JPH0136287Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は同軸コネクタの内部に電池を実装した
電池コネクタに関する。

近年、通信機器等の装置内部の電源系統の障害
に対して、メモリーの記憶内容を保護する必要が
生じている。不揮発性メモリを実現する手段とし
ては、コアメモリやバルブメモリ等のメモリ素子
を使用することにより可能であるが、高価格であ
り問題を有しているため、最近では、スタンバイ
モードコントロールが可能な半導体メモリーを電
池によりバツクアツプする手段が採用されてお
り、このメモリーバツクアツプ用の電池として長
寿命のリチウム電池等が使用されている。

従来のメモリーバツクアツプ方式においては、
リチウム電池をユニツト内部に、例えばバネ性を
有する電極部材間にリチウム電池を挾持する構
造、または、リチウム電池の両極に半田付接続用
のタブを溶接し、プリント板の回路座に半田付に
より直接取付ける構造が採用されている。しか
し、前者では、リチウム電池の両極を構成する材
料が卑金属であるため低レベル回路における接触
信頼性に不安があり、後者では、リチウム電池の
交換が煩雑になる等の欠点がある。さらに、両者
に共通した第２の問題点として次のようなことが
ある。すなわち、リチウム電池の交換は、ユニツ
トを装置から引き抜いてからでなければ行なえ
ず、このため、リチウム電池交換の度毎に回線を
停止させるかまたは補助回線を設置して切り替え
る必要があり、保守・点検上の問題点を有してい
る。

本考案の目的は上述の欠点を除去した電池コネ
クタを提供することにある。

本考案の電池コネクタは、電池の一方の極に接
続された中心導体部と、この中心導体部を中心軸
としてその周囲に配置された外部導体嵌合部と、
中心導体部を外部導体嵌合部の中に保持するため
の絶縁体と、電池の他方の極と外部導体嵌合部と
を接続した外枠片と、電池と外枠片を収容した保
護カバーとを含み、中心導体部と外部導体嵌合部
とはリセプタクルに着脱自在に接続することを特
徴とする。

次に本考案について図面を参照して詳細に説明
する。

第１図ａは本考案の一実施例を示す断面図であ
る。図において、参照数字１は電池コネクタの外
部導体嵌合部、同数字２は電池コネクタの中心導
体部、同数字３は誘電絶縁体である。また、同数
字４は円筒状リチウム電池であり、リチウム電池
４の正極および負極には半田付用タブ５ａおよび
５ｂが溶接されて延在しており、正極側のタブ５
ａは、中心導体部２の配線部２ａに半田付接続さ
れている。また、負極側のタブ５ｂは外枠片６に
半田付接続されており、外枠片６は外部導体１の
フランジ部１ａに固定されている。参照数字７は
リチウム電池４の両極のタブの半田付工事終了後
に装着される円筒状保護カバーであり、通常、電
気的絶縁性を有する材料で形成され、一端の内周
囲に設けられたネジ部が外部導体フランジ部１ａ
に設けられたネジ部と係合し、固定されている。

第１図ｂは保護カバー７を取り去つた状態を示
す側面図である。リチウム電池９の交換は半田付
部の半田を溶融することにより行なう。

第２図は本実施例をユニツトに実装した状態を
示す平面図である。図において、参照数字８はユ
ニツトのプリント板を示し、プリント板８上には
各種部品が実装されている。同数字９はユニツト
の接続部印刷端子を示している。また、同数字１
０はユニツトの前面板を示し、プリント板８に機
械的に固定されている。同数字１１は本考案の電
池コネクタであり、プリント板に実装された適合
同軸リセプタクル１２に差し込まれている。本実
施例の外部導体嵌合部１および中心導体部２と前
記リセプタクル５の中心導体および外部導体（図
示せず）とには貴金属の表面処理が施されてお
り、従つて低レベル回路におけるコネクタ嵌合状
態での接触信頼性は極めて良好である。また、前
記ユニツトの前面板１０には本実施例の挿入およ
び引抜きが可能なように丸穴１３が穿設されてお
り、このため、ユニツトを架に差し込んだ状態
で、電池の保守を行なえる。さらに、本実施例内
のリチウム電池の交換についても、第１図ｂに示
した状態で容易に行なえる。という利点も有して
いる。

以上、本考案には、低レベル回路での接触信頼
性の向上、電池交換の簡単化および装置回線オン
ライン状況下での交換を達成でき、メモリーバツ
クアツプ方式による不揮発性メモリーの信頼性お
よび保守性の向上を達成できるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ａおよびｂはそれぞれ本考案の一実施例
を示す断面図および保護カバー７を取り去つた状
態を示す側面図ならびに第２図は本実施例をユニ
ツトに実装した状態を示す平面図である。 図において、１……外部導体嵌合部、１ａ……
外部導体フランジ部、２……中心導体部、２……
中心導体配線部、３……誘電絶縁体、４……リチ
ウム電池、５……半田付用タブ、６……外枠片、
７……円筒状保護カバー、８……プリント板、９
……接続部印刷端子、１０……前面板、１１……
電池コネクタ、１２……同軸リセプタクル、１３
……前面板丸穴。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 電池４の一方の極に接続された中心導体部２
   と、 前記中心導体部２を中心軸としてその周囲に配
   置された外部導体嵌合部１と、 前記中心導体部２を前記外部導体嵌合部１の中
   に保持するための絶縁体３と、 前記電池４の他方の極と前記外部導体嵌合部１
   とを接続した外枠片６と、 前記電池４と前記外枠片６を収容した保護カバ
   ー７とを含み、 前記中心導体部２と前記外部導体嵌合部１とは
   リセプタクル１２に着脱自在に接続することを特
   徴とする電池コネクタ。