第1の二次抵抗補正回路と、上記誘導電動
    機の端子電圧と一次電流より磁束を求める磁束検
    出器、この磁束検出器で求めた検出磁束と上記誘
    導電動機の回転数に対応した磁束指令値との偏差
    を求める減算器およびこの偏差を積分する積分器
    により構成される第2の二次抵抗補正回路と、上
    記誘導電動機の回転数が所定値より低いときは第
    1の二次抵抗補正回路を選択する切換信号を出力
    し、所定値より高いときは第2の二次抵抗補正回
    路を選択する切換信号を出力する切換信号発生器
    と、第1および第2の二次抵抗補正回路の切換え
    時、現在選択されている二次抵抗補正回路の出力
    値を次に選択しようとする二次抵抗補正回路の出
    力値として設定する初期設定回路と、上記第1の
    二次抵抗補正回路の一次遅れ回路の出力θ^と上記
    第2の二次抵抗補正回路の出力に基づき得られた
    実際の二次抵抗変化率θの差を求める減算器とこ
    の減算器の出力と上記一次遅れ回路の出力θ^を乗
    算する第1の乗算器と上記減算器の出力と上記演
    算回路で求められた二次銅損Uを乗算する第2の
    乗算器並びに上記切換信号発生器から高速の切換
    信号に基づき上記第1および第2の乗算器の出力
    を夫々積分する第1および第2の積分器により構
    成され高速時に上記各積分器からの出力を上記熱
    モデル内の一次遅れ回路のパラメータとするよう
    書換える修正回路とを備えたことを特徴とする誘
    導電動機のトルク制御装置。
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