JPH0137407Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自走脱穀機における穀稈供給姿勢変更
装置に関するものである。

従来、脱穀機の穀稈供給口に脱穀せんとする穀
稈を自動的に一束ずつ供給して脱穀する供給装置
なるものが発案されたが穀稈束が他の穀稈束と絡
合して扱室内への供給が円滑に行なわれず実用化
されるに至つていない。また、圃場に整然と地干
しされた穀稈束を脱穀機の進行によつて自動的に
拾い上げ扱室に供給するものも提案され知られて
いるところである。

本考案は、これら従来の自動供給装置とは趣き
を異にするもので稲木に掛け吊下げた穀稈束を脱
穀機の進行に伴なつて自動的に扱口の側方におい
て穂先側を前方にして順次略々水平姿勢に姿勢変
更せしめて穀稈を穀稈供給口にそのまま供給し得
ることのできる穀稈供給姿勢変更装置を提供する
ものである。

以下、これを実施例図により説明すると、 １は走行車台でその前部にはフイードチエン２
を後側にして扱胴軸（図示省略）を機体の進行方
向に対して直交させて脱穀機Ａを搭載し、後部に
はエンジンＥ、運転操作部Ｂ、籾タンク３と籾受
台４より成る籾受部Ｃが配置されて自走自脱が構
成されている。

したがつて、穀稈供給口５は左側に開設され、
この穀稈供給口５には外側方に向けて受板６を固
設し、この受板６の外側端部に穀稈供給架台７が
略々水平状態に連設されているのである。

尚、この穀稈供給架台７は通常上記連設部分を
支点にして上方又は下方に回動して収納する構成
になつている。

８はガイド杆で前端部を前記走行車台１の左側
前端部に立設せる取着金９に前後方向の向きに挿
通したピン１０によつて上下に回動自在に取着
し、平面視にて外側方即ち穀稈供給架台７の側方
に向けると共に、側面視にて後上方即ち穀稈供給
架台７の直ぐ上方に向う如く斜設しその上端部８
ａは平面視で穀稈供給架台７の外側縁７ａと略々
並行に且つ側面視で水平状態に後方に向けて延設
する。

１１は上端にガイド杆８の上端部８ａを挿通し
下端部を穀稈供給架台７の外側縁７ａに固設せる
Ｌ形の固定金１２に蝶ボルト１３によつて締結し
てガイド杆８を支承する支持金であつて、下端部
は長穴が形設され、この長穴に蝶ボルト１３が挿
通している。

したがつて、支持金１１はガイド杆８を支承す
ると共にその長穴により前記ピン１０を軸にして
上下に回動させて上端部８ａを所望の地上高に任
意に変更調節が可能にに構成してある。

本考案による穀稈供給姿勢変更装置は上述のよ
うに構成されているので、第３図及び第４図に示
す如く、稲木１４に掛けて吊下げた条列の穀稈束
１５群に向けて矢印に示すように前進せしめる
と、前述のように斜設せるガイド杆８に穀稈束１
５の稈身の中程部分が接触（イの状態）し次いで
稈身の中程部分を稲木１４を支点にして上方及び
外側方に向け穂先側を持上げ（ロの状態）、さら
にガイド杆８の上端部８ａでは穀稈束１５は平面
視で稈元部を穀稈供給架台７の上方に位置し且つ
作業者位置（Ｏ）に向う斜めの姿勢となりまた側
面視では略々水平の姿勢変更（ハの状態）する。

そこで作業者はこのハの状態となつた穀稈束１
５の稈元部を掴んで稲木１４から矢印ニの如く引
抜き穀稈供給架台７上から順次フイードチエン２
に挾扼せしめ穀稈供給口５から扱室に挿入して脱
穀処理するのである。

この場合、稲木１４の高さは場所によつて必ら
ずしも一定ではなくまちまちであるからガイド杆
８の上端部８ａの地上高を変更調節しなければな
らない、即ち、前述の如く、蝶ボルト１３を弛め
支持金１１を上下動させれば所望の地上高に任意
に設定できて円滑且つ確実に穀稈束１５は姿勢変
更されるのである。

本考案は以上詳述したように、走行車台上に進
行方向に対してフイードチエンを後側にして扱胴
軸を直交させて搭載せる自走脱穀機において、機
体の前部から平面視にて外側方に向うと共に側面
視で後上方に向うガイド杆を斜設し該ガイド杆の
上端部を穀稈供給架台の側方に位置させた構成と
したから、稲木に掛け吊下げた条列の穀稈束群に
沿つてその傍らを進行させればこの進行に伴なつ
てガイド杆は順次吊下げ姿勢の穀稈束をその稈身
が作業者位置に向う略々水平姿勢に姿勢変更され
作業者はこの穀稈束を穀稈供給口にそのまま供給
し得ることができ省力化がはかられるに至つたの
である。

尚、ガイド杆の地上高を任意に変更調節可能に
構成することによつて、一定でない稲木の高さに
それぞれ対応して円滑且つ確実に穀稈束は姿勢変
更することができて頗る具合がよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例図にして、第１図はその
平面図、第２図は同側面図、第３図及び第４図は
その作業状態を平面と側面で夫々示したものであ
る。 主要部の符号説明、１……走行車台、２……フ
イードチエン、８……ガイド杆、８ａ……上端
部、７……穀稈供給架台。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 走行車台１上に進行方向に対してフイードチ
   エン２を後側にして扱胴軸を直交させて搭載せ
   る自走脱穀機において、機体の前部から平面視
   にて外側方に向うと共に側面視で後上方に向う
   ガイド杆８を斜設し、該ガイド杆８の上端部８
   ａを穀稈供給架台７の側方に位置させたことを
   特徴とする自走脱穀機における穀稈供給姿勢変
   更装置。 (2) ガイド杆８はその上端部８ａの地上高を任意
   に変更調節可能に構成してある実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の自走脱穀機における穀稈
   供給姿勢変更装置。