JPH0138409Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガス調理器、特に、煮炊き及び炊飯を
一つの燃焼部で行なえるようにしたガス調理器に
関する。

従来のこの種調理器として、炊飯器付テーブル
コンロがあり、これは、第１図の如く、二口テー
ブルの一方を炊飯用のコンロＢとしてあり、この
炊飯用コンロのバーナの発熱量は他方の煮炊き用
コンロＡのそれにくらべて小さく設定してある。
これは、通常の煮炊き用コンロのバーナの発熱量
は大きく、そのままの火力で２までの米量を炊
飯すると火力が過大となり、炊き上り不良及びふ
きこぼれ等をき起すからである。

従つて、炊飯用コンロ部で煮物、炊め物等の調
理をするときには、火力不足となり、調理時間が
長くなると共に料理によつては仕上りも十分なも
のとはならない。

本考案は、炊飯用コンロの火力を非炊飯時には
大きくなるようにして炊飯用コンロに於いても通
常コンロと同様の火力で使用できるようにするこ
とを目的とする。

上記課題を解決するために講じた本考案の技術
的手段は、〓炊飯用コンロの主バーナの最大燃焼
能力を炊飯に適する燃焼能力以上の通常コンロ用
の燃焼能力に設定するとともに、前記主バーナへ
の最大供給ガス量を前記最大燃焼能力に適合する
値に設定し、前記主バーナへのガス回路中に弁装
置を挿入し、この弁装置の上流側と下流側とを連
通させるバイパス回路を設け、このバイパス回路
を介する供給ガス量を炊飯に適する値に規制し、
他方、炊飯用コンロに主バーナの中央から昇降自
在で且上昇方向に付勢した感熱応動装置を突出さ
せ、この感熱応動装置を被加熱部中央に当接さ
せ、この感熱応動装置を前記バイパス回路分岐部
の上流側の主ガス回路に挿入した自動消火装置に
連動させるとともに、この感熱応動装置支持部と
連動する弁装置閉弁手段を具備させ、炊飯釜載置
時の被加熱部中央の高さと、他の調理鍋載置時の
被加熱部中央の高さとを相違させ、炊飯釜載置時
に前記感熱応動装置が被加熱部に対接した位置に
おいてのみ上記弁装置を閉弁させるべく、感熱応
動装置支持部と弁装置閉弁手段との連動関係を設
定した〓ことである。

上記技術的手段は次のように作用する。

炊飯釜を載置すると、感熱応動装置はこの炊飯
釜の被加熱部に対接した位置に維持される。感熱
応動装置支持部と弁装置閉弁手段との連動関係は
予め所定の関係に設定されているから、この状態
では、弁装置閉弁手段によつて主バーナへのガス
回路に挿入した弁装置が閉弁され、バイパス回路
のみが連通する。従つて、主バーナへの供給ガス
量はバイパス回路によつて設定されるガス量に規
制され、主バーナの燃焼量は炊飯に適する火力に
設定される。

この状態で点火装置を作動させるとともに、炊
飯セツト状態に置けば、主バーナが所定の火力で
燃焼して、炊飯が進行し、炊飯完了時には、感熱
応動装置がこれを検知して、そのときの信号が自
動消火装置に入力され、主バーナが消火する。

通常の調理用の鍋を載置した場合には、感熱応
動装置が対接する高さが、上記炊飯釜載置時のそ
れとは相違し、感熱応動装置支持部の位置も上記
炊飯時とは相違する。弁装置閉弁手段は、感熱応
動装置が炊飯釜の被加熱部に対接しているときに
のみ、感熱応動装置支持部との連動関係によつ
て、弁装置を閉弁するものであるから、前記通常
の調理用鍋載置時には、弁装置閉弁手段は弁装置
を閉弁させることなく、この弁装置は開弁状態の
ままとなる。

従つて、主バーナへの供給ガス量はバイパス回
路の設定流量とは関係がなく、最大燃焼能力に適
する値に設定されたものとなる。この場合、火力
調節は別途に設けた火力調節装置で行う。

本考案は上記構成であるから次の特有の効果を
有する。

炊飯釜、鍋等の被加熱容器を載置するだけで、
調理に適合した火力に調節できるから、別操作で
炊飯用、コンロ用に火力調節する場合のような、
火力調節間違いによる炊き上がり不良等の不都合
が防止できる。

以下、本考案の実施例の詳細を図面に基いて説
明する。

第２図に示す実施例のものは、感熱応動装置１
と自動消火装置２との組み合せを電気的に関連さ
せたもので、自動消火装置としては電磁弁の組み
合せが採用され、他方、感熱応動装置としては、
サーモスタツト、サーミスターが採用され、該感
熱応動装置からの出力により前記電磁弁の組み合
せから成る自動消火装置２が作動して主ガス回路
が遮断される。

感熱応動装置１は主バーナ３の中央の空所に突
出する支持筒４により昇降自在に支持され、主バ
ーナ３への主ガス回路の前記自動消火装置２の下
流側に挿入された既述の弁装置としての電磁弁５
と連動し、この連動手段として感熱応動装置１の
下方に連設した軸杆６の下端の永久磁石７を、前
記電磁弁の励磁コイル８の回路に挿入したリード
スイツチ９に対向させる構成を採り、炊飯釜載置
時には前記永久磁石がリードスイツチ９に最接近
して該リードスイツチ９が閉成されるようになつ
ている。

また、前記電磁弁の上流側、下流側相互間に炊
飯火力設定用のバイパス回路１０が設けられ、制
限孔１１が該バイパス回路内に挿入されている。

次に、炊飯釜１２は上蓋（図示せず）等と共に
上枠１３内に挿入載置され、上枠１３と共に吾徳
１４に載置される。この載置位置を特定するた
め、この実施例では上枠１３の底部直径と一致す
る位置に切欠部１５，１５が形成され、この切欠
部の内側立ち上り部１６，１６が上枠１３内に嵌
入するようになつている。

通常の鍋１７を吾徳１４に載置した場合には、
鍋底は吾徳１４の頂面と略一致するが、炊飯釜１
２の底部中央にはボス１８を突出させて、炊飯釜
１２の載置状態に於けるボス１８の下面を上記載
置状態に於ける鍋底の位置より下位に設定してあ
り、これにより感熱応動装置１との当接位置が炊
飯釜１２と通常の鍋１７とで異ならしめている。

従つて、図示実施例のものでは、被加熱物を載
置しない状態では感熱応動装置１及び永久磁石７
は図の実線の位置に、炊飯釜１２を載置した状態
では図の二点鎖線の位置に、通常の鍋１７を載置
した状態では破線で示す位置にそれぞれセツトさ
れ、炊飯釜１２の載置時のみ永久磁石７がリード
スイツチ９に近接して該スイツチがONとなる。

この状態では、制限孔１１によつて制限された
ガス量がバイパス回路１０を介して主バーナに供
給され、所期の作用が得られる。

図示実施例のものでは、感熱応動装置１の最降
下位置で弁装置（電磁弁５と対応）が閉弁される
ようにしたが、中間位置を弁装置閉弁位置とする
ことも可能であり、この場合には、炊飯釜１２の
底部中央に所定深さの凹部を形成して感熱応動装
置１を該凹部に当接させる構成とし、さらにこの
位置でのみ弁装置が閉弁されるようにすればよ
い。

さらに、図示実施例では前記弁装置を電磁弁５
とし、この励磁コイル８に挿入したスイツチを
ON，OFFさせて電磁弁８を開閉させる構成とし
たが、これを感熱応動装置１に連設した軸杆６に
より直接主ガス回路中に挿入したリフト弁１９を
開閉する構成としても既述の作用効果に変りはな
い。

（第３図）

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の説明図、第２図は本考案実施
例の要部断面図、第３図は他の実施例の要部を示
す。図中 １……感熱応動装置、３……主バーナ、５……
電磁弁、８……励磁コイル、９……リードスイツ
チ、１０……バイパス回路、１１……制限孔、１
２……炊飯釜、１４……吾徳、１５……切欠部、
１７……鍋、１８……ボス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 炊飯用コンロの主バーナの最大燃焼能力を炊飯
   に適する燃焼能力以上の通常コンロ用の燃焼能力
   に設定するとともに、前記主バーナへの最大供給
   ガス量を前記最大燃焼能力に適合する値に設定
   し、前記主バーナへのガス回路中に弁装置を挿入
   し、この弁装置の上流側と下流側とを連通させる
   バイパス回路を設け、このバイパス回路を介する
   供給ガス量を炊飯に適する値に規制し、他方、炊
   飯用コンロに主バーナの中央から昇降自在で且上
   昇方向に付勢した感熱応動装置を突出させ、この
   感熱応動装置を被加熱部中央に当接させ、この感
   熱応動装置を前記バイパス回路分岐部の上流側の
   主ガス回路に挿入した自動消火装置に連動させる
   とともに、この感熱応動装置支持部と連動する弁
   装置閉弁手段を具備させ、炊飯釜載置時の被加熱
   部中央の高さと、他の調理鍋載置時の被加熱部中
   央の高さとを相違させ、炊飯釜載置時に前記感熱
   応動装置が被加熱部に対接した位置においてのみ
   上記弁装置を閉弁させるべく、感熱応動装置支持
   部と弁装置閉弁手段との連動関係を設定したガス
   調理器。