JPH0136724Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、バンド式梱包機において、バンドを
締め付けるに際して、そのテンシヨンを自動的に
所要の強さまで緊張させることができるテンシヨ
ンアジヤスター装置に関するものである。

「従来の技術」 バンド式梱包機において、バンドをテーブル上
に送つて、これを、テーブル上の荷物の周りに周
回させ、そしてこのバンドを引き戻して、バンド
をもつて荷物を緊締することはよく知られている
が、このバンドの緊締装置には、例えば、実公昭
40−23280号公報で示されるものがある。これは、
傾動レバー３０を傾動させるとともに、傾動レバ
ー３０に設けられている止め爪３４とその受片３
２との間で、バンドを圧接挾支して、傾動レバー
３０に設けた発条３６の力で、バンドを引き戻す
方向に強力に引つ張るようにしたものである。

そして、傾動レバー３０を、逆の方向に傾動さ
せれば、止め爪３４と受け片３２との係合はなく
なり、バンドは自由になる。

このように、傾動レバー３０の傾動により、バ
ンドを自由にしてバンドの送りをなしたり、また
逆の傾動により、バンドの強力な引き締めをする
が、その傾動のタイミングは、バンドの緊張度の
感知機構をもつてこれを感知して、これでソレノ
イド３７の励磁をなしたり、あるいはこれを解除
したりしている。

「考案の解決しようとする問題点」 従来の装置は、前記のように、傾動レバーを傾
動させるにはバンド緊張度感知機構をもつて、ソ
レノイドの励磁あるいは解除をなしてこれを行つ
ており、そして強力な引き締めをなすには発条の
力でなし、これを解除するにはソレノイドで傾動
レバーを引つ張つてこれを行うなど、その機構が
複雑となり、またその微妙な切換えのタイミング
も必ずしも精確とはいえない。

本考案は、この点にかんがみて考案したもので
あつて、バンド緊張度感知機構と傾動レバーとを
一体化してその構成を簡易化し、そしてその作動
の精確さを求め得たものである。

「問題点を解決するための手段」 バンド式梱包機において、 そのカム基軸にカムを取り付ける。

このカムには枢軸を支点として揺動自在なテン
シヨンレバーのカムフオロワーを接触せしめる。

テンシヨンレバーにはスライドバーを上下摺動
可能に取り付ける。スライドバーの下端にカムロ
ーラーを設ける。

このカムローラーは、設置角度を調整できるア
ジヤスト軸に取り付けたアジヤストカムに接触さ
せる。スライドバーの上端は、つる巻きスプリン
グで常に時計方向に付勢されたグリツパーの作動
を制御することができるストツパーと係合させ
る。

グリツパーには、その下面に傾斜面を設け、こ
の傾斜面とテンシヨンレバーに設けた傾斜面とで
バンドの引き締め端をグリツプするようにしたも
のである。

「作用」 カム基軸の回転とともにカムが回転すると、テ
ンシヨンレバーは枢軸を支点として揺動する。そ
うするとアジヤストカムのカム面に、テンシヨン
レバーに上下摺動可能に取り付けたスライドバー
の下端のカムローラーがこれに接触しているの
で、スライドバーは上昇し、その上端とグリツパ
ーのストツパーとが係合してグリツパーは自由と
なる。そしてグリツパーはつる巻きスプリングの
力で、その傾斜面とテンシヨンレバーの傾斜面と
が衝合し、この間でバンドの引き締め端をグリツ
プする。これとともに、テンシヨンレバーの揺動
でバンドの引き締め端を強力に引つ張つてバンド
の緊締をするものである。、またこの引き締め力
は、アジヤスト軸の設置角度、言い換えればアジ
ヤストカムの設置角度を変えることによつてこれ
を行うことができる。

「実施例」 本考案の１実施例を示す図面について説明す
る。１はバンド送りロール、３はバンド引き締め
ロール、２，４はそれぞれの圧接ロール、９はバ
ンド誘導板、１０は、機に送り込まれシールアン
ビル８上の荷物を周回したバンド端をシールアン
ビル８との間で固定するためのライトグリツパー
で、これはカム基軸１４の回転により、カム１５
で上下駆動される押圧杆１６の先端に設けられ
る。１２は荷物を周回させた上側のバンド端と、
下側のバンドの引き締め端の各内面を、溶融の
上、これを下方より押圧して圧着するためのコン
プレツシヨンヘツドで、これも、カム１５で上下
駆動される押圧杆１７の先端に設けられる。

１８は、カム１５で上下駆動される押圧杆であ
つて、その上端には、レフトグリツパー１９を設
け、このレフトグリツパー１９は、前記のよう
に、シールアンビル８とライトグリツパー１０と
の間で先端を固定したバンドを、バンド引き締め
ロール３で引き締めた上、そのバンドをシールア
ンビル８との間で固定するものである。

２６はテンシヨンレバーであつて機枠に設けた
枢軸２０を支点として左右に揺動するもので、そ
のカムフオロワー２２はカム基軸１４に取り付け
たカム２３に従動する。２３′はカム２３のカム
面である。

２５はテンシヨンレバー２６の軸線に沿つて上
下摺動自在に取り付けられたスライドバーで、ス
プリング３４で、常に、下方に摺動するように付
勢されている。スライドバー２５の下端にはカム
ローラー２４が設けられ、このカムローラー２４
はアジヤストカム２１のカム面２１′上を転動す
る。

アジヤストカム２１のボス２１″は、枢軸２０
と、これと同一軸線のアジヤスト軸３５に渡つて
軸架し、このボス２１″はアジヤスト軸３５の方
に固着する。

３６はアジヤスト軸３５に設けたアジヤストピ
ンで、その頭部３６′はアジヤスト把手３８の基
部３７の凹部３７′に嵌挿される。

スライドバー２５の上端２５′は、ストツパー
２８端と係合する。ストツパー２８の他端の曲折
端２８′は、テンシヨンレバー２６の上端に設け
たピン軸２７に枢着されているグリツパー２９の
凹部２９″と係合している。

グリツパー２９にはつる巻きスプリング３０が
装着され、常にこれを時計方向に付勢し、このつ
る巻きスプリング３０は、グリツパー２９の下面
の傾斜面２９′とテンシヨンレバー２６の上方に
設けた傾斜面２６′とが衝合し、この間でバンド
をグリツプするように働く。ストツパー２８は板
スプリング３３で、常に、その曲折端２８′とグ
リツパー２９の凹部２９″とが係合する方向にこ
れを押圧する。

３１は停止杆で、グリツパー２９に植設してい
るピン３２と係合するように設けられている。そ
してテンシヨンレバー２６が、枢軸２０を中心と
して回動して、グリツパー２９のピン３２が停止
杆３１に当たると、グリツパー２９の傾斜面２
９′とテンシヨンレバー２６の傾斜面２６′との係
合が解かれ、グリツパー２９は元の位置に復帰す
る。

今、カム基軸１４が回転し、そのカム２３が回
転するとそのカム面２３′にカムフオロワー２２
が転動し、テンシヨンレバー２６は枢軸２０を中
心として時計方向に回動する。そうするとピン３
２と停止杆３１との係合は外れ、そしてアジヤス
トカム２１のカム面２１′に沿つて、カムローラ
ー２４が転動しスライドバー２５のカムローラー
２４がアジヤストカム２１のカム面２１′の頂点
に達すると、スライドバー２５はカムローラー２
４で上方に押され、その上端２５′はストツパー
２８端を押圧する。

そこでストツパー２８の曲折端２８′とグリツ
パー２９の凹部２９″との係合が解かれ、グリツ
パー２９は自由となり、グリツパー２９はつる巻
きスプリング３０の力で回動し、その傾斜面２
９′とテンシヨンレバー２６の傾斜面２６′とが衝
合し、その間にバンドをグリツプし、バンドの引
き締め端を強力に引つ張つて、バンドの強力な引
き締めがなされる。

引き締めが終了すればテンシヨンレバー２６は
引き戻されて元の位置に戻り、グリツパー２９の
ピン３２と停止杆３１とが衝合してグリツパー２
９も元の位置に戻る。テンシヨンレバー２６によ
る引き締め力をアジヤストするには、アジヤスト
把手３８を回転してアジヤストピン３６を介して
アジヤスト軸３５の設置角度、言い換えればアジ
ヤストカム２１の設置角度を変えることによりこ
れを行うことができる。

なお、バンドの引き締め端の引き締め力は、バ
ンドがグリツパー２９でグリツプされてから引き
締めがなされる距離の長短に比例するものであ
る。

「考案の効果」 本考案は、機のカム基軸に取り付けたカムの回
転によつて、バンドの強力な引き締めのタイミン
グをとつて、このカムの回転で、直接テンシヨン
レバーを作動させ、これでバンドの引き締めをす
るようにしているので、全機構を、１個の装置と
してコンパクトに形成することが可能となる。

そしてその機構をこのように合理化することに
より、その作動も精確となる。

また、テンシヨンレバーに設けたスライドバー
のカムローラーを、アジヤスト軸に設けたアジヤ
ストカムに接触させ、このスライドバーで、グリ
ツパーの作動を制御しているので、アジヤスト
軸、言い換えればアジヤストカムの設置角度を調
整することにより、グリツパーによるバンドの引
き締め力を、簡単に調整することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本バンド式梱包機全体の正面図、第２
図はその要部の側面図である。 １４……カム基軸、２０……枢軸、２１……ア
ジヤストカム、２２……カムフオロワー、２３…
…カム、２４……カムローラー、２５……スライ
ドバー、２５′……スライドバーの上端、２６…
…テンシヨンレバー、２６′……テンシヨンレバ
ーの傾斜面、２８……ストツパー、２９……グリ
ツパー、２９′……グリツパーの傾斜面、３０…
…つる巻きスプリング、３５……アジヤスト軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バンド式梱包機において、そのカム基軸１４に
   取り付けたカム２３に、枢軸２０を支点として揺
   動自在なテンシヨンレバー２６のカムフオロワー
   ２２を接触せしめ、テンシヨンレバー２６に、上
   下摺動可能に取り付けたスライドバー２５の下端
   のカムローラー２４を設置角度の調整可能なアジ
   ヤスト軸３５に取り付けたアジヤストカム２１に
   接触せしめ、スライドバー２５の上端２５′は、
   つる巻きスプリング３０で常に時計方向に付勢さ
   れたグリツパー２９の作動を制御するストツパー
   ２８と係合させ、グリツパー２９には、その下面
   に傾斜面２９′を設け、この傾斜面２９′とテンシ
   ヨンレバー２６に設けた傾斜面２６′とで、バン
   ドの引き締め端をグリツプするようにしたテンシ
   ヨンアジヤスター装置。