JPH0136465B2 - - Google Patents

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JPH0136465B2
JPH0136465B2 JP56137823A JP13782381A JPH0136465B2 JP H0136465 B2 JPH0136465 B2 JP H0136465B2 JP 56137823 A JP56137823 A JP 56137823A JP 13782381 A JP13782381 A JP 13782381A JP H0136465 B2 JPH0136465 B2 JP H0136465B2
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JP
Japan
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compound
group
acid
general formula
cyclohexanecarbonyl
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Application number
JP56137823A
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English (en)
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JPS5839661A (ja
Inventor
Sadao Tanaka
Kyonori Kuromaru
Yasuo Fujimura
Isao Matsunaga
Tomoyasu Iwaoka
Noriko Obata
Junichiro Aono
Yoshikazu Hinohara
Hideki Nakano
Masafumi Fukushima
Hiroyuki Nahata
Kazunari Sakai
Shunichi Hata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Priority to CA000404054A priority patent/CA1235120A/en
Priority to IL65954A priority patent/IL65954A/xx
Priority to NO821997A priority patent/NO156408C/no
Priority to SU823450352A priority patent/SU1316556A3/ru
Priority to FI822171A priority patent/FI75804C/fi
Priority to MX010799A priority patent/MX171888B/es
Priority to IT67772/82A priority patent/IT1157053B/it
Priority to MX193189A priority patent/MX155724A/es
Priority to DK273082A priority patent/DK156054C/da
Priority to HU821976A priority patent/HU188177B/hu
Priority to CH3751/82A priority patent/CH651825A5/de
Priority to NL8202472A priority patent/NL193282C/nl
Priority to PT75076A priority patent/PT75076B/pt
Priority to ES513277A priority patent/ES513277A0/es
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Priority to FR8210796A priority patent/FR2508040B1/fr
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pyrrole Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、一般式() (式中、Rはピバロイル、シクロプロパンカルボ
ニル、シクロヘキサンカルボニルおよびアダマン
タンカルボニル基よりなる群から選ばれる、アミ
ノ酸α−アミノ基と結合したアシル基であり、A
はグリシン、ザルコシンまたはα−D−アミノ酸
の残基であり、そのα−カルボニル基が硫黄原子
とチオールエステル結合を形成する。)で表わさ
れるプロリン誘導体およびその医薬として許容さ
れ得る塩の製法に関する。 一般式()で表わされる化合物は、文献未載
の新規化合物あつて、医薬として有用である。 一般式()において、Aが意味するところの
アミノ酸残基は、グリシン、ザルコシンまたはα
−D−アミノ酸の残基であり、α−D−アミノ酸
の例として、D−アラニン、D−ロイシン、D−
アスパラギン、D−メチオニン、D−グルタミ
ン、D−フエニルアラニン、D−トリプトフア
ン、D−オルニチン、D−フエニルグリシン、D
−スレオニン、D−グルタミン酸、D−アルギニ
ン、D−システイン、D−アスパラギン酸、D−
ヒスチジン、D−イソロイシン、D−プロリン、
D−リジン、D−セリン、D−チロシン、D−バ
リンのごとき、中性アミノ酸、酸性アミノ酸また
は塩基性アミノ酸、或は脂肪族アミノ酸、芳香環
やヘテロ環を有するアミノ酸、脂環式アミノ酸を
挙げることができる。更に、これ等アミノ酸が有
する水酸基、メルカプト基、アミノ基、カルボキ
シル基のごとき官能基が、低級アルキル基、ベン
ジル基、低級アルカノイル基等で置換されていて
もよい。 Aの好ましい例として、グリシン、ザルコシ
ン、D−アラニン、D−ロイシン、D−メチオニ
ン、D−グルタミン、D−フエニルアラニン、D
−トリプトフアン、およびD−フエニルグリシン
を挙げることができる。 一般式()で表わされる構造式において、基 には、不斉炭素が存在するため、D型、L型およ
びそれらの混合したDL型が存在する。これらは
何れも本発明の範囲に含まれるが、中でもD型お
よびDL型が生物活性の点で好ましい。 更に、一般式()における基、 すなわち、プロリン残基にも、D型、L型の立体
配置およびそれらの混合したDL型が存在し、何
れも本発明の範囲に含まれるが、生物活性の点で
L型およびDL型が好ましい。 一般式()で表わされるプロリン誘導体の医
薬として許容され得る塩としては、ナトリウムま
たはカリウムのごときアルカリ金属塩、カルシウ
ム、マグネシウムのごときアルカリ土類金属、ア
ルギニン、リジンのごとき塩基性アミノ酸との塩
等が挙げられ中でもカルシウム塩、リジン塩が好
ましい。 本発明は、以上に述べたごとき一般式()で
表わされるプロリン誘導体またはその医薬として
許容され得る塩の製法であつて、一般式() (式中、A′はグリシン、ザルコシンまたは場合
により保護基を有することがあるα−アミノ酸残
基であり、Rは前記と同一の意味を有する。)で
表わされる化合物またはその反応性誘導体と、一
般式() (式中、R′は水素原子またはカルボキシル基の
保護基を意味する。)で表わされる化合物または
その反応性誘導体とを反応させ、次いで反応生成
物中に保護基が存在する場合はそれを脱離させ、
且つ所望により医薬として許容され得る塩に変換
することを特徴とする製法である。 一般式()で表わされる化合物は、前記一般
式()におけるAが、反応に関与すべきでない
官能基、すなわちメルカプト基、水酸基、アミノ
基、カルボキシル基のごとき基を遊離の状態で有
する場合は、それ等が保護されていることもある
誘導体を意味する。 A′中に存在する反応に関与すべきでない官能
基を保護する場合は、ペプタイド合成の分野で通
常用いられる基のうち、比較的緩和な条件で除去
し得る基を用いる。 例えば、メルカプト基の保護は、トリチル基、
ベンジル基、p−メトキシベンジル基のごときア
ラルキル基を、水酸基の保護は、ベンジル基を、
アミノ基の保護は、t−ブチルオキシカルボニル
基をそしてカルボキシル基の保護は、t−ブチル
基をそれぞれ用いて行なうことが出来、それらの
除去は、何れもフツ化水素、トリフルオル酢酸ま
たは塩化水素を作用させることによつて行なうこ
とが出来る。 なお、一般式()において、R′がカルボキ
シル基の保護基を表わす場合、その保護基および
除去手段も、上記したカルボキシル基の場合と同
様である。 一般式()で表わされる化合物の反応性誘導
体とは、反応に関与するカルボキシル基が活性化
された誘導体をいい、活性化は、活性アミド、酸
ハロゲン化物、活性エステル、混合酸無水物等ペ
プタイド合成の分野で通常用いられる活性化手段
を採用することによつて行なわれる。中でもN−
ヒドロキシコハク酸イミドとの活性エステル、炭
酸モノエステルとの混合酸無水物、カルボニルジ
イミダゾールとの活性アミドは好ましい例であ
る。ジシクロヘキシルカルボジイミドのごときカ
ルボジイミド類を縮合剤として用いてカルボキシ
ル基とイミノ基との間にアミド結合を形成させる
ことも出来る。 一般式()で表わされる化合物の反応性誘導
体とは、該化合物のイミノ基が活性化されている
誘導体といい、活性化はペプタイド合成の分野で
通常用いられる手段を適用して行なうことができ
る。例えば、トリメチルシリル基のごときシリル
基を導入して活性化する方法、三塩化リンのごと
きリン化合物を用いた、所謂ホスフアゾ法
(Ann.Chem、527、96(1951)、ピロ亜リン酸テト
ラエチルエステルのごとき亜リン酸エステル類を
用いた亜リン酸エステル法、更には所謂N−カル
ボキシ無水物法(NCA法)等を挙げることがで
きる。 反応は、不活性有機溶媒、例えばテトラヒドロ
フラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ヘ
キサメチルフオスフオトリアミド、クロロホル
ム、ジクロルメタン、アセトニトリル等を用いて
行なわれる。 反応は、通常、冷却ないし室温下で行なわれ
る。すなわち、通常は−50〜20℃、好ましくは−
30〜10℃である。 反応時間は、反応温度、反応に供せられる化合
物、溶媒等によつて異なるが、通常は、0.5〜48
時間、好ましくは1〜6時間の範囲で選択され
る。 アミド形成反応を行なわせた後、当該生成物が
保護基を有する場合は、その除去を行なう。而し
て、その除去は、各保護基について前記した手段
を用いて行なうことが出来る。 反応混合物からの目的物の単離・精製は常法に
従つて行なうことが出来る。例えば、シリカゲ
ル、デキストラン架橋重合体、スチレン−ジビニ
ルベンゼン若しくはアクリル酸のエステル等の多
孔質重合体等を用いた各種のクロマトグラフイー
を適用することが出来る。この場合、溶媒はクロ
ロホルム、酢酸エチル、メタノール、エタノー
ル、テトラヒドロフラン、ベンゼン、水、アセト
ニトリル等から適宜選択して用いられる。また、
生成物をジシクロヘキシルアミンのごとき有機塩
の形で単離し、これを塩酸,硫酸水素カリウムの
ごとき酸で処理して目的化合物を遊離させる方法
も適用出来る。こうして得られた一般式()の
化合物は、プロリン部位にカルボキシル基を有す
るため、所望により種々の塩基性物質と塩を形成
することができ、中でも医薬として許容され得る
塩基性物質との塩は重要である。これらの塩は、
常法により、すなわち、該カルボキシル基を当モ
ル量の前述の塩基で処理することにより製造する
ことができる。 本発明の出発物質である、一般式()で表わ
される化合物は、次のごとき方法で容易に製造す
ることができる。 一般式() R−OH (式中、Rは前記と同一。) で表わされる化合物、またはそのカルボキシル基
における反応性誘導体と、一般式() H2N−A″−COOR″ (式中、A″は前記A′に相当するアミノ酸残基か
ら、基NHおよび基C=Oを除いた基を意味
し、R″は水素原子またはカルボキシル基の保護
基を意味する。)で表わされるアミノ酸類または
その反応性誘導体とを反応させて、次いでR″が
保護基である場合はそれを除去して、一般式
() R−NH−A″−COOH (式中、RおよびA″は前記と同一。) で表わされる化合物を生成させ、次いで一般式
()で表わされる化合物またはその反応性誘導
体と、一般式() (式中、Rは水素原子またはカルボキシル基の
保護基を意味する。)で表わされる化合物とを反
応させ、次いでRが保護基である場合はそれを
除去して、一般式()で表わされる化合物を製
造することができる。 一般式()で表わされる化合物のカルボキシ
ル基の反応性誘導体の例としては、活性アミド、
酸ハロゲン化物、活性エステル、混合酸無水物等
ペプタイド合成の分野で通常用いられるものを挙
げることができる。 一般式()で表わされるアミノ酸類のR″が
保護基を意味する場合、好適な保護基の例として
は、t−ブチル基(これはフツ化水素、トリフル
オル酢酸または塩化水素により脱離させることが
できる)、ベンジル基(パラジウムのごとき触媒
を用いた接触還元により脱離させることができ
る)、メチル基、エチル基のごとき低級アルキル
基(アルカリ条件下で加水分解により脱離させる
ことができる)等を挙げることができる。 一般式()で表わされるアミノ酸類の反応性
誘導体とは、アミノ基が活性化された誘導体であ
り、例えばトリメチルシリル基のごときシリル基
を導入する方法、所謂ホスフアゾ法、亜リン酸エ
ステル法、N−カルボキシ無水物法等ペプタイド
合成分野で通常用いられる活性化法を適用して得
られる誘導体を挙げることができる。 ジシクロヘキシルカルボジイミドのごときカル
ボジイミド類を縮合剤として用いて一般式()
で表わされる化合物と一般式()で表わされる
アミノ酸類との間にアミド結合を形成させること
もできる。 反応は、不活性有機溶媒、例えばテトラヒドロ
フラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ヘ
キサメチルフオスフオトリアミド、クロロホル
ム、ジクロルメタン等を用いて行なわれる。 反応は、通常、冷却ないし室温下で行なわれ
る。すなわち、通常は−50〜20℃、好ましくは−
30〜10℃である。 反応時間は、反応温度、反応に供せられる化合
物、溶媒等によつて異なるが、通常は、0.5〜48
時間、好ましくは1〜6時間の範囲で選択され
る。 一般式()において、R″が保護基である場
合、反応生成物からその除去は前述した常法を適
用して行なうことができる。 反応混合物からの一般式()で表わされる化
合物の単離・精製は常法により行なわれる。例え
ば酢酸エチル、n−ヘキサン、アセトンまたは水
からの再結晶化、その他の一般式()で表わさ
れる化合物の単離・精製手段として述べたクロマ
トグラフイー、或は有機塩を経て酸で分解する方
法等を適用することができる。 一般式()で表わされる化合物またはその反
応性誘導体と、一般式()で表わされる化合物
との反応は、前者のカルボキシル基と後者のメル
カプト基とをジシクロヘキシルカルボジイミドの
ごときカルボジイミド類を縮合剤として用いて反
応させる方法の他に、一般式()で表わされる
化合物の反応性誘導体を用いることにより行なわ
せることができる。 一般式()で表わされる化合物の反応性誘導
体の例としては、活性アミド、酸ハロゲン化物、
活性エステル、混合酸無水物等を挙げることがで
きる。中でもカルボニルジイミダゾールとの活性
アミドは好ましい例の一つである。 一般式()で表わされる化合物は、そのカル
ボキシル基が保護されていても、或は遊離であつ
ても良い。保護基の好ましい例としてはt−ブチ
ル基のごとく酸性条件下で脱離できるものが挙げ
られる。 チオールエステル形成反応は、溶媒としてテト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムア
ミド、ヘキサメチルフオスフオトリアミド、クロ
ロホルム、ジクロルメタンのごとき不活性有機溶
媒を用いて行なわれる。 反応は、通常、冷却ないし室温下で行なわれ
る。すなわち、通常は−50〜20℃、好ましくは、
一般式()で表わされる化合物を活性アミドま
たは酸ハロゲン化物の形で用いる場合は、−30〜
10℃、酸無水物の形で用いる場合は−10〜10℃で
ある。 反応時間は、反応温度、反応に供せられる化合
物、溶媒等によつて異なるが、通常は0.5〜48時
間、好ましくは1〜6時間の範囲で選択される。
チオールエステル形成反応を行なわせた後、当該
生成物中のRが保護基である場合はその除去を
行なう。而してその除去は、例えばt−ブチル基
の場合は、フツ化水素、トリフルオル酢酸または
塩化水素を反応させる常法により行なうことがで
きる。 反応混合物からの目的物の単離・精製は常法に
従つて行なうことが出来る。例えば、酢酸エチ
ル、n−ヘキサンのごとき有機溶媒からの再結晶
化、その他一般式()で表わされる化合物の単
離・精製手段として前記したごとき、クロマトグ
ラフイー、或は有機塩を経てそれを酸で分解する
方法等の常法を適用して行なうことができる。 本発明の目的化合物、すなわち、一般式()
で表わされるプロリン誘導体およびその医薬とし
て許容され得る塩は、アンジオテンシン変換酵素
を阻害し、アンジオテンシン−からアンジオテ
ンシン−が生成することを妨げるので、後者に
起因する高血圧症の治療に有用であり、また心不
全治療剤として有用である。 次に、本発明の目的化合物のいくつかについ
て、アンジオテンシン変換酵素の阻害活性を測定
した結果を示す。 (1) 測定方法 ウサギの肺より抽出したアンジオテンシン変
換酵素を用いた。0.111Mホウ酸−Na2CO3緩衝
液(PH8.3)0.6ml、25mMベンゾイルグリシル
ヒスチジルロイシン(基質)を含む0.111Mホ
ウ酸−Na2CO3緩衝液(PH8.3)0.2mlおよび検
体化合物(本発明の目的化合物)10-8〜10-3M
を含む0.111Mホウ酸−Na2CO3緩衝液(PH8.3)
0.1mlを試験管にとり、37℃で5〜10分間プレ
インキユベーシヨンを行なつた。次に、ウサギ
の肺より抽出した酵素(アセトンパウダー)の
溶液0.1mlを加えて、37℃で30分間インキユベ
ーシヨンを行なつた。酵素によつて生成したベ
ンゾイルグリシンを塩酸酸性下に酢酸エチルで
抽出し、228nmにおける紫外部吸収によつて
定量した。阻害活性は、検体化合物無添加の場
合の酵素活性を100とし、検体化合物を加えた
ときの酵素の相対活性を求め、相対活性が50%
となつたときの検体化合物の濃度を求めた(
50値として示す)。 (2) 測定結果
【表】
【表】 化合物 No.1 N−〔3−(N−シクロヘキサンカルボニ
ル−D−アラニルチオ)−2−D−メチルプ
ロパノイル〕−L−プロリン No.2 N−〔3−(N−ピバロイル−D−アラニ
ルチオ)−2−D−メチルプロパノイル〕−L
−プロリン No.3 N−〔3−(N−シクロプロパンカルボニ
ル−D−アラニルチオ)−2−D−メチルプ
ロパノイル〕−L−プロリン No.4 N−〔3−(N−シクロヘキサンカルボニ
ルグリシルチオ)−2−D−メチルプロパノ
イル〕−L−プロリン No.5 N−〔3−(N−シクロヘキサンカルボニ
ル−N−メチルグリシルチオ)−2−D−メ
チルプロパノイル〕−L−プロリン No.6 N−〔3−(N−ピバロイルグリシルチ
オ)−2−D−メチルプロパノイル〕−L−プ
ロリン No.7 N−〔3−(N−シクロプロパンカルボニ
ルグリシルチオ)−2−D−メチルプロパノ
イル〕−L−プロリン No.8 N−〔3−(N−アダマンタンカルボニル
グリシルチオ)−2−D−メチルプロパノイ
ル−L−プロリン No.9 N−〔3−(N−シクロヘキサンカルボニ
ル−D−フエニルアラニルチオ)−2−D−
メチルプロパノイル〕−L−プロリン No.10 N−〔3−(N−シクロヘキサンカルボニ
ル−D−ロイシルチオ)−2−D−メチルプ
ロパノイル〕−L−プロリン No.11 N−〔3−(N−シクロヘキサンカルボニ
ル−D−トリプトフイルチオ)−2−D−メ
チルプロパノイル〕−L−プロリン No.12 N−〔3−(N−シクロヘキサンカルボニ
ル−D−フエニルグリシルチオ)−2−D−
メチルプロパノイル〕−L−プロリン No.13 N−〔3−(N−シクロヘキサンカルボニ
ル−D−メチオニルチオ)−2−D−メチル
プロパノイル〕−L−プロリン No.14 N−〔3−(N−シクロヘキサンカルボニ
ル−D−グルタミニルチオ)−2−D−メチ
ルプロパノイル〕−L−プロリン No.15 N−〔3−(N−アダマンタンカルボニル
−D−アラニルチオ)−2−D−メチルプロ
パノイル〕−L−プロリン 本発明の目的化合物は、この種の作用を有する
ものとして既知の化合物、例えば3−メルカプト
−2−D−メチルプロパノイル−L−プロリン
(一般名カプトプリルCaptopril)に比べ、持続性
において優れており、一日の投与回数を少くする
ことができ、血圧管理の面で望ましい。 また、本発明の目的化合物は、カプトプリルの
ごとき既知化合物が、投与初期の降圧作用が急激
であるため、起立性低血圧を発症する場合がある
のに対し、(ランセツトLancet Vol.1、No.8115、
P.557(1979.3.10))、本発明の目的化合物では、投
与初期の降圧作用が緩和であり、起立性低血圧症
が出現しにくい。更に、カプトプリルのごとく遊
離のメルカプト基を有する薬物は、該メルカプト
基に起因すると考えられる種々の副作用を示す。
例えば、味覚異常、尿蛋白の出現、課粒球減少
症、発熱を伴つた皮膚疾患その他が報告されてい
る:ランセツトLancet、Vol.1、No.8160、P.150
(1980.1.19);同Vol.2、No.8186、P.129
(1980.7.19);サウスアフリカン、メデイカル、
ジヤーナルSouth African Medical Jou−rnal
Vol.58、172(1980)。一方、本発明の目的化合物
は、チオールエステル結合が生体内において加水
分解を受け難いのでメルカプト基を生ずるこが少
く、したがつてメルカプト基の故に示すと考えら
れている上述のごとき副作用を示すおそれが少
い。 一般式()で表わされるプロリン誘導体およ
びその医薬として許容され得る塩は、これを経口
投与のため錠剤、カプセル剤、顆粒剤、粉剤、シ
ロツプ剤、エリキシル剤などの組成物また非経口
投与のための滅菌溶液または懸濁液に製剤するこ
とができる。 このため有効成分としての本発明の目的化合物
の1種または数種と、薬学上用いられる賦形剤、
担体、結合剤、安定剤、香味料などの補助剤とよ
りなる薬剤組成物とすることができる。 成人に対する経口投与量は、通常1日0.5mg〜
2g、好ましくは1日約1mg〜500mgである。非
経口投与の場合は、通常1日0.1〜600mg、好まし
くは約0.3〜300mgである。 次に実施例を挙げて本発明の化合物の具体的製
法を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。 実施例 1 原料N−置換アミノ酸の合成 (イ) D−アラニン4.5gを1N−Na2CO3水溶液230
mlに溶かし撹拌する。この溶液にシクロヘキサ
ンカルボニルクロライド9.0gを含むテトラヒ
ドロフラン溶液100mlを5〜10℃で滴下し、同
温度で30分間、次いで室温で1.5時間撹拌した
後、反応液に2N−HCl溶液を加えPH1〜2と
する。酢酸エチルを加えて有機層を抽出し、こ
の有機層を飽和食塩水で洗滌後硫酸マグネシウ
ム上で乾燥。液を減圧濃縮すると、粗化合物
を得る。酢酸エチル−n−ヘキサンより再結晶
するとN−シクロヘキサンカルボニル−p−ア
ラニン4.65gを得た。 〔α〕D=+26.6゜ (ロ) アダマンタンカルボン酸とN−ヒドロキシコ
ハク酸イミドとのエステル3.0gをテトラヒド
ロフラン溶液30mlに溶解し、D−アラニン0.89
gおよびトリエチルアミン1.1gを含んだ水5
mlを加え5℃で一夜撹拌する。減圧濃縮して
THFを留去し、残留物に水を加え、さらに2N
−HCl溶液を加えPH1〜2とする。以下上記(イ)
と同様にしてN−アダマンタンカルボニル−D
−アラニン0.38gを得た。 〔α〕D+11.6゜(C=1.0MeOH) 上記(イ)または(ロ)の方法を用いて下記の化合物を
得た。
【表】
【表】 実施例 2 (イ) 3−(N−シクロヘキサンカルボニル−D−
アラニルチオ)−2−D−メチル−プロパン酸 N−シクロヘキサンカルボニル−D−アラニ
ン5.97gを乾燥テトラヒドロフラン溶液100ml
に溶解する。この溶液にカルボニルジイミダソ
ール5.84gを−20℃〜−15℃で加え、同温度で
1時間撹拌した後、3−メルカプト−2−D−
メチルプロパン酸3.60gを加え、−15℃〜−10
℃で1時間、さらに室温で1時間撹拌する。減
圧濃縮して溶媒を留去し残留物に水40mlを加
え、2N−HCl溶液でPH1〜2とし、酢酸エチ
ルで抽出する。有機層を飽和食塩水で2回洗滌
した後、硫酸マグネシウム上で乾燥させる。
液を減圧濃縮すると粗化合物を得た。酢酸エチ
ル−n−ヘキサンより再結晶すると無色の標記
化合物のプリズム状晶7.50g(83%)を得た m.p.149〜152℃ 〔α〕D=+46.4゜(C=1.07、MeOH) NMR(CD3OD、δ);1.20(3H、d)、1.35
(3H、d)、1.20〜2.0(11H、m)、2.40〜2.80
(1H、m)、3.05(2H、m)、4.50(1H、m) (ロ) 3−(N−シクロヘキサンカルボニル−D−
フエニルグリシルチオ)−2−D−メチルプロ
パン酸 N−シクロヘキサンカルボニル−D−フエニ
ルグリシン2.61g、カルボニルジイミダゾール
1.95gおよび3−メルカプト−2−D−メチル
プロパン酸1.20gを用い、上記(イ)と同様に処理
して標記化合物の黄色オイル2.07g(57%)を
得た。 〔α〕D=−48.7゜(C=1.19MeOH) NMR(CDCl3、δ);1.24(3H、d)、1.20〜
2.10(11H、m)、2.40〜2.80(1H、m)、3.10
(2H、m)、5.75(1H、d)、6.40〜6.80(1H、
m)、7.30(5H、s)、8.90(1H、s) (ハ) 3−(N−シクロヘキサンカルボニル−D−
ロイシルチオ)−2−D−メチルプロパン酸 N−シクロヘキサンカルボニル−D−ロイシ
ン2.41g、カルボニルジイミダゾール1.90gお
よび3−メルカプト−2−D−メチルプロパン
酸1.20gを用い、上記(イ)と同様に処理してオイ
ル状の標記化合物2.40g(70%)を得た。 〔α〕D=+12.2゜(C=1.03、MeOH) NMR(CDCl3、δ);0.95(6H、d)、1.28(3H、
d)、1.20〜2.10(11H、m)、2.40〜2.80(1H、
m)、3.10(2H、m)、4.70(1H、m)、6.00〜
6.30(1H、m)、9.20(1H、s) (ニ) 3−(N−シクロヘキサンカルボニル−D−
グルタミニルチオ)−2−D−メチルプロパン
酸 N−シクロヘキサンカルボニル−D−グルミ
タン2.56g、カルボニルジイミダゾール1.95g
および3−メルカプト−2−D−メチルプロパ
ン酸1.20gを用い、上記(イ)と同様に処理して標
記化合物0.70g(20%)を得た。 m.p.146〜149℃ 〔α〕D=+10.8゜(C=1.05、MeOH) NMR(CD3OD、δ);1.20(3H、d),1.20〜
2.10(11H、m)、2.30(4H、m)、2.40〜2.80
(1H、m)、3.05(2H、m)、4.50(1H、m) (ホ) 3−(N−シクロプロパンカルボニル−グリ
シルチオ)−2−D−メチルプロパン酸 N−シクロプロパンカルボニルグリシン0.78
g、カルボニルジイミダゾール1.06g、3−メ
ルカプト−2−D−メチルプロパン酸0.66gを
用い、上記(イ)と同様に処理してオイル状の標記
化合物0.70g(52%)を得た。 〔α〕D=−33.8゜(C=1.01MeOH) NMR(CDCl3、δ);0.70〜1.20(4H、m)、
1.25(3H、d)、1.30〜1.80(1H、m)、2.40〜
2.80(1H、m)、3.14(2H、m)、4.20(2H、
d)、7.30(1H、s) (ヘ) 3−(N−アダマンタンカルボニル−グリシ
ルチオ)−2−D−メチルプロパン酸 N−アダマンタンカルボニルグリシン2.38
g、カルボニルジイミダゾール1.95gおよび3
−メルカプト−2−D−メチルプロパン酸1.20
gを用い、上記(イ)と同様に処理して標記化合物
1.08g(32%)を得た。 m.p.132℃(dec.) 〔α〕D=−8.3゜(C=1.01、MeOH) NMR(CD3OD、δ);1.25(3H、d)、1.65〜
2.30(15H、m)、2.40〜2.80(1H、m)、3.14
(2H、m)、4.06(2H、d) (ト) 3−(N−シクロヘキサンカルボニル−D−
フエニルアラニルチオ)−2−D−メチルプロ
パン酸 N−シクロヘキサンカルボニル−D−フエニ
ルアラニン1.37g、カルボニルジイミダゾール
1.0gおよび3−メルカプト−2−D−メチル
プロパン酸0.60gを用い、上記(イ)と同様に処理
してオイル状の標記化合物1.5g(79%)を得
た。 〔α〕D=+13.9゜(C=1.02、MeOH) NMR(CDCl3、δ);1.25(3H、d)、1.20〜2.0
(10H、m)、2.1〜3.0(2H、m)、3.0〜3.4
(4H、m)、4.95(1H、t)、6.19(1H、d)、
7.24(5H、s)、10.12(1H、s) (チ) 3−(N−ピバロイルグリシルチオ)−2−D
−メチルプロパン酸 N−ピバロイルグリシン0.8g、カルボニル
ジイミダゾール1.0gおよび3−メルカプト−
2−D−メチルプロパン酸0.6gを用い、上記
(イ)と同様に処理してオイル状の標記化合物0.9
g(66%)を得た。 〔α〕D=−22.0゜(C=1.01、MeOH) NMR(CDCl3、δ);1.23(9H、s)、1.27(3H、
d)、2.4〜3.0(1H、m)、3.0〜3.3(2H、m)、
4.18(2H、d)、6.76(1H、t)、10.48(1H、
s) (リ) 3−(N−シクロヘキサンカルボニル−D−
メチオニルチオ)−2−D−メチルプロパン酸 N−シクロヘキサンカルボニル−D−メチオ
ニン0.325g、カルボニルジイミダゾール0.25
gおよび3−メルカプト−2−D−メチルプロ
パン酸0.15gを用い、上記(イ)と同様に処理して
オイル状の標記化合物0.29g(64%)を得た。 〔α〕D=−7.9゜(C=1.0、MeOH) NMR(CDCl3、δ);1.26(3H、d)、1.2〜2.0
(10H、m)、2.09(3H、s)、2.0〜3.2(8H、
m)、4.5〜5.0(1H、m)、6.62(1H、d)、
10.07(1H、s) (ヌ) 3−(N−シクロヘキサンカルボニル−D−
トリプトフイルチオ)−2−D−メチルプロパ
ン酸 N−シクロヘキサンカルボニル−D−トリプ
トフアン0.157g、カルボニルジイミダゾール
0.1gおよび3−メルカプト−2−D−メチル
プロパン酸0.06gを用い、上記(イ)と同様に処理
してガム状の標記化合物0.17g(82%)を得
た。 〔α〕D=−7.1゜(C=1.0、MeOH) NMR(CDCl3、δ);1.26(3H、d)、1.2〜2.4
(11H、m)、2.5〜2.9(1H、m)、3.0〜3.3
(2H、m)、3.35(2H、d)、4.87(1H、t)、
6.4〜6.9(2H、broad s)、6.9〜7.8(5H、
m)、10.5(1H、s) 実施例 3 (イ) N−〔3−(N−シクロヘキサンカルボニル−
D−アラニルチオ)−2−D−メチルプロパノ
イル〕−L−プロリン 3−(N−シクロヘキサンカルボニル−D−
アラニルチオ)−2−D−メチルプロパン酸
1.15gを乾燥テトラヒドロフラン溶液40mlに溶
解し、−5℃でトリエチルアミン0.61gおよび
クロルギ酸エチルエステル0.65gを加え、撹拌
する。5分後L−プロリン0.58gおよびトリエ
チルアミン0.61gを水5mlに溶解した液を加
え、0℃で1時間、さらに室温で30分間撹拌す
る。減圧濃縮して溶媒を留去し、残留物に水を
加えた後、2N−HCl水溶液でPH1〜2とし酢
酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で2
回洗滌した後、硫酸マグネシウム上で乾燥させ
る。液を減圧濃縮して酢酸エチルを留去し、、
残留物をシリカゲルクロマトグラフイーに付
し、クロロホルムとメタノールの混合液
(100:1〜100:2)で溶出させる。目的物を
含むフラクシヨンを集め、減圧下に濃縮すると
ガム状の標記化合物0.3gを得た。 (ロ) 上記(イ)の化合物は、次の方法でも製造でき
る。 3−(N−シクロヘキサンカルボニル−D−
アラニルチオ)−2−D−メチルプロパン酸
6.03gおよびN−ヒドロキシコハク酸イミド
2.3gを乾燥テトラヒドロフラン溶液50mlに溶
解し、0〜5℃でジシクロヘキシルカルボジイ
ミド4.3gを加え温度を保ちながら一夜撹拌す
る。反応終了後析出物を過し、不溶物を少量
のテトラヒドロフランで洗滌する。液と洗液
を集めて減圧濃縮し、残留物に酢酸エチルを加
えて過する。酢酸エチル溶液を0.5NHCl、
水、Na2CO3水溶液、飽和食塩水の順で洗滌し
た後、硫酸マグネシウム上で乾燥させる。減圧
濃縮し、残留物に酢酸エチルとヘキサンの混合
液(1:10)を加えると固化した。収量6.90g
(87%) m.P.113〜116℃ 〔α〕D=+14.2゜(C=1.05、MeOH) NMR(CDCl3、δ):1.38(6H、d)、1.20〜
2.20(11H、m)、2.82(4H、s)、2.8〜3.30
(3H、m)、4.75(1H、m)、6.30(1H、broad
d) この活性エステル3.98gをTHF40mlに溶解
し、この溶液にL−プロリン1.15gを溶解させ
た5mlおよびN−エチルモルホリン1.26mlを加
え、一夜撹拌する。減圧濃縮して溶媒を留去し
た後、残留物に水を加え、2N−HCl水溶液で
PH1〜2とし、酢酸エチルで抽出する。酢酸エ
チル層を飽和食塩水で洗滌後硫酸マグネシウム
上で乾燥させ、液を減圧濃縮する。残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフイーに付し、
クロロホルムメタノールの混合溶液(100:1
〜100:2)で溶出させた後減圧濃縮すると上
記の化合物1.45gが得られた。本物質はNMR
データーより上記(イ)の化合物と同一であると確
認された。 (ハ) 上記(イ)の化合物はさらに次の方法で得られ
た。 3−(N−シクロヘキサンカルボニル−D−
アラニルチオ)−2−D−メチルプロパン酸
4.52gをチオニルクロリド5mlに溶解し、この
溶液にジメチルホルムアミド1滴を加えて室温
で一夜撹拌する。減圧下に濃縮して溶媒を留去
し、さらに乾燥トルエン2mlを加えて再び減圧
下に溶媒を留去する。残留物に乾燥テトラヒド
ロフラン溶液10mlを加えて撹拌する。L−プロ
リン2.3gおよびNa2CO32.5gを水25mlに溶解
し、撹拌下5〜10℃で上記酸クロリドを含んだ
テトラヒドロフラン溶液を滴下する。同温で1
時間、さらに室温で2時間撹拌した後、反応混
液をクロロホルムで抽出する。水層を2N HCl
水溶液でPH1〜2とした後クロロホルムで抽出
し、クロロホルム層を2回飽和食塩水で洗滌し
た後、硫酸マグネシウム上で乾燥する。減圧濃
縮後残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イーに付し、クロロホルムとメタノールの混合
液(100:1〜100:2)で溶出させた後減圧濃
縮するとガム状の上記化合物1.6gを得た。本
物質は、上記(イ)で得られた化合物とNMRデー
ターより同一であると確認された。 (ニ) 上記(イ)の化合物はさらに次の方法で得られ
た。 3−(N−シクロヘキサンカルボニル−D−
アラニルチオ)−2−D−メチルプロパン酸
3.01およびL−プロリンのt−ブチルエステル
1.71gを乾燥ジクロルメタン50mlに溶解し、氷
冷下撹拌しながらジシクロヘキシルカルボジイ
ミド2.15gを加える。同温で0.5時間撹拌後5
℃で一夜放置する。反応液を過した後不溶物
をジクロルメタンで洗滌する。液と洗液を集
め、1N塩酸水溶液、水、1N NaHCO3水溶液、
飽和NaClの順で洗滌し、MgSO4上で乾燥後減
圧濃縮するとガム状のN−〔3−(N−シクロヘ
キサンカルボニル−D−アラニルチオ)−2−
D−メチルプロパノイル〕−L−プロリンのt
−ブチルエステル4.3gを得た。このエステル
4.0gをアニソール30mlに溶解し、トリフルオ
ロ酢酸10mlを加えて室温で1時間撹拌後、減圧
下に濃縮して過剰のトリフルオロ酢酸を留去
し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イー(2cm×35cm)に付し、メタノールとクロ
ロホルム(1:100〜3:100)の混合液で溶出
させる。目的物の入つたフラクシヨンを集め、
減圧濃縮すると、ガム状の標記化合物3.4gを
得た。 本物質は実施例3(イ)で得られた化合物と
NMR、TLCのRf値により同一であると確認さ
れた。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 4 実施例3で得られたN−〔3−(N−シクロヘキ
サンカルボニル−D−アラニルチオ)−2−D−
メチルプロパノイル〕−L−プロリンの種々の塩
について記す。 (a) Ca塩 実施例3で得られた化合物3.98gをメタノー
ル40mlの溶解し、カルシウムアセテート一水和
物0.84gを加えて1時間加熱還流する。不溶物
を過後、液を減圧下に濃縮する。残留物に
クロロホルムを加え過後減圧濃縮し、残留物
にジエチルエーテルを加えて取し、風乾する
と実施例3のCa塩3.40gを得た。 〔α〕D=45.0゜(C=1.0、MeOH) (b) Mg塩 実施例3の化合物3.09gとマグネシウムアセ
テート四水和物0.772gを用いて、以下Ca塩と
同様にし処理して実施例3のMg塩2.42gを得
た。 〔α〕D=−46.6゜(C=1.0、MeOH) (c) リジン塩 実施例3の化合物1.19gをメタノール22mlに
溶解し、リジン0.416gを加えて室温で1時間
撹拌した後、減圧下に濃縮する。残留物にクロ
ロホルムを加え過後減圧下に濃縮し、得られ
た残留物にジメチルエーテルを加えて取する
と実施例3のリジン塩1.54gを得た。 〔α〕D=−23.1゜(C=1.0、MeOH) (d) Na塩 実施例3の化合物2.27gをメタノール25mlに
溶解し、酢酸ナトリウム0.514gを加えて室温
で30分間撹拌した後、減圧下に濃縮する。残留
物にメタノールとクロロホルムの混合液(3:
100V/V)200mlを加え、過後、減圧濃縮す
る。残留物をメタノールで溶解し過後減圧濃
縮し、得られた残留物に酢酸エチルを加えて
取すると実施例3のNa塩1.85gを得た。 〔α〕D=−26.7°(C=1.0、MeOH) (e) ジシクロヘキシルアミン塩 実施例3の化合物13.1gをアセトニトリル
120mlに溶解し、撹拌下ジシクロヘキシルアミ
ン6mlを加え、さらに30分間撹拌した後、一夜
放置する。析出物を取し風乾する。粗結晶を
アセトニトリル300mlに懸濁し、30分間加熱還
流する。冷却後結晶を取し、風乾すると実施
例3のジシクロヘキシルアミン塩12.2gをを得
た。 〔α〕D=−26.7゜(C=1.0、MeOH)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 (式中*で示される不斉炭素原子を有する基
    【式】はD−アラニンより誘導され たものである)で表わされるプロリン誘導体また
    はその医薬として許容され得る塩を製造するに当
    たり、式 (式中*は前記と同じ意味を有する)で表わされ
    る化合物またはその反応性誘導体と、式 (式中R′は水素原子またはカルボキシル基の保
    護基を意味する)で表わされる化合物またはその
    反応性誘導体と反応させ、次いで反応生成物中に
    保護基が存在する場合はそれを脱離させ、且つ所
    望により医薬として許容され得る塩に変換するこ
    とを特徴とする製法。
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MX010799A MX171888B (es) 1981-06-19 1982-06-16 Procedimiento para la preparacion de derivados de prolina
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SE8203814A SE453595B (sv) 1981-06-19 1982-06-18 Prolinderivat
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