JPH0135491Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は通信機器等において、回線の変更、環
境条件の変化等に対し、装置としての必要な特性
を得るために配線替えを行うための調整用電気部
品の搭載構造に関するものである。

（従来技術） 従来の調整用電気部品とそれを搭載する回路基
板を第１図に示す。同図において、１は調整用電
気部品、２は該調整用電気部品１と図示しない他
の電気部品とを搭載した回路基板、３は該回路基
板２における調整用電気部品１の占有領域、４は
配線替え作業を行う際に他の電気部品と区別する
ために設けられたところの調整用電気部品１が搭
載された範囲を示す調整領域表示、５は調整用電
気部品１の機能表示、６は調整用電気部品１の部
品記号表示である。更に、７，７′は調整用電気
部品１の入出力端子、８，８′は同じくアース端
子、９は複数の端子からなり、その内の所要の端
子と前記入出力端子７，７′およびアース端子８，
８′とが図示せぬ配線により接続される調整端子
である。ここで、調整用電気部品１は内部に抵抗
等の回路（図示せず）を有し、該回路は複数の調
整端子９と電気的に接続されている。更に、調整
用電気部品１は所要の調整端子９と入出力端子
７，７′およびアース端子８，８′とがあらかじめ
ハンダ付け等により配線され、回路基板２に搭載
されている。

第２図は第１図の平面図であり、同図中Ｌは調
整領域表示４の幅を示す。第１図、第２図におい
て、機能表示５および部品記号表示６を回路基板
２上に表示しておくのは次の理由による。すなわ
ち、該機能表示５および部品記号表示６は、前記
の如くあらかじめ行なわれている前記調整端子９
と入出力端子７，７′、アース端子８，８′との配
線を替える必要が生じた場合、配線替え作業の作
業性の向上を目的として表示されるものである
が、調整用電気部品１上に該機能表示５等を施す
と、部品の種類が多くなつた場合、コストアツプ
につながり、更に、該調整用電気部品１は共通部
品であるため、搭載前に機能表示５等を施すと部
品の共通性を失ない、そのため搭載ミスを生じ易
くなり、搭載作業の作業性が悪くなるためであ
る。

（従来技術の問題点） しかしながらこのような構造の調整用電気部品
においては、機能表示５および部品記号表示６を
回路基板２上に表示することは、その分表示面積
を必要とし、従つて調整領域表示４の幅Ｌが大と
なり、調整領域表示の面積が必要以上に広くな
り、他の電気部品を搭載できるスペースが制限さ
れ、回路基板の高密度実装ができなくなるという
欠点があつた。また、従来の構造の調整用電気部
品において、調整領域を縮少して高密度実装を図
るため該調整用電気部品自体の大きさを小さくす
ることも考えられるが、該調整用電気部品が内蔵
する回路の有する特性上限界があり、該調整用電
気部品を小さくすることは不都合であつた。ま
た、調整端子９の間隔を必要以上に小さくするこ
とは配線作業及び配線替え作業のハンダ付作業に
支障をきたすためのこのことからも部品を小形化
して調整領域を縮小することは不可能であつた。

更に、該機能表示５および部品記号表示６の表
示位置は調整用電気部品に対して左、右、中央等
任意の位置に表示されることになり、そのため配
線替え作業時に部品の識別確認にも注意が必要と
なる等の欠点があつた。

（考案の目的とその概要） 本考案の目的はこれらの欠点を除去するため、
調整用電気部品に切欠き部を設け、凹部又は凸部
とし、該凹部又は凸部に対応する回路基板上の位
置に前記機能表示、部品記号表示を施したもので
あり、調整領域表示の面積の縮少と、機能表示、
部品記号表示の見やすさを目的としたものであり
以下詳細に説明する。

（実施例） 第３図、第４図は本考案の一実施例を示すもの
で、第３図は搭載状態を示す斜視図、第４図はそ
の平面図である。第３図、第４図において、１
０，１０′は切欠き、１１は調整用電気部品、１
２は該調整用電気部品１１と図示しない他の電気
部品とを搭載した回路基板、１３は該回路基板１
２における調整用電気部品１１の占有領域、１４
は調整用電気部品１１が搭載された範囲を示す調
整領域表示、１５は調整用電気部品１１の機能表
示、１６は同じく部品記号表示、１７，１７′は
調整用電気部品１１の入出力端子、１８，１８′
は同じくアース端子、１９は調整端子、更にL′は
調整領域表示１４の幅である。

図示した如く、調整用電気部品１１は、中央に
は複数の調整端子１９が設けられ、両側には所要
の調整端子１９とハンダ付け等により配線される
入出力端子１７，１７′およびアース端子１８，
１８′を設けた調整用電気部品１１であり、前記
入出力端子１７およびアース端子１８の間に切欠
き１０を設け凹部を形成し、更に前記入出力端子
１７′およびアース端子１８′の間にも同様に切欠
き１０′を設け凹部を形成する。更に、この調整
用電気部品１１を回路基板１２上に連続して並べ
て搭載するときの前記切欠き１０，１０′の位置
に、該調整用電気部品１１の機能表示１５および
部品記号表示１６を該回路基板に固定表示するも
のである。

このように構成したことにより調整領域表示の
幅L′は第２図の調整領域表示の幅Ｌより小さくす
ることが可能となり、調整領域表示の面積を減少
させることができると同時に機能表示１５と部品
記号表示１６の表示位置を一定にすることができ
る。

第５図は本考案の他の実施例を示す斜視図であ
り、調整用電気部品１１のみを示す。同図におい
て第３図、第４図と同一部品は同一符号で示し、
更に２０，２０′は切欠きを示す。第２の実施例
は第１の実施例が２本のアース端子１８，１８′
を有するのに対し、一本のアース端子を有する調
整用電気部品１１の場合を示したものである。こ
の場合の回路基板１２上の機能表示及び部品記号
表示は第１の実施例と同様切欠き１０に対応する
位置及び、切欠き２０，２０′のいずれかに対応
する位置に表示するものである。

上記実施例において、調整用電気部品の固有の
表示を機能表示１５および部品記号表示１６とし
て説明したが視覚上認識できる部品固有の表示で
あればこれに限るものではない。

（考案の効果） 以上詳細に説明した如く、本考案によれば調整
用電気部品が搭載してある回路基板において、配
線替え作業を行う際他の電気部品と区別するため
に設けられたところの調整領域表示の面積を小さ
くすることができ、そのため他の電気部品を搭載
するための領域を拡大することが可能となるた
め、高密度実装が可能となるという利点を有す
る。更に、部品の小型化を図ることなく調整領域
表示の面積を小さくすることができるので、調整
用電気部品の内部回路に特性の変化を起こさず、
また内部回路の設計変更も必要ない。また、調整
用電気部品の小型化を図ることがないので、調整
用電気部品の調整端子間隔も所定間隔とすること
ができ、配線替えの際ハンダ付作業の作業性に影
響を与えないで調整領域表示の面積を小さくする
ことができる。更に、機能表示、部品記号表示等
の部品固有の表示を切欠き部に対応する回路基板
上に表示することとしたので、表示位置が一定と
なり配線替え作業の作業性を向上させることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の調整用電気部品の搭載を示す斜
視図、第２図はその平面図、第３図は本考案の一
実施例の調整用電気部品の搭載を示す斜視図、第
４図はその平面図、第５図は他の実施例の斜視図
である。 １１……調整用電気部品、１２……回路基板、
１４……調整領域表示、１０……切欠き、１５…
…機能表示、１６……部品記号表示。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央に複数の調整端子を有し、両側には所要の
   調整端子と配線接続される入出力端子およびアー
   ス端子を有し、回路基板に連続して並べて搭載さ
   れた調整用電気部品の搭載構造において、該調整
   用電気部品の入出力端子およびアース端子の間又
   は両側に切欠きを設け、凹部又は凸部とし、回路
   基板に前記切欠きに対応する位置に前記調整用電
   気部品としての固有表示を施したことを特徴とす
   る調整用電気部品の搭載構造。